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2019 World Series Review : Game7

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った方がワールドチャンピョンとなる運命のGame7。歓喜の瞬間を目の当たりにしようと球場には43,000を越えるファンが集まった。この試合の先発はアストロズがこのポストシーズンで勝利のないザック・グレインキー、ナショナルズは首の痛みからGame5での登板を回避していたマックス・シャーザーが登板した。

ハイレベルな投手戦が予想されたGame7はアストロズペースで進んでいく。2回にユリ・グリエルが低めのスライダーをレフトスタンドまで運び、アストロズが1点を先制すると、5回にも2アウト1,2塁のチャンスからカルロス・コレアが曲がりの甘いスライダーを捉えるタイムリーヒットを放ち、2点のリードを奪った。先発のグレインキーもナショナルズ打線を6回まで1ヒットに抑える完璧なピッチングを見せていた。

 

しかし、7回アンソニー・レンドーンが均衡を破る1発を放つと、続くフアン・ソトに四球を出したところでアストロズのヒンチ監督が動いた。レンドーンへの1発以外ほとんど完璧に抑えていたグレインキーを降ろし、ポストシーズン大車輪の活躍を見せていたウィル・ハリスを登板させた。しかし変わったハリスの投じた2球目をハウィ・ケンドリックが捉え、打球はライトポールに直撃し、逆転の2ランホームランとなった。ここまで数々の重要な局面で結果を残してきたケンドリックがGame7でも大きな一打を放った。

2019 World Series Review : Game6

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互いにロードでのゲームを取り合い、アストロズが3勝と王手を掛けて臨んだGame6。この試合では追い込まれたナショナルズが投打に奮起し、7-2でアストロズを下し、3勝3敗とシリーズをイーブンにし、Game7に望みを繋いだ。

先発投手はアストロズはジャスティン・バーランダー、ナショナルズがスティーブン・ストラスバーグとGame2と同じ組み合わせとなった。まず先制点を奪ったのはナショナルズ。初回に先頭のトレイ・ターナーが内野安打で出塁すると、2番のアダム・イートンがバントでランナーを2塁へ進める。続くアンソニー・レンドーンがシフトの穴をつくタイムリーヒットを放ち、1点を先制した。

しかしその裏、アストロズもストラスバーグの立ち上がりを攻めたてる。先頭のジョージ・スプリンガーが初球を捉え、2塁打を放つと、ワイルドピッチで3塁へ進み、2番ホセ・アルトゥーベの犠牲フライでスプリンガーが生還。わずか4球で同点に追いついた。3番のマイケル・ブラントリーは三振に倒れたが、4番のアレックス・ブレグマンがこのシリーズ3本目となるホームランをレフトスタンドにたたき込み、2-1とアストロズがリードを奪った。その後は3回、4回と四球が絡み、両チームともチャンスを作るが、後1本がでず、スコアには0が並んだ。

 

しかし、5回表に試合が大きく動く。この回先頭のターナーを難なく打ち取ったバーランダーだが、イートンへの2球目のカーブが甘く入った。イートンがこれを見逃さず、打球はライトスタンドへ。イートンのこのシリーズ2本目の本塁打でナショナルズが同店に追いつくと、4番のホアン・ソトがこれに続いた。高めのストレートをライトスタンド上段まで運び、3-2とナショナルズがリードを奪い返した。

2019 World Series Review:WSH vs HOU Game1~5

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 球団史上初となるワールドシリーズ制覇に向けて勢い充分なワシントン・ナショナルズと、2010年代最強球団と言っても何ら差し支えないヒューストン・アストロズの組み合わせとなった。もちろん、両者の組み合わせは史上初である。

 対戦結果は既に明らかであるため、ワールドシリーズについては概略を記載するに留め、今年のPOレビューを締めくくりたいと思う。

 

Game1

 ナショナルズは、エースのマックス・シャーザー(RHP)をマウンドに送り込んだ。筆者の予想では、アストロズ打線が彼から本塁打を量産して勝つだろうという見立てだったが、蓋を開けてみれば、僅差でナショナルズの勝利に終わり、WCから好調をキープしているナショナルズの勢いを感じさせる一戦だった。とはいえ、先制はアストロズであり、終盤、3点リードから2失点で詰め寄られる等、ナショナルズファンにとっては楽な勝利ではなかった。

 ナショナルズのWS球団史上初となる得点及び打点はライアン・ジマーマン(1B)によるものだった。無論、本塁打も史上初である。入団早々にスタメンを奪取して長年チームを支えるもWS進出が出来ていなかったジマーマン。しかし、契約最終年である今年にそんな功労者が大舞台で本塁打を放ったのは、なんとも形容しがたいドラマチックな展開だった。

 

Game2

 アストロズのジャスティン・バーランダー(RHP)がPO通算200奪三振で歴代最多となった。この日は守備のミス等隙を見逃さなかったナショナルズが大量得点を挙げ、12-3で圧勝した。チームの中核であるアンソニー・レンドン(3B)が2打点、若きスター、フアン・ソト(LF)が3出塁、アズドルバル・カブレラ(2B)やジマーマンといったベテランがマルチ安打&打点をマーク。チームの雰囲気も乗りに乗っている様子だった。

 アストロズは、アレックス・ブレグマン(3B)の捕球ミスや送球ミス等、本拠地で苦しい戦いを強いられる中での緊張故のミスがあった。しかし、ALCSでニューヨーク・ヤンキースを下した層の厚さが見られた。9回、代打で登場したマーティン・マルドナード(C)の本塁打が良い例である。ただ、CSでも同様だが、シーズン中に比べると得点力が低下している様子を感じさせる一戦でもあった。

 

Game3

 三塁手を強襲する鋭い当たりが目立ったゲームだった。ライン際を攻めるハードヒットで取りづらいコーナーへとボールが飛んで長打になるケースが多く、左翼手は困ったことだろう。アストロズのザック・グレインキー(RHP)は際どいコースを攻めるも中々投手有利なカウントにならず3四球を与えた。その後、5回を投げ終えることなく降板。ブルペン陣がリードを守る好投を見せ、4-1でアストロズが勝利を挙げた。

 この日のナショナルズは勢いはあるものの得点に結びつかないといった様子で、11安打で4得点を挙げたアストロズに対して、ナショナルズは9安打で1得点だった。投手陣に視点を移すと、ナショナルズは3四球5奪三振と三振をあまり奪えず、アストロズは先のグレインキーの四球もあって5四球を与えたものの13奪三振で追撃を防いだ。CSでアストロズが粘る野球を見せたが、3戦目は粘ってチャンスをものにした勝利と言えるだろう。

 

2019 ALCS Review:NYY vs HOU

Carlos Correa, Jose Altuve

 

 

 

 

 

 

 

 2019年のALCSは、ミネソタ・ツインズをスウィープで下したニューヨーク・ヤンキースと、第5戦でタンパベイ・レイズを下したヒューストン・アストロズの組み合わせとなった。

 シーズンを通しての両球団のポイントとWSへの展望を述べている。

 ・シリーズの概要及びWSの展望

 ここからは各試合終了後に振り返っている。

 ・Game 1 「田中将大」,「グレイバー・トーレス」,「ブルペン運用」

 ・Game 2 「物量戦」,「ファウルチップ」,「カルロス・コレア」

 ・Game 3 「ルイス・セベリーノ」,「ゲリット・コール」,「ハードヒット」

 ・Game 4 「本塁打」,「CC サバシア」,「リリーバー」

 ・Game 5 「DJ ラメイヒュー」,「ホームで消耗させられなかったヤンキース」,「ブルペンデーに繋げたアストロズ」

 ・Game 6 「ブルペンデー」,「低打率を出塁率でカバーしたアストロズ打線」,「窮地を救ったジョシュ・レディック」

 

 シリーズの概要及びWSの展望

 

 両球団共に、DSからCSに進出して打線の打撃成績が低下する中で、ヤンキースよりも少ない三振数で、ヤンキースよりも多く四球数を稼いだアストロズ打線が印象的だった。ルーク・ボイト(1B)やマイク・フォード(1B)、クリント・フレイジャー(OF)、(CSに出場は果たしたが)ジャンカルロ・スタントン(OF)等を欠いているにも拘わらず、ヤンキースが長打力でアピールせざるを得なかったのは痛い。一方、アレックス・ブレグマン(3B)やユリ・グリエル(1B)等に思ったようにヒットが出ない中で、出塁率を高めつつ要所要所で本塁打を打てたアストロズ打線は驚異的だった。下位打線にマーティン・マルドナード(C)やジョシュ・レディック(OF)を起用出来たのも上位打線が得点を重ねやすいようになっていたからだろう。とはいえ、CSのチーム本塁打と打点はヤンキースが上回っており、ヤンキースにも勝算はあったが、ホーム3連戦で2敗を喫したのは痛かった。第6戦、7戦を連勝するのは難しく、第5戦で王手をかけておきたかったが、ハードヒットは出るが安打や得点の伸び悩む打線が苦しむに終わった。

 

 投手陣を見た時、アストロズはバーランダーとコールで3、4勝を見込めるのに対し、ヤンキースはイニングイーターを欠いており、ブルペンの物量戦で乗り切るしかなかった。NLCSを目覚ましい躍進で突破したナショナルズにも言えることだが、やはり長いイニングを投げられる投手がいないとPOは難しい。シーズン中の疲労が蓄積しているブルペンが、POで100%のベストコンディションを発揮するのは難しいからだ。アダム・オッタビーノ(RHP)は、その最たる例だろう。ただ、ヤンキースはDSでスウィープしたアドバンテージがあり、ALCSが始まった段階ではイーブンだったはずだ。アドバンテージが失われたのはヤンキースタジアムに移動してからの3連戦だろう。第6戦のブルペンデーに入るまでにブルペンはかなり疲弊していた筈である。一方のアストロズは、バーランダーとコールのおかげである程度ブルペンの温存が出来ていた。9回裏にアルトゥーベが本塁打を打たなかったとしても、延長戦に入れば分があるのはアストロズに思えたし、第7戦セベリーノの後を継いだブルペンがどこまで粘れたのかは分からない。個人的に、第4戦落としてしまったのがターニングポイントに思える。

 

 守備では外野陣のファインプレーの多いシリーズだった。特に、レディックが第6戦の6回に見せたファインプレーはシリーズ1のプレーだと思う。レディックは本塁打もマークしており、WSで伏兵として貢献しそうだ。そのままWSの展望に入ると、アストロズとナショナルズは共に先発がチームの勝敗を左右するチームだ。バーランダーとコール、シャーザーとストラスバーグという絶対的な二枚看板を有している。ナショナルズは、パトリック・コービン(LHP)アニバル・サンチェス(RHP)も頼もしく、ザック・グレインキー(RHP)がナショナルズ打線に捕まれば分があるのはナショナルズか。ただ、POでのナショナルズの投手起用法は命を削るようなものであり、バーランダーとコールでブルペンを休ませつつ、ブルペンデーをする余裕があるアストロズに分があるとも言える。打線は、明らかにナショナルズ打線の方が好調であり勢いがある。だが、2017年にWSを制したアストロズも負けておらず、クリーンアップに長打が出れば、1番から6番まで恐ろしい打線になる。

 アストロズが4勝3敗で制すると思っている。初戦、シャーザー対コールをアストロズが制し、第2戦、ストラスバーグ対バーランダーもアストロズが制し、拮抗して迎えた第7戦で制覇するというものである。ナショナルズ打線よりもアストロズ打線の方が本塁打が出ており、初戦はシャーザーから大量得点をマークしたい。第2戦は何とも言いがたいが、WSのプレッシャーになれているバーランダーとストラスバーグでバーランダーに分があるという見立て。ナショナルズ投手陣は強力だが、CSやシーズン中のように走者を増やして本塁打で効率よく得点していけば倒せるだろう。また、第7戦までもつれる長期戦になれば、おそらく先にほころぶのはナショナルズだろう。逆に、ナショナルズ打線の勢いに押されて第5戦くらいでナショナルズが制する可能性も想像出来る。何はともあれ、アストロズはWS全7試合を使って4勝する意識で挑んでいけば勝てるだろう。また、そのための場数を踏んでいるチームである。

 

Written by Tsubasa Komiyama

Photo link https://flic.kr/p/2btZKuh

 

2019 NLCS Review : STL vs WSH

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リーグ中部地区を制したセントルイス・カージナルスとワイルドカードから勝ち上がってきたワシントン・ナショナルズの組み合わせとなった今年のNLCS。勢いに乗る両チームの対戦はスウィープという一方的な展開で幕を閉じた。今回は「不安要素」という観点からこのシリーズを振り返る。

 

「ナショナルズの不安要素」

レギュラーシーズンの期間中ナショナルズの不安要素は常にブルペンだった。リリーフ防御率はメジャーワースト2位の5.68と非常に悪く、ブルペンで試合を落とすことも多かった。そのためナショナルズはポストシーズンに入ってからは強力な4枚の先発陣をリリーフ起用するなど信頼できる投手のみを繋いでの継投で勝ち上がってきた。そしてリリーフ防御率メジャー5位の3.88を誇るカージナルスとの対戦となった今シリーズ。ナショナルズは絶対にブルペン勝負に持ち込ませたくなかったはずだ。そんなナショナルズにとって「先発投手が長いイニングを投げること」、「先取点を取り、試合を有利に展開すること」、この2つを達成出来たことがNLCSの何よりの勝因だろう。ここからはこの観点から1試合単位で振り返る。

 まずはGame1。先発のアニバル・サンチェスが8回途中までノーヒットピッチングと完璧なピッチングを見せ、打線も2回に先取点を奪うなど理想的な展開で勝利を収めた。続くGame2でも先発のマックス・シャーザーが7回を1安打投球、打線も3回と早い段階でリードを奪った。

ホームに移ったナショナルズの勢いは加速し、Game3では打線が奮起。5回までに6得点とカージナルス先発のジャック・フラハティを攻略した。先発のスティーブン・ストラスバーグも7回を1失点に抑えるなどカージナルスに付け入る隙を与えなかった。Game4でも打線の勢いは止まらず、初回に6本のヒットを集め、7得点。先発のパトリック・コービンは5回4失点と本調子ではなかったが、初回のリードをブルペンが守り抜いた。

このようにナショナルズは全ての試合で先取点を奪ったことでビハインドの展開を一度も作らず、先発投手がGame4を除いて最低7回は投げ抜くなど、ブルペンに勝敗をゆだねるような展開には終始持ち込ませなかった。そして不安要素のはずだったリリーフもこのシリーズでは9イニングを投げ、打たれたヒットはわずか3本、1失点のみと完璧な内容で先発投手の活躍に応えた。このシリーズをスウィープで終わらせたナショナルズは先発投手陣を休息させることができ、更にリリーフも調子が上向くなど完璧な仕上がりでワールドシリーズを迎えることが出来そうだ。