アレックス・アンソポロスのブレーブス改革

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大谷翔平の移籍先が遂に決定、マイク・トラウトとの共演へ

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スタントンがヤンキースへトレード、ジャッジと本塁打王コンビを結成へ

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動く投手コーチ~選手以上に盛んな投手コーチの移籍市場とその背景~

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2017 NLCS Review LAD vs CHC

                NLDS  : LAD 4-1 CHC *Game部のリンクでゲームのRecapをチェック可。 Game1 More »

 

Category Archives: 2013 Rookie Review

2013 Rookie Review:ナショナル・リーグ東地区

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熾烈を極めたレギュラーシーズン。緊迫した雰囲気に包まれて連日熱戦が繰り広げられたポストシーズン。今年も我々にこの上ない楽しみを提供してくれたMLBのその大舞台に上り詰めた、次世代の若きスター達の活躍をここで振り返ってみよう。

 

 

  • アトランタ・ブレーブス

エバン・ギャティス:C

エバン・ギャティスがたどってきたキャリアは決して平坦な道ではなかった。持ち前の打力で高校時代から注目を浴び続け、スポーツ推薦で大学へ進学したギャティスであったが、そこで壁にぶち当たった。周囲の期待の高さに押しつぶされそうになり、野球で失敗するのが怖くなってしまった。彼はうつ病に陥り、アルコールと薬物でしか彼の不安を取り除くことができなくなってしまった。

その後は野球から離れ、全米を放浪し駐車場係、スキーリフトのオペレーター、ピザ屋の料理人、ゴルフカートの運転手、機械工などさまざまな職についていったギャティスはある結論に至る。

「恐れることは悪いことではないし、勇気を出すのも恐れる必要はない。ただやるべきことをするのみだ。」

この日を境に再び野球の道へ戻ったギャティスは2010年に契約金わずか1000ドルでブレーブスに入団。その3年後の2013年に開幕メジャーを勝ち取り、メジャー初本塁打をロイ・ハラディから放つなどシーズン序盤の話題をさらった。怪我で離脱したブライアン・マキャンの代役として捕手を務め、マキャンの復帰後は左翼手として起用された。持ち前の打力もメジャーの舞台でもいかんなく発揮し、メジャーのルーキーの中でも2番目の21本塁打を放った。

打率.243 21HR 65RBI OPS.771という成績で1年を終えたギャティス。課題は数多くあるだろうが、彼ならば乗り越えることは可能だろう。

開幕前のスプリングトレーニングを終えたギャティスはマイク・ゴンザレス監督にこう直訴したそうだ。

「本当に勝ちたいと思っているなら俺をメジャーでプレーさせるべきだ。」

この言葉が嘘でないことを26歳の遅咲きのルーキーは我々に証明してくれた。

 

フリオ・テヘラン:RHP

やはり彼のポテンシャルは本物だった。

フリオ・テヘランは2011年に3Aで15勝をあげ、当時のプロスペクトランキングで堂々の1位を飾り、同年9月に満を持してメジャーデビューを飾る。しかしその後はメジャーの舞台で本来の実力を発揮できずブレーブスの厚い先発ローテーションに食い込むことが出来なかった。さらにマイナーでも打ち込まれるスランプにも陥った。

将来のエース候補としての評価も揺らぎかけたが、今季のテヘランはこれまでとひと味違った。シーズン開幕前のスプリングトレーニングから好調な姿を首脳陣に披露し、先発ローテーションの座を勝ち取る。シーズン序盤は勝ち星こそ伸びなかったもののシーズン終盤の8~9月の2か月間で7勝をマークし、地区優勝に大きく貢献し最終的にルーキー2位タイの14勝をあげた。

被安打、被本塁打の多さが目立つがERA3.20が示すように、そこから大きく崩れたり四死球で自滅することが少なかったテヘランの姿にはっきりと成長の跡が感じられた。来季以降のパフォーマンスに要注目だ。

2013 Rookie Review:ナショナル・リーグ中地区

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熾烈を極めたレギュラーシーズン。緊迫した雰囲気に包まれて連日熱戦が繰り広げられたポストシーズン。今年も我々にこの上ない楽しみを提供してくれたMLBのその大舞台に上り詰めた、次世代の若きスター達の活躍をここで振り返ってみよう。

 

 

  • シカゴ・カブス

ヘクター・ロンドン:RHP

昨今メジャーリーグが抱えている「トミー・ジョン手術」たるネガティブさを、ヘクター・ロンドンは象徴している。2010年にトミー・ジョン手術を受けてからメジャーのマウンドに立つまで、彼は3年を要した。3年?インディアンスが選出する2009年マイナーの「ピッチャー・オフ・ザ・イヤー」であり、当時3Aまでステージを辿っていたロンドンにとって、それはとてもタフな時間であった。

2012年オフにカブスからルール5ドラフトで指名を受けた末、4月3日にロンドンは やっと ビッグリーガーとしてのキャリアをスタートさせた。選手育成部長のジェーソン・マクロードは口にした。「ヒジにリスクはある」勿論、未だにトミー・ジョン手術の「リスク」たるポジションは不変のままだ。「でも、彼のポテンシャルは本当に良いよ」

90マイルを上回る3種のストレート系 ストレート&カッター&シンカー がピッチングの80%を占め、80マイル前半のスライダーも持ち合わせている。ルーキーイヤーは54.2IP/25BBと定評あるコントロールを示すことが出来ず、防御率も4.77と平凡なパフォーマンスに終わったが、1年を通じリリーフとしてプレー出来たことは、人知れず苦労を重ねた彼にとって大きな1歩となった。

 

ブレーク・パーカー:RHP

平凡な投手ばかりが目立つカブスでプレーする以上、ブレーク・パーカーが知られざる存在に止まることは宿命的なモノだ。アンソニー・リゾー。スターリン・カストロ。少なからず次世代の中心がフィールドに立っている打者とは対照的に、チームの投手陣は、先発かリリーフかを問わず、惨めなモノであった。

パーカーが2006年にアーカンソー大からカブスに指名を受けてから、ずっとスポットライトとは無縁なキャリアを辿っている理由がまさしくこのシチュエーションであるが、彼が示したパフォーマンスは大きな称賛に価するモノであった。6月からリリーフとして2012年9月以来にメジャーの舞台を再び踏むと、46.1IP/55K/15BB/2.72ERAとたちまちチーム随一の支配力を示す存在としてシーズンを駆け抜けた。ストレートは92マイル前後と目立つレベルでは無いが、カーブとスプリッターと縦方向を扱える2つのボールで空振りを生み出す。恵まれたパワーが無いパーカーはフライボーラーだが、2013年はHR/9 0.78と大きな痛手は免れた。

誰にも知られていないサクセス・ストーリーを、パーカーは28にして生み出した。知られざる1年を辿った彼が注目を集める日は、カブスが強豪としての姿を取り戻した時に訪れるかもしれない。

 

ジュニア・レーク:OF

マイナーでSSとしてプレーしていた時のジュニア・レークは、粗いアプローチの一方で向上を辿るバッティングに見向きもされない代わりに、並外れたアームの強さが話題になる存在であった。ドミニカ出身のレークに対し、心無いスカウティングレポートには必ずこんな1文がある。「魅力的な素材。ただし、投手としてならば、だ」

カブスが2013年からレークをOFに専念させ、そして彼に多くのチャンスをメジャーの舞台で与えたことは大きな英断であった。そして、レークはチームのプランと高い期待値に見事な答えを出した。デビューした7月19日、ロッキーズとのゲームで3安打を放ったことを皮切りに、レークは7試合で15安打を放つビッグインパクトをもたらした。シーズンを通じても先発して無安打のゲームは先発56試合のうち15試合のみ。4安打を放ったゲームは2回もあった。

レークは大きな1歩を踏み出した。目立つパワーやスピードに欠け、アプローチも粗い彼が2013年に証明したパフォーマンスは、カブスで最もセンセーショナルなモノであった。2013年に示したアベレージの才覚と、そして投手レベルのアーム。レークはカブスが描く青写真に、入ることが出来たかもしれない。

2013 Rookie Review:アメリカン・リーグ東地区

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熾烈を極めたレギュラーシーズン。緊迫した雰囲気に包まれて連日熱戦が繰り広げられたポストシーズン。今年も我々にこの上ない楽しみを提供してくれたMLBのその大舞台に上り詰めた、次世代の若きスター達の活躍をここで振り返ってみよう。

 

 

  • ボルチモア・オリオールズ 

T.J.マクファーランド:LHP

昨オフにルール5ドラフトでインディアンスから獲得した左腕投手。マイナーでは先発での登板がほとんどだったが、オリオールズでは主にロングリリーフを務めた。4月6日のデビュー戦では、3.1IPで5つの三振を奪う好投を披露。左腕であるにも関わらず、対左打者よりも対右打者の方が良い成績を残している。最速94マイルに達するとも言われる、良く動くツーシームは、過去に「インディアンス傘下最高のシンカー」と言われたほどの物で、この球があったからこそ57.8%ものGB%を残すことが出来た。その他にもスライダー、カーブを投げ込むが、スライダーは被打率.424と平均未満の球種である。既に返却されないことが決まっており、来季のローテーション候補にも上がっている。

 

ケビン・ゴーズマン:RHP

2012年全体4位指名。6フィート3、190ポンドと細身で、膝を高い位置まで持ち上げてから投球する。非常に優れたアスリートで、素晴らしい素質を持った知的な選手とも言われる。5月23日にデビューを果たし、5試合先発するも勝ち星には恵まれず、待望の初白星を得るには、リリーフで登板した6月28日まで待たねばならなかった。結果的に防御率は5.66と振るわなかったが、FIP3.99、xFIP3.04、K/BBは3.78と投球内容は立派な物だった。最速99マイルをマークしたストレート、プラスからプラスプラスとも言われるチェンジアップ、更なるプラスピッチに成り得るポテンシャルのスライダーなどを投げる。来季開幕時でもまだ24歳であり、伸び代も豊富で、ローテーションの柱への成長が期待される。