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2015 World Series Review:Game-2

*Game部のリンクでゲームのRecapをチェック可
Game2: NYM 1-7 KC
勝:クエト(1-0) 負:ディグローム(0-1)
アレックス・リオスは語る。「俺たちはニューヨークで遠慮なくなれることを分かってるんだ。それはトロントでも、ヒューストンでも。どこに行こうと関係なく、俺たちは遠慮なくなれる」――彼の意味することは、今日のゲームで一目瞭然だ。
- ディグロームの苦戦
ジェイコブ・ディグロームが決して平凡な投手であったわけではない。低めに決まる良質なコマンドと95マイルの豪速球のコンビネーションは、投手の王道を往くスタイル。今シーズンは14勝を果たし、205Kを奪う活躍でニューヨーク・メッツの進撃を支えた。
どんなに調子が悪くとも、メジャーで先発した試合では「三振を奪えない」ことがなかったディグロームだったが、この大舞台で見せたロイヤルズのオフェンスは、彼の上をいくものだった。それは彼のキャリア上初めて「直球で三振が奪えない」屈辱と共に。
打者を圧倒してきた95マイル超の速球は、いとも簡単にファウルで粘られる。逆転後3点差にまで広げられる一打を放ったマイク・ムスタカス(3B)の打席はそれが象徴的であり、苦肉の策として投じた変化球がダニエル・マーフィー(2B)の横を通り抜けてしまうシーンでは、ディグロームの表情は明らかに苦しんでいた。
彼がわずか2年の中で成長を遂げているのは各球種の球速から見ても分かる。速球は1マイル近く(93→94)、スライダーに関しては86マイルから89マイルにまで向上するなど、彼が本格的にメジャー屈指のピッチャーであることに対して異論はないはずだ。それでも、ロイヤルズが彼を打ち崩したことは、明らかに打線のオフェンス力が彼を圧倒していたことに起因するだろう。
- 打点マシーン→エリック・ホズマー。
勢いが止まらないロイヤルズ打線の中で「アンストッパブル」なプレイヤーと言えば、やはりアルシデス・エスコバー。ここまでのポストシーズンで、打率は.364とリードオフとして最高の働きを見せているALCSでのMVP男は止まることなく出塁を続け、ホームを踏むことだけを見据えている。
だが打線の核となっているのは、エリック・ホズマー、彼ではないだろうか?
2015年のポストシーズンだけで、現在15RBIをマーク。あと1打点でアルバート・プホルス(STL:2011年)やバリー・ボンズ(SF:2002年)に並ぶハイペースで打点を稼いでいるのだ。この試合でも勝ち越しとなる2点タイムリーを放ち、勝利の流れを一気に引き寄せた。
HRを量産するタイプではなく、どちらかと言えばスプレーヒッターに近いホズマーは、実際15年ポストシーズンでのOPSそのものは.566と良い数値ではない。それでも試合の流れを呼び寄せる打撃を見せる彼をどうするか、両チームともに考える必要がある。
冒頭のように、ロイヤルズは「遠慮のない」というマインドを持って試合に臨んでいる。それは3戦目からシティ・フィールドへと戦場を映しても変わらないだろう。ヒューストンやトロントの敵地であっても爆走する青い暴走車両は、ニューヨークでもそのブレーキを止めることなくスイープしてしまうのか?「ミラクル・メッツ」は果たして起きるのだろうか?
Text by Kazuya ISHIBASHI
写真: https://flic.kr/p/sv7tmw
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