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FED2019年タイトル・アワード予想

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 シーズン開幕後ではあるが、2019年シーズンのタイトル・アワード(MVP,CY,RoY)予想を行った。

 FED2019年注目選手も合わせて読まれたい。

 

 MVP

 2018年シーズン、アメリカン・リーグはボストン・レッドソックスのムーキー・ベッツ(OF)が受賞。ナショナル・リーグはミルウォーキー・ブルワーズのクリスチャン・イエリッチ(OF)が受賞した。共に攻守でチームを牽引し、PO出場を果たした。レッドソックスに至ってはWS制覇を達成した。ベッツはPOではOPS.623と不調だったものの、ロサンゼルス・ドジャースとのWS第2戦では、4打数3安打1得点の活躍をしている。

 

 2019年シーズンは、アメリカン・リーグはロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト(OF)が受賞。ナショナル・リーグはフィラデルフィア・フィリーズのブライス・ハーパー(OF)が受賞と予想する。

 トラウトは、これまで偶数年に受賞している。12年新人王、14年、16年MVPである。18年はMVP受賞を逃した。しかし、打撃は球界トップクラスであり、スピードも12年以来となるトリプルスリー達成に十分なレベルであるため、MVP受賞に推す。14年、15年、17年、18年のアメリカン・リーグのMVPは地区首位のチームから選出されているが、16年は地区4位で負け越しているエンゼルスからトラウトが選出された。したがって、チームが勝つに越したことはないが問題はないだろう。

 

 ハーパーとトラウトが共に受賞したのは、12年新人王のみである。ハーパーは15年にMVPに選出されている。アーチストであるため、バレルゾーンを通過する打球は多くないものの、隔年で好成績を収める傾向にあり、そして今年はその好成績の年である。実際、開幕から一月も経過していないとはいえ、平均打球速度103マイル、Hard Hit%=81.8%と好調である。ただし、通算では好成績の年でも打球速度が格別速い部類ではない。新天地でMVP級の好成績を残し、PO進出のキーマンになってほしいという思いから推した。

 

FED2019年注目選手。トレバー・バウアー,マット・シューメーカー,カン・ジョンホ

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 シーズン開幕から1週間を迎えたが、今回は今年のMLBで注目すべき選手を紹介する。といっても、3選手のみの紹介となっているが、私が特に注目、活躍を期待している選手をピックアップした。

 

①     トレバー・バウアー(CLE)

 Twitterで多方面に喧嘩を売りヘイトを集めている彼は、今では球界の「嫌われ者」の地位に。しかし本業の野球の方では近年実力をつけている。2017シーズンまでは防御率4点台と先発3~4番手レベルの投手であったが、昨シーズンは175.1回を投げ、221奪三振、防御率2.21とキャリアハイをマークした。特に奪三振率の高さは目を見張るものがある。昨シーズンオフ、自前のハイスピードカメラを使いスライダーを研究、改良を加えそれまでウィークポイントであったスライダーを最大の武器に変えた。そして今オフはチェンジアップの改良に取り組み、今シーズン初登板試合を7回1失点9奪三振と上々の滑り出しを見せた。今年は文句なしのサイヤング賞受賞も夢ではない。

https://www.mlb.com/news/trevor-bauer-brilliant-in-indians-win

 

②     マット・シューメーカー(TOR)

 2014年には16勝を挙げ日米野球にも来日した髭がトレードマークの右腕。以降は期待されたほどの成績は残せず、怪我にも悩まされ昨シーズンは右の腕の手術も経験した。しかし今年は健康な状態で開幕を迎え、ここまで2試合に先発し、14回無失点15奪三振とほぼ完璧な投球を披露している。速球は平均90マイルと威力に欠けるが、スプリット、スライダーを主体に丁寧にコーナーを突いていく投球スタイル。例年、BB/9は2点台後半とコントロールに優れており、ある程度の奪三振能力も備わっている。今シーズンはまだ2試合の登板ではあるが、シンカーの被打率が大幅に低下していて、それに伴いゴロ率も増加していることが好調の要因か。今年で33歳のベテラン投手の今後のピッチングに注目したい。

 

③     カン・ジョンホ(PIT)

 2015年、ポスティングシステムを利用して韓国球界から移籍したカン・ジョンホはメジャー2年目にはアジア人内野手としては初の20本塁打を記録するなどの活躍をした。しかし2017年に飲酒運転で有罪判決を受け、就労ビザを失ったためシーズンを全休、2018年はなんとかビザを獲得したもののメジャーリーグでは3試合の出場に留まった。しかし今年のスプリングトレーニングでは16試合の出場で全体トップの7本塁打、長打率.773と持ち前の長打力を遺憾なく発揮し、ブランクを感じさせない記録を残した。もし怪我も無く問題を起こさずにシーズンを過ごせたら30本塁打以上は期待できるだろう。かつてアジア人最高の内野手とも称された名誉を挽回できるか。

 

Written by Kazuki Sugihara

Photo link https://flic.kr/p/WWk4d2

ロナルド・アクーニャが8年1億ドルで契約延長

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 現地時間4月2日、アトランタ・ブレーブスの昨季新人王のロナルド・アクーニャ(OF)が8年1億ドルの契約延長したと報じられた。今季から2026年までの契約で2027年と2028年はクラブオプション付き。2度のオプションが行使されれば最大10年1億2400万ドルの契約になる。

 

 

 

 *アクーニャの契約内容
 2019年$1M
 2020年$1M
 2021年$5M
 2022年$15M
 2023年$17M
 2024年$17M
 2025年$17M
 2026年$17M
 2027年$17M(クラブオプションor$10Mバイアウト)
 2028年$17M(クラブオプション)

 20歳にしてメジャーデビューを果たし、昨季新人王の外野手の経歴を簡単に紹介する。

 

FEDインタビュー「MLBを仕事にする」第2弾 – MLB4球団で広報インターン・通訳を経験し、現在はフリーランスとして活躍する新川諒さん

FEDインタビュー「MLBを仕事にする」第2弾―新川諒さん

 

不定期連載でお送りする、MLBの舞台で選手以外として活躍している方へのインタビューの第2弾。今回は、MLB4球団で広報インターン、通訳を経験され、現在はフリーランスとしてご活躍されている新川諒さんにお話を伺った。

 

まず、新川さんの経歴を簡単に紹介する。

参考:新川諒のプロフィール|note(ノート)

新川さんは、幼少期をアメリカで過ごし、日本の中学高校に通ったのち、再びアメリカの大学に進学。在学中にクリーブランド・インディアンスで広報インターンを経験し、その後、ボストン・レッドソックス、ミネソタ・ツインズ、シカゴ・カブスで合計5年間、日本人選手の通訳を務められた。2015年からは、日本でフリーランスとして活躍されている。

 

インタビューでは、広報・通訳の仕事内容から私たちへのアドバイスまで幅広く語っていただいた。

※インタビューは3月下旬に赤坂で行いました。

 

 

☆広報のインターンに至るまでのキャリアについて

 

―新川さんは、クリーブランド近郊にあるボールドウィン・ウォーレス大学でスポーツマネジメントを勉強されていましたが、数あるアメリカの大学の中でなぜ同大学を選択したのですか?また、なぜスポーツマネジメントを選択したのですか?

 

中学・高校から繋がっている大学の学部説明を受けた時に自分の中でピンとくるものがなく、環境を変えたいなと思っていました。英語の問題も特になかったので、アメリカの大学への進学を決断しました。複数の大学を受けましたが、小さい頃に西海岸のシアトルとロサンゼルスに住んでいたので、環境を変えるという意味で、クリーブランドを選びました。スポーツの町であることも重要でしたね。四大スポーツに携わる仕事がしたいと思っていたのでスポーツマネジメントを選択しましたが、当時はそこまで細かくは考えていませんでした。

 

―NFLのブラウンズやNBAのキャバリアーズもクリーブランドに本拠地を置いていますが、なぜMLBのインディアンスのインターンとして働こうと思ったのですか?

 

野球経験はなく、仕事をしてから初めてキャッチボールをしたくらいです。当時(大学3年生の冬)はイギリスの大学に留学していたのですが、小林雅英投手がインディアンスに入団したというニュースを聞き、日本人としてチャンスがあるかなと思いました。大学関係者や、以前大学の授業にスピーカーとして登壇したことのあるインディアンス球団職員の方にメールを送ったところ、運良くそれが広報部長のもとに届きました。電話でお話をし、スプリングトレーニングから合流することが決まりました。

 

―インターンの面接・選考でアピールしたことはありますか?また、採用担当者が特に重視していたと思われる点はありますか?

 

もちろん日本語が話せるという点は強みではありました。後で上司から言われたのは、自分が大学のスポーツインフォメーションオフィスでインターンをしていたことです。新聞を作ったり、記録を管理して地元メディアとやり取りをしたりしていました。日本人に対する一番の疑問点は、本当に英語を話せるのか、コミュニケーションができるのか、なので、その経験は大きかったですね。日本人として採用したというよりかは、アメリカ人としても使えると思ったからというのは言われました。

 

―日本人のような外国人に求められる英語のレベルはどのくらいなのでしょうか?

 

部署や役職にはよりますが、言語をどれだけ喋れるかというよりかは、どれだけコミュニケーションがとれるかの方が重要です。言語については100%ではないかもしれないけど、それ以外で補えるなと思ってもらえたら採用の弊害にはならないと思います。

 

野球における必勝法とその衰退について

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 野球に限らず、あらゆるスポーツには、そしてゲームには、”必勝法”なるものがあったりなかったりする。

・知恵

・経験

・環境

から導き出される最善策を、人々は”必勝法”として用いている。だから、必然的にそれは淘汰されるものである。否、淘汰されなければいけない。そして、また新しいものが生まれる。であるからして、必勝法なるものは、あったりなかったりする。

 

 淘汰される要因は大きく分けて2つあると考える。

・規制

・進化

である。

 

 私はしばしば、規制によって選手生命が変わってしまった野球選手として、ウィリー・キーラーを挙げることにしている。イチローが10年連続200本安打を達成する前、連続200本安打の記録を保持していたのが彼である。

 キーラーは、非常に短いバットを更に短く持つことで、セーフティバントやボルチモアチョップと呼ばれるヒットで内野安打を量産した選手である。本塁打が少ない時代においても、特にパワーレスな選手として有名であった。

 当時、ファールはストライクの対象に含まれておらず、また、2ストライクからバントでファールになってもアウトになることはなかった。すなわち、バントでファールをして打てるボールを待つことが”必勝法”であった。しかし、ルール改定(規制)により現行のルールに変わってしまったため、彼の成績は下降の一途を辿ることになる。

 くわえて、スピットボールが流行したことも成績下降の要因として挙げられている。バントでファールをする必勝法がスピットボールという必勝法によって通用しなくなったのである。そして、そのスピットボールもルールによる規制でトレンドから姿を消して久しい。