Weekly Report:Week-4

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・人種差別行為

月1日にフェンウェイパークで行われたレッドソックス対オリオールズの試合でオリオールズのアダム・ジョーンズが観客から人種差別行為を受けた。WBCではアメリカを代表し優勝にも貢献したジョーンズに対して差別的な発言とピーナツの袋が投げつけられたのだ。この事件はMLB界全体に大きな反響を呼び、他の多くの選手もボストンで同じような経験をしたことがある、ということが明らかになった。レッドソックスは即座に謝罪し該当する観客の永久入場禁止を発表。2日の同じカードでジョーンズはスタンディングオーベーションを受けて打席に入り、騒動は鎮静化へと向かった。

1947年にジャッキー・ロビンソンがブルックリン・ドジャースでMLBデビューを飾ってから、今年で70周年を迎えた。4月15日のジャッキー・ロビンソン・デーでは、差別に打ち勝ったロビンソンの勇気を称え全選手が彼の背番号42でプレーするのがお決まりになっている。人種差別を過去のものとしたアメリカを象徴する微笑ましい光景に映るが、実際は今なお人種差別が根強く残っているのが現状だ。一昨年にはボルティモアで差別に抗議する黒人住民が暴動を起こし、安全上の理由からMLB史上初の無観客試合が行われた。昨年にはマリナーズに所属していたスティーブ・クレベンジャーが差別的な発言をし、解雇される事件が起こっている。

黒人選手の減少も問題となっており、ハンク・アーロンがベーブ・ルースの本塁打記録を塗り替えた翌年の1975年にはMLB全体で27%いた黒人選手も2012年にはわずか8%まで減少した。他のスポーツに比べ用具が高価な野球から黒人選手が去っていったのは、貧困が原因とも言われている。2016年に公開された映画『ムーンライト』では、貧困と薬物中毒の負の連鎖から抜け出せない黒人コミュニティの現状がリアルに描かれ、アカデミー作品賞を獲得した。スポーツ界だけの問題ではないだけに根本的な解決には多くの時間が必要であろうが、ボールパークの中では選手、観客ともに誰一人不愉快な思いをすることなくプレーを楽しめる日が来ることを願いたい。

 

Text by Keita Kudo
写真: goo.gl/bAzYLT

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