開幕延期した時間を使うには野球ファンはどうすれば良いのか
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MLB 10-19 PLAYER RANKING 10-1
2020年を迎え、今シーズンも開幕が迫ってきた。2020年代という新たな時代を迎える前に2010年代を彩ったスタープレイヤ More »
MLB 10-19 PLAYER RANKING 20-11
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MLB 10-19 PLAYER RANKING 30-21
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Category Archives: トップスライドショー
MLBの未来予測

今回がFar East Divisionでの最後の投稿となるので、今回は私が在籍した4年間におけるMLBに関して振り返りながらMLBの未来を考察したい。
4年間を通じて最も印象的だったのは、やはり2017年に広く知られるようになったフライボール革命だ。バレルゾーンを意識することで打席でのヒットやHRが出る確率を高くするという考え方で、これはMLBを席巻し2019年は史上最多のHRが飛び出した年となった。私もフライボール革命という言葉を毎回のように記事に含めていた事を覚えている。
フライボール革命から良い影響を受けた選手もいた一方で、その餌食になった選手もいた。例えばシンカーを主な球種にしていた投手やソフトコンタクトに秀でた打者がそれに該当するだろう。
しかし2020年はそのフライボール革命による”負け組”が盛り返したシーズンとなった。シンカーに関してはMLB全体での投球比率が2017年から19年は10%を大きく下回っていたが、昨年は一気に15%を超えた。
また昨年はコンタクト能力が抜群の選手がMLBデビューを果たした。ホワイトソックスのニック・マドリガル(2B)である。マドリガルは2018年のドラフト全体4位指名で入団した選手で、2019年はマイナー全体で120試合に出場して16しか三振しなかった。
三振を「フィールド上で最も恥ずかしい行為の一つ」とも語るマドリガルは、ここ数年の中でも最もコンタクト能力の高い選手だろう。彼の活躍は今後のコンタクト能力を売りにする選手の将来をも左右しかねない。その意味で彼は今最も重要な選手かもしれない。
新たな打撃法だけでなく、ドライブラインに代表されるような球団に所属していない指導者が多く台頭して知名度を高めたのもこの4年間であった。彼らの一部は現在MLB球団と契約して役職を得る者も出てきた。またD・ジョンソン(CIN)やC・フェッター(DET)といった大学野球で実績を積んだコーチがMLBでコーチになる例も相次いでいる。
※編集者注
Sportsnaviに2020年1月27日に掲載された下記の記事を紹介する。
NPBの投手が自費で訪れるドライブライン最初は倉庫を間借り、粗末な施設だった
当初は球団の指導方針と異なる場合もあるため敬遠されていた場面もあった。だが2020年にドライブラインの最も有名な顧客であるトレバー・バウアー(LAD)がサイ・ヤング賞を受賞するなど彼らの指導力の高さは誰の目にも明らかであり、MLB球団もそのノウハウを欲するまでになった。現在のドライブラインの顧客にはクレイトン・カーショウ(LAD)等の大物選手も複数おり、このオフには大谷翔平(LAA)も通っていたようである。
データ分析が進み指導方法やプレーに球団間の差がなくなりつつある時代だからこそ、他球団との差をつけるためにもこれらの新時代の指導者の存在感は今後ますます高まっていくと筆者は考えている。
だが、どれだけ最先端の指導法を持っていてもそれが選手に受け入れられなければ意味がない。ブライス・ハーパー(RF)を獲得して期待を集めた2018年のフィリーズ内部で、当時の投手コーチC・ヤング(現カブスブルペンコーチ)に対して複数の投手が反発したことからも分かるように、コミュニケーションは指導に際してとても重要である。
最終的に、プレーする選手は生身の人間でありロボットではない。だからこそコミュニケーションが必須となってくる。そしてこの指導者に求められるコミュケーション能力ひいては野球の魅力を分かりやすい形で伝える能力は、選手にも今後野球界では求められるのではないだろうか。日本でもアメリカでも野球人口の減少が叫ばれるようになって久しい。そして一旦減少に転じるとなかなかそれを再び増加させるのも難しいだろう。だからこそより野球の魅力を発信する力が求められるとも言える。
最近大型契約に合意したフェルナンド・タティスJr.(SD)やロナルド・アクーニャJr.(ATL)、フアン・ソト(WSH)らはプレー中も感情を露わにする事が多い。そのような振る舞いに関して苦言を呈する指導者やOBもいるが、ファンにも興奮が伝わる点で感情を表に出す事は決して悪い事ではない。むしろこれまで抑えられていた人間的な側面を出す事が今後はもっと求められるようになるのではないだろうか。マネーボール以降野球界で常に課題とされたプレーや選手育成の効率化の末に求められるものが選手の感情であるとすれば皮肉な感じもするが、それもまた新たな野球の進化と言えるだろう。
Photo link https://flic.kr/p/29YkoyM
Written by Yuichi Ando
開幕延期した時間を使うには野球ファンはどうすれば良いのか

Florida College Summer League
公式HP:http://floridaleague.com/view/fcsl/
フロリダリーグは、フロリダ中部に2003年に創設された木製バットを用いる学生リーグである。NACSB(大学夏期野球連盟)に所属する12リーグの1つ。本リーグが掲げる理念はHPに公開されている為省略するが、今夏行う予定であるサマーリーグでプレーしたい大学生を募集している。2020年ドラフト候補選手の出場機会が著しく制限される中、明るい話題になったと言えよう。
We have had over 440 players drafted by Major League Baseball since our inception. This is the perfect opportunity to get your reps in that you are missing out on this spring! @PitchingNinja @FlatgroundApp @FlatgroundApp https://t.co/FXTolOaSN9
— Florida League (@floridaleague) March 13, 2020
こちらでプレーする選手はいずれも魅力的だが、その内の2人をピックアップして紹介したい。
- Amaury Telemaco Jr.
守備位置:投手 投打:右投右打 体格:6-5/268 学年:フレッシュマン
父は元メジャーリーガーのアマウリー・テレマコ。ドミニカ共和国でプレーしていたが、アメリカの高校で1年間プレーした後、2017年にFAでロサンゼルス・ドジャースに入団。しかし、アレルギー反応による睡眠障害等に悩まされ、プレーする機会を得られないまま2019年に解雇されてしまう。(Amaury Telemaco Jr. continues his fight back to glory)
そして、その夏にフロリダリーグのサンフォード・リバーラッツでプレー。18.1イニング23奪三振25与四球とインパクトある成績を残した。現在はリン大学でプレーしており、19-20シーズンは2イニング2奪三振1与四球という成績だった。前途多難な苦労人は現在21歳で9月には22歳になる。球界復帰、そして念願のメジャーデビューを果たすことは出来るか。
- Cole Beverlin
守備位置:投手 投打:右投右打 体格:6-4/185 学年:フレッシュマン
2018年にトロント・ブルージェイズから39巡目(全体1166位)で指名を受けるもフロリダ州立大学にRed Shirt Fr.として進学。現在はペンサコラ州立大学(短期大学)に所属しており、19-20シーズンは14.1イニング18奪三振7与四球という成績だった。かつてPerfect Gameにおいて42位(フロリダ州内のRHP)という評価を受けたが、貴重な19-20シーズンで十分なアピールをすることが出来なかった。
フロリダリーグではデランド・サンズで19年シーズンをプレー。シーズンは33イニング22奪三振17与四球という成績で、POでは7イニング5奪三振5与四球という成績だった。ポテンシャルを見せる機会と時間は限られているが、かつて下された全体1166位という評価を覆すことが出来るか。
というように、1人1人が歩んできた道のりに思いを馳せてみてはどうだろうか。だが、余りある時間を使い潰すにはまだ足らない。
Photo link https://flic.kr/p/VcAiPW
Written by Tsubasa Komiyama
MLB 10-19 PLAYER RANKING 10-1

2020年を迎え、今シーズンも開幕が迫ってきた。2020年代という新たな時代を迎える前に2010年代を彩ったスタープレイヤーの活躍をランキング形式で振り返ることにする。ランキングはFar East Divisionメンバーによる投票で選定を行った物で、10年代の活躍のみを考慮して選定を行った。
10位 バスター・ポージー (10- SF)
2010年代前半の5年間で3度のワールドシリーズ制覇を成し遂げ、王朝を築いたサンフランシスコ・ジャイアンツの攻守の要。10年に本格的にデビューすると、その年の新人王に輝き、3年目の12年には首位打者、そしてMVPを獲得するなど若くしてMLBを代表する捕手となった。18年以降はパワーの低下に伴い、成績が低迷してしまっているが、まだ32歳と老け込む年齢ではなく、復活に期待したい。
9位 ザック・グレインキー (10 KC、11-12 MIL、12 LAA、13-15 LAD、16-18 ARI、19 ARI,HOU)
多彩な変化球と抜群のコントロールを武器に2010年代に6球団を渡り歩いた投手。15年には95年のグレッグ・マダックス以降で最高となる防御率1.66を記録するなど、好調時には手が付けられない存在だった。また10年代だけで8本塁打を記録した打撃や、14年から6年連続でゴールドグラブ賞を受賞した守備などピッチング以外でもチームに大きく貢献できる選手として活躍した。
8位 ホセ・アルトゥーベ (10- HOU)
2010年代後半を代表するチームであるヒューストン・アストロズの主砲。身長168cmと非常に小柄な体格からパワフルなバッティングを披露し、地区3連覇や17年のワールドシリーズ制覇にも大きく貢献した。首位打者3回、最多安打4回、盗塁王2回に加え、MVPも受賞するなど個人タイトルも数々獲得し、一時代を代表する選手として申し分ない活躍を見せたが、サイン盗み問題によってその活躍には疑問が残ってしまっている。
7位 クレイグ・キンブレル (10-14 ATL、15 SD、16-18 BOS、19- CHC)
2010年代最多の346セーブを記録した現役最高のクローザー。100マイルに迫る豪速球と抜群のキレを誇るナックルカーブを武器に奪三振の山を築いた。11年にアトランタ・ブレーブスで本格的にデビューすると、そこからナリーグでは32年ぶりとなる4年連続でのセーブ王に輝き、その後移籍したボストン・レッドソックスではワールドシリーズ制覇も経験した。昨年は怪我もあり低迷したが、まだ31歳と全盛期でマリアーノ・リベラの652セーブにどれだけ迫れるかも注目が集まる。
6位 ミゲル・カブレラ (10- DET)
ベネズエラ史上最高の選手にして2010年代最高の打者の1人。首位打者を4度も獲得した高い打撃技術に加え、パワーも兼ね備えており、12年には1967年のカール・ヤストレムスキー以来となる三冠王にも輝くなど数多くのタイトルを獲得した。4月に37歳になるなど全盛期は過ぎ、成績は下降してしまっているが、通算3000本安打、500本塁打が目前に迫っており、将来の殿堂入りも確実とみて良いだろう。
MLB 10-19 PLAYER RANKING 20-11
2020年を迎え、今シーズンも開幕が迫ってきた。2020年代という新たな時代を迎える前に2010年代を彩ったスタープレイヤーの活躍をランキング形式で振り返ることにする。ランキングはFar East Divisionメンバーによる投票で選定を行った物で、10年代の活躍のみを考慮して選定を行った。
20位 ネルソン・クルーズ (10-13 TEX、14 BAL、15-18 SEA、19- MIN)
圧倒的なパワーから2010年代でメジャー最多の346本塁打を記録したドミニカ出身の大砲。10年代前半はテキサス・レンジャースでエイドリアン・ベルトレやジョシュ・ハミルトンなどの影に隠れていたが、14年のボルティモア・オリオールズ移籍を機に33歳と遅咲きながら本格開花し、以降の6年連続で37本塁打以上を記録した。今シーズン中に40歳を迎える大ベテランだが、そのパワーは健在で現在401本の本塁打数をどこまで伸ばすことが出来るのか注目が集まる。
19位 クリス・セール (10-16 CHW、17- BOS)
細身の体格から独特なフォームで投げられる豪速球と変化の大きいスライダーを武器に奪三振の山を築いた左腕。デビュー当初はリリーフで起用されていたが、12年に先発転向すると、そこから7年連続オールスター選出、13年からは全ての年で200奪三振をクリアした。制球も良く、通算K/BBは歴代1位の5.37を記録するなど、その活躍は歴史的で2020年代は悲願のサイヤング賞獲得に期待したい。
18位 ポール・ゴールドシュミット (11-18 ARI、19- STL)
11年のメジャーデビュー以降、アリゾナ・ダイアモンドバックスのスーパースターとして活躍したMLBを代表する一塁手。洗練された打撃技術にパワーを兼ね備え、13年には本塁打、打点の2冠、13年から6年連続でオールスターに選ばれ、4度のシルバースラッガー賞も獲得した。190cm、102kgと大柄な体格ながら走塁では16年には32盗塁を記録し、守備では3度のゴールドグラブ賞を獲得するなど、打撃以外にもオールラウンドな活躍が目立った。
17位 デイビッド・プライス (10-14 TB、14-15 DET、15 TOR、16-19 BOS)
2007年にドラフト全体1位と鳴り物入りでMLB入りした2010年代屈指の左の本格派で、12年のサイヤング賞投手。2008年のデビュー以降、14年のシーズン途中まではタンパベイ・レイズでジェームズ・シールズとの2枚看板で活躍した。その後2年連続でのトレードを経て、ボストン・レッドソックスへ移籍すると、18年にはワールドシリーズ制覇、自身もシリーズ2勝を挙げるなど素晴らしい活躍を見せた。オフに大型トレードでムーキー・ベッツと共にドジャースへ移籍。
16位 エイドリアン・ベルトレ (10 BOS、11-18 TEX)
デビューは1998年で2010年を迎えた頃には既に31歳になっていたが、それでもハイレベルなパフォーマンスを見せ、この順位となった。11年にテキサス・レンジャースに移籍するとチームをワールドシリーズ制覇の一歩手前まで導き、その後も18年の引退までチームの中心打者として活躍した。通算安打数はドミニカ出身選手としては2位の3166本、本塁打も477本と申し分なく、将来の殿堂入りは確実とみて良いだろう。
MLB 10-19 PLAYER RANKING 30-21

2020年を迎え、今シーズンも開幕が迫ってきた。2020年代という新たな時代を迎える前に2010年代を彩ったスタープレイヤーの活躍をランキング形式で振り返ることにする。ランキングはFar East Divisionメンバーによる投票で選定を行った物で、10年代の活躍のみを考慮して選定を行った。
30位 ライアン・ブラウン (10- MIL)
2007年のデビューから一線級の活躍を続けるミルウォーキー・ブルワーズを代表する5ツールプレイヤー。10年代は2度のトリプルスリー、11年にはチームを29年ぶりの地区優勝に導き、自身もMVPに輝いた。しかし当時から薬物検査で陽性反応が出ており、処分は受けていなかったが、13年には使用を認め、出場停止処分を受けたため、過去の栄光も偽りの記録として印象づけられてしまった。
29位 ホセ・バティスタ (10-17 TOR、18 ATL,NYM,PHI)
10年代前半のMLBを代表するパワーヒッター。10年に29歳と遅咲きながら54本塁打を記録、本塁打王に輝き、大ブレイクすると、そこから6年連続でオールスターに選出されるなどトロント・ブルージェイズの人気選手として一世を風靡した。16年以降は年齢により成績を落とし、18年は3チームを転々、18年9月を最後にメジャーの舞台からは遠ざかっている。
28位 ケンリー・ジャンセン (10- LAD)
MLB屈指のカッターを武器に強豪ロサンゼルス・ドジャースのクローザーとして君臨し続ける豪腕。デビューした10年からクローザーとして起用され、12年から本格的にクローザーに転向すると、10年代ではクレイグ・キンブレルに次ぐ、301セーブを記録した。10年代は大きな怪我も無く、安定感のある投球を披露したが、球速の低下に伴い、成績が悪化しており、20年代も変わらぬ活躍が出来るかは疑問が残る。
27位 コリー・クルーバー (11-19 CLE)
10年代に投手王国を築きあげたクリーブランド・インディアンズのエース。滅多に表情を変えないポーカーフェイスで豊富な変化球を制球良く投げ分け、14年からは5年連続で200投球回、200奪三振をクリア、14年と17年の2度のサイヤング賞に輝いた。ポストシーズンにも強く、16年のワールドシリーズではチームは敗退したが、自身は2勝を挙げるなど活躍を見せた。今シーズンからはテキサス・レンジャースでプレーする。
26位 フレディー・フリーマン (10- ATL)
チッパー・ジョーンズの引退以降、再建期もチームを引っ張ってきたアトランタ・ブレーブスの魂。不動の3番打者として勝負強い打撃を武器にチームを10年代で3度の地区優勝に導いた。しかし、ポストシーズンでは全て初戦敗退と結果を残せておらず、20年代はロナルド・アクーニャら若い選手が育ってきているチームを1995年以来の悲願のワールドシリーズ制覇に導きたい。