2017 NLDS:LAD vs ARI

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注目点2 打撃力の違い

ダイヤモンドバックスの魅力の一つが主砲ポール・ゴールドシュミットと途中加入のJDマルティネスを中心とした強力打線であった。2人以外にも外野手のデビッド・ペラルタやサードのジェイク・ラムが好成績を残して打線を支えていた。実際にダイヤモンドバックスがレギュラーシーズンで記録した812得点はナ・リーグ4位で、これはドジャースを上回っていた。しかしこのシリーズではその打線を支えてきた選手が抑え込まれ、思うように得点が取れなかった。シリーズを通して一番打者に起用されていたペラルタはこのシリーズで13打数1安打と振るわず、全く役割を果たせなかった。ラムもこのシリーズでは8打数2安打でゴールドシュミットらの援護をできなかった。そしてゴールドシュミット自身も11打数でヒルから打った第2戦の HRのみと寂しい結果に終わった。

一方のドジャースは今シーズンの新人王に事実上決定しているコディ・ベリンジャーが初戦と第2戦こそあたりが止まったが、3戦目にはダルビッシュを援護する貴重なHRを放った。彼以外にも、今シーズンのドジャースの中心選手のコーリー・シーガーとジャスティン・ターナーらはそれぞれこのシリーズでOPS.921,1.226と大爆発。ほぼ全ての選手が好調で、切れ目のない打線を構築できた。ただダイヤモンドバックス打線はワイルドカードゲームではロッキーズ相手に9点を取っていて打線の調子が悪かったわけではなかったはずだ。これを考慮すると強力ダイヤモンドバックス打線を抑えこんだドジャース投手陣が凄すぎたのかもしれない。

 

次のステージに進出したドジャースから投打に2人の注目選手を選出した。まず打線ではヤシエル・プイグに注目したい。プイグはここ数年デビュー当初の輝きが若干薄れたようにも感じられた。しかし今シーズンはベリンジャーの台頭も影響したのか好調で打撃ではHRを28本放ちOPSも.833と十分な成績を残した。さらに特筆すべきは守備面だろう。プイグの今シーズンの守備防御点は18でこれはカブスのジェイソン・ヘイワードに並び外野手ではリーグ1位だ。両リーグの全ポジションで比較してもこれは6位に相当する結果であった。野性味溢れるプレーが持ち味のプイグが攻撃面だけでなく守備でどんなプレーを見せてくれるかにも注目していきたいところだ。

投手陣からはドジャース不動のクローザーのケンリー・ジャンセンを選出した。実に投球の90%弱をカッターが占めるジャンセンは昨年までと同様に今年のプレーオフでもかなり重宝されている。ジャンセンが持つ最大のストロングポイントは制球力だろう。もともと四球が少ない選手ではあったが、今シーズンはさらにワンランクアップした印象を受ける。開幕から無四球での三振記録を続けて、最終的には開幕からでは歴代最長の無四球で51三振を奪う偉業を達成した。60イニング以上登板した選手を対象としてK/BBは驚異の15.57を記録して、これはもちろんMLBダントツ1位の記録であった。この制球力のおかげでジャンセンは長いイニングを投げても球数が多くならないので、8回から投入されてイニング跨ぎをさせても他の多くのクローザーほど負担がかからない。投球のほとんどがカッターということでジャンセンからヤンキース黄金期のクローザー、マリアノ・リベラを連想する人も多いはずだ。この秋ジャンセンがフル稼働で、リベラのようにドジャースをワールドチャンピオンに導けるか注目だ。

 

Text by Yuichi Ando

写真:https://flic.kr/p/g4UpPh

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