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2017 Team Preview:ニューヨーク・ヤンキース

*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意を示す
- 本拠地:ヤンキー・スタジアム
レフト | 100.3m |
センター | 122.2m |
ライト | 100.6m |
フェンス高さ |
1.8~4.3m |
安打 | 92.4 |
ツーベース | 82.1 |
スリーベース | 66.7 |
HR | 114.0 |
得点 | 103.8 |
・予想オーダー
1. ブレット・ガードナー:LF
NYY一筋MLB10年目を迎える33歳。14、15年と2桁本塁打を記録していたが、16年は7HR。OPS.713、16盗塁と打力不足感は否めない。一方でLF守備ではDRS+12、UZR+3.5と好成績で自身初のゴールドグラブ賞を獲得した。
2. ゲイリー・サンチェス:C
昨年開幕から低調なチームに現れたニューヨークの新たなスター候補。8月にOPS.1.290&11HRと大爆発を見せ月間MVPに。最終的には.299/.376/.657&20HRを記録した。守備でもリーグ4位となる盗塁阻止率40.6%をマーク。同年代のアーロン・ジャッジ、タイラー・オースティンらと共に「ベイビーボンバーズ」という愛称で呼ばれる。開幕から主砲、守備の要として期待される今年は、昨年を上回る活躍を期待したい。
3. グレッグ・バード:1B
NYY期待の若き長距離砲。15年にデビューすると46試合で11本塁打を放ち期待が高まるも、16年は怪我により全休。スプリングトレーニングは絶好調で、ジラルディ監督は一塁のレギュラーと明言。ベイビーボンバーズと共に新生ヤンキース打線の核としてファンの期待に応えたい。
4. マット・ホリデー:DH
1年1300万ドルで新加入のベテラン強打者。37歳となり衰えが不安視されるが、昨季も110試合で20HRはクリアしまだまだパワーは健在。DH中心の起用となる方針で、打撃に専念することができることから成績向上の可能性も十分にある。
5. ジャコビー・エルズベリー:CF
14年に7年$153Mの大型契約でライバルのBOSから加入したかつての盗塁王も、もはやピークは過ぎ、高すぎる契約は不良債権と化している。OPS.703&9HR&20盗塁は20億円を超える年俸に見合う成績とはとても言えない。DRS+8だった守備は唯一合格点か。4年が残るこの大型契約は再建を進めるチームにとって重い足かせとなりそうだ。
6. スターリン・カストロ:2B
CHCからトレード移籍し新天地で臨んだ1年目は21HRを放ち、自身初となる20HR越えを達成。積極的に振っていく打撃スタイルのため四球が少なく、出塁率は低め。2Bの守備はDRS-8、UZR-6.6。DRSはMLB全体でワースト3位と上手くはない。
7. チェイス・ヘッドリー:3B
12年に31HR&115打点で打点王に輝いて以来イマイチ存在感の薄いスイッチヒッター。昨季もOPS.716&14HRとここ4年間同じような成績を残している。打撃は決して満足できる成績ではないが最低限といった感じで、3B守備はDRS+7、UZR+6.6と上々。物足りなさは残るが、彼以上の成績を残せそうな3Bも特に見当たらず、今季も3Bのレギュラーとして開幕を迎える。
8. アーロン・ジャッジ:RF
昨季デビューしたNYY期待の大砲候補。201cm、125kgの恵まれた体格を生かしたパワーでボールをスタンドまで飛ばす。走塁も守備も大きな不安ではないが、なんといっても一番の不安は三振の多さ。昨季は95打席で42三振、三振率は驚異の44.2%と三振を量産した。いくら秘めたるパワーがあろうと、半分近くの打席で三振するようではレギュラーは難しい。成長に期待したい。
9. ロナルド・トレイエス:SS
正遊撃手のディディ・グレゴリウスがWBC中に肩を怪我し、復帰は5月になる模様。そのため開幕ショートはトレイエスになりそうだ。昨季は主に2B/3B/SSのバックアップ要員として72試合に出場した。打撃にパワーはないが、グレゴリウスの離脱をチャンスと捉えてアピールしたいところ。
2016 Team Preview:シカゴ・カブス

*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す。
- 本拠地:リグレー・フィールド
レフト | 108.2M |
センター | 121.9M |
ライト | 107.6M |
フェンス高さ | 3.5~4.6M |
安打 | 93.4 |
ツーベース | 79.4 |
スリーベース | 109.4 |
HR | 127.6 |
得点 | 95 |
- 予想オーダー
1.デクスター・ファウラー:CF
昨シーズン152試合に出場したCHCの切り込み隊長。オフにFAとなるも、結局1年13Mで再契約。昨年は打率こそ.250と低調だったものの、2009年以来となる20盗塁をマークし、キャリアハイとなる17HRを記録した。キャリア8年間で1イニングRFを守った以外全てCFとして出場しているが、昨シーズンもDRS-12と守備は上手くない。スイッチヒッターだが基本的に右打席の方が成績が良い。
2. ジェイソン・ヘイワード:RF
同地区のライバル、STLから8年184Mで加入。26歳にしてゴールドグラブ3度の球界屈指のRFであるが、シュワーバー、ソレアに加えファウラーが残留したこともありCFを務める機会が増える可能性ある。どこを守るにしても他の外野手は守備に不安を残す選手ばかりで、DRS+22、UZR+20.2をマークしたヘイワードの存在は非常に大きいだろう。本拠地となるリグレーフィールドではキャリア通算25試合で.311/.376/.522、4HRと相性が良く、打撃成績の向上にも期待がかかる。
3.アンソニー・リゾ:1B
昨シーズンは.278/.387/.512&31HR&101RBIの成績で主軸の役割を果たした。加えてDRS+10、17SBと走攻守揃った若き主砲としてチームを引っ張り、NLのMVP投票4位にランクイン。MLB史上2人目となる30HR&30死球という珍記録も達成した。死球が多い中で160試合に出場する強靭さを見せたが、怪我にだけは気をつけたい。
4.クリス・ブライアント:3B
満を持してメジャーデビューを果たした昨シーズンは周囲からのプレッシャーをはねのけ、.274/.368/.485&26HR&99RBIで新人王を獲得。一方でリーグワーストの199三振を喫したようにまだまだ粗さも残る点が課題だ。野球の実力に加えてイケメンということもありシカゴでの人気は絶大。2015年のMLB全体の公式レプリカユニフォーム売り上げランキングでルーキーでは初となる1位に輝き、その人気はもはやシカゴだけに留まらない。
5.カイル・シュワーバー:LF
ブライアントと同じく昨シーズンメジャーデビュー。打撃では69試合で.246/.355/.487&16HR。ポストシーズンでは9試合でOPS1.308、PNCパークでの場外弾含む5HRと大暴れし、新人離れしたパワーを見せつけた。一方で守備には多く課題を残す。Cとしてはメジャーのレベルに達しておらずLFにコンバートされるも、LFに打球が飛ぶたびにカブスファンはハラハラしなければならない。対左投手への対応なども含め、まだまだ課題は多い。
6.ベン・ゾブリスト:2B
KCから4年56Mで加入した球界屈指の便利屋。昨シーズンはOPS.809&8年連続2桁本塁打となる13HRをマーク。TBでのデビュー以来9年間ジョー・マドン監督の下でプレーしており、2球団を経て今シーズン再びマドン監督の下でプレーすることを選んだ。2B/SS/LF/RFの4ポジションでの出場が多いが、本人は2Bでのプレーを希望し、チームとしても2Bを任せる模様。
7.ミゲル・モンテロ:C
移籍初年度だった昨年は248/.345/.409&15HRと打撃では最低限の成績を残したものの、DRS-2、かつて2年連続で40%以上を記録した盗塁阻止率はキャリアワーストとなる20%と精彩を欠いた。32歳とまだまだ老け込む歳ではないが、盗塁阻止率は2012年をピークに下降。若い選手の多いチームの中で経験豊富な捕手として攻守に存在感を発揮したい。
8.アディソン・ラッセル:SS
昨シーズンはルーキーながらSSでも2Bでも好守を披露。打撃でも142試合で.242/.307/.389&13HRとルーキーのSSとしては合格点だろう。149三振を喫した粗さが改善点。同じポジションだったスターリン・カストロがNYYにトレードされ、SSのレギュラーとして開幕から活躍が期待される。ヘイワード加入に伴い、今季から背番号22→27。
9.投手
シカゴ・カブス ~108年の呪いを打ち破るために~

昨季MLB全体3位の97勝と2014年シーズンの73勝から大躍進を遂げながらも、セントルイス・カージナルス、ピッツバーグ・パイレーツに阻まれ地区3位という結果に終わったシカゴ・カブス。今オフは108年ぶりのワールドチャンピオンを狙うため、積極的な補強を展開してきた。今回はカブスが行った主な補強をおさらいしていく。
はじめにカブスは、2015年シーズン、カージナルスで13勝を挙げ自己ベストとなる2.77ERAを記録したジョン・ラッキー(RHP)をFAで2年$32Mで獲得した。
2010年にボストン・レッドソックスにFA移籍した時と同じエプスタインGM、2010年〜14年までレッドソックスでローテーションを支え2013年にはワールドチャンピオンも共に経験した仲の良いジョン・レスターの存在もカブス入団を後押ししたとみられている。2年目の2002年以降、登板のなかった2012年以外は常に2桁勝利、2度のワールドチャンピオンを経験した通算165勝のベテランの加入は、カブスのローテーションに厚みを増すものとなるだろう。
続いてカブスが獲得したのが、ベン・ゾブリスト(2B)だ。35歳ながら4年$56Mを手にしたが、両打ち、複数のポジションをこなす使い勝手の良さを考えれば妥当な契約だろう。
ゾブリストがタンパベイ・デビルレイズ(現レイズ)でメジャーデビューを果たした2006年、同じくジョー・マドン(現カブス監督)はその年にレイズの監督に就任していた。そこからマドン監督は彼を起用しゾブリストは球界を代表するユーティリティープレーヤーに成長。マドン監督はゾブリストを「どの監督も自分のチームに欲しがる選手」と評し、名将と呼ばれる彼の采配にゾブリストは重要な存在であった。
2人は2014年までレイズで共に過ごしたが2015年にマドン監督がカブスの監督に就任すると、ゾブリストもオークランド・アスレチックスにトレードで移籍。ゾブリストはその後カンザスシティ・ロイヤルズでワールドチャンピオンになるが、今オフFAでマドン監督のカブスに移籍を決め、1年ぶりに再び同じチームで戦うことになった。現在35歳のゾブリストがカブスと結んだ契約は4年契約。マドン監督がカブスと残す契約も同じく後4年。ゾブリストはマドン監督のもとで野球人生を賭けて戦うことを選んだのかもしれない。