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2019 Mock Draft

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 6月3日〜6月5日にMLBドラフト会議が開催される。正式名称は”The Major League First-Year Player Draft“という。日本のプロ野球とは異なり完全ウェーバー制である。

 そこで、今回はmock draftを元にドラフト指名予想とプロフィールを紹介していこう。

 *データはシーズン途中であり、また一部欠けているものもある。

Mock Draft 一覧

Draft Pick Team Player POS
1 BAL アドリー・ラッチマン (C)
2 KC ボビー・ウィット Jr. (SS)
3 CWS C.J. エイブラムス (SS)
4 MIA アンドリュー・ヴォーン (1B)
5 DET ライリー・グリーン (OF)
6 SD JJ ブレディ (OF)
7 CIN ニック・ロドロ (LHP)
8 TEX ハンター・ビショップ (OF)
9 ATL ジャクソン・ラトリッジ (RHP)
10 SF ブライソン・ストット (SS)
11 TOR コービン・キャロル (OF)
12 NYM ザック・トンプソン (LHP)
13 MIN シェイ・ラングリアーズ (C)
14 PHI アレック・マノア (RHP)
15 LAA キオニ・カバコ (3B)
16 ARI マシュー・アラン (RHP)
17 WSH ジョシュ・ユング (3B)
18 PIT ブレット・バティー (3B)
19 STL クイン・ブリースター (RHP)
20 SEA ジョージ・カービー (RHP)
21 ATL ローガン・デビッドソン (SS)
22 TB ガナー・ヘンダーソン (SS)
23 COL ウィル・ウィルソン (SS)
24 CLE マイケル・ブッシュ (1B/OF)
25 LAD ダニエル・エスピーノ (RHP)
26 ARI ブレナン・ロマン (RHP)
27 CHC コディ・ハウス (3B)
28 MIL タイラー・カリファン (3B)
29 OAK セス・ジョンソン (RHP)
30 NYY キャメロン・ミズナー (OF)
31 LAD ブレディ・マクニール (SS)
32 HOU JJ ゴス (RHP)

 

1.Orioles: アドリー・ラッチマン(C)

 21歳:R/S:オレゴン大学

  2016年の高校時代に40巡目でSEAに指名されるも入団拒否。オレゴン大学に進学すると18年にはカレッジ・ワールドシリーズに出場し、30打数17安打と大活躍しMVPを受賞。コンタクト、パワー、選球眼に優れ、さらに肩、守備の評価も高い。ドラフト指名後はMLBプロスペクトランキングで15位に入ると言われる全体1位間違いなしの逸材。

  AVG AB R H HR SLG% OB% SB FLD%
2017 .234 209 38 49 2 .306 .322 5 .988
2018 .408 250 56 102 9 .628 .505 1 .987
2019 .419 179 56 75 17 .765 .580 0 .991
Total .354 638 150 226 28 .561 .473 6 .988

 

2.Royals:ボビー・ウィットJr.(SS)

 19歳:R/R:コリービール・ヘリテイジ高

 全高校生でNo.1の評価のショート。父はTEXなどで活躍したボビー・ウィット(RHP)。身体能力が高く投手としても最速93マイルの強肩。パワー、スピードがあり、プロ入り後もSSを守るものと思われる。ただバットコントロール+選球眼には疑問符が残る。

  AVG AB R H HR SLG% OB% SB FLD%
16-17 .500 34 14 17 2 .911 .513 7 .958
17-18 .750 4 5 3 0 1.000 .800 0 .000
18-19 .519 106 55 55 14 1.160 .598 16 .989
Total .521 144 74 75 16 1.097 .585 23 .982


3.Whitesox:C.J・エイブラムス(SS)

 18歳:R/L:ブレセッド・トリニティ・カトリック高

 ダウンスイングからライナーを量産するアベレージヒッター。まだ体が細く、パワーはイマイチ。足は大きな武器で60ヤード走で6.29秒を計測。守備の評価も高いが、俊足を生かす為にもセンターにコンバートという声もある。

  AVG AB R H HR SLG% OB% SB FLD%
15-16 .464 97 42 45 1 .587 0.545 15 .889
16-17 .402 117 34 47 1 .572 .471 15 .957
17-18 .404 114 37 46 3 .570 .462 37 .952
18-19 .410 134 45 55 3 .679 .459 33 .914
Total .418 462 158 193 8 .606 .482 100 .939

 

4.Marlins:アンドリュー・ヴォーン(1B)

 21歳:R/R:カリフォルニア大学

 ラッチマン(C)を抑え大学No.1バッターとの呼び声が高い選手。18年にはOPS1.350を記録し、ゴールデンスパイク賞を受賞。高校時代はショートを守っていたが鈍足で1年秋にファーストにコンバート。ファーストしかポジションの選択肢がないのがネック。

  AVG AB R H HR SLG% OB% SB
2017 .349 218 36 76 12 .555 .414 1
2018 .402 199 59 80 23 .819 .531 4
2019 .387 173 49 67 15 .728 .549 2

 

5.Tigers:ライリー・グリーン( OF)

 18歳:L/L:ハガティ高

 高校生の中でバッティングを最も評価されている選手。だが、バッティングしか長所が無く、スピード、外野守備は平均未満で将来はレフトを中心にプレーすることが予想される。最悪の場合はファーストにコンバートも。

  AVG AB R H HR SLG% OB% SB FLD%
17-18 .346 52 23 18 2 .673 .534 7 .962
18-19 .250 12 3 3 0 .416 .438 0 1.000
Total .328 64 26 21 2 .625 .517 7 .971


6.Padres:JJ・ブレデイ(OF)

 21歳:R/L:ヴァンダービルト大学

 優れたバッティングスピートとコントロールを併せ持つ好打者。今シーズンに入ると長打力に目覚め26本塁打を放っている。高校時代には投手をやっており、将来はライトで起用が予想される。

  AVG AB R H HR SLG% OB% SB
2017 .256 164 23 42 2 .341 .384 0
2018 .368 133 26 49 4 .511 .494 2
2019 .357 230 72 82 26 .752 .467 1


7.Reds:ニック・ロドロ(LHP)

 21歳:L/L:テキサス・クリスチャン大学

 今回のドラフトで最も評価の高い投手。高校時代の16年にはパイレーツに全体41位で指名されるも進学。大学1~2年目こそ伸び悩むも、今シーズン大きく開花。長身から投げ下ろす速球は最速96マイル。平均92~93マイル。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップの3種類を投げる。投手が大不作の今ドラフトにおいて数少ない投手の一人。場合によっては順位が上がる可能性も。

  W L ERA G IP H BB SO OBA
2017 5 1 4.35 17 78.2 76 28 72 .257
2018 7 4 4.33 16 77.0 80 28 93 .278
2019 6 5 2.48 15 98.0 72 21 125 .202


8.
Rangers:ハンター・ビショップ(OF)

 21歳:R/L:アリゾナ州立大学

 マリナーズのブレンダン・ビッショプ(OF)の弟。高校時代から注目されていたが、大学に入ってからはからっきし。しかし、今年になって全米トップクラス打撃成績を収めて、評価がここにきてうなぎのぼり。

  AVG AB R H HR SLG% OB% SB
2017 .301 153 27 46 5 .484 .363 4
2018 .250 140 22 35 5 .407 .352 4
2019 .347 213 64 74 22 .765 .473 11

 

Weekly Report : Week-7

Albert Pujols

 

 

 

 

 

 

 

 Photo link https://flic.kr/p/cmAsKq

 

 

今週のプロスペクト

―ウラディミール・ゲレーロ Jr.だけではない。メジャーの若手選手たち―

Written by Kazuki Sugihara

 先日、ウラディミール・ゲレーロ Jr.(TOR)が2ホーマーの活躍を見せたが、ほかにも数多くのプロスペクトたちがメジャーデビューを果たした。今回は、そんなプロスペクトたちの活躍をダイジェスト形式で紹介していく。

05/12デビュー コービン・マーティン(HOU) MLB公式球団ランキング4位

 コービン・マーティンがレンジャース戦で先発デビューした。この日は速球、変化球、コントロールのどれも安定しており、中でも速球は冴えわたっていた。平均95.7mph、最速97.7mphを記録し、その日投じた80球中50球を速球が占めていた。そこにキレキレのチェンジアップ、カーブも混ぜることで打者を翻弄し圧倒した。5回1/3を投げ2失点9奪三振の好投でメジャー初先発初勝利を飾った。

 

05/14デビュー ニッキー・ロペス(KC) MLB公式球団ランキング8位

 今週デビューしたプロスペクトの中では間違いなくニッキー・ロペスが一番注目を浴びただろう。レンジャース戦を2番ショートでスタメンデビューを果たすと、7回の第4打席でレフト前タイムリーヒットを放ち、初ヒット初打点を記録した。しかしそれだけではない。その後の3試合もヒットを放ち、デビューから計4試合で、16打数6安打3四球、打率.375、OPS1.036と絶好調。ロペスは、コンタクトスキルの高さとアプローチの良さに定評のある選手で四球を多く選べる。ちなみにこの日、ゲレーロ Jr.が一試合2本塁打を記録した。

 

05/15デビュー ショーン・アンダーソン(SF) MLB公式球団ランキング4位

 この日ブルージェイズ戦で先発デビューしたショーン・アンダーソンは予想を上回る活躍をした。投手としては、武器であるスライダーが冴えわたり、5回2失点5奪三振の活躍をみせた。一方、打者としては2回にプロ初打席に立つと、いきなり右中間を破るツーベースヒット、次の打席でもヒットを放ち2安打を記録した。アンダーソンは、打撃に定評のあるマディソン・バムガーナーとスプリングトレーニングで一緒に打撃練習を行ったのが良かったのかも、とインタビューで振り返っている。

 

05/17デビュー ブレンダン・ロジャース(COL)  MLB公式球団ランキング1位(全体10位)

 全体10位のプロスペクト、ブレンダン・ロジャースが遂にメジャーデビューを果たした。フィリーズ戦に7番セカンドでスタメンデビューするも、この日はノーヒット。しかし第4打席で内野手のフィルダースチョイスで初打点を記録した。なかなか二塁手の穴が埋まらないロッキーズにとってはロジャースの今後の活躍を切に願っているだろう。

※動画は翌日のもの。

 

ナショナルリーグ東部地区の現在地

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ナショナルリーグ東部地区の現在地

Written by Eiji Kato

Photo link https://flic.kr/p/29a3t8J

 2018~2019年のシーズンオフにナショナルリーグ東部地区は大いに盛り上がった。マーリンズを除く4チームがそれぞれ補強を敢行した。まずその補強を振り返りたい。

 ・フィリーズ

 オフの勝ち組とも評されたフィリーズは史上最高額の13年3億3000万ドルでブライス・ハーパー(OF)と契約。(後にトラウトに抜かれる)他にもトレードでJTリアルミュート(C)やジーン・セグーラ(SS)。FAとなっていたダニエル・ロバートソン(RHP)、アンドリュー・マカッチェン(OF)を迎えた。この一連の補強により戦力が大幅にUPし地区優勝の1番手に躍り出た。

 ・メッツ

 フィリーズ同様にメッツも積極的に動いた。バンワゲネン新GMはマリナーズからロビンソン・カノー(2B)とエドウィン・ディアス(RHP)を獲得。さらにブルペンを強力にすべくジャスティン・ウィルソン(LHP)やジュウリス・ファミリア(RHP)も獲得。また同地区のライバルフィリーズからウィルソン・ラモス(C)も獲得した。

 ・ブレーブス

 昨年地区を制覇したブレーブスはベテランのブライアン・マッキャン(C)やジョシュ・ドナルドソン(3B)を獲得。戦力UPと同時に若手の指南役としても期待される。

 ・ナショナルズ

 ハーパーが去ったことによりインパクトは薄れたが地区優勝への道が無くなったわけではない。パトリック・コービン(LHP)、ブライアン・ドージャー(2B)、カート・スズキ(C)、トニー・シップ(LHP)、カイル・ベアクロウ(LHP)、TJ手術明けのトレバー・ローゼンタール(RHP)など投手を中心に補強を行った。

 

 4強1弱の構図で迎えた2019シーズン。日本時間5月10日時点で首位フィリーズ、2位は4ゲーム差でブレーブス、3位は4.5ゲーム差でメッツ、4位は6.5ゲーム差でナショナルズとなっている。

 ここまではフィリーズの独走まではいかないが、やや差がついている印象がある。それぞれのチームにスポットを当てると4位のナショナルズはフアン・ソト(OF)、トレイ・ターナー((SS))、ライアン・ジマーマン(IF)、アンソニー・レンドーン(3B)と野手にケガ人が続出。カーター・キーブーム(2B)やビクター・ロブレス(OF)と若手も才能をフルに発揮しているとは言い難い。投手陣はチーム防御率がリーグ14位とまさに踏んだり蹴ったり。

 一方でメッツは若手の野手が元気でルーキーのピート・アロンソ(1B)は既にホームラン11本と爆発、昨年デビューのジェフ・マクニール(2B)はMLB全体で打率2位。ブレーブスも打線が元気でチーム打率はリーグ3位、チーム出塁率もリーグ4位となっている。

 シーズンはまだ序盤で今後どうなるかは分からない。1弱とされているマーリンズもただ黒星を増やすようなことは許されない。リアルミュートの交換で加入したシクスト・サンチェス(RHP)やホルヘ・アルファロ(C)など素質の高い選手がいるだけに彼らが将来主力となれるよう育成、経験を積ませることが重要になるであろう。

 今後もナショナルリーグ東部地区から目が離せない。

ジョーイ・ギャロが通算100本塁打を達成

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Written by Akiyuki Suzuki and Edited by Tsubasa Komiyama

Photo link https://flic.kr/p/ZNxZC2

 現地時間5月9日、パイレーツの本拠地PNCパークで行われた試合で、レンジャーズのジョーイ・ギャロ(OF)が3回にニック・キンガム(RHP)からツーランホームランを放った。これがギャロのメジャー通算100号ホームランとなった。センター方向に飛んだホームランはスタンドを遥か超えて行く場外ホームランとなり、ギャロらしい飛距離のホームランだった。

 

 しかし、この100号ホームランには飛距離以外にもギャロならではの記録もついてきた。

 まず通算377試合での100号はアメリカン・リーグでは史上最速であり、メジャー全体でも歴代3位の速さでの達成となった。ギャロのホームランを打つ能力に関しては、これまでのメジャーリーガーの中でもトップクラスであることが改めて証明される形となった。

 そしてもう一つギャロが達成した記録は、メジャー史上初となる通算100単打を記録する前の通算100本塁打達成である。100号を達成した時点でギャロは単打93本。次に単打が少なかったラッセル・ブラニアン(元SEA他)は172本である。このことから、いかにギャロがホームランを打つことに特化しているか分かる。

 ちなみにブラニアンの次に少なかったのがライアン・ハワード(元PHI他)の176本で、4番目はクリス・カーター(OF)の179本となっており、ホームランを打つことに特化した他の打者も100号ホームランを放つまでにこれだけの単打を放っていた。さらにはギャロやカーターのような打者の象徴であるアダム・ダン(元CIN他)はもっと多くの単打を放っている。

 日本のプロ野球では先日、オリックス・バファローズの“ラオウ”の愛称で有名な杉本裕太郎(OF)がプロ通算9安打目(それまでの8安打は本塁打が6本、二塁打が2本)で初めて単打を放ったことが話題となっており、日米でホームランに関わる非常に珍しい記録が続けて誕生する結果となった。

 

Weekly Report : Week-5

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Photo link https://flic.kr/p/2fGwE8E

 

好評発売中のプロスペクトハンドブック2019ですが、5月7日から書籍版を35%オフの1300円(送料別)で販売致します。Kindle版も約35%オフの1100円で販売しております。詳細は記事の最後に記載しています。

 

 

前年より盤石なタンパベイ・レイズ投手陣

Written by Tsubasa Komiyama

 レイズは、現地時間5月3日現在、21勝11敗でアメリカン・リーグ東地区の首位に着けている。チーム打点は、ヤンキース、レッドソックスに次ぐ地区3位であるが、チーム失点は、122失点で2位のブルージェイズを突き放す100失点で1位である。

 本拠地のPFや対戦相手にもよるものの、基盤の安定した投手力が地区首位を堅守していると捉えて問題ないだろう。

 ところで、興味深いスタッツがある。チームの先発イニング数の合計だ。2018年レイズの先発イニング数合計は624回(1試合平均3.2回)でメジャー全体30位である。29位は805.1回(1試合平均4.2回)のエンゼルス、1位は993.2回(1試合平均6.1回)のインディアンスだ。2019年レイズの先発イニング数合計は145.1回(1試合平均4.1回)でメジャー全体29位である。30位は141.2回(1試合平均4.1回)のエンゼルスだ。順位としては30位から29位であるが、約アウト2つ分増えたと考えると大きな変化である。

年度 先発イニング数 試合平均
2018年 624回 3.2回
2019年 145.1回 4.1回

 

 

 理由は、昨年クリス・アーチャー(RHP)の見返りの1人として獲得したタイラー・グラスノー(RHP)と、昨年オフにFA補強したチャーリー・モートン(RHP)がオープナーを用いない先発として起用されているからであろう。

 昨年、レイズで20先発以上したのはブレイク・スネル(LHP)とライン・スタネック(RHP)の2人だが、スタネックはオープナー起用であるため、実質フルシーズン稼働した先発はスネルのみであった。

 しかし、2019年はスネル、グラスノー、モートンの3人が20先発を超える見込みである。つまり、ブルペンの負担が軽減されることにより、オープナーの柔軟性や7回以降の粘り強さが得られるのではないだろうかと推測した。

 

 さて、昨年、レイズがシーズン後半戦において目覚ましい戦績を挙げ、WC争いが白熱したことは記憶に新しい。

 下の表は2018年タンパベイ・レイズの月間投手成績と、2018年メジャー平均の月間投手成績である。

 

 メジャー平均は、シーズン終盤にK/9とBB/9が共に上昇している。K/BBは下がっているため、K/9の上昇よりBB/9の上昇の方が多いことが伺える。一方、レイズはもう少し早い段階、6月から7月にかけてK/9を上昇させ始め、7月から8月にかけてBB/9を下降させることにより、K/BBを上昇させている。

 要因はオープナーの採用であると考えられる。オープナーの利点は大まかに2点である。

  •  初回防御率の悪い先発投手の代わりに、リリーバーが先発することで初回防御率を改善出来る。
  • 後続の本来の先発投手とオープナーであるリリーバーの利き手やピッチングスタイルを変えることで、後続の先発投手のポテンシャルを最大限発揮出来るようアシスト出来る。

 

 今回は、具体的にオープナーに向いているピッチングスタイルには触れないが、昨年、レイズがオープナーを(現状において)最大限活かす術を見つけたと言える。それは夏場のメジャー平均とレイズの月間投手成績の差から考えられるだろう。