Tag Archives: コディ・アレン

World Series Review:Game-4

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Game4: CLE7-CHC2

勝ち:コリー・クルーバー(2-0) 負:ジョン・ラッキー(0-1)

ンディアンスが2勝1敗と勝ち越して迎えた第4戦。第3戦に続きリグレー・フィールドで行われた試合は、インディアンスが第1戦で好投を見せたエースのコリー・クルーバー、カブスはベテランのジョン・ラッキーを先発に立てた一戦となった。

前日0-1で完封負けを喫したカブスは、1回裏に先頭打者デクスター・ファウラーのツーベースヒットと幸先良くチャンスを作り、3番アンソニー・リゾーのタイムリーヒットで1点を先制。前日取れなかった1点を難敵クルーバーから初回に奪い、シカゴは盛り上がりを見せる。

このままカブスは流れに乗っていきたいと思った矢先の2回表、ラッキーがこれまでの1番から今日は4番に打順を変更したカルロス・サンタナにライトスタンドへの同点ホームランに浴びてしまい、同点にされてしまう。さらにこれにとどまらず、エラーと敬遠でランナーを出して2アウト1、2塁のピンチを迎えたところで、打席にはピッチャーのクルーバー。同点で終わるはずだったこの打席。クルーバーが放った打球はサードへのボテボテのゴロ。サードのブライアントが処理するも一塁は間に合わず、送球を一塁のリゾーがこぼしている間に2塁ランナーのチゼンホールがホームまで生還。逆転を許してしまう。

一刻も早く次の1点が欲しい両チームだがその後の攻撃は対照的なものとなってしまった。2回裏のカブスは1アウトからジェイソン・ヘイワードがヒットで出塁するも、続くはハビアー・バイエズがダブルプレーで3アウト。一方の3回表のインディアンスは、先頭のジェイソン・キプニスがツーベースヒットを放つと、続くフランシスコ・リンドーアがヒットを放ちすぐに追加点を挙げた。

追いつきたいカブスは4回、5回と立ち直ったラッキーが三者凡退に抑えるが、攻撃ではランナーは出すものの要所を抑えられ無得点が続く。

次に試合が動いたのは6回表だ。カブスのピッチャーがラッキーからマイク・モンゴメリーに交代すると四球とヒット、ゲッツー崩れの間にワンアウト1、3塁とインディアンスに得点のチャンスが訪れる。ここで6番チゼンホールがきっちりと犠牲フライを打ち上げ4点目。4-1となり、じわじわと点差を離すインディアンスにカブスは追い詰められる。6回裏のカブスも先頭のリゾーがツーベースヒットを放つも、後続が続かず無得点。

試合が決したのは7回表だ。好投のクルーバーに変えてココ・クリスプが代打でツーベースを放ち、続くラジャイ・デービスは死球でノーアウト1、3塁。迎えるバッターはジェイソン・キプニス。カブスもたまらず左のトラビス・ウッドに交代するも、キプニスが放った打球はライトフェンスを越え、勝負あり。アンドリュー・ミラーとコディ・アレンという絶対的リリーフを二人抱えるインディアンス相手に残り3イニングでの6点ビハインドは、もはやカブスにとって絶望的となってしまった。

7回裏からすでに6点差が開いてる状況にも関わらず、インディアンスはミラーが登板。カブスは8回裏にファウラーが意地の一発で1点を挙げ、52日間無失点だったミラーから点を奪った。ちなみにこの間、ミラーは失点するまで急所を守るサポーターを洗濯しないというゲン担ぎをしていたため、急所を守るサポーターは52日ぶりの洗濯となったようだ。 

このまま7-2で試合は終了。インディアンスとしては、エースのクルーバーが6回1失点の好投でワールドシリーズ2勝目。打線も10安打に7得点と投打がかみ合い、ワールドチャンピオンに王手をかけた。

対するカブスは、7安打を放つも2得点、あと1本が出ない打線に苦しんだ。特に相手先発クルーバーに対して若手のコントレラスやバイエズが、手も足も出ない、という状態だった。守備のミスからの失点もあり、若手が多いチームの弱点を晒してしまった形となった。

インディアンスは3勝とワールドチャンピオンに王手をかけた。対するカブスは1勝。追い込まれたが、まだまだ何が起こるかは分からない。

 

Text by Mio Kimito
写真: https://flic.kr/p/ccSBqu

World Series Review:Game-3

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Game3:CLE
勝:アンドリュー・ミラー(1-0) 負:カール・エドワーズjr(0-1) S:コディ・アレン(1)

クリーブランドで1勝1敗と勝ち星を分け合い、1日置いた後に迎えたリグレーフィールドでの第3戦。DH制がなくなったことで両チームともラインアップを変えることを余儀なくされた。インディアンスはポストシーズンでの好投があったジョシュ・トムリンを、カブスはシーズンメジャー最優秀防御率をマークしたカイル・ヘンドリクスを先発に立てた。

試合は初回から動いた。1回表、1アウトからジェイソン・キプニス、フランシスコ・リンドーアの連打で1、3塁。ヘンドリクスはいきなりピンチを背負うことになったが慌てなかった。リードが大きい1塁のリンドーアに牽制を投げると際どいタイミングに。一度はセーフコールがなされたがチャレンジの結果アウトへと判定が覆った。

第1戦でリンドーアにかく乱され初回から失点を許したジョン・レスターの二の舞にはならないよう、しっかりとインディアンスの機動力の要であるリンドーアの足を封じこめたヘンドリクスは初回を無失点で切り抜けた。その後もヘンドリクスは低めへのコマンドとチェンジアップが冴え、毎回ランナーを背負いつつも4回まで失点なく投げ進んだ。

一方のトムリンはそれまでのポストシーズンで見せたような好投をこの試合でも披露。落差のあるカーブとヘンドリクスに負けないほどのコマンドでカブス打線を翻弄。こちらも4回まで2塁を踏ませない素晴らしい投球を見せる。

試合が大きく動いたのは5回だった。5回表、インディアンス先頭打者のタイラー・ネークインがシングルヒットで出塁。その後送りバントで1アウトとなった後、四球と死球で満塁のチャンスを作る。ここで打席に入るのはここまで2安打と当たっているリンドーア。ここでカブスはヘンドリクスを諦め、ジャスティン・グリムを投入。

カブスファンも思わず目を逸らしてしまうような場面。フルカウントとなった後、リンドーアが放った打球は2Bを守るハビアー・バエズの正面へ。SSのアディソン・ラッセルと目にもとまらぬ速さでダブルプレーを完成させ、この大ピンチを切り抜けた。

そして5回裏、今度はカブスの先頭打者ホルヘ・ソレアーが同じくシングルヒットで出塁。その後内野ゴロの間に進塁し、2アウト2塁。ここでグリムの打順となりミゲル・モンテロが代打で送り出されたところでインディアンスも投手交代を告げる。インディアンスは第1戦での気迫の投球が記憶に新しいアンドリュー・ミラーをこの場面で投入した。

モンテロも対戦する投手が変わったことに合わせてバットを変えてミラーに臨んだ。追い込まれた後、モンテロが内角の速球をはじき返すとライトに鋭いライナーが飛んだが打球はグラウンドに落ちることはなくRFを守るロニー・チゼンホールのグローブの中へ。またしてもミラーは無失点で切り抜けポストシーズン連続無失点のイニングを延ばした。

6回は両チームのリリーフが三者凡退に抑え事なく終わったが、7回に再び試合が動いた。6回から投げていたカブスのカール・エドワーズjrから先頭のロベルト・ペレスがヒットを打ち出塁。送りバントで2塁に進むと、さらにワイルドピッチで3塁に到達。打席に入っていたラジャイ・デービスが四球で歩くと、ミラーの打順で代打ココ・クリスプがコールされる。

両打ちのクリスプということもあり、カブスベンチの判断はエドワーズjr続投。手に汗握る展開は一瞬で決着がついた。クリスプが初球の速球を詰まりながらもライト前に運び、タイムリーに。遂に待ちわびていた先制点がインディアンスに入った。カブスもソレアーの強肩で3塁に進塁しようとしたデービスを刺し、好プレーで3アウト目を取り追加点を許さず踏ん張ったが、この日はこの1点が全てだった。

7回裏、カブスは2アウト後、ソレアーが打ったライトのファールゾーンぎりぎりのフライをチゼンホールが落球し3塁まで進んだが後が続かず得点とはならなかった。その後もカブスはランナーを出すものの得点は奪えず、9回には2アウト2、3塁のチャンスを作るがインディアンスのクローザー、コディ・アレンが立ちふさがり最後までホームを踏めず試合終了となった。

カブスが最後まで得点できなかった理由をバエズは「自分達は今日の試合、物事を速く進めようとしすぎていた。自分達のペースで1打席1打席、1球1球プレーしなければならない」と話した。確かにこの試合はレギュラーシーズン中メジャー1位の四球数をマークしたカブス打線にしては早打ちでボール球に手を出すシーンが多かった。もう一度自分達のプレースタイルを思い出す必要があるだろう。

勝利したインディアンスは勝利した第1戦のように継投策がハマっただけでなく、普段はあまり行わない代打策まで当たりとなった。代走や守備交代も多く行い、ベンチ入りしている13人の野手を全て使い切っての勝利だった。フランコーナ監督が試合後に「とても忙しい試合だった」と振り返ったのも納得である。

両チームとも守備で好プレーがあり息詰まる投手戦が一層見応えのある試合になった。言葉通り世界一のチームを決めるのにふさわしい両チームであることをファンは思い知らされただろう。

 

Text by Ookaya Ryota
写真: https://flic.kr/p/Mbgtbs

2016 ALCS Review:TOR vs CLE

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ALCS:TOR 1-4 CLE

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Game1 TOR 0-2 CLE
勝:コリー・クルーバー(1-0) 負:マルコ・エストラーダ(0-1) S:コディ・アレン(1)

Game2 TOR 1-2 CLE
勝:ジョシュ・トムリン(1-0) 負:J.A.ハップ(0-1) S:コディ・アレン(2)

Game3 TOR 2-4 CLE
勝:ブライアン・ショウ(1-0) 負:マーカス・ストローマン(0-1) S:アンドリュー・ミラー(1)

Game4 TOR 5-1 CLE
勝:アーロン・サンチェス(1-0) 負:コリー・クルーバー(1-1)

Game5 TOR 0-3 CLE
勝:ブライアン・ショウ(2-0) 負:マルコ・エストラーダ(0-2) S:コディ・アレン(3)

 

さにチーム一丸の勝利だった。今シーズン、アメリカンリーグ中地区の優勝チームであるクリーブランド・インディアンスが対戦成績を4勝1敗として、19年ぶり6度目のリーグ優勝を決めた。相手はここまでワイルドカード、地区シリーズで4戦負けなしのトロント・ブルージェイズ。決して楽に勝てる相手ではなかった。しかし、今回の勝利は今季のインディアンスを象徴する勝利だったと言っても過言ではない。

 

ここからは、このシリーズの2つの注目点をピックアップしていく。

 

注目点→「リリーフの層の厚さ」「得点効率」

 

まず特筆すべきは、インディアンスのリリーフ陣の厚さだろう。シリーズMVPに選ばれたアンドリュー・ミラーを筆頭に、リーグ最多登板のブライアン・ショウ、32セーブを挙げたコディ・アレン、ERA1.53を記録したダン・オテロなど、先発がある程度機能すれば、後ろには分厚い壁がそびえ立つ。

特にそれが顕著に現れたのが、敵地ロジャース・センターで迎えた第3戦だ。この日の先発は、自身のドローンの「定期メンテナンス」中に指を切って第2戦を登板回避していたトレバー・バウアー。しかしあろうことか、初回を投げ切ることなくわずか21球で降板。チームは敗戦濃厚に思われた。

しかし、ここからインディアンスの鬼の継投が始まる。まずバウアーが残したランナーをオテロが見事処理すると、そこから6人の継投で合計2失点。打線の取った4得点を守り抜き、見事勝利を収めた。

一方、ブルージェイズのブルペンは悪くないとはいえ、絶対的な信頼を置けるほどではなかった。実際、この5戦でリリーフ登板したのは守護神ロベルト・オスーナ含め、わずか4人。シーズン終盤にセットアッパーのホアキン・ベノワが怪我で離脱したことも少なからず影響していたのかもしれない。

 

もう一つのポイントは、両チームの得点効率の差だろう。実はこの5戦で、インディアンスは18本しかヒットを打っていない。対して、ブルージェイズは32本のもヒットを放っている。しかし、総得点に目を向けると話が変わってくる。なんと、強打がウリのブルージェイズはわずか8得点しかあげていない。一方、インディアンスは18のヒットに対して12もの得点をたたき出している。ここに両者の差が現れた。

もちろん、ここまでリリーフ陣を酷使した代償はタダではない。しかし、これまでの試合を見てもわかるように、決してリリーフ陣だけの力だけで勝ち抜いてきたわけではない。そもそも先発が試合を作ったからリリーフ陣の見せ場があったのであり、打線が効率よく得点したから守るべきリードが生まれた。このままワールドシリーズもチーム一丸となって戦っていけば、チャンピオンリングも夢ではない。

 

Text by Miki Koshiro
写真: https://flic.kr/p/LCF6ya

2016 ALDS Review:CLEvsBOS

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ALDS:CLE3-0BOS

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Game1 CLE5-4BOS
勝:アンドリュー・ミラー(1-0) 負:リック・ポーセロ(0-1) S:コディ・アレン(1)

Game2 CLE6-0BOS
勝:コーリー・クルーバー(1-0) 負:デービッド・プライス(0-1)

Game3 CLE4-3BOS
勝:ジョシュ・トムリン(1-0) 負:クレイ・バックホルツ(0-1) S:コディ・アレン(2)

リーブランド・インディアンスが3連勝でボストン・レッドソックスを下し、2007年以来となるリーグ優勝決定シリーズへ駒を進めた。一方敗れたレッドソックスは「ビッグ・パピ」こと主砲デービッド・オルティスのラストイヤーを2013年以来のワールドシリーズ制覇で飾ることはできなかった。

ここからはこのシリーズを2つのポイントから振り返っていく。

注目点→継投策

短期決戦というレギュラーシーズンとは違った戦い方が要求される舞台で、1つのポイントが継投策である。1戦1戦の勝敗が非常に大きな意味を持つ短期決戦では、過度な連投や酷使といったレギュラーシーズンでは憚られるようなことも時には必要となってくる。勝利したインディアンスはまさにそのことを象徴するような采配を見せた。

それが見られたのが第1戦と第3戦だった。第1戦では先発のトレバー・バウアーが5回途中まで3失点とイマイチの内容。それでも、ダスティン・ペドロイアを打ち取り、2死とした。あと1死で勝利投手の権利を獲得し、球数はいまだ78球、ランナーは無し。通常ならば続投させるであろうと思われるこの状況で、テリー・フランコーナ監督は本来セットアッパーであるアンドリュー・ミラーを投入した。

これは迎える打者がここまで1安打、左打者のブロック・ホルトであったため、左打者に強いミラーを投入したと思われるがそれにしても驚くべきものであった。結果ミラーはホルトにツーベースを許し、続くムーキー・ベッツにも四球を与えるが続くオルティスを打ち取り、見事無失点で切り抜けた。ミラーはそのまま7回途中まで続投。2イニング、計40球を投げた。その後ブライアン・ショウを挟み、8回1死からクローザーのコディ・アレンが登板。そのまま最後まで計1.2イニング、40球の力投を見せ、見事無失点に抑えた。

まだ先発投手に余力が残っていると思われる5回からセットアッパーをつぎ込み、セットアッパーとクローザーに3.2イニングを任せた執念の継投。まさに短期決戦ならではの戦い方と見ることができるであろう。

第3戦も同様であった。先発のジョシュ・トムリンは5回まで1失点に抑えていたが、6回に先頭のペドロイアにヒットを許したところでミラーを投入。トムリンはこの試合まだ68球しか投げていないものの、勝負に出たとみられる。そのままミラーに2イニングを任せ、8回からショウを投入。ピンチを招いたところでアレンを登板させた。アレンは1点を失うものの、見事リードを守りきり、次のシリーズへとコマを進めたのであった。

今年のプレーオフでは1イニングに何人もの投手をつぎ込む細かな継投が多々見られた。それに対して、フランコーナ監督の採った采配は真逆であると見ることが出来るだろう。ミラーとアレンという絶対的な2人をいかに信頼しているかということが現れた継投策だったように思える。もちろん2人が非常に優れた投手であることは言うまでもない。しかし、今シーズン一度も40球以上投げていない2人にこれだけ投げさせる采配はなかなか採ることができないであろう。短期決戦だからこそ、良い投手をできる限り使うといったフランコーナ監督の采配が見事に的中したのである。

 

注目点→下位打線の活躍

計3戦で15点を挙げたインディアンス。リック・ポーセロ、デービッド・プライスなど主力級を粉砕したその打線は見事だったが、実は15点のうち9点が7,8,9番の下位打線からの得点だったのである。では1戦ごとにその活躍を振り返っていこう。

第1戦では2-1とリードされた3回に9番のロベルト・ペレスが同点に追いつくソロホームラン。レギュラーシーズンでは打率.183、ホームラン3本の成績だったペレスだが、この試合ではホームランを含む2安打、2得点と見事な活躍ぶりだった。

第2戦では先発が左のプライスだったため、ブランドン・ガイヤーがスタメン入りし7番、左のロニー・チゼンホールが8番に打順を下げた。ガイヤーはこの試合先制タイムリーを放つなど4打数3安打1打点、チゼンホールはリードを広げる3ランホームランを放つなど活躍。9番のペレスも安打こそなかったものの2四球を選んだ。

第3戦では前の試合でスタメンから外れたココ・クリスプとタイラー・ネークインが7,8番。ネークインが先制の2点タイムリーを放つと、クリスプがリードを広げる2ランホームラン。全得点を2人で挙げる素晴らしい活躍だった。

 短期決戦では選手の調子が大きく関わってくる。レギュラーシーズンでは文句なしの活躍をしていても、ポストシーズンでは当たりが止まってしまうということもザラだ。その中で、どこからでも点が取れる打線というものは大きな武器となる。特に、インディアンスの場合対左投手対策としてスタメン出場のガイヤーも活躍したという点は非常に大きい。選手層の厚さ、これも短期決戦であるからこそその重要性は増すものである。これからもインディアンスの下位打線には注目である。

Text by Mizoguchi Masaaki
写真:https://flic.kr/p/MyD4mo

2016 Playoff Preview:クリーブランド・インディアンス

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 現地時間9月26日、クリーブランド・インディアンスが同地区で2位につけていたデトロイト・タイガースを7-4で下し地区優勝を決めた。これで2007年以来の地区優勝となった。今回はプレーオフを戦うインディアンスの長所と短所を見ていきたい。

 

まずは、長所から見ていこう。

「得点力」

インディアンスの得点はアメリカン・リーグの中ではボストン・レッドソックスに次いで2位につけている。しかし、チーム本塁打数は同10位とそれほど多いわけではない。チーム打率はリーグ3位と高いがそれほど数字が変わらないチームは多い。チーム打率はインディアンスと変わらず、本塁打数はインディアンスより多いデトロイト・タイガースやテキサス・レンジャーズはインディアンスより得点が少ない。

理由は2つ。走塁と本塁打以外の長打の数にある。

走塁面では盗塁がアメリカン・リーグで1位と分かりやすいアドバンテージを持っている。盗塁王のラジャイ・デービスを始め15盗塁以上が4人。どちらかというと鈍足であるマイク・ナポリですら5盗塁をマークしている。そして、インディアンスの強みは闇雲に走っているというわけではないところにある。インディアンスの盗塁失敗数は非常に少ない。インディアンスの半分ほどの盗塁数しかないロサンゼルスの・エンゼルスよりも盗塁失敗が少ないと言えばどれほどすごいことかが分かるだろう。

これは走塁を数値化するBSrでも如実に現れている。BSrは走塁を3つに分けて考えている。wSBは盗塁を、wGDPはダブルプレー阻止を、UBRは盗塁以外での進塁を数値化しこれら3個の指標の数字を合わせたものがBSrとなる。このBSrでもインディアンスはアメリカン・リーグ1位となっている。実を言うとインディアンスのwGDPはそれほど高くなく、むしろマイナスである。つまり、ほとんどの数字をwSBとUBRで稼いでいたのである。wSB、盗塁については前述した通りだが、UBRでもインディアンスは頭2つほど他のチームよりも抜きんでている。他のチームよりも次の塁を進むという意識が非常に強いということである。

カンザスシティ・ロイヤルズも走塁に力を入れておりインディアンスに次ぐ盗塁数をマークしている。しかし、インディアンスよりも盗塁失敗数が多く、またUBRはマイナスをマークしているといった点がインディアンスとの差を生むこととなり、得点数でも差がうまれることとなった。

走塁で相手を引っかき回すことが有効であることは昨シーズンのロイヤルズが証明済み。その時のロイヤルズよりもインディアンスは走塁面でいい数字を残している。進塁されるかもしれないというプレッシャーを与えるだけでも有利に働く。相手チームは常に進塁されるかもしれない恐怖とも戦わなければなくなるのだ。

ニューヨーク・ヤンキースはBSrではインディアンスに大きな遅れを取っているものの、本塁打数では3本程度しか変わらず打率も1厘ほどしか変わらない。それでも得点は100ほど異なっている。走塁だけで100得点も変わるものではない。これほど差がついたのは二塁打の数が関係している。インディアンスの二塁打数はアメリカン・リーグで2位。一方でヤンキースは同最下位と両者の差は一目瞭然である。

もちろん、1本で1点が入る本塁打が多いことに越したことはないが、その他の長打も重要だ。当たり前の話だが、単打よりも二塁打の方が得点が入りやすい。本塁打が多くても二塁打が少ないとなると本塁打以外での得点が少ないという状況に陥りやすい。インディアンスはそういった悩みとは無縁とは言わないが他のチームよりも少なかったということは間違いないだろう。

「ブルペン」

投手陣ではリリーフの層の厚さが長所と言えるだろう。リリーフ防御率がアメリカン・リーグで最もいい数字となっているのがその証拠だ。元々、ザック・マカリスターやブライアン・ショウ、コディ・アレンという信頼できるリリーフがいたことに加え、開幕前に金銭トレードで獲得したダン・オテロが予想外の働きをしていることも大きい。一時期、生命線だったゴロを打たせる投球を見失っていたオテロを再び素晴らしいグラウンドボーラーに復活させたのは見事。また、シーズン途中でメジャーを代表するリリーフであるアンドリュー・ミラーを補強したことで盤石の構えとなっている。