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2017 Top 20 Prospects:テキサス・レンジャーズ

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2017 Top 20 Prospects:シアトル・マリナーズ

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Category Archives: The Truth -日本人メジャーリーガーを辿る-

The Truth -日本人メジャーリーガーを辿る-:田中将大

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日本人メジャーリーガーの実像を追うシリーズ型のこのコラム。第10回は「24勝0敗」という現代野球では不可能に近いとも考えられていた成績と共にメジャーへと飛び立った、田中将大を取り上げる。

 

7年総額$155M。およそ法外な契約を結んだ田中将大のメジャーキャリアにおける“たかが”1年目を振り返ることに果たして意味があるのだろうか。私が行いたいのは、彼を手放しに称賛することでも、綿密にデータを検証していき問題点を掘り下げることでもない。もちろん、それら自体には価値を見出すことが可能である。

だがこの記事においてはその点を無視し、彼の今年1年で見せたパフォーマンスが「WS制覇を目指すヤンキース」、そして「投手:田中将大のキャリア」両方にどのような影響を及ぼしたのか、という1点に絞り田中将大という選手を解剖していこう、というものだ。

The Truth -日本人メジャーリーガーを辿る-:青木宣親

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日本人メジャーリーガーの実像を追うシリーズ型のこのコラム。第9回は、2000年代のNPBを代表するヒットメーカーである青木宣親に焦点を当てる。

 

 

  • リードオフマン「ノリ・アオキ」

例えば日本のプロ野球ファン100人に「現役選手でヒットメーカーと言えば誰か?」という質問を出したとしよう。多くはイチロー、何人かは内川聖一と答える。その中にミルウォーキー・ブルワーズのリードオフマン「青木宣親」の名前も必ず含まれているはずだ。

NPB通産打率.329。日本であと100打席バットを振らずとも1位になるあたり、この男の一際優れた能力がわかる。メジャーリーグでも彼の価値は変化していない。現地時間26日で打率.322と打撃のチーム・ブルワーズの1番として先陣をきっている。そんな青木宣親を構成する3つの要素を解析してみよう。 

 

1. 打撃

青木の特徴を語るとするならば、まずは打撃からだろう。彼の打撃に関して、去年からの変化が2つある。第一に四球数の増加。1番打者として先発投手の立ち上がりを攻め、多くの球数を投げさせ四球を得ることができるのは、一見地味な作業だ。しかし、青木の後に控えるジーン・セグラ、ライアン・ブラウン、アラミス・ラミレスの並びはメジャートップクラスの破壊力を秘めている。調子が悪くヒットが打てない状態において、どうやって塁を埋めるのかが青木の仕事なのだ。第二に、三振数の減少。コンタクトのうまさは日本時代から抜きん出ていて、MLBのレギュラークラスで40試合以上出場している野手の中では三振11と一番少ない。特に5月は未だ三振3つしかしていないので、さらに驚きだ。球界屈指のコンタクトヒッターであるマルコ・スクータロには3%近く及ばないが、コンタクト率も92.6 %と非常に優れた結果を残している。

 

2. 走塁

昨年よりも内野ゴロの傾向が強くなってきており、イチローのように自慢の快速を飛ばしてヒットを量産するスタイルに変化してきたのだろう。5月13日のピッツバーグ・パイレーツ戦はそれを象徴する試合だった。ピッチャー強襲やサード強襲で、敵野手のフィールディングが青木の足を意識するあまり、悪くなる場面が見受けられた。結果ヒットをもぎ取ることに成功していた。一方、盗塁は減少傾向にある。昨シーズンも後半戦からペースを上げてきたが、ここまで12回盗塁を試みて6回失敗している。警戒されているとポジティブな考えも出来るが、仮にも昨年の30盗塁外野手トリオの一角を担っているので、ここはもっとアグレッシブな走塁を魅せてもらいたい。

 

3. 守備

現在ナ・リーグトップの4アシスト。これだけで青木の守備が通用しているかは理解できるだろう。守備指標は何年か通してみるべきだが、昨シーズンの青木の守備防御点はイチロー、ジャンカルロ・スタントンに次いで+8。レンジファクターも昨年から0.2向上し、まだまだ成長の兆しが見えている。dWARは現時点で0.9、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのジェラルド・パーラに引けを取らない堅守でチームに貢献している。事実、抜けそうな当たりを回転してキャッチするなど元からライト専門だったのでは?と疑いたくなるようなプレーも多い。

The Truth -日本人メジャーリーガーを辿る-:ダルビッシュ有

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日本人メジャーリーガーの実像を追うシリーズ型のこのコラム。第7回は、日本が生んだ最高のアームであるダルビッシュ有を取り上げる。

 

 

  •  締め括り -可能性の証明-

テキサス・レンジャーズは2012年を屈辱的な締め括りを持って終えた。少なくともシーズン終盤の凋落により、彼らはオークランド・アスレチックスが辿った奇跡のストーリーを止めることが出来なかった。そして惨めな程に揺るがない優位を示したボルティモア・オリオールズとのマッチアップ -レンジャーズの相手はジョー・ソーンダースであった- を持ってしても、レンジャーズは敗れ去った。彼らはそれまでサンドバッグの如く打ち続けたソーンダースのツーシームを平凡なゴロとしてのみしか対応出来なかった。 

アメリカン・リーグの覇者として名声を示していたレンジャーズという1つのチームは、たった1ヶ月ばかりのパフォーマンスにより、1年間で2度に渡りミラクルを演出した見事なまでの「引き立て役」と化した。イージーなミス。パワフルな打線も迫力を欠いた。そして、その象徴がジョシュ・ハミルトンだったことは言うまでも無い。

一方で、特にレンジャーズを間近で追い続けた何人かが、惨めな幕切れの中に曖昧ながらも希望を見出していたことも触れなければならない。曰く、レンジャーズがオリオールズに敗れたワンゲーム・プレーオフの試合は、2013年における眩い光を放つモノであった。曰く、それはレンジャーズがクリフ・リーを失った後からの不毛なエースの発掘作業を終えた日であった。

そのスポットライトの主がダルビッシュ有であることは言うまでも無い。合計$100Mを上回る金額を支払い、日本から呼び寄せたタレントは、テキサス・レンジャーズが辿った163試合目にして、自らに秘められたエースとしての可能性を証明したのだ。

5~8月にかけて、ダルビッシュの防御率は4.15を下回ることも無く、K/BBも6月の2.67がトップたる平凡なパフォーマンスに終始していた。しかし9月に入り、メカニクスを調整した結果彼のピッチングは劇的な変化を示す。コマンドが改善され、カッターを主体にゾーンを積極的に攻める内容を実現させた影響が、この間の防御率2.21、一躍5.57 -36.2イニング/39奪三振/7四球- までに向上を果たしたK/BBに表れている。

そして163試合目にして、ダルビッシュは6.2イニングで7個の三振を奪い、そしてメジャーリーガーとして、初めて四球を喫すること無くピッチングを締め括った。3点こそは失った。しかし開幕から示していた支配的な側面と、まとまりの融合。その正体は定かでは無く、曖昧なモノであった。しかし紛れも無い。2012年を終える直前にして、ダルビッシュは日本時代からの鮮烈なパフォーマンスに相応しいだけの輝きを放った。

そして2013年の開幕から間も無くして、曖昧な希望は輪郭をはっきりと示した。