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Weekly Report : Week-4

Dallas Keuchel

 

 

 

 

 

 

・援護不足ながら復活の兆しを見せるストローマン(TOR)とグレイ(CIN)の昨シーズンとの決定的な違い

Written BY Yuichi Ando

 

 昨年はメッツに所属するジェイコブ・デグロムが驚異的な援護の少なさに苦しみながらも見事にサイヤング賞を受賞して話題になった。今年もシーズン序盤の1ヶ月が経過した段階ながら、デグロムのように好投しながらも勝ち星がつかない投手がいる。今回のコラムではそんな彼らに焦点を当てていきたい。

 

 まず紹介するのがマーカス・ストローマン(TOR)だ。2014年にデビューして以降情熱的なチームのエースとして君臨し、SNSでの存在感も球界屈指の存在である。しかし昨年は右肩を痛めて故障者リストに入るなど19試合の登板に止まり、ERA・K/BB等の多くのスタッツで自己最低の成績だった。

 

 復活を期す今季はここまで6試合に登板して、ERA1.43(AL1位)、37.2イニング(AL5位)とエース級の投球を見せている。そんなストローマンの今季と昨年の投球の最大の違いは、シンカーとスライダーの投球割合が逆転した事である。ストローマンのスライダーの今季の空振り率は41.5%と非常に高水準であり、このボールを投球の柱に据えた事が今季の成功を支えている。

 

 しかし今季のストローマンに与えられている打線からの援護点は1試合あたり2.47点だけで、これは昨年のデグロムの3.49を1点以上下回る驚異的な数字である。またリリーフ陣もここまでの成績は悪くないが、MLBレベルでの実績が少ないサム・ガビリオやジョー・ビアジーニらの選手も多く起用されており今後成績が悪化する可能性も考えられる。実際に26日のアスレティックス戦ではビアジーニが打たれてストローマンの勝ち星が消えた。その中でストローマンがどれだけの勝ち星を挙げるかに注目だ。

 

 次に紹介するのがソニー・グレイ(CIN)だ。アスレティックスのエースとして活躍していたグレイは2017年の夏にダスティン・ファウラーやホルヘ・マテオとの交換でヤンキースに移籍した。しかしこの移籍がグレイにとって悪夢の始まりだった。

 

 ヤンキース移籍後の2017年後半はそれほど悪くなかったが、昨年は防御率4.90 自己ワーストのBB/9 3.9を記録しさらにブルペンへの降格も経験しポストシーズンでも登板せずにシーズンを終えた。グレイが不調に陥った原因は主に2つだ。

 

 1つ目は捕手のゲイリー・サンチェスとの相性が悪かった事だ。それは昨年グレイがサンチェスとバッテリーを組んだ3試合の防御率12.96にも表れている。これはサンチェスの正捕手としての出場機会を増やしたいと2018年の開幕前に語っていたアーロン・ブーン監督の方針と異なるし、ヤンキースにとってもグレイにとっても痛かった。

 

 2つ目はヤンキースの指導がグレイに合わなかった事だ。ヤンキースもアストロズらと同様にデータ分析を生かした指導で知られている。そんな彼らは移籍後のグレイにスライダーの投球割合を増やすように指導した。実際に2018年のグレイはスライダーをカーブより10%多く投げている。しかし元々カーブに高い評価を受けていたグレイはこの指導に満足していなかった。

 

 以上2つの要因でヤンキースにうまく馴染めなかったグレイはこのオフにレッズにトレードされた。またこのオフレッズは新たな投手コーチを招いた。それがバンダービルド大学時代にグレイを指導したデレク・ジョンソンだ。大学生のグレイを指導し、グレイの特徴を最も理解している存在だ。

 

 かつての師と再会したグレイは今季初戦こそ打ち込まれたが、4月はイニング以上の三振を奪い復活の兆しを見せている。グレイもストローマン同様1試合2.93点と少なすぎる援護点が増えれば勝ち星も増えるだろう。

 

 ここまで援護点が2点台の2人の投手を紹介してきた。彼らが今年のオールスター出場やカムバック賞を受賞するような成績を残すかという事と援護点が増えていくかは5月以降も注目に値するはずだ。

 

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