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 つまり、エイブラムスは今後、当面先まで金銭面のことを考えずに現役生活に集中することが出来る。だが、ガバーンは金銭面のことを考えながら現役生活を過ごさなければならない。高卒であるエイブラムスと大卒であるガーバンという比較をすることも出来るが、何はともあれ、2人の置かれた環境は格差だ。実力のある選手、才能のある選手程高い評価を受けることには異論はない。

 しかしながら、夢を追いかけるにはあまりにも茨な道を歩まざるをえない選手が数多く存在する現状は放置してよいものではない。そして、カレッジシニアは、ジュニアより入団が1年遅いというだけでこの茨道を歩まされている。指名されてプロ入りを選んだのは選手自身だが、若者が夢への切符を掴もうとする気持ちを都合良く利用し続ける問題はやがて解決されなければならない。何故なら、1人でも多くの野球選手が、1年でも長く現役を続けられるようになれば、その分多くのメジャーリーガーが誕生するだろう。また、待遇が改善されることは、職業選択において野球選手という仕事の魅力が増すことを意味する。

 プロ選手には2種類存在すると考えている。1つは、活躍している(するだろう)選手。高額な契約金でプロ入りや移籍を果たし、高額な年俸を受け取ることが出来る成功者達である。もう1つは、枠を埋める選手。レギュラーシーズンを戦い抜くチームは、そのために適した人数を絶えずキープしなければならない。活躍をする、しないは重要ではない。負担が集中しないように休養日を設けるため、負傷した際に代役にするため、それらに加えて、有望な選手を昇格や移籍で引き抜かれる等、常に変動し続けるチーム状況であっても、適した人数をキープしてくれる選手達が必要である。セミプロリーグでも基本的構造は同じだろう。

 そして、そういう選手達には高額な契約金や年俸は与えられないし、強気で知られるMLBの選手会は、有望ではない選手達に関心の目を向けることはない。よって、最低限の生活(文化的であり、尚且つプロアスリートとして心身共に健康をキープすること)さえ出来ないこともあるだろう。無論、必ずしもそのような境遇に置かれるとは限らない。プロスペクトハンドブック2019の目玉企画であるラーズ・アンダーソン氏へのインタビューでも触れた話題ではあるが、球団によっては取り組み始めているところがある。

 実力主義の世界において、全員が明るく健康的な生活をすることは無理なのかもしれない。しかし、そうであるならば、球団は明るく健康的な生活を保障出来る規模の選手数に留めるべきである。10年後、マイナーリーガーを取り巻く環境がどのようになっているのか、正直検討がつかない。問題の中心が独立リーグやアマチュアの貧富の差に代わっているかもしれないし、依然としてアメリカンドリームを餌に世界中の若者を搾取しているかもしれない。ただ1つ確かなことは、若者世代をファンにすることが出来なければプロ野球リーグは衰退の一途を辿ることであり、そして、競技の魅力も然る事ながら、職業としての魅力も大切であるということだ。

 

Written by Tsubasa Komiyama

Photo link https://flic.kr/p/2geMiRY

 

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