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2016 Top 20 Prospects:サンフランシスコ・ジャイアンツ

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

 

1. クリスチャン・アローヨ:SS
ツールは傑出していないも、ゲームを理解した攻守に評価を得る。上質なスイングから傑出したヒッティングセンスを披露しており、球宴3度の巧打者フレディ・サンチェス(元SF)と比較される。A+では打率.304、本塁打9、OPS.803。スピード&守備範囲の平凡さからSSよりも2B/3B向きと見られている。 

2. タイラー・ビーディ:RHP
最速97マイルのストレート&ツーシーム&カッター主体に攻め、A+&2Aでは124.2回/86K/44BB/防御率3.97。決め球のチェンジアップはストレートと同じ腕の振りで投げ込まれ、打者のタイミングを崩す。デリバリーの維持に苦しんでおり、コマンドが不安定。

3. マック・ウィリアムソン:OF
6-5/240たる恵まれた体格の持ち主でパワー&肩に優れるアスリート。今季はトミージョン手術から復帰し123試合に出場すると13ホーマー&OPS.801をマーク。持ち前のパワーに加え、四球率9.9%と見極めも上質。守備では体格に比した機敏さを示す。 

4. フィル・ビックフォード:RHP
15年ドラフト全体18位。ズバ抜けた球威の持ち主で、ストレートは最速で98マイルに達する。セカンドピッチのスライダーは平均以上のポテンシャルを示しており、ストレートとのコンビネーションは強烈だ。Rでは防御率2.01&K/9=12.9。しかし3イニングよりも多く投げた試合はなく、スタミナ面に不安。 

5. ルシウス・フォックス:OF
$6Mで契約。ドラフト対象なら全体20位以内に指名されるべき素材たる評価を受けており、ベストツールのスピードは20-80スケールで70評を得る。SSにとどまれる守備力の持ち主だが、CFとして見るスカウトも。『OPS.750&盗塁40級』のダイナミックなリードオフになり得る。 

6. クリス・ショウ:1B
15年ドラフト全体31位。6-4/255の体格に傑出したパワーポテンシャルを備える。広角にホームランを量産し、相応の四球も選べる。A-では46試合で12ホーマー&OPS.911。大学では外野手の経験もあるが、鈍足のためプロでは1BもしくはDHに限られるだろう。 

7. スティーブン・ダガー:OF
15年ドラフト6巡目。ツールに富んだアスリートタイプ。大学ではRFメインもプラスプラスのスピード&プラスの肩を生かすべくプロではCF転向。打撃では素早いバットスピードと上質な選球眼を兼ね備え、A+では58試合プレーして打率.293&OPS.756。パワーの向上が課題。 

8. クレイトン・ブラックバーン:RHP
ドラフト16巡目指名を受けてからハイレベルなパフォーマンスをキープ。3Aでは123回/99K/32BB/防御率2.85。安定したコマンドで90マイル前半のストレート&カーブ&チェンジアップを操るグラウンドボーラー。メカニクスは滑らかで力みもない。マイク・リーク(STL)タイプ。 

9. サミュエル・コンラッド:RHP
14年ドラフト5巡目。大学では制球に苦しんでいたが、プロ入り後は改善を辿る。球速も大学時より数マイルアップし最速で96マイルを計測。1Aで111.2回/114K/34BB/防御率3.14と支配的な内容。セカンドピッチのスライダーは球速&変化量を自在に調整できるボール。

10. ジョシュ・オシチ:LHP
左のパワーリリーバー。今季はメジャーでも35試合に登板。28.2回/27K/8BB/防御率2.20の好成績を残した。自慢の速球は最速98マイルをマークし、カッター&チェンジアップもそれぞれ24%以上の空振り率を記録するなど冴えわたった。来季はセットアップを務める?

11. ハレン・ミラー:SS
15年ドラフト3巡目。高校の先輩であるブランドン・フィリップス(CIN)とよく比較される。上質なバットスピード&コンタクトスキルを兼ね備え、パワーも向上が目されている。プラスのスピードの持ち主だが、守備範囲&肩は平均的でフィリップス同様2Bに回る可能性が高い。将来像は「15ホーマー&20盗塁」。 

12. ジョーダン・ジョンソン:RHP
14年ドラフト23巡目。最速98マイルを叩き出すパワー&RでK/BB=32.0をマークした抜群のコマンドを両立。カーブ&チェンジアップはいずれもセカンドピッチになり得るボールで、デリバリーも安定している。R&A-&A+では59.1回/71K/11BB/防御率3.19。 

13. アンドリュー・スアレス:LHP
昨ドラフトでナショナルズから2巡目指名も大学に残り、結局15年ドラフト2巡目指名を受けてSF入り。平均レベルのストレート&スライダー&カーブ&チェンジアップをコマンドよくゾーンに集める。R&A-&1Aでは39.1回/37K/5BB/防御率1.60と好投。 

14. ハンター・コール:OF/2B 
素早いバットスピード&パワーの持ち主で1A&A+&2Aでは打率.301、本塁打9、OPS.833をマーク。一方で大振りなスイングからコンタクトが安定せず、100K/38BBとアプローチは粗い。大学では内野を守っていたが、グラブ捌きの拙さから外野コンバート。強肩を武器に67試合で7補殺を記録。 

15. レイ・ブラック:RHP
3年間にも及んだトミージョン手術のリハビリから復帰すると常時100マイル周辺の速球を武器に開花。A+で防御率2.88&K/9=18.4と圧倒的な内容。AFLでは自身最速となる104マイルを計測。決め球のカーブも空振りを生み出せるボール。 

16. スティーブン・オカート:LHP
アンドリュー・ミラー(NYY)と比較されるスペシャリスト。 97マイルのストレート&ハードスライダーのコンビネーションで3AでもK/9=10.1。BB/9=4.3とコマンドが不安定で磨いていく必要がある。左投手の中では傑出した球威の持ち主で、将来像はセットアッパー格。

17. ジャレット・パーカー:OF
マイナーでプロ入りから5年連続2桁ホームランを達成している左の長距離砲。今季はキャリアハイとなる23ホーマー&OPS.889をマークするとメジャーデビューも経験。メジャーではわずか21試合で6ホーマー&OPS1.163と爆発した。CF守備は平均以下で、肩の弱さからLFが適任か。

18. アラミス・ガルシア:C
オフェンシブなC。フィールド全体を扱った打撃を得意としており、選球眼も優秀。1A&A+では打率.264、本塁打15、OPS.774をマーク。一方でCの守備は大幅に磨かれる必要があり、ブロッキング&スローイング&フレーミングいずれも未熟。フットワークを磨きたい。

19. アダルベルト・メヒア:LHP
痩せ薬の使用が発覚し15年は開幕から50試合出場停止処分。復帰すると2Aで51.1回/38K/18BB/防御率2.45をマーク。ローテ3番手級の高いポテンシャル評を得ており、91-95マイルのツーシームはパワフル。スライダー&チェンジアップ&コマンドが改善されれば三振数も増えてくるだろう。

20. ライダー・ジョーンズ:3B
豪快なスイングを披露するパワーポテンシャル。コンタクト&アプローチの粗さから6ホーマー&OPS.690とブレークできずにいるが、上手く育てば20ホーマー級。高校ではSSを守っていたが、プロでは3B転向。強肩は魅力も、グラブ捌きが拙く19失策を喫した。 

Plus One Prospect
 チェース・ジョンソン:RHP
パワーアーム。92-94マイルのストレートは最速で96マイルを計測。スライダー&チェンジアップは改善の余地を残すが、それでもA+&2Aで124.2回/129K/42BB/防御率2.82と好成績を残した。コマンドの向上が課題。

 

Text by Haruki SAKURAI
写真:https://flic.kr/p/rzw1iM