トレバー・バウアーが絡んだ三角トレード

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トレード・デッドラインを振り返って

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トレードデッドラインが間近に迫る中、一足早く動き出したGM達。

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Weekly Report:Week-3

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・OAKクリス・デービス契約延長

 Written Shotaro Komiya

 アスレチックスは18日、今オフFA予定だった主砲クリス・デービス(以下Kデービス)と、来季から2年3350万ドル(約37億5000万円)で契約延長することに成功した。Kデービスは、16年のOAK移籍以降、3年連続で打率.247をマークしながら成績を向上させ続けており、昨季は48HRでア・リーグHR王に輝いた。この3年間での143HRはメジャートップである。

 今やメジャーを代表するスラッガーとなり、不名誉な記録で話題となったBALのクリス・デービス(Cデービス)を完全に追い抜いたKデービスだが、彼はいったいなぜOAKとのエクステンションに応じたのだろうか。背景として、

  1. FA市場の停滞によるエクステンションのトレンド化
  2. 市場価値が読めない
  3. OAK愛

が挙げられる。

 

 ①については今さら述べる必要はないだろう。しかし、今回の契約は、短期間の契約で割安にも思われる。そこで、②のKデービスがFA市場に出た場合、どのくらいの評価を得られるのかを考えてみる。安定した成績を残しているとはいえ、打率は高くなく、DH専であることがネックだ。17年まではレフトを守っていたが、彼は知る人ぞ知る“弱肩”の持ち主である。31歳という年齢を考えても、打つだけの選手に、長期契約のオファーは来ないかもしれない。他球団に行くなら、3年6000万ドルくらいは勝ち取ってほしいと思っていたが、その心配もなくなった。

 やはり、③のOAK愛が決め手となったようだ。貧乏球団であるOAKは、FAイヤーを待たずして主力選手を放出するのが“慣例”である。年俸の問題だけでなく、球場の老朽化や治安の悪さなど様々な理由が相まって、選手側から契約延長を望む声が挙がることは少ない。しかし、Kデービスは、オークランドでの生活に満足しているようだ。「このチームの未来は明るい。その一員であり続けられることにワクワクしているよ。」若い選手の多いチームを、OAK愛に溢れるKデービスとスティーブン・ピスコッティが引っ張っていく。

 

 さて、OAKとしては、チームの主砲とのエクステンションを2年契約で抑えられた点が非常に大きい。14年オフに3年3000万ドルで契約したビリー・バトラーの失敗が、トラウマになっているファンも多いだろう。リッチ・ヒルの発掘や、昨季のエドウィン・ジャクソン&ブレット・アンダーソンの再生など、契約上手な印象があるOAKだが、実は失敗も多い。昨オフに2年契約を結んだマイク・ファイヤーズやホアキム・ソリアは、既にジム・ジョンソンやサンティアゴ・カシーヤの影がちらつく。

 

 しかし、Kデービスとの契約延長を不満に思うファンはいないだろう。OAKは21年まで、打線の核を固定することができるからだ。地区3連覇へまっしぐらだった14年の夏、ポストシーズンで勝つために、ヨエニス・セスペデスを放出してまで、ジョン・レスターを獲得。以降、驚くほどに打線が機能不全に陥った。当時、セスペデスが担っていた役割は、単なる1人の打者というものを超えていた。彼がいることで、周りの打者へのマークが分散される。Kデービスについても同様で、昨季彼が離脱していた期間は、打線が湿っていた。この教訓もまた、今回のエクステンションを前向きなものにさせたに違いない。

 

Photo link https://flic.kr/p/SkfeRZ

 2年後にはFAとなることから、Kデービスが“もう1人のクリス・デービス”のように不良債権となるリスクはない。本人もモチベーションに満ちていることだろう。この流れは、コアプレイヤーである、マット・チャップマンやマット・オルソンらとの契約延長にも繋がるだろうか。OAKは、楽しみなチームだ。2年後、いや来年かもしれない。もちろん今季でもいいのだが、歓喜の輪の中心には、笑顔のKデービスがいた。.247を添えて―。

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