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2019 ALCS Review:NYY vs HOU

Carlos Correa, Jose Altuve

 

 

 

 

 

 

 

 Game 6

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
NYY 0 1 0 1 0 0 0 0 2 4 10 0
HOU 3 0 0 0 0 1 0 0 2 6 6 0

 Game 6 のキーワードは「ブルペンデー」「低打率を出塁率でカバーしたアストロズ打線」「窮地を救ったジョシュ・レディック」だ。

 第4戦、5戦は共に先制点を挙げたチームが逆転負けを許した。延長戦も含めれば、5戦中3戦は先制点を挙げたチームが敗戦している。初回、ユリ・グリエル(1B)がブルペンデーで登板しているグリーンの初球を捉え、スリーランホームランでアストロズが先制。一方、ヤンキースもブルペンデーのピーコックからサンチェスがタイムリーヒットを放った。その後、両球団得点を重ね、9回、絶好調のラメイヒューがオスーナから同点となるツーランホームランを放ち、試合を振り出しに戻す。しかし、直後にアルトゥーベがチャップマンからお返しのツーランホームランを放ち、アストロズがワールドシリーズへの切符を手にした。

 

 ヤンキースは、3連勝から2試合連続サヨナラ負けを含む4連敗で敗れ去った2004年以来となる2回サヨナラ負けで敗れた。尚、余談だがALCS史上最も多い組み合わせはヤンキース対ロイヤルズの4回(1980年が最後の組み合わせ)だ。2010年代にAL最多の4回CSに出場しているヤンキースと、2位タイ(もう1球団はデトロイト・タイガース)の3回CSに出場しているアストロズの組み合わせはこれまでに2回(もう一つは2017年)あった。後3回あれば記録を塗り替えることになるため、ひそかに期待したい。余談の余談だが、ボストン・レッドソックスとオークランド・アスレチックスの組み合わせは3回であり、1990年以来となる対決となれば最多タイになる。

 さて、最終戦のみとなるが、両球団の打線を筆者なりに分析してみた。

 まず、ヤンキースは2番にチーム最強打者のジャッジを置いている。ここでいう最強とは、ハードヒット%が高く、BB%も高い打者である。実態としてもチーム内の序列1位の打者だ。加えて足も速い。1番のラメイヒューはジャッジに次ぐ打者。クリーンアップは成績の良いトーレス、本塁打を放つなど起爆剤になりうるヒックス、ベテランのエンカーナシオンを据え、下位打線は不調のガードナーを9番打者に置いている。

 ただ、蓋を開けてみればヒックスの無安打に対し、下位打線が10安打中の7安打、4打点中の2打点を挙げた。

 

 次にアストロズは、1番にチーム最強打者のスプリンガーを置いている。2番から5番には、ハードヒット%は低いものの、ボール球に手を出さないアルトゥーベ、マイケル・ブラントリー(OF)、ブレグマン、グリエルを起用している。6番にコレアを起用しているのが特徴的。8番、9番はヤンキースに比べて長打力が劣る。ヤンキースと比較すると、全体的に強打の面では劣るものの、ボール球に手を出さない選球眼の面で勝っている。もっとも、そのグリエルが仕留めたボールは内角のボール球だった。

 実際、POでチームが選んだ総四球数は39個で1位タイ。ヤンキースも39だが、CSではアストロズ27に対してヤンキース22と5個の差がある。また、三振はアストロズの54に対してヤンキースは64。スラッシュラインで比較すると、CS中のアストロズのスラッシュラインは.179/.281/.318。ヤンキースは.214/.289/.383。両球団共に思うようにヒットが出ない中で、アストロズは出来るだけ三振を少なく、そして四球の多い戦いをしていた。本塁打や打点で上回るヤンキースが敗れた要素の一つと言えるだろう。

 

 両球団共にブルペンデーとし、先の通り、両先発が共に失点する試合となった。アーロン・ブーン監督はセベリーノを第7戦で起用し、第6戦はブルペンデーで戦うと明言していた。前日に温存しているアストロズと、温存していないヤンキースではアストロズに分がある上、アストロズはサヨナラ勝ち出来るホームであり、セベリーノを第6戦で起用しても良かったのではないだろうか。第5戦、6戦でブルペンが消耗した状態で7戦がブルペンデーになる可能性もあったとはいえ、後がないからだ。

 

 

 9回にオスーナが痛恨の同点弾を浴びた。チャップマンはサヨナラ弾を浴びることとなり、両球団の守護神が攻略された試合だった。ただし、オスーナが打たれたのは真ん中付近の94.1マイルの速球(要求はもっと内角)なのに対し、チャップマンが打たれたのは外角高めコーナーを突いた83.6マイルのスライダー(要求は内角低め?)。両球団共に初回を除けば拮抗した投手戦であり、決め手を欠いていた所に9回に転機が訪れる試合だった。

 投手ではないが、守りで個人的に重要だったと思われる場面は、6回1アウト、ホセ・ウルキディ(RHP)対サンチェスからの場面だ。サンチェスを四球で出すと、後続のアーシェラはテキサスヒット。この日、ウルキディは調子が悪そうに見え、ヤンキースが逆転するにはここを攻略する必要があった。しかし、ガードナーの放った打球をレディックがダイビングキャッチして2アウトにすると、代わってマウンドに上がったハリスが1番ラメイヒューを内野ゴロに打ち取り同点を免れた。7回にもブラントリーのファインプレーがあったが、逆転の糸口を掴ませなかったこの回は大きいだろう。ここで逆転を許していれば、アルトゥーベが本塁打を打っても6対6で少なくとも同点だった。

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