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エイドリアン・ベルトレの21年間の軌跡を振り返る

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エイドリアン・ベルトレの21年間の軌跡を振り返る

Adrian Beltre

 

 

 

 

 

 

レンジャーズ時代

 レンジャーズ1年目となった2011年は、32本塁打、打率.296、OPS.892と前年とほぼ変わらない活躍を見せ、チームのリーグ2連覇に貢献した。また、この年、通算300本塁打も記録した。2013年はリーグ最多安打を記録した。2014年は、打率こそリーグ4位の.324と好成績を残したが、3年振りに30本塁打を下回る19本塁打に終わる。2017年は、開幕前に故障して5月29日が初の出場となったが、7月30日には当時史上31人目となる通算3000本安打を達成した。

Season Team G HR AVG OBP SLG OPS wRC+ BB% K%
2011 Rangers 124 32 .296 .331 .561 .892 135 4.8% 10.1%
2012 Rangers 156 36 .321 .359 .561 .921 142 5.5% 12.5%
2013 Rangers 161 30 .315 .371 .509 .880 135 7.2% 11.3%
2014 Rangers 148 19 .324 .388 .492 .879 142 9.3% 12.1%
2015 Rangers 143 18 .287 .334 .453 .788 109 6.6% 10.5%
2016 Rangers 153 32 .300 .358 .521 .879 127 7.5% 10.3%
2017 Rangers 94 17 .312 .383 .532 .915 135 10.0% 13.4%
2018 Rangers 119 15 .273 .328 .434 .763 99 7.1% 20.0%

 一方、守備面では2011年、2012年と2年続けてゴールド・グラブ賞を獲得し、いずれもDRS+10以上を記録したものの、2013年はDRS-5と守備に衰えが出始めたと思われたが、2015年はDRS+18と復活した。契約最終年となった2016年は、開幕直後の4月15日に2年3600万ドルで契約を2018年まで延長し、レンジャーズで引退することを決意した。さらに、32本塁打、OPS.879と契約延長の期待に応え、守備面でもDRS+15と健在であった。そして、現役最後となる2018年は、5月に故障で一時離脱するも、夏には他の契約最終年の選手と同様にトレードの噂が出た。

Deadline Chatter: Beltre, Outfielders, Starters, Bucs/Friars, Romo

 しかし、オフに自らの年俸を返上してでもチームに補強を求めるなどレンジャーズで勝つことにこだわり、2016年の契約延長時の決意を貫き、11月20日に引退を発表した。

Season Team Pos Inn DRS RngR ErrR UZR
2011 Rangers 3B 980.1 11 10.5 0.7 11.3
2012 Rangers 3B 1125.1 13 2.9 3.4 7.6
2013 Rangers 3B 1289.2 -5 -1.5 -0.5 -1.4
2014 Rangers 3B 1171.1 9 3.6 0.8 4.9
2015 Rangers 3B 1237.2 18 7.6 -0.5 7.8
2016 Rangers 3B 1219.0 15 4.2 4.8 10.7
2017 Rangers 3B 552.1 6 2.1 2.9 5.6
2018 Rangers 3B 587.0 10 1.4 0.7 2.1

 そして、2019年1月26日、レンジャーズはベルトレの背番号29を永久欠番にすると発表した。以下は現役最後の試合の映像であり、ベルトレの人柄を象徴する映像となっている。

 

 メジャー21年間で獲得したタイトルは、本塁打王1回(2004年)、最多安打1回(2013年)。受賞したアワードは、ゴールド・グラブ賞5回(2007~08、11~12、16年)、シルバースラッガー賞4回(2004、10~11、14年)やオールスター選出4回(2010~12、14年)。
 19歳でデビューし、25歳で本塁打王を獲得してブレイクするなど早熟と見ることもできるが、タイトルやオールスター選出はキャリアの後半がほとんどであり、キャリアを通じて単年での不振はあったものの活躍し続けた。その結果、通算出場試合数2933、通算安打数3166(アルバート・プホルスは2019年6月23日現在3135安打)は、ドミニカ共和国出身選手としては史上最多記録である。また、守備ではDHでのスタメンが試合前に発表されると、監督室に殴り込みに行きDHからサードに変更させたという逸話があるなど、サード守備に強いこだわりを持っていた。

 

ここまでの様に、ベルトレは記録に残る選手であるが記憶に残る選手でもある。代表的なものでは片膝を地面に着いてのホームランがある。

 

守備では、ベアハンドキャッチなども記憶に残るが、1番はアンドラスとのフライを巡る攻防である。

 

さらに、ベルトレは2017年に審判にネクストで立つ位置を注意されたことを受け、バッティングサークルを動かすという前代未聞の行動に出て退場を宣告された。

 

その他にも、頭を触られることを極端に嫌がり、ベンチでアンドラスや一塁に出塁した時にミゲル・カブレラに触られ怒るパフォーマンスや、ハーフスイングを一塁塁審にキャッチャーや球審よりも先にチェックを求めるなど印象に残る多くのシーンがある。

このようにベルトレは、攻守に渡り素晴らしい能力をもち、現役生活のほとんどをチームの中心として活躍し、また、グラウンドの内外で様々なパフォーマンスでファンを楽しませたメジャーリーグを代表する選手であった。今後は、全盛期を過ごし自らの背番号が永久欠番となったレンジャーズに関わり続けると思われ、今春のキャンプにも現れ、いつの日か監督就任も期待されている。

 

Written by Akiyuki Suzuki

Photo link https://flic.kr/p/VCixfW

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