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2017 Team Preview:ボルティモア・オリオールズ

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*40人ロースターはリンクより

*SP横*マークはローテーション候補の意

 

・本拠地:オリオールパーク・アット・カムデンヤーズ

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml18/ml18a.png

 

広さ
レフト 101.5m
センター 121.9m
ライト 96.9m
フェンス高さ 2.1~7.6m
パークファクター平均*100
安打 96.7
ツーベース 83.4
スリーベース 84.6
HR 100.9
得点 95.3

 

◦予想オーダー

1.アダム・ジョーンズ CF
昨季は主にリードオフマンを務めるも、典型的なフリースインガーであるため、出塁率は高くない。コンスタントに試合に出場し続ける頑丈さと6年連続で25ホーマーを記録するパワーが持ち味。今年はWBC2次ラウンドのドミニカ共和国戦で同僚であるマチャドのHR性の当たりを好捕するなど、新・キャプテンアメリカとしてアメリカ悲願の初優勝に貢献。

2.ジョナサン・スコープ 2B
1
番のジョーンズと同じようにパワーが持ち味のフリースインガー。昨季は自身初となる20本の大台を超えるなど、最近のトレンドである「強打の二塁手」像に違わぬ成績を残した。守備は平均的で、肩の強さがセールスポイント。実兄のシャーロンもオリオールズ傘下に所属しており、兄弟が同じメジャーリーグの舞台で活躍することを期待したい。

3.マニー・マチャド 3B
メジャー屈指の三塁手に君臨する「A-ROD2世」。昨季はキャリアハイとなる打率.294/37/96打点/OPS.876を記録。打撃と同様に守備も一級品で、2度ゴールドグラブ賞に輝いている。また、三塁だけでなく遊撃での出場も見込まれる。かつては30-30が期待されていたが、昨季は盗塁数0に終わった。今年もMVP争いに加わり、チームを引っ張っていきたい。

4.クリス・デービス 1B
昨年、大型契約の1年目としては物足りない成績に終わったチームの主砲。OPS100ポイント以上も下落。HRや打点も軒並み数を減らすものの、三振は相変わらず多く、リーグ最多三振だった。しかし、近年は隔年で好成績を残す傾向にあり、13年はHRと打点の二冠、15年は自身2度目のHR王に輝いたので、今季も好成績が期待される。

5.マーク・トランボ DH
トレードでチームに加入すると、自身初そしてオリオールズからは4年連続となる本塁打王に輝いた。満を持して、FAになったものの市場評価は高くなく、オリオールズと33750万ドルで再契約した。彼もまた超がつくほどのフリースインガーであり、通算での出塁率は.303しかない。かつて、エンゼルス時代とマリナーズ時代の2度、ディポートGMにトレード放出されている。

6.セス・スミス RF
ヨバニ・ガヤードとのトレードで移籍してきた高出塁率が魅力の外野手。昨季は対右投手に対しては16HROPS.782も対左投手には0HR OPS.476と明らかに差があるため、ジョーイ・リカードやクレイグ・ジェントリーとのプラトーン起用が見込まれる。打順は自身やスコープらの調子によっては、2番や5番、7番など流動的な使われ方をするかもしれない。

7.ウェリントン・カスティーヨ C
マット・ウィーターズの後任として入団した強打の捕手。ここ3年で所属球団は4球団目となる。特に左投手相手にはOPS.868と強さを見せる。肝心の守備に関してはフレーミングやリードの評価は芳しくないものの、DRS+7を記録。新チームに加入したばかりであるのに、WBCに出場。チームの投手陣との意思の疎通が不足していないか不安なところである。

8.J.J.ハーディ SS
かつて5度も20本塁打を記録するなど強打の遊撃手として鳴らしていた選手。一昨年から故障に悩まされ、打撃不振に陥っていた。現在では、かつてのようなパワーは見込めないが、堅実な守備は未だに高いレベルを維持している。今年、不甲斐ない姿を見せるようだと、マチャドにショートのレギュラーの座を奪われてしまうかもしれない。

9.キム・ヒョンス LF
昨季は、スプリングトレーニングでさっぱり打てないにもかかわらず、契約を盾に開幕マイナーを拒否すると、開幕後は持ち前の巧打でチームに貢献した。しかし、左投手相手にはほとんど起用されなかったので、今季は左投手からも打って完全なるレギュラーに定着したい。昨季のような打撃を披露することができれば、1番や2番といった上位の打順で出場する姿が見られるかもしれない。

2016 Trade Deadline~大物に手をつけなかったオリオールズとブルージェイズの戦略~

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様々な思惑が飛び交った今年のトレードデッドライン。前回はデッドライン前から積極的に動いたBOSについてまとめたが、今回はBOS以外のアメリカン・リーグ東地区のチームについておさらいしていこう。

まずは、比較的動きが少なかったBALからだ。

7/31 BAL⇔SEA
SEA→BAL ウェイド・マイリー
BAL→SEA アリエル・ミランダ

メジャートップのチーム本塁打数を誇るBALだが、一方で先発ローテーションは貧弱だった。クリス・ティルマン、ケビン・ゴーズマンは試合を作ってくれるのだが、ヨバニ・ガヤード、タイラー・ウィルソン、ウバルド・ヒメネス、マイク・ライトらはいずれも防御率が5点台中盤か6点台と話にならない成績。リリーフとして投げさせていたトッププロスペクトのディラン・バンディを先発に回し、うだつの上がらないヒメネスをリリーフに回すなど配置転換を行っていた。

シーズン中の先発投手補強が必要なことは火を見るよりも明らかだった。そこでBALが目を付けたのがマイリーだった。マイリーはBALのローテーションには1人もいないLHP。獲得前の時点で防御率は4.98だったがBALの他の先発陣と比べればまだマシな方だった。3年連続で190イニング以上投げている耐久性もBALにとっては魅力だったのかもしれない。

一方でBALはマイリーの今シーズンの残りのサラリーとオプションを行使した場合は$12Mのサラリーを、行使しない場合はバイアウトとして$500Kを負担しなければならなくなった。だが、BALにとってはこれは好都合だろう。今オフのFA市場に流れてくる先発投手はいずれも4/5番手クラスか旬を過ぎた投手だ。再びトレードを仕掛けようにも現在のBALのマイナーシステムでは獲得できる選手はたかがしれている。売り手に回る球団がいる時期に来シーズンも保有できるマイリーを獲得したことはおかしなことではない。

では、放出した選手はどうだろうか。ミランダはBALが昨年5月に契約したLHP。契約当時が26歳ということもあって2年間でAAAへとスピード昇格を果たした。BALでは今シーズン1試合に登板したが、その際2回で3失点と結果を残せていなかった。しかし、AAAでは19試合に先発して防御率3.93、K/9=7.8、BB/9=2.8とソリッドな成績を残しており、現状のBALのローテーションを考えると先発として投げさせてもよかったように思える。

それでもBALがミランダを放出してマイリーを獲得したのはマイリーの実績を買ったということなのだろう。地区優勝を狙える立場にいる以上実績も高い評価もないマイナーリーガーでリスクを冒したくはなかったのだ。

一方でSEAはトレード時点で貯金1、ワイルドカード圏内まで5ゲーム差と微妙な立ち位置。そこでサラリーの高いマイリーを放出し、マイナーではしっかりと成績を残しているミランダを獲得することで少額ながらもサラリーダンプに成功。また、タイワン・ウォーカーやジェームズ・パクストンなど故障の多い先発投手を抱えるSEAにとってはいつでも替えの利くミランダはニーズに合っていたと言える。

少々高額なサラリーを払ってでも実績のある先発投手を獲得したいBALと微妙な立ち位置のためはっきりと売りにも買いにも出られないSEAの思惑が一致したトレードだった。

 

8/1 BAL⇔TB
TB→BAL スティーブ・ピアース
BAL→TB ヨナ・ハイム

昨オフ1年$4.75MでBALからTBへと移籍したピアースが再びBLAへと戻ることになった。BALがピアースを呼び戻した理由はペドロ・アルバレスやキム・ヒョンスとプラトーンを組ませたいからだろう。アルバレスは左打者で、対左投手のOPSは4割台、本塁打も1本のみとからっきし。キム・ヒョンスも左打者であり、左投手との対戦はほとんどなくヒットは1本も打ってないという有様だった。

それに比べて右打者のピアースは獲得時点で左投手との対戦が63打席のみにも関わらず二塁打6本、本塁打5本。さらに今シーズンは対左投手に限らずシーズンを通して.309/.388/.520と絶好調。同じ右打者でBALにシーズン当初から在籍しているノーラン・ライモルドや故障で離脱しているジョーイ・リカードらがOPS7割台前半だったことを考えると大幅なアップグレードになる。

また、ピアースは上手くはないもののOF/1B/2Bをこなすことができるので、使い勝手のよさも獲得理由の1つとなっただろう。今オフでFAとなるため見返りが少なくて済むこともマイナーシステムの層が薄いBALにとっては好都合である。

BALが放出したのはハイム1人だけ。ハイムはFEDランキングにもランクインしているCだが、素材先行型で打撃ではまだしっかりと成績を残しせていない。守備の評価は高いが、BALにはチャンス・シスコという昇格間近で有望なCがいるためハイム1人の放出でピアースが獲得できるのなら安いものだろう。

TBにとってこのトレードはどうだっただろうか?どのチームにとってもCプロスペクトは貴重な存在だが、レンタルとはいえ今シーズン絶好調だったピアースの見返りとしてハイム1人だけでは心もとない。守備は上手いが打撃は弱いという特徴は、現在ハイムと同じA+でプレーするニック・シウフォと被るところもある。若干安売りしてしまったと言えるだろう。

BALが今シーズンのデッドラインで成立させたトレードはこの2つのみ。デッドラインで積極的に動いた2013年以降は大人しめになっている。今シーズンは投手で大物が動きそうになかったことと、マイナーシステムの貧弱さがBALの控えめな姿勢に影響したと思われる。同地区のBOSとTORが積極的に動いている姿とは対照的だった。

 

2016 Team Preview : シアトル・マリナーズ

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*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す。
  •  本拠地:セーフコ・フィールド

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml04/

 

広さ
レフト 100.9m
センター 122.2m
ライト 99.4m
フェンス高さ 2.4m
パークファクター*平均100
安打 89.0
ツーベース 78.9
スリーベース 47.2
HR 105.3
得点 82.5
  • 予想オーダー

1. 青木宣親:LF
1年$5.5M+$6Mの相互オプションで加入。過去4シーズンのAVG&OBPはそれぞれ.285-.288&.349-.356と抜群の安定感を見せ、ジェリー・ディポト新GMも絶賛。また、直近4年合計でK/BBが1を超えているのは青木とジョーイ・ボットーの2選手のみ。年々減りつつあるが、2桁盗塁も記録し続けており、走攻守全てにおいて活躍が期待されている。昨季は8月に脳震盪を起こしたが、後遺症はないと明言。

2. ケテル・マーテ:SS
7月31日に21歳の若さでメジャーデビューを果たすと、コンスタントにヒットを放ち続け、レギュラーに定着。57試合に出場し、AVG.283&OPS.753を記録する上々のデビューイヤーとなった。優れたコンタクト能力を備えたスイッチヒッターで、選球眼も磨かれたため上位打線を任せることができる。3Aでは20SB/3CSだったが、メジャーでは8SB/4CSと高い評価を受けるスピードツールを活かしきれなかった。SS守備はダイナミックだが粗さが残る。

3. ロビンソン・カノー:2B
HRは21本とニューヨーク・ヤンキース所属時の水準まで戻したが、2008年以来7年ぶりにAVGが3割を下回った。四球が減りK%がキャリアワーストの15.9%を記録するなどアプローチ面でも悪化が見られたが、LD率24.2%はリーグ8位、HARD%32.4%は同20位など球を捉えた際には鋭い打球を放った。オフにスポーツヘルニアの手術を受けた。

4. ネルソン・クルーズ:DH
ホームラン王というタイトルを引っ提げてシアトルに移った昨季は、AVG.302&OPS.936&44HRとチームの期待以上の大活躍。4度目のオールスター選出、MVP投票での得票に加え、初のシルバースラッガー賞を受賞するキャリアーイヤーを送った。セーフコ・フィールドに本拠地を移して以降では、アレックス・ロドリゲスに次いで40HR以上を放った2人目のマリナーズの右打者となった。青木の加入が昨季93に留まったRBIの増加に繋がるか。

5. カイル・シーガー:3B
マリナーズの生え抜きでは野手の顔。 派手さはないが、毎年コンスタントに優秀な成績を残している。昨季は161試合に出場して26HR&37 2B&OPS.779をマーク。2014年にGG賞を獲得した守備は平均程度の数字だった。ロサンゼルス・ドジャースのトッププロスペクト、コリーは3兄弟の末っ子で、次男はマリナーズ傘下でプレーするジャスティン。最長22年まで契約が残る。

6. アダム・リンド:1B
10代の投手プロスペクト3人とのトレードでミルウォーキー・ブリュワーズから加入。地味ではあるが健康で居ることができれば打者としてチームに貢献することができる選手。通算OPS.863と右投手を非常に得意にしている左打者で、プラトーン起用が目されている。リンドのパートナーの枠をオプションの切れた元トッププロスペクトのヘスス・モンテロと、オプトアウト条項付きのマイナー契約で入団した李大浩が争っている。オフにFA。

7. フランクリン・グティエレス:RF
2年振りにカムバックした昨季は59試合に出場に留まったが、15HR&OPS.974と打棒が火を噴いた。オフにFAとなったが、1年1.5Mでマリナーズと再契約した。かつてはイチローと鉄壁の右中間を組んだゴールドグラバーだったが、度重なる怪我の影響か近年は守備は衰え気味。一方の打撃は2013、15年合計で25HR、162試合換算すると41HRとずば抜けたパワーを示している。通算OPS.833と右投手を非常に得意にする左打ちのセス・スミスとパワフルなプラトーンを組む。

8. クリス・アイアネッタ:C
1年$4.25M+$4.25Mのチームオプションで加入。ディポト新GM、スコット・サーバイス新監督と共にロサンゼルス・エンゼルスから移ってきた。パワー、選球眼、フレーミングスキルの優れた選手で、昨季は92試合で10HR&BB%12.9%、+Calls(捕手によって有利な判定を受けた数)メジャー5位の108を記録した。AVG.188と2割にも届かなかったが、.225と異様に低かったBABIPから多少の揺り戻しが期待できる。

9. レオニス・マーティン:CF
トム・ウィルヘルムセン、ジェームズ・ジョーンズ、パトリック・キブラハンとのトレードでテキサス・レンジャーズから加入。 アプローチが荒くパワーレスで打撃はそれほど期待できないが、プラスのディフェンスの持ち主。OFにはアスレチックな選手を、という理念を掲げるディポトGMの獲得ターゲットとなった。俊足の左打者としては低かった昨季のBABIP.270が戻ればAVG.260~.280、OPS.680~.700程度の成績を残すことができる。