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2016 Playoff Preview:クリーブランド・インディアンス

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 現地時間9月26日、クリーブランド・インディアンスが同地区で2位につけていたデトロイト・タイガースを7-4で下し地区優勝を決めた。これで2007年以来の地区優勝となった。今回はプレーオフを戦うインディアンスの長所と短所を見ていきたい。

 

まずは、長所から見ていこう。

「得点力」

インディアンスの得点はアメリカン・リーグの中ではボストン・レッドソックスに次いで2位につけている。しかし、チーム本塁打数は同10位とそれほど多いわけではない。チーム打率はリーグ3位と高いがそれほど数字が変わらないチームは多い。チーム打率はインディアンスと変わらず、本塁打数はインディアンスより多いデトロイト・タイガースやテキサス・レンジャーズはインディアンスより得点が少ない。

理由は2つ。走塁と本塁打以外の長打の数にある。

走塁面では盗塁がアメリカン・リーグで1位と分かりやすいアドバンテージを持っている。盗塁王のラジャイ・デービスを始め15盗塁以上が4人。どちらかというと鈍足であるマイク・ナポリですら5盗塁をマークしている。そして、インディアンスの強みは闇雲に走っているというわけではないところにある。インディアンスの盗塁失敗数は非常に少ない。インディアンスの半分ほどの盗塁数しかないロサンゼルスの・エンゼルスよりも盗塁失敗が少ないと言えばどれほどすごいことかが分かるだろう。

これは走塁を数値化するBSrでも如実に現れている。BSrは走塁を3つに分けて考えている。wSBは盗塁を、wGDPはダブルプレー阻止を、UBRは盗塁以外での進塁を数値化しこれら3個の指標の数字を合わせたものがBSrとなる。このBSrでもインディアンスはアメリカン・リーグ1位となっている。実を言うとインディアンスのwGDPはそれほど高くなく、むしろマイナスである。つまり、ほとんどの数字をwSBとUBRで稼いでいたのである。wSB、盗塁については前述した通りだが、UBRでもインディアンスは頭2つほど他のチームよりも抜きんでている。他のチームよりも次の塁を進むという意識が非常に強いということである。

カンザスシティ・ロイヤルズも走塁に力を入れておりインディアンスに次ぐ盗塁数をマークしている。しかし、インディアンスよりも盗塁失敗数が多く、またUBRはマイナスをマークしているといった点がインディアンスとの差を生むこととなり、得点数でも差がうまれることとなった。

走塁で相手を引っかき回すことが有効であることは昨シーズンのロイヤルズが証明済み。その時のロイヤルズよりもインディアンスは走塁面でいい数字を残している。進塁されるかもしれないというプレッシャーを与えるだけでも有利に働く。相手チームは常に進塁されるかもしれない恐怖とも戦わなければなくなるのだ。

ニューヨーク・ヤンキースはBSrではインディアンスに大きな遅れを取っているものの、本塁打数では3本程度しか変わらず打率も1厘ほどしか変わらない。それでも得点は100ほど異なっている。走塁だけで100得点も変わるものではない。これほど差がついたのは二塁打の数が関係している。インディアンスの二塁打数はアメリカン・リーグで2位。一方でヤンキースは同最下位と両者の差は一目瞭然である。

もちろん、1本で1点が入る本塁打が多いことに越したことはないが、その他の長打も重要だ。当たり前の話だが、単打よりも二塁打の方が得点が入りやすい。本塁打が多くても二塁打が少ないとなると本塁打以外での得点が少ないという状況に陥りやすい。インディアンスはそういった悩みとは無縁とは言わないが他のチームよりも少なかったということは間違いないだろう。

「ブルペン」

投手陣ではリリーフの層の厚さが長所と言えるだろう。リリーフ防御率がアメリカン・リーグで最もいい数字となっているのがその証拠だ。元々、ザック・マカリスターやブライアン・ショウ、コディ・アレンという信頼できるリリーフがいたことに加え、開幕前に金銭トレードで獲得したダン・オテロが予想外の働きをしていることも大きい。一時期、生命線だったゴロを打たせる投球を見失っていたオテロを再び素晴らしいグラウンドボーラーに復活させたのは見事。また、シーズン途中でメジャーを代表するリリーフであるアンドリュー・ミラーを補強したことで盤石の構えとなっている。

 

2016 Team Preview:クリーブランド・インディアンス

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*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す。

  • 本拠地:プログレッシブ・フィールド
 

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml21/

 

広さ
レフト 99.1M
センター 121.9M
ライト 99.1M
フェンス高さ 2.4~5.8M
パークファクター平均*100
安打 116.9
ツーベース 144
スリーベース 77.4
HR 98.6
得点 126.1
  • 予想オーダー

1.ラジャイ・デービス:CF
通算322盗塁の俊足が武器の35歳のベテラン外野手。1年5.25Mで自身6球団目となるCLEに入団。同じCF のエイブラハム・アルモンテが薬物陽性反応によって80試合の出場停止になったため、開幕からしばらくはデービスの出場機会が増えそうだ。

2.ジェイソン・キプニス:2B
CLE生え抜きの2B。昨シーズンは141試合に出場し.303/.372/.451&9HR&18盗塁。打率こそ自己ベストだったものの、HRと盗塁は2年連続で2桁本塁打&30盗塁以上を記録した12、13年に比べると物足りない数字になってしまった。14年にDRS-11、UZR-8.0を記録した守備はDRS+1、UZR+4.3と改善した。28歳と年齢的にもピークの時期を迎える。

3.フランシスコ・リンドーア:SS
昨シーズンは守備がウリのルーキーとしてメジャーデビューを果たすと、予想通りの好守と予想以上の打撃で新人王投票2位につけた。99試合で.313/.353/.482&12HR&12盗塁。OPS.835や12HRはマイナー時代含めて自己ベストの成績だった。守備もDRS+10、UZR+10.5と抜群。両打ちで投手の左右関係なく成績を残し、今シーズンへの期待は高まる。

4.マイク・ナポリ:1B
昨シーズンはBOS/TEXの2球団でプレー。BOSではOPS.693&13HRと不調だったが、TEX移籍後はOPS.908&5HRと復調。結局OPS.734&18HRでシーズンを終えた。元は強打の捕手だったが、現在は1Bがメイン。

5.カルロス・サンタナ:DH
高出塁率と20本程度のHRをマークするスイッチヒッター。14年にはC/1B/3B/で出場したが、15年は1Bのみ。16年はDHがメインとなりそうだ。ボールをじっくり見て待つ打撃スタイルで、14年には113四球/124三振と四球数と三振数がほとんど一緒だった。

6.ヤン・ゴームス:C
ブラジル出身の平均以上の打力を持つC。12年のメジャーデビュー以来順調に成績を伸ばし、14年にはOPS.785&21HRでシルバースラッガー賞を獲得したものの、故障で離脱したこともあり昨シーズンは95試合しか出場できず成績が下がってしまった。

7.マーロン・バード:LF
メジャー15年目にして通算10球団目となるCLEに加入したベテラン外野手。13年に35歳にしてOPS.847とHR24本で自己ベストをマーク。翌14年にも25HR、15年はOPS.743&23HRとキャリアの後半にになってから安定した成績を残し出している。

8.フアン・ウリーベ:3B
15年にはLAD/ATL/NYMの3球団に所属したベテラン3B。3球団合計で.253/.320/.417&14HRを記録。16年は1球団で落ち着いてプレーしたいところ。チームをまとめる役割にも期待したい。

 9.コリン・カウギル:RF
通算OPS.633&12HRの外野手。本来は控えだが、マイケル・ブラントリーの怪我もあり、ブラントリーが帰ってくるまではOFのレギュラーとして出場機会はありそうだ。このチャンスでアピールしてスタメンの座を掴みたい。

 

2015 Rookie Review:アメリカン・リーグ中地区

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2015年のMLBを彩ったルーキーたちをレビューする。今回はア・リーグ中地区だ。
シカゴ・ホワイトソックス/クリーブランド・インディアンス/デトロイト・タイガース/カンザスシティ・ロイヤルズ/ミネソタ・ツインズ 

  • シカゴ・ホワイトソックス

トレイス・トンプソン:OF

ンプソンは2009年にホワイトソックスに指名された外野手。元NBAプレイヤーの父と、現役のNBAプレイヤーの兄を持ち、2人と同様に非常に高い身体能力を持つ。この身体能力は守備に最も生かされており、足も速く非常に広いレンジを誇っている。

比較対象としてはアレックス・リオス(KC)と比較されていた。しかし、引っ張った時のパワーは目を見張るものがあるが、そのパワーは常時発揮できず、ポップフライの多さやアベレージを残せるタイプでもない点から、リオスより打撃面で劣ると評価されていた。将来像としては試合終盤に出てくる4番手外野手があげられていた。

 

 

トンプソンは今シーズンAAAで開幕を迎えていた。不調だったここ3年の成績よ比べるといい方に転じており、それが認められて、8月の初めにメジャー昇格となる。初出場時は代打で三振を喫するものの初スタメンとなった試合では2打数2安打1二塁打をマークした。その後は懸念されていた打撃が好調で8月は35打席に立ち.469/.514/.844たる成績をマーク。9月以降は完全にレギュラーとして定着した。最終的なスタッツは.295/.363/.533、5本塁打だった。

出場機会が限られていたため新人王争いには顔を出せなかったものの、OPS、wOBA、wRC+などの指標では全てアメリカン・リーグ2位と打撃の不安さを示唆していた前評判を覆す結果となった。無理に逆方向を意識せず、得意の引っ張りを意識した打撃で引っ張った打球の割合は全打球の50%を占めており、その影響か打球のラインドライブ率が29.2%とメジャー平均よりも9%ほど高かった。

自慢の足では1盗塁しかマークできなかったが、もう1つのセールスポイントである守備ではDRS+3だった。本来はCFだがアダム・イートンがいたためRFやLFを守る機会が多かった。しかし、今年のイートンのDRSは-14でメジャーワースト3位となっているため来シーズン以降はトンプソンがCFを守る可能性が高い。