Tag Archives: クレイ・バックホルツ

2017 Team Preview:フィラデルフィア・フィリーズ

29826809241_fd2c713837_z

 

 

 

 

 

 

 

*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意を示す

  •  本拠地:シチズンズ・バンク・パーク
他球場と大きさを比較する → http://yakyujo.com/ml29/

 

広さ
レフト 100.3m
センター 122.2m
ライト 100.6m
フェンス高さ

1.8~4.3m 

パークファクター *平均100
安打 92.4
ツーベース 82.1
スリーベース 66.7
HR 114.0
得点 103.8

 

  • 予想オーダー

1. セーザー・ヘルナンデス:2B
「パワーレスでレギュラー向きではない」という評価を覆す素晴らしい活躍。155試合に出場し、打率.294&6本塁打&17盗塁&出塁率.371をマーク。fWAR4.4はリーグの二塁手ではダニエル・マーフィー(WSH)、ジーン・セグラ(現SEA)に次ぐ3位だった。俊足を生かした攻守が武器で、リーグ最多の11三塁打を放っている。

2. フレディ・ギャルビス:SS
レギュラー起用2年目のシーズンは、打率こそ落としたものの20本塁打を放つなど長打力が開眼。アクロバティックな遊撃守備でもリーグ1位の守備率.987と安定感が増したことで、守備指標もDRS+5&UZR+15.1と劇的に向上した。一方で選球眼には課題を残しており、出塁率.274は規定打席到達者では両リーグワーストだった。

3. オドゥベル・ヘレーラ:CF
メキメキと力をつけ続けているチームの顔。俊足、巧打、堅守と3拍子揃っている外野手。メジャー2年目となった昨季は、本塁打(8→15)&盗塁(16→25)&四球率(5.2%→9.6%)を向上させスケールアップ。オフには5年3050万ドル+2年オプションの契約延長を行い、再建の柱として期待されている。

4. マイケル・ソーンダース:RF
昨季は前半81試合でOPS.923&16本塁打と最高のスタートを切ると、最終投票で滑り込み、自身初となるオールスター選出を果たした。ところが後半戦は打率.178&OPS.638と失速。オフにFAとなったがなかなか新天地が決まらず、結局1年900万ドルでフィリーズと契約した。15年に左膝を故障した影響か1盗塁&DRS-11と守備走塁の評価は下降気味。

5. マイケル・フランコ:3B
スプリングトレーニングでは本塁打&打点の二冠に輝いたが、シーズンではもう1つ輝けず。自慢のパワーを武器にチームトップとなる25本塁打&88打点をマークしたが、打率&出塁率&長打率は前年を下回ってしまった。一方、課題の三塁守備では依然として平均以下ながら守備率&DRS&UZRいずれもやや改善が見られた。

6. トミー・ジョセフ:1B
元々はハンター・ペンス(現SF)とのトレードでジャイアンツからやって来た選手。フリースインガーながらズバ抜けたパワーを備えており、昨季は新人ながら21本塁打&OPS.813をマーク。チームの看板選手であったライアン・ハワードに引導を渡した。 元々は捕手としてプレーしており、12年には2Aで盗塁阻止率40%を記録している。

7. ハウィ・ケンドリック:LF
トレードでドジャースから新加入。流し打ちの名手として知られる巧打者で、打率.290以上のシーズンは7度を数える。昨季はメジャー11年目にしてキャリアワーストとなる打率.255&OPS.691に落ち込み、バックアップに回る機会が増えた。今季は本職の二塁ではなくレフトでの起用が見込まれているが、若手のアーロン・アルテールやロマン・クインなどライバルは多い。 

8. キャメロン・ラップ:C
昨季は16本塁打&OPS.750をマークし正捕手に定着。チームの功労者であるカルロス・ルイーズ(現SEA)を追いやった。一方守備では強肩をウリにしているが、盗塁阻止率27.4%&DRS-5と奮わなかった。父はエクスポズ傘下でプレーした元マイナー投手。傘下にはWBCコロンビア代表の4番を務めたホルヘ・アルファロが今季中にも昇格すると見られており、競争が予想される。

 9. 投

 

2016 ALDS Review:CLEvsBOS

29905412850_498c3c8804_z

 

 

 

 

 

 

ALDS:CLE3-0BOS

*Game部のリンクでゲームのRecapをチェック可。

Game1 CLE5-4BOS
勝:アンドリュー・ミラー(1-0) 負:リック・ポーセロ(0-1) S:コディ・アレン(1)

Game2 CLE6-0BOS
勝:コーリー・クルーバー(1-0) 負:デービッド・プライス(0-1)

Game3 CLE4-3BOS
勝:ジョシュ・トムリン(1-0) 負:クレイ・バックホルツ(0-1) S:コディ・アレン(2)

リーブランド・インディアンスが3連勝でボストン・レッドソックスを下し、2007年以来となるリーグ優勝決定シリーズへ駒を進めた。一方敗れたレッドソックスは「ビッグ・パピ」こと主砲デービッド・オルティスのラストイヤーを2013年以来のワールドシリーズ制覇で飾ることはできなかった。

ここからはこのシリーズを2つのポイントから振り返っていく。

注目点→継投策

短期決戦というレギュラーシーズンとは違った戦い方が要求される舞台で、1つのポイントが継投策である。1戦1戦の勝敗が非常に大きな意味を持つ短期決戦では、過度な連投や酷使といったレギュラーシーズンでは憚られるようなことも時には必要となってくる。勝利したインディアンスはまさにそのことを象徴するような采配を見せた。

それが見られたのが第1戦と第3戦だった。第1戦では先発のトレバー・バウアーが5回途中まで3失点とイマイチの内容。それでも、ダスティン・ペドロイアを打ち取り、2死とした。あと1死で勝利投手の権利を獲得し、球数はいまだ78球、ランナーは無し。通常ならば続投させるであろうと思われるこの状況で、テリー・フランコーナ監督は本来セットアッパーであるアンドリュー・ミラーを投入した。

これは迎える打者がここまで1安打、左打者のブロック・ホルトであったため、左打者に強いミラーを投入したと思われるがそれにしても驚くべきものであった。結果ミラーはホルトにツーベースを許し、続くムーキー・ベッツにも四球を与えるが続くオルティスを打ち取り、見事無失点で切り抜けた。ミラーはそのまま7回途中まで続投。2イニング、計40球を投げた。その後ブライアン・ショウを挟み、8回1死からクローザーのコディ・アレンが登板。そのまま最後まで計1.2イニング、40球の力投を見せ、見事無失点に抑えた。

まだ先発投手に余力が残っていると思われる5回からセットアッパーをつぎ込み、セットアッパーとクローザーに3.2イニングを任せた執念の継投。まさに短期決戦ならではの戦い方と見ることができるであろう。

第3戦も同様であった。先発のジョシュ・トムリンは5回まで1失点に抑えていたが、6回に先頭のペドロイアにヒットを許したところでミラーを投入。トムリンはこの試合まだ68球しか投げていないものの、勝負に出たとみられる。そのままミラーに2イニングを任せ、8回からショウを投入。ピンチを招いたところでアレンを登板させた。アレンは1点を失うものの、見事リードを守りきり、次のシリーズへとコマを進めたのであった。

今年のプレーオフでは1イニングに何人もの投手をつぎ込む細かな継投が多々見られた。それに対して、フランコーナ監督の採った采配は真逆であると見ることが出来るだろう。ミラーとアレンという絶対的な2人をいかに信頼しているかということが現れた継投策だったように思える。もちろん2人が非常に優れた投手であることは言うまでもない。しかし、今シーズン一度も40球以上投げていない2人にこれだけ投げさせる采配はなかなか採ることができないであろう。短期決戦だからこそ、良い投手をできる限り使うといったフランコーナ監督の采配が見事に的中したのである。

 

注目点→下位打線の活躍

計3戦で15点を挙げたインディアンス。リック・ポーセロ、デービッド・プライスなど主力級を粉砕したその打線は見事だったが、実は15点のうち9点が7,8,9番の下位打線からの得点だったのである。では1戦ごとにその活躍を振り返っていこう。

第1戦では2-1とリードされた3回に9番のロベルト・ペレスが同点に追いつくソロホームラン。レギュラーシーズンでは打率.183、ホームラン3本の成績だったペレスだが、この試合ではホームランを含む2安打、2得点と見事な活躍ぶりだった。

第2戦では先発が左のプライスだったため、ブランドン・ガイヤーがスタメン入りし7番、左のロニー・チゼンホールが8番に打順を下げた。ガイヤーはこの試合先制タイムリーを放つなど4打数3安打1打点、チゼンホールはリードを広げる3ランホームランを放つなど活躍。9番のペレスも安打こそなかったものの2四球を選んだ。

第3戦では前の試合でスタメンから外れたココ・クリスプとタイラー・ネークインが7,8番。ネークインが先制の2点タイムリーを放つと、クリスプがリードを広げる2ランホームラン。全得点を2人で挙げる素晴らしい活躍だった。

 短期決戦では選手の調子が大きく関わってくる。レギュラーシーズンでは文句なしの活躍をしていても、ポストシーズンでは当たりが止まってしまうということもザラだ。その中で、どこからでも点が取れる打線というものは大きな武器となる。特に、インディアンスの場合対左投手対策としてスタメン出場のガイヤーも活躍したという点は非常に大きい。選手層の厚さ、これも短期決戦であるからこそその重要性は増すものである。これからもインディアンスの下位打線には注目である。

Text by Mizoguchi Masaaki
写真:https://flic.kr/p/MyD4mo

2016 Playoff Preview:ボストン・レッドソックス

28418527073_c3019da7ae_z

 

 

 

 

 

 

 

レギュラーシーズンは終わりを迎え、熱いポストシーズンが始まろうとしている。今回はアメリカン・リーグ東地区の覇者、ボストン・レッドソックスの注目すべき点をピックアップしよう。

 

  • 最後のビッグ・パピ

レッドソックスに取って2016年といえば、何と言っても”ビッグ・パピ”ことデビッド・オルティズのラストイヤーである。長らくチームを支え、ボストンから愛されたオルティズの最後の年に、レッドソックスは何としてもワールドチャンピオンで有終の美を飾りたいと考えているだろう。

オルティズの凄さは、引退する年に圧倒的な成績を残していることだ。今シーズンの成績は.315/.401/.620、OPSは1.021と1.000を超え、38HRで127打点を記録した。127打点はアメリカン・リーグの最多タイで打点王を獲得。今シーズンで引退する40歳の成績とはとても思えないほどの活躍だった。

ポストシーズンではキャリア通算でOPS.962、17HR、60打点を残している。本塁打数は史上7位タイ、打点数は史上5位だ。最後のポストシーズンでこの記録がどこまで伸ばせるかにも注目したい。

レッドドックスがオルティズの最後の花道を飾ることができるか、注目だ。

 

  • MLB1の打撃陣

今シーズンのレッドソックスといえばもちろん強烈な打撃陣が浮かぶ人が多いだろう。チーム打率.282、OPS.810、打点数836、その他にも得点数、出塁率、長打率、安打数、二塁打数、この全てで全30球団トップの数字をマークしたことを考えれば、メジャートップの打撃陣と評しても間違いはないだろう。

この打撃陣を注目すると、若手、中堅、ベテラン全てが結果を残す非常にバランスの良い野手陣であることに気付く。若手で印象的だったのは、急成長を見せ3割30本100打点をクリアした23歳のムーキー・ベッツを中心に、24歳の大型SSザンダー・ボガーツ、好不調の波はあったものの打撃で成長を見せた26歳のジャッキー・ブラッドリーjrなどがあげられる。試合数が少ないもののルーキーの22歳アンドリュー・ベニンテンディも楽しみだ。

中堅では200安打を超えた33歳ダスティン・ペドロイア、2008年以来の30本塁打にキャリアハイの111打点をマークした32歳のハンリー・ラミレスなどが名を連ねる。ベテランはもちろん、存在感抜群のオルティズだ。このように若手の勢い、中堅の安定感、ベテランの経験が混ざり強力打線を形成しているのである。ポストシーズンでもこの打線の勢いを止めるのは至難の技と言えるだろう。

 

  • 不安なクローザー

好調な打撃陣とは対照的に、投手陣には多少の不安が残る。先発陣はポストシーズンでは4人で回せるため、ある程度の計算は立つ。22勝を挙げたリック・ポーセロとデビット・プライスを中心に、9月に3勝と復調を遂げたクレイ・バックホルツ、4人目にはエデュアルド・ロドリゲスが起用される見込みだ。

一方で不安なのはクローザーだ。その不安が顕著に現れたのは、9月28日の優勝を決めたニューヨーク・ヤンキース戦だ。3点リードの完封ペースから一転、クローザーのクレイグ・キンブレルが3与四球と大荒れし1アウトも取れずに降板すると、後を継いだジョー・ケリーが2アウトにこぎつけながらもマーク・テシェイラにまさかのサヨナラ逆転満塁ホームランを被弾し、3対5で敗れた。この日2位のトロント・ブルージェイズが敗れたため、この試合で地区優勝が決まるという後味の悪い試合になってしまった。

主に勝ちパターンとして起用される36歳のブラッド・ジーグラーは9月、12試合に登板して無失点、40歳の上原浩治は11試合で無失点と好調だっただけに、最後がしっかりすればポストシーズンも安心できそうだ。

 

Text by Shirai Kazuki
写真:https://flic.kr/p/Kifo1H

2016 Team Preview:ボストン・レッドソックス

18072238074_297e050a67_z

 

 

 

 

 

 

 *40人ロースターはリンクより参照 
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す

  •  本拠地:フェンウェイパーク
他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml15/

 

広さ
レフト 94.5m
センター 118.9m
ライト 92m
フェンス高さ 0.9~11.3m
パークファクター*平均100
安打 110.3
ツーベース 128.1
スリーベース 103.1
HR 97.1
得点 119.1

 

  • 予想オーダー

1. ムーキー・ベッツ:RF
外野転向をきっかけに出場機会を掴むと一気にブレーク。145試合に出場して打率.291、本塁打18、盗塁21をマークし、チームトップのfWAR4.8を叩き出した。また不慣れなはずの外野守備でも美技を連発しDRS+10をマーク。特にシーズン最後の1か月を打率.358、OPS.998と最高の形で締めくくっており、今季は開幕からフル回転が期待される。ボウリングが特技でオフにはパーフェクトゲームも達成。

2. ダスティン・ペドロイア:2B
チームの看板選手も昨季は故障に泣かされ、93試合の出場に終わった。それでも打率.291、本塁打12、OPS,797と成績自体は悪くなかった。 しかし、2盗塁&DRS-3はメジャー定着後最悪の数字で、故障の影響&加齢による劣化が心配される。BOSで100ホーマー&100盗塁を達成しているのは元三冠王のマイク・ヤストレムスキーとペドロイアの2人だけ。

3. ザンダー・ボガーツ:SS
メジャー3年目のシーズンでついに覚醒。156試合に出場し打率.320、本塁打7、盗塁10の活躍でシルバースラッガー賞を受賞。ブレークのきっかけは仕掛けを早くしてコンパクトな打撃を心掛けたことで、本塁打&四球数は減少したが、23.2%→15.4%に三振率が大幅に改善され逆方向への打球が増えるなどフィールド全体を扱うことができるようになった。 守備でも成長著しくDRSを-7から±0に改善した。

4. デービッド・オルティズ:DH
キャリア20年目を機に今季限りでの引退を表明している大ベテラン。昨季は打率.273、本塁打37、打点108と3年連続で30ホーマー&100打点をクリアするなど39歳を迎えても衰える様子は一切なし。ラストイヤーについては「俺はまだ飢えてるんだ。ワールドチャンピオンのためにできることは何でもする。この1年を気晴らしにするつもりはないよ。」とコメント。

5. ハンリー・ラミレス:1B
4年$88Mの大型契約でBOS入りも、移籍初年度は攻守に散々なシーズンに。3~4月は21試合で10ホーマー&OPS.999と気を吐いたが、その後は故障などもあり大不振。キャリアワーストとなるfWAR-1.8を記録し、チームに全く貢献できなかった。特にコンバートされたLF守備では打球処理に苦しみDRS-19、UZR/150-31.9とボロボロだった。今季は1B転向で心機一転を図りたい。

6. パブロ・サンドバル:3B
5年$95MでBOS入りも、移籍初年度はラミレス同様キャリア最悪のシーズンを辿った。メジャー定着を果たした09年以降最悪となる打率&出塁率&長打率&OPS&本塁打数&四球率&三振率をマークし、fWAR-2.0は規定打席到達者ではメジャーワーストの数字だった。守備でもDRS-11、UZR-16.9と大幅に悪化。春季キャンプでは、たるみきったボディを披露し地元紙から批判を浴びた。

7. ルスネイ・カスティーヨ:LF
キューバ出身で、14年に7年$72.5Mの契約を結びBOS入り。抜群のスピードとシュアな打撃をウリとしているが、ルーキーイヤーとなった昨シーズンは80試合で打率.253、本塁打5、盗塁4、OPS.647と少し物足りない結果に。四球率4.5%とフリースインガーであり、足を生かすためにも選球眼を磨いていきたいところだ。外野守備での動きはぎこちないが、DRS+15、UZR+10.4と大健闘。 

8. ブレーク・スワイハート:C
昨季メジャーデビューを果たすと一気に正捕手の座を掴んだ若手有望株。滑らかなスイングから広角に打ち分ける典型的なナチュラルヒッターで、8月以降は打率.359と完全にメジャーに適応。一方でスイッチヒッターながら左投手の対応に苦しんでいるためクリスチャン・バスケスやライアン・ハニガンらとプラトーンの起用が予想される。総合格闘技の大ファン。

9. ジャッキー・ブラッドリーJr:CF
高い身体能力に支えられたゴールドグラブ級の外野守備が最大の魅力。昨季は10ホーマー&OPS.832と課題の打撃でも覚醒の兆しを見せた。しかし三振率27.1%と確実性に不安があり、今年も昨年同様の成績が残せるかは疑問。自慢の守備ではDRS+8、UZR+10.1と相変わらずの素晴らしい内容。引退後はスポーツ用品店を営みたいと考えている。