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ナショナルリーグ東部地区の現在地

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ナショナルリーグ東部地区の現在地

Written by Eiji Kato

Photo link https://flic.kr/p/29a3t8J

 2018~2019年のシーズンオフにナショナルリーグ東部地区は大いに盛り上がった。マーリンズを除く4チームがそれぞれ補強を敢行した。まずその補強を振り返りたい。

 ・フィリーズ

 オフの勝ち組とも評されたフィリーズは史上最高額の13年3億3000万ドルでブライス・ハーパー(OF)と契約。(後にトラウトに抜かれる)他にもトレードでJTリアルミュート(C)やジーン・セグーラ(SS)。FAとなっていたダニエル・ロバートソン(RHP)、アンドリュー・マカッチェン(OF)を迎えた。この一連の補強により戦力が大幅にUPし地区優勝の1番手に躍り出た。

 ・メッツ

 フィリーズ同様にメッツも積極的に動いた。バンワゲネン新GMはマリナーズからロビンソン・カノー(2B)とエドウィン・ディアス(RHP)を獲得。さらにブルペンを強力にすべくジャスティン・ウィルソン(LHP)やジュウリス・ファミリア(RHP)も獲得。また同地区のライバルフィリーズからウィルソン・ラモス(C)も獲得した。

 ・ブレーブス

 昨年地区を制覇したブレーブスはベテランのブライアン・マッキャン(C)やジョシュ・ドナルドソン(3B)を獲得。戦力UPと同時に若手の指南役としても期待される。

 ・ナショナルズ

 ハーパーが去ったことによりインパクトは薄れたが地区優勝への道が無くなったわけではない。パトリック・コービン(LHP)、ブライアン・ドージャー(2B)、カート・スズキ(C)、トニー・シップ(LHP)、カイル・ベアクロウ(LHP)、TJ手術明けのトレバー・ローゼンタール(RHP)など投手を中心に補強を行った。

 

 4強1弱の構図で迎えた2019シーズン。日本時間5月10日時点で首位フィリーズ、2位は4ゲーム差でブレーブス、3位は4.5ゲーム差でメッツ、4位は6.5ゲーム差でナショナルズとなっている。

 ここまではフィリーズの独走まではいかないが、やや差がついている印象がある。それぞれのチームにスポットを当てると4位のナショナルズはフアン・ソト(OF)、トレイ・ターナー((SS))、ライアン・ジマーマン(IF)、アンソニー・レンドーン(3B)と野手にケガ人が続出。カーター・キーブーム(2B)やビクター・ロブレス(OF)と若手も才能をフルに発揮しているとは言い難い。投手陣はチーム防御率がリーグ14位とまさに踏んだり蹴ったり。

 一方でメッツは若手の野手が元気でルーキーのピート・アロンソ(1B)は既にホームラン11本と爆発、昨年デビューのジェフ・マクニール(2B)はMLB全体で打率2位。ブレーブスも打線が元気でチーム打率はリーグ3位、チーム出塁率もリーグ4位となっている。

 シーズンはまだ序盤で今後どうなるかは分からない。1弱とされているマーリンズもただ黒星を増やすようなことは許されない。リアルミュートの交換で加入したシクスト・サンチェス(RHP)やホルヘ・アルファロ(C)など素質の高い選手がいるだけに彼らが将来主力となれるよう育成、経験を積ませることが重要になるであろう。

 今後もナショナルリーグ東部地区から目が離せない。

2017 Team Preview:ワシントン・ナショナルズ

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*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す 

  • 本拠地:ナショナルズ・パーク
他球場と大きさを比較する → http://yakyujo.com/ml30/

 

広さ
レフト 102.4m
センター 122.5m
ライト 102.1m
フェンス高さ  3.6~4.2m
パークファクター *平均100 
安打  97.4
ツーベース 89.1
スリーベース 80.6
HR 102.3
得点 95.6

 

  • 予想オーダー

1.アダム・イートン:CF
オフに超有望株ルーカス・ジオリトら3名とのトレードで加入。体格は小柄だが、ガッツあふれるプレースタイルでチームを引っ張る俊足・巧打の外野手。今季は昨季DRS+22を稼いだライトからセンターに回る予定。3年連続で「打率.280&出塁率.360&14盗塁」以上をクリアしており、2年連続で14本塁打をマークするなど長打力も向上中。9三塁打&18補殺はリーグトップだった。妻ケイトさんは大学1部リーグでプレーしたソフトボール選手。

2. トレイ・ターナー:SS
メジャーでも1、2を争う俊足の持ち主。新人ながら73出場で打率.342&13本塁打&33盗塁と素晴らしいデビュー。8月&9月で月間最優秀新人を獲得し、シーズン後の新人王投票でもコリー・シーガー(LAD)に次ぐ2位にランクインした。昨季は二塁とセンターでの出場がメインだったが、今季は本職の遊撃に戻る予定だ。自身を「遅咲き」と評しており、高校入学時には163cmしかなかった(現在は185cm)。

3. ブライス・ハーパー:RF
15年には史上最年少で満票MVPを獲得。昨季はさらなる飛躍が期待されたが三振率以外の全ての打撃項目が大幅ダウン。それでも5月8日のカブス戦ではメジャー最多タイとなる1試合6四球、メジャー史上初となる「0打数7出塁」をマークするなど武勇伝は増えた。オフには1度破局と報じられたケイラさんと結婚。オールスターのホームラン競争には「あれはファンのためのイベント。俺はファンを気にしない」と辞退。

4. ダニエル・マーフィー:2B
15年ポストシーズンでカブスの夢を打ち砕いた「ヤギの呪い」の勢いそのままに、打率.347&25本塁打&104打点の活躍。MVP得票ではクリス・ブライアント(CHC)に次ぐ2位にランクインした。インコースが得意である利点を生かし、ホームベースに近づいて立ったことがモンスターイヤーの要因の1つとなった。通算DRS-50と二塁守備は不得意。

5. アンソニー・レンドン:3B
15年は故障もあり80試合の出場にとどまったが、昨季は156試合に出場するなど復活。打率.270&20本塁打&85打点の活躍でカムバック賞を受賞した。12盗塁&DRS+8をマークするなど守備走塁も優秀で、走攻守3拍子揃った三塁手へとなり得る可能性を秘めている。歌手テイラー・スウィフトの大ファン。後半戦はOPS.866と調子を上げており、今季の飛躍に期待。

6. ライアン・ジマーマン:1B
チームの顔的存在だったが、ここ数年はすっかり影が薄くなっている。昨季はキャリアワーストとなる打率.218&OPS.642に終わった。平均打球速度93.7マイルはメジャー全体10位と優秀だったが、打球角度が上がらずに苦労した。オフにはダニエル・マーフィーと共に打球角度を上げるための練習に取り組んだ。

7. ジェーソン・ワース:LF
不良債権と言われながらもついに契約最終年を迎える。開幕してしばらくは不調が続いたが、2番に座ると球団タイ記録となる46試合連続出塁をマークするなど復調。これはイチロー(MIA)の43試合連続出塁をも上回る記録だ。打撃では復活を見せたが加齢によりDRS-8と守備範囲は狭まっており、今季はアダム・リンドらと出場機会をシェアすることになるだろう。本人は来季以降の現役続行に前向き。

8. マット・ウィータース:C
オールスター4度&ゴールドグラブ2度の名捕手が世界一のラストピースとして新加入。現代のメジャーリーグで重要視されているフレーミング能力が平均以下なこと、代理人がスコット・ボラスであることから春季トレーニングが始まってからも新天地が決まらなかったが、2年2100万ドルの契約でナショナルズ入りが決まった。

9. 投

 

2016 Playoff Preview:ワシントン・ナショナルズ

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 現地時間9月24日、ナショナル・リーグ東地区のワシントン・ナショナルズがピッツバーグ・パイレーツを下し2年ぶりの地区優勝を果たした。同じく2年ぶりとなるプレーオフを戦うナショナルズの長所と短所を見ていきたい。

 

 まずは長所から見ていこう。

「トレイ・ターナー

チームの長所に選手を1人、しかも、ルーキーを挙げるべきではないかもしれないが、それほどの実力や勢いというものが今のターナーにはある。昨シーズンのメジャー昇格から今シーズンは少し間を置いて6月に昇格した若きスーパースターは今やチームの核になりつつある。

打撃、守備、走塁という野球の全ての側面でこれほどのインパクトを残せる選手はそう多くない。打てばハイアベレージを残し、長打も量産。守っては本職ではないため慣れていないはずのCFでスーパーキャッチを披露。走っては多くの盗塁を決め、次の塁を果敢に狙い三塁打を生み出す。これほどの能力を持ったルーキーの登場はマイク・トラウト以来の衝撃と言っていいだろう。プレーオフでは試合の展開を変えることが重要だ。これなら勝てるとチームの士気を上げるプレーが必要になる。そういったプレーをどの場面においても見せることができるのがターナーという選手だ。

場数を踏んでいないプレーオフ未経験のルーキーに期待を抱きすぎてはいけないが、ターナーほどの能力を持っている選手にはどうしても期待がかかってしまう。その理由が故障者の続出だ。今ナショナルズは中心選手の故障者が相次いでいる。程度の差こそあれ少なからずプレーオフに影響を与えることになる。ターナーは長所であるとともにナショナルズの希望の星でもある。ターナーが持っている能力を存分に発揮すればチームの起爆剤となりプレーオフを勝ち進むカギになることは間違いない。

 

「控え野手」

ナショナルズは控え野手が実に豊富である。もちろん、アンソニー・レンドンやダニエル・マーフィーらのレギュラー野手も素晴らしい成績を残していることは間違いない。ここで主張したいのは普通ならばレギュラー野手と控え野手の実力差は大きく、控え野手が出場すると一気にそのポジションがウィークポイントになるのだが、ナショナルズはそうではないということだ。

スティーブン・ドリューやホセ・ロバトン、クリス・ハイジーという経験豊富な選手から、ウィルマー・ディフォー、ペドロ・セベリーノといったルーキーも控えにしておくにはもったいない成績を残してきている。ドリューはここ数年続いていた低打率から抜け出しOPSも.800以上をマーク。2B/3B/SSの3つのポジションをこなし各ポジションの選手の負担を軽くすることにも一役買っている。ハイジーは低打率ながらも、少ない出場機会で自慢のパワーを発揮し153打席で9本塁打をマーク。守備も悪くなく、DRSも-1に留めている。ディフォー、セベリーノらもルーキーにしては上出来の成績を残しており、この2人が守るポジションで故障者が出たためプレーオフでの出場機会も少なくはないかもしれない。

 

「投手陣」

ナショナルズは投手陣そのものが強みだ。先発、ローテーション共にかなりの層の厚さを誇っている。先発とリリーフの防御率はどちらもナショナル・リーグで2位の数字を残している。先発ではナショナル・リーグ最多投球回のエースであるマックス・シャーザーに、防御率で同8位につけているタナー・ロアーク、故障から復帰したジョー・ロスの3人の能力は高く、相手を圧倒する投球ができる。

また、ジオ・ゴンザレスも長い回を投げることができていないが、頭数に入れておいても悪くない投手だ。いざとなればルーキーのレイナルド・ロペスを先発させるというオプションもある。ロペスはレギュラーシーズンで先発として防御率5点台とあまりいい結果を残せておらず、リリーフとしてロースター入りする見込みだが、先発でイニング以上の三振を奪相手を圧倒した試合もありスポットで先発する可能性はあるだろう。

スティーブン・ストラスバーグが故障でディビジョンシリーズでは投げない可能性が高い中でこれほどの先発投手がいるのは心強い。

リリーフも30イニング以上投げて防御率が2点台である投手が6人いるため小刻みな継投策が可能。また、ジョナサン・パペルボンとオリバー・ペレスが不調だったため安定感のなかったクローザーとシチュエーショナルレフティーのポジションを、途中加入となったマーク・メランコンとマーク・ゼプチンスキーの2人でカバーすることができたので死角がなくなった。

 

2016 Team Preview:ワシントン・ナショナルズ

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*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す 

  • 本拠地:ナショナルズ・パーク
他球場と大きさを比較する → http://yakyujo.com/ml30/

 

広さ
レフト 102.4m
センター 122.5m
ライト 102.1m
フェンス高さ  3.6~4.2m
パークファクター *平均100 
安打  99.2
ツーベース 104.9
スリーベース 50.0
HR 100.3
得点 100.0

 

  • 予想オーダー

1. ベン・リビア:CF
ドリュー・ストーレンとのトレードでTORから移籍。小柄で非力だが、3年連続で打率3割をクリアしているコンタクトヒッター。昨シーズンは俊足を武器に両リーグ4位の内野安打数、同5位の31盗塁を稼いだ。通算四球率は4.4%とリードオフとしては物足りないが、ボール球スイング率はメジャー平均を下回っており、選球眼自体は悪くない。メジャーでも1、2を争う弱肩として知られ、ここ2年間のrARM(送球による守備防御点)は-11で、両リーグワースト。 

2. ダニエル・マーフィー:2B
ライバル球団のNYMから3年$37.5Mで移籍。昨年のポストシーズンでは神がかり的な活躍を見せ、特にNLCSでは4試合で4本塁打を放ちMVPを受賞。球界屈指のコンタクトヒッターとして知られており、 昨シーズンはキャリア最高の三振率7.1%&本塁打14をマーク。確実性を維持しつつ長打力を向上してみせた。また打率.281は例年とほぼ変わらない数字だが、BABIPが.278と例年と比べて極端に低く、今年も昨年と同じ水準でインプレーの打球を生み出すことができれば打率3割も十分可能だろう。キャリア通算DRS-42と守備は不得意で、チーム状況によって一塁や左翼に回ることも了承している。

3. ブライス・ハーパー:RF
昨シーズン前に「ESPN」の「メジャーリーガーが選ぶ最も過大評価されている選手」にノミネートされたが、リーグ最多の42本塁打を打つなど歴史的な打撃成績を叩き出し、史上最年少での満票MVPを獲得した。また、昨シーズンにハーパーが残したOPS1.109は04年のバリー・ボンズ以来の数字で、22歳の選手としては打撃の神様テッド・ウィリアムズに次ぐ歴代2位。 ダスティ・ベイカー新監督は就任時に「ハーパーは俺の息子さ」とコメントしていたが、春季キャンプではハーパーの名前を「”ロイス”・ハーパー」と間違え続けていた。

4. ライアン・ジマーマン:1B
チームの看板選手だが、故障離脱が毎年恒例となっている。昨シーズンは95出場にとどまったが、16ホーマーを放ち、また両リーグ2位の10犠飛と勝負強さは健在だった。ISO.217は33本塁打を打った09年に次ぐキャリア2番目の数字で、シーズンを健康に過ごせれば十分復活の可能性は考えられる。肩の故障とイップスにより昨シーズンから本格的に一塁へのコンバートを余儀なくされたが、三塁でゴールドグラブを獲っているだけあってグラブ捌きやバント処理はお手の物だった。オフには薬物使用疑惑も浮上したが、本人はこれを否定している。

5. アンソニー・レンドン:3B
14年にはシルバースラッガー賞を受賞し、MVP得票で5位に輝いたが、昨シーズンは度重なる故障に泣かされ、80試合の出場にとどまった。手首を柔らかく使ったスイングでライナー性の打球を量産し、キャリア通じてボール球スイング率21%と選球眼も良い(メジャー平均は31%)。 昨シーズンは二塁での起用が多かったが、本人の守りやすさを考慮して今シーズンから再び三塁に戻る。春季キャンプでは「I ♡ Taylor Swift」のTシャツを着て取材陣の前に現れた。

6. ジェーソン・ワース:LF
昨シーズンはスピード違反により刑務所生活も経験したクラブハウスのボス。年俸$21Mはチームではマックス・シャーザーに次ぐ高給取りだが、昨シーズンは故障離脱もあり、メジャー定着以降最悪のOPS.685に終わった。球界でも有数の選球眼と粘り強さを持っており、10シーズン連続で四球率は10%を超えている。 昨シーズンはライトからレフトにコンバートされたが、DRS-11と守備の劣化を隠し切れておらず、かつての強肩もキャリアワーストのrARM-3を記録するなど衰えが隠せない。

7. ウィルソン・ラモス:C
打撃はキャリアワーストも、守備はキャリアハイ。打率、出塁率、長打率でキャリアワーストを記録し、特に出塁率.258は両リーグワーストの数字だった。 オフにはあまりの頼りなさにジョナサン・ルクロイ(MIL)らのトレード話も浮上した。一方で守備では両リーグトップのDRS+9、リーグ2位の盗塁阻止率44.4%と打撃先行型捕手という今までのイメージを覆す活躍を見せ、ゴールドグラブの最終候補まで残った。故障の多い選手として知られているが、昨シーズンの125試合出場はキャリアハイ。今シーズン限りでFAになる。

8. ダニー・エスピノーザ:SS
トッププロスペクトのトレイ・ターナーが独り立ちするまでは遊撃のレギュラーを務めることになる。ここ数年は打撃不振に悩まされていたが、昨シーズンは12年以来となる2桁HRとOPS7割超え。 昨年の春季キャンプでは右打席に専念するという話も浮上したが、結局スイッチヒッターを続け、左打席で13本中10本塁打を打つなど苦手を克服。守備では二塁手として両リーグ3位のDRS+10、両リーグ1位のUZR+10.3を記録し、今シーズンより遊撃手に回る。元々プロ入り時は遊撃手で、配置転換も問題ないだろう。

9. 投