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Category Archives: コラム

2017 Prospect Organizational Rankings 1-10

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1. ミルウォーキー・ブリュワーズ 前年比:7 総合評価:A

ドラフト、トレードで着実にプロスペクトを集め、それほど資金があるわけではないにも関わらず1位に躍り出ることができた。夏ではウィル・スミス(SF)、オフではタイラー・ソーンバーグ(BOS)のトレードでぼろ儲けすることができたのも大きい。野手投手ともにハイシーリング/ハイフロアーなタレントをまんべんなく有しており、ポジションもばらけているため文句のつけようがない。あえて苦言を呈するならジェイコブ・ノッティンガムが伸び悩んだことでCプロスペクトがいないところか。

2. アトランタ・ブレーブス 前年比:15 総合評価:A

卒業や放出が全くなく、プロスペクトをかき集められるだけかき集めればこれほどのランクアップも当然だろう。相変わらずハイシーリングでコントロールの悪いピッチングプロスペクトが多いがその中でもコルビー・アラードやマイク・ソローカなど洗練されたタレントが出始めているのは吉報。パワーに優れた野手プロスペクトの少なさが指摘されていたが、オースティン・ライリーの成長、トラビス・デメリ、アレックス・ジャクソンの獲得で徐々に解消されつつある。いざとなればジョーイ・ウエンツとカイル・マラーを野手に転向させるという荒業もあるのでこの点については必要以上に心配することはない。あとはどう考えても過剰気味なピッチングプロスペクトをそどう売りさばくか。これに失敗するとかき集めただけ無駄になってしまう。

3. ヒューストン・アストロズ 前年比:1 総合評価:A

アレックス・ブレグマンを始めとするタレントが卒業したが、以前として層の厚さはメジャーでも屈指。夏のトレード市場でプロスペクトを出し惜しみしたことも関係しているだろう。長身/球威/カーブの3つの要素を持つピッチングプロスペクトを好む傾向があり、昨年卒業したジョー・マスグローブ、現在1/2位を占めるフランシス・マーテス、デビッド・ポーリーノ、昨年のドラフト1巡目指名フォレスト・ウィットリーは正にそのタイプ。野手は15年ドラフト高卒組が若干伸び悩んでいるものの、代わりに低い指名順位だった大卒組が頭角を現してきた。インターナショナルFAでも積極的な姿勢を見せており、まだ安泰といってもいいだろう。

4. コロラド・ロッキーズ 前年比:→0 総合評価:A

ジョン・グレイ、デビッド・ダールの卒業、ライアン・マクマホンの伸び悩みとランクダウンの要素はあったが、ピッチングプロスペクトの充実、ブレンダン・ロジャースの存在があってランクを維持することができた。ロジャースの持っているポテンシャルは他の野手プロスペクトとは一線を画しており、大げさではなくトロイ・トゥロウィツキ(TOR)クラスの選手になれるだろう。ジェフ・ホフマンをはじめとする球威のあるボールが投げられるピッチングプロスペクトはクアーズを本拠地とするCOLにとってはなくてはならない。そういう意味では昨年のドラフトでコントロールに難を抱えるも100マイルの速球を投げることができるライリー・パイントを指名したのは正解だったと言える。

5. ロサンゼルス・ドジャース 前年比:4 総合評価:A-

コリー・シーガーを始めとするトッププロスペクトが大量に卒業/放出されたが、コディ・ベリンジャーの台頭やウォーカー・ビューラーの復帰などで最小限のランクダウンに留めている。ベリンジャー、アレックス・バードューゴの2人は既にAA以上をクリアしており、特にベリンジャーは昨シーズンのコリー・シーガーのような活躍を今シーズンするかもしれない。ウィリー・カルフーン以降のプロスペクトはインパクトに欠ける印象。16年ドラフトではジョーダン・シェフィールドを獲得するために他の指名順位でケチったが、シェフィールドがそこまでして獲得しなければならなかったタレントかというと疑問符がつく。それでもDJ ピーターズという掘り出し物をちゃっかり指名している点は流石の一言につきる。

6. フィラデルフィア・フィリーズ 前年比:→0 総合評価:A-

野手ではスラッガータイプの野手を数多く揃えている。特にリース・ホスキンズとディラン・カズンズは共に30HRをマークすることも可能な選手。下のクラスにもコーネリウス・ランドルフ、ホセ・プホルスらが控えている。打者有利なシティズンズ・パークを本拠地としているため打球を遠くに飛ばす能力がある野手を集めるのは間違った方針ではないだろう。投手陣ではシクスト・サンチェス、フランクリン・キロメを始めとするハイシーリングなタレントから、ニック・ピベッタ、ベン・ライブリーといったハイフロアーなタレントを有しており層は厚い。唯一残念なのは昨年のドラフトでジェイソン・グルームを指名できなかったこと。昨年のドラフト指名順ではBOS以前にグルームを指名して契約できたのはPHIだけだった。全体1位でミッキー・モニアックを指名したこと自体は大きなミスではないが、逃した魚はとてつもなく大きい。

7.  サンディエゴ・パドレス 前年比:↗↗16 総合評価:A-

トレードでのプロスペクト獲得に加え、ドラフトでは2巡目終了までに5個の指名権を使い優秀なタレントの確保に余念がなかった。さらにはインターナショナルFAではエイドリアン・モレホン、ホルヘ・オナと高評価の2人を獲得、その後も手を休めることなくインターナショナルFAで金を使い込み続けた。マイナー組織を充実させようとする心意気は本物で、もし全体24位までジェイソン・グルームが残っていれば$5Mという法外な価格で契約する密約が交わされていた。ただ、まだ下のクラスでプレーしている選手が多く、今後つまずいて一気に評価を下げてしまう可能性があるプロスペクトが多い。AA以上をクリアしているめぼしいタレントがハンター・レンフローとマニュエル・マーゴットの2人のみ。いかに高いポテンシャルを持つ選手達をメジャーまで昇格させるかが重要となってくる。

8. ニューヨーク・ヤンキース 前年比:1 総合評価:B+

昨年よりもマイナーのクオリティが上がったが、他チームはそれ以上であるためランクダウンとなってしまった。OFが上位3位を占めており、3人とも打力はクリーンアップを打てるほどのものがある。投手陣は優秀なハイフロアーのタレントが多いが、アルベルト・アブレイユ、ドミンゴ・アセベドなど速球派もしっかりとキープしている。AFLで大ブレークしたグレイバー・トーレスはレギュラーシーズンでも同じような打撃を続けられるかに注目したい。スピードがあっても盗塁成功率が低かったり、SSから3B/OF転向が囁かれていたりと打撃で結果を残す必要が出始めている。同地区のBOSよりも下地はしっかりとしており、BOSのような大放出がなければ後数年は安泰だろう。

9. ボストン・レッドソックス 前年比:6 総合評価:B+

ヨアン・モンカダを始めとして数多くのプロスペクトを放出したが、アンドリュー・ベニンテンディとジェイソン・グルームの存在はそれ以上に大きい。昨年のドラフトではグルーム以外にもボビー・ダルベックら実力のある選手を指名しており、簡単には潤沢なマイナー組織が弱体かすることはない。とはいえ、ブライアン・ジョンソンやマイケル・チャビスの伸び悩みやなどもあり万全というわけでもない。タイラー・ソーンバーグ1人を取るために必要以上にプロスペクトを放出しており、心配な点がところどころに見受けられる。豊富な資金の使い道を誤らないようにしなければならない。

10. タンパベイ・レイズ 前年比:1 総合評価:B

ドラフトで獲得したプロスペクト達の順調な成長に加え、トレードでホセ・デレオンを獲得しランクアップ。各クラスに注目すべきタレントがおりバランスもいい。これでジャスティン・オコナーやニック・シウフォ、クリス・ベッツなどのCプロスペクト達が好成績を残していたらさらに評価を上げることができただろう。Cプロスペクトの苦戦が続く中、ブレット・サリバンを3BからCに転向させたり、ヨナ・ハイムを獲得したりと策を講じている。ハイシーリング、ハイフロアー共にバランスよく取る傾向が見られ、どちらもまずまず成功している。

 

Text by Ookaya Ryota
写真: https://flic.kr/p/ed8rdn

2017 Prospect Organizational Rankings 11-20

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11. シカゴ・ホワイトソックス 前年比:↗↗13 総合評価:B

ランクアップしたものの、あれだけのトレードをしていおいてTop10に入れたくなるほどどマイナー組織が魅力的ではないというのは若干問題があるだろう。Top100には6人送り込んだものの、どのチームよりも上位と下位の差が大きく全体として見ると手放しで褒められるものではない。心配なのはチームの方針なのか無理に早期昇格をさせる点。まだ、下のクラスをクリアできていない選手を早く昇格させ、実力不足が祟ってつまずくという現象が多く見られる。昨シーズンの犠牲者はカーソン・フルマー。明らかにメジャーで投げられるような成績、実力ではなかったにも関わらずデビューさせ、散々な成績に終わってからマイナーに送り返すということがあった。マイケル・コペックで同じ轍を踏まないようにしてほしいところ。今シーズンに卒業するであろう3人が3位までを占めており、彼らの卒業後に彼ら以上のタレントが出てくるとは考えにくく今が天井と見た方がいいだろう。

12. シンシナティ・レッズ 前年比;2 総合評価:B

NYM同様ホセ・ペラザが抜けた以外は大きな変わりはないが、他チームの台頭、15年ドラフト組の伸び悩みが響き若干のランクダウンとなった。それでもピッチングプロスペクトを中心に優秀なタレントが多いことには変わりなく、今後トレードで大放出などしない限り大幅なランクダウンはないだろう。TEXほどではないがハイシーリングなタレントを好む傾向が強く、投手はコントロールが壊滅的であっても球速が早ければ躊躇なく獲得している。野手に関してはハイシーリング、ハイフロアーをバランスよく獲得している。ジェイ・ブルース、アロルディス・チャップマンのトレードは失敗気味だったが、昨オフはダン・ストレイリーでルイス・カスティーヨを獲得し見事にエビで鯛を釣っていた。

13. ニューヨーク・メッツ 前年比:6 総合評価:B

スティーブン・マッツが抜けた以外は主な顔ぶれは変わらないが、それぞれが好成績を残し順調に成長したことでランクアップすることになった。ピッチングプロスペクトが上位を占めていた数年前から一転して現在は野手プロスペクトが上位を多く占めている。かといってピッチングプロスペクトが枯渇しているのかと言われればそうではなく、上のクラスから下のクラスまでまんべんなくタレントが揃っている。あえて苦言を呈するとするならパワーヒッターが不足気味なところか。それでも、デズモンド・リンジーが徐々に力をつけてきているため必要以上に心配することはないだろう。

14. クリーブランド・インディアンズ 前年比1 総合評価:B-

タイラー・ネキンの卒業、クリント・フレイジャー、ジャスタス・シェフィールドの放出があったが、代わりにフランシスコ・メヒア、トリスタン・マッケンジーらの台頭がありクオリティの低下を最小限に防げた。トレードで獲得したプロスペクトよりもドラフトで指名したプロスペクトが圧倒的に多く、ドラフト戦略の上手さが際立っている。チームの方針が明確にマイナー組織に現れており、野手では四球の多さ、投手ではコントロールのよさが重視されている。そのためハイフロアーなタレントが多く、メジャーに近いレベルまで早く昇格できるだろう。一方で、パワーレスな野手陣と球威のなさが顕著な投手陣が今後の課題となってくるだろう。16年ドラフトで野手の方はハイシーリングな打力のあるタレントを上位で指名し、ある程度の改善が図られた。今年のドラフトではどんな戦略で来るのか楽しみにしておきたい。

15. シカゴ・カブス 前年比:→0 総合評価:B-

多くのプロスペクトが卒業/放出されたが、残ったプロスペクト達の台頭でランクを維持することができた。イアン・ハップ、エロイ・ヒメネスの2人は共にチームの顔となることができるレベルの選手でこの2人の存在は特に大きい。ピッチングプロスペクトではデュエン・アンダーウッドが伸び悩んだが、トレバー・クリフトンやディラン・シーズらの台頭があり事なきを得ている。ただ、16年ドラフトでは低い指名順位からでしか指名できなかったためここに来て供給不足が不安材料として顔を覗かせている。メジャーのチームは最低でもあと5年は優勝争いに加わることになるため、トレードやインターナショナルFAで上手くやりくりしていく必要がある。

16 セントルイス・カージナルス 前年比:4 総合評価:B-

上位のプロスペクトは昨年とそれほど大きな変化はなく、評価もそれほど変わらなかったが他チームのマイナー組織が充実してきたため相対的にランキングダウンとなってしまった。ピッチングプロスペクトは質、量ともに豊富で球速が速く、球威のあるタレントが多い。一方で野手プロスペクトは枯渇気味。ハリソン・ベイダー以外は打力に問題があるタレントが多く、守備力の高いタレントを集めている傾向が出ている。それだけ昨シーズン全休となってしまったニック・プラマーにかかる期待は大きい。メンタルで問題を抱えていると言われるデルビン・ペレスを上手く育成できるかという点にも注目していきたい。

17. オークランド・アスレチックス 前年比:3 総合評価:C+

じわじわとマイナー組織が充実しつつある。AA以上でそれなりの成績を残しているプロスペクトが多く、今シーズンは卒業ラッシュになるだろう。また、ブルース・マックスウェルのように一度成績が伸び悩み評価が落ちたものの、昨シーズン好成績を残し再びTop20入りする選手も多かった。問題は卒業ラッシュの後だろう。前述した通りAA以上で成績を残したプロスペクトは多いが、A+以下ではタレント不足となっている。また、OFのプロスペクトも枯渇しており、OFが広いO.coコロシアムを本拠地にしているにも関わらずOFの優秀なタレントを供給できずFAやトレードで賄う形になっている。一方で先発投手のプロスペクトは供給過多となっており、あぶれたディロン・オバートン(現SEA)をDFAせざるを得ない状況を作ってしまった。このアンバランスさを上手く解消できれば改善されつつある傾向を続けることができるだろう。オーナーが変わり、昨年のインターナショナルFAではかなりの金額を費やした。今後もプロスペクトに金をかけ続けるのか見ものである。

18. トロント・ブルージェイズ 前年比;9 総合評価:C+

トップ100に5人を送り込んだが、この5人以降は小粒な選手が多い。アンソニー・アルフォードやリカルド・ウレーニャ、ボー・ビシェッテあたりがしっかりと成績を残し始めるとさらならランキング上昇が見込めるだろう。ブラディミール・ゲレーロJrは出世株で、待望の生え抜き野手のスーパースターとなるかもしれない。投手陣はゴロ系の投手を多く揃えており、方針がしっかりと定まっているのが見てとれる。

19. ワシントン・ナショナルズ 前年比:↘↘13 総合評価:C+

トレイ・ターナー、ウィルマー・ディフォの卒業に加えトレードでのルーカス・ジオリト、レイナルド・ロペスの放出があっては大幅なランクダウンを避けられないのはしかたないことだろう。それでもエリック・フェッディ、ビクター・ロブレスらの上位4人は素晴らしいタレント。ヘスス・ルザルドやフアン・ソトなどのスケールの大きいハイシーリングなタレントが下のクラスでプレーしており、再び潤沢なマイナー組織を築く下地は揃っている。また、アンドリュー・スティーブンソンやニック・バンクスらハイフロアーなタレントが控えている点も心強い。インターナショナルFAでも多額の金をつぎ込み新たなタレント発掘に余念がない。唯一の懸念材料はメジャーのチームが強いため夏のトレードでプロスペクトが駒となって出ていくことだろう。

20. ピッツバーグ・パイレーツ 前年比;↘↘10 総合評価;C+

ジャイムソン・ターヤンが卒業した以外は大きな動きがなかったが、それが問題となった。昨年盛んだったインターナショナルFAでもあまり動かず、相対的に他のチームに比べて評価が下がってしまった。オースティン・メドウズ、タイラー・グラスノー、ジョシュ・ベルのTop100入りをはたした上位3人はメジャーにも近く、実力のあるタレントだが以降のプロスペクトのクオリティはイマイチ。投手は球威のある速球を投げるタレントが多く、今後ランキングを上昇させる原動力となるかもしれないが、野手は非力でスケールの小さいタレントが多く評価を上げられない要因となった。上位3人が今シーズン中に卒業する可能性が高く、下のクラスでに望な選手が多くないため、一気にマイナー組織の弱体化が進んでしまう可能性が高い。

 

Text by Ookaya Ryota
写真: https://flic.kr/p/a9hyNs

2017 Prospect Organizational Rankings 21-30

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21.ミネソタ・ツインズ 前年比:7  総合評価:C+

シーズン中のトレードによるプロスペクト獲得やドラフトなどで充実しつつあるが、バイロン・バクストンとホセ・ベリオスという2人のトッププロスペクトが卒業したことはそれ以上にマイナーのクオリティを下げることになった。また、獲得したプロスペクトが小粒であること、ドラフトが高卒選手で評価が定まっていないこともマイナスの要因だろう。ニック・ゴードンが打撃、守備ともに伸び悩んでいる点も見過ごすことはできない。だが、LHPを中心に課題だったピッチングプロスペクトが育ってきており、ドラフトで獲得した高卒選手が期待通りの成長を見せれば再びランキングは上昇することになるため、今が底だと考えてもいいだろう。

22. テキサス・レンジャーズ 前年比:6 総合評価:C

ジョーイ・ギャロとノマー・マザラの卒業に加え、夏のトレードでの大放出を経てこの位置に留まっているのは逆に立派。相変わらずインターナショナルFAでもドラフトでも投手野手関係なくハイシーリング、ハイリスクなタレントを好んで獲得しているため評価が定まるまでは上昇は見込めないだろう。その分、評価が定まってからは一気にランキングを駆け上がる可能性も秘めている。気になるタレントはマイケル・マチュエラ。故障さえなければチームのランキンで1位だったとしてもおかしくない投手。今後の躍進に期待したい。

23. シアトル・マリナーズ 前年比:4 総合評価:C

カイル・ルイス、タイラー・オニールの2人だけでここまで順位を上げることができたと言っても過言ではない。それほどこの2人の持っている実力というのは高い。だが、それ以降のプロスペクトの質がガクっと落ちてしまう。オフに獲得したプロスペクトも小粒な選手ばかり。ダン・ボーゲルバック、ミッチ・ハニガーは今シーズン、メジャーでそれなりに使える選手ではあるがチームの中心選手とまでにはならないだろう。ハイフロアーな投手が多く、どの選手も似たり寄ったりというところ。リリーフプロスペクトはチアゴ・ビエイラを始めとして楽しみな選手が多く評価は高いが、所詮はリリーフプロスペクトなので全体的な評価上昇には繋がりにくい。

24. カンザスシティ・ロイヤルズ 前年比:6 総合評価:C

トップ100入りしたのはハンター・ドージャーだけだが、ライアン・オハーン、マット・ストラムの2人はトップ100に入っていてもおかしくないタレント。この3人に加えジョシュ・ストゥーモント、チェイス・バロットらの存在があり、ラウル・モンデシーの卒業とブバ・スターリングの伸び悩み、カイル・ジマーの故障があってもこれまでの評価低下に留まることができた。ドラフトではA.J.パケット、カリル・リーというドラフト前の評価が過小気味だった2人を上手く指名。メイブリス・ビロリア、セウリー・マティアスなどハイシーリングなタレント共々クラスが上がるごとに評価も上がる可能性が高いタレントが控えており、今後のランキング上昇に期待できる。それだけにアシュ・ラッセルとノーラン・ワトソンの15年ドラフト組が早い段階でつまずいていることが悔やまれる。

25. サンフランシスコ・ジャイアンツ 前年比:4 総合評価:C-

夏のトレードでアダルベルト・メヒア、フィル・ビックフォードらトッププロスペクトを放出。タイラー・ビーディが徐々に成長しつつあり、ドラフトでは低い指名順位からだったにも関わらずブライアン・レイノルズを始めとしてヒース・クインらそれなりのタレントを獲得できたが、それだけでは抜けたプロスペクトの穴埋めはできず、元々それほど評価の高くなかったマイナー組織の評価を上げることはできないだろう。野手ではクリスチャン・アローヨがSSからフェードアウトしつつあるのが痛いところ。ヒッティングがモノにならなければ使いどころに困る選手となってしまうので、案外ハイリスクなタレントかもしれない。現在は先発だが、後々リリーフに回る可能性が高い投手が多く全体としての評価が上げられない理由の1つとなった。

26. ボルティモア・オリオールズ 前年比:→0 総合評価:C-

ディラン・バンディとマイク・ライトの卒業、ヨマー・レイエスの伸び悩みなどがランキングが下位のまま動かない要因となっているが何よりもハンター・ハービーの故障が痛かった。19歳にして既に2度めのシーズン全休というハービーにはあと2年は大きな期待はできないだろう。チャンス・シスコの台頭やドラフトで獲得したコディ・セドロックやキーガン・エイキン、オースティン・ヘイズらの好調なプロデビュー、ルール5ドラフトでのプロスペクト補強など明るい話題も少なくはないが、ピッチングプロスペクトのコントロールの悪さや、ハイシーリングなタレントの欠如、二遊間の人材難などの明確な課題があることは否めない。ここ数年勝率が5割以上のためドラフトで思い切った底上げができていない点はもどかしいところ。

27. ロサンゼルス・エンゼルス 前年比:3 総合評価:C-

トップ100入りは1人もいなかったがマット・タイスはそれに準ずる能力を持つ選手。15年ドラフトはジャーメイ・ジョーンズ以外は不発気味だが、16年ドラフトは当たり年と言ってもよく、ブランドン・マーシュを始め、トロイ・モンゴメリーやクリス・ロドリゲスら野手投手共に面白いタレントを獲得することができた。だが、それでもマイナーのクオリティを一気に上げるというわけにはいかず未だに厳しい状況であることには変わりない。IFはどこも人材難でまともなタレントがいない。メジャーのチームはマイク・トラウトがチームにいる限り勝ちにいく姿勢を崩すわけにはいかなさそうなので、ドラフトでは16年のように上手く立ち回らないとマイナー組織の改善は見られないだろう。

28. デトロイト・タイガース 前年比:3 総合評価:D

マイケル・フルマーが卒業し、14年ドラフト1巡目指名のデレク・ヒルが低迷し続け、ドラフトでも低い順位からでしか指名できなかったためランキングが下がるのは仕方ないだろう。上のクラスのプロスペクトはハイフロアーなタレントが多いため、メジャーに昇格することはできるかもしれないが成績は期待できないだろう。クリスチャン・スチュワートも主力になるようなタイプではない。ボウ・バローズ、マット・マニングらドラフト1巡目のRHPに期待したいところだが、ジャスティン・バーランダー以降RHPのドラフト1巡目はほとんど失敗しており、育成能力に疑問符もつく。あえて明るいニュースを挙げるとするなら、ジョー・ヒメネスが今シーズン、クローザーに定着するかもしれないという点か。

29. アリゾナ・ダイヤモンドバックス 前年比:7 総合評価:D

アーチー・ブラッドリーらの卒業がありマイナー組織はやせ細って行ったが、ドラフトでは低い指名順位のため大物を指名できず、夏のトレードでは動かずと対策を打てなかった。既存の選手が順調に成長してくれればというところだったが、アレックス・ヤング、ピーター・オブライエン(オフに放出)らが伸び悩み、期待の大きかったインターナショナルFA組のヨアン・ロペスは精神面で問題を抱え野球に集中できずと踏んだり蹴ったり。さらに、スプリングトレーニングではソクラテス・ブリトーが小指を骨折と泣きっ面に蜂。アンソニー・バンダ、テイラー・クラークらが順調に成長していたことだけが一服の清涼剤となった。

30. マイアミ・マーリンズ 前年比:1 前年比;D-

開幕前からただでさえ貧弱なマイナー組織を夏のトレードでさらに貧弱に、オフのトレードでこれ以上ないほど貧弱にさせた。16年ドラフトではブラクストン・ギャレットを獲得することができたが、ギャレット1人ではマイナー組織全体の立て直しには物足りないのは言わずもがな。上のクラスのタレントは小粒な選手が多く、昇格したところで使い物になるかは怪しいところ。14年ドラフト1巡目の期待が大きかったタイラー・コレックがプロ入り後不調を極めた後、16年にトミー・ジョン手術と最悪なプロ生活を送っている。コレックを含めタイロン・ゲレーロ、ドリュー・ステッケンライダーら100マイル近くの速球をを投げることができる投手が多く在籍しているので彼らの躍進に期待したい。

 

Text by Ookaya Ryota
写真; https://flic.kr/p/cxxNcd