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Weekly Report: Week11

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3つのハイライトで1週間のメジャーリーグを辿る。weekly-11のキーワードは「ブレイク選手」「マックス・シャーザー」「アンドリュー・ヒーニー」だ。

 

・ブレイク選手

年までは燻っていた二人の男が、今年は快進撃を続けている。昨年の12月にブレーブスはマット・ケンプをドジャースへ、ドジャースはエイドリアン・ゴンザレスを含む4選手をブレーブスへと放出する大型トレードが成立した。一見これは不良債権同士のトレードかと思われた。ケンプには2年で4300万ドルの契約が残っていた。彼は昨年.276/.318/.463と打撃ではまずまずの貢献を見せたが、守備面では難があり、トレード後にはDFAされるのではないかとまで言われていた。しかし、彼は大方の予想に反した活躍を見せる。古巣に復帰した彼はスプリングトレーニングでチームトップタイとなる5HRを放ち、開幕スタメンに抜擢される。その後も順調に打ち続け、6/11時点では.338/.368/.564と持ち前の打撃を存分に発揮し、ドジャース打線の中核を担っている。また、先日発表されたオールスターゲームの中間発表では外野手部門で3位につけており、選出されれば2012年以来の出場となる。今後も「バイソン」ことマット・ケンプから目が離せない。

 もう一人はシンシナティ・レッズの二塁手スクーター・ジェネットだ。2017年にウェイバーを経てブリュワーズから移籍した彼は、昨季1試合に4本塁打を打つなど活躍し.295/.342/.531という成績だった。今年はその勢いをさらに増し、ここまでで.339/.376/.551という成績を残している。ブリュワーズ時代と比べて特に変わったのはHRの増加である。移籍前はHR/FB(フライ中に占めるHRの割合)は8.5%だったのに対し、移籍後は19.4%と大きく増加しており、FB/GB(ゴロに対するフライの割合)も、移籍前76.2%→移籍後90.9%とフライの本数も増加している。これは彼が強い打球を打てるようになったことを示しているのかもしれない。しかし、運や相手の守備に影響されるといわれているBABIP(インプレーの打球がヒットになった割合)はキャリア通算が.334なのに対し、今シーズンはここまで.390であり、彼はここから調子を落とす可能性がある。もし今シーズン終了までこの調子を維持できれば、シルバースラッガー賞、果てはMVPまで見えてくる。今後の彼のさらなる活躍に期待したい。

2017 Team Preview:ニューヨーク・メッツ

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*40人ロースターはリンクより参照

 

*SP横*マークはローテーション候補の意を示す

 

 本拠地:シティー・フィールド

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml20/

 

広さ
レフト 102.1m
センター 124.4m
ライト 100.6m
フェンス高さ 2.4m
パークファクター平均*100
安打 88.7
ツーベース 83.8
スリーベース 45.5
HR 109.0
得点 98.8

 

・予想オーダー

 

1. ホセ・レイエス:3B

オールスタ−4度、通算488盗塁の俊足スイッチヒッターも、33歳になり全盛期のスピードやパワーはなくなった。それでも昨季は慣れ親しんだ古巣NYMに復帰するとまだまだ戦力になれることを示した。開幕はデビット・ライトの故障で空いた3Bのポジションで。

 

2. カーティス・グランダーソン:CF

昨季は30HRを記録したものの、打点が59止まり。30HRを放った選手の中でMLB史上最も少ない打点という不名誉な記録を、ジェド・ジョーコ(STL)とともに達成した。昨季.152だった得点圏での打率の向上に期待。

 

3. ヨエニス・セスペデス:LF

オフにFAとなるも4年1億1000万ドルの大型契約で再契約したキューバ出身の主砲。MLBデビューから5年連続20HR以上、特にここ2年はOPS.870&31HR以上と安定した活躍が期待できる点も魅力。球界屈指の強肩で守備でも魅せる。WBC終了後には元同僚イアン・キンズラー(DET)のアメリカとラテンの試合中の感情表現についての意見に反論し話題になった。

 

4. ジェイ・ブルース:RF

昨季途中にCINから移籍。移籍前は97試合でOPS.875&25HR&80打点で打点王と、自己最高ペースの好成績を残していたものの、移籍後は嘘のように不振に。50試合でOPS.685&8HR&19打点とチームに勢いをつける補強のはずが逆に足を引っ張ってしまった。打撃では左投手が苦手で、守備でもあまり貢献できないが、4番の働きができるか。

 

5. ニール・ウォーカー:2B

FAとなるもクオリファイング・オファーを受け入れ1年1720万ドルで残留。OPS.823&23HRと好成績。スイッチヒッターで右打席の方が好成績だが左打席でも十分な成績を残す。怪我さえなければ安定した成績を残せる好選手。

 

6. アズドルバル・カブレラ:SS

二遊間を組む5番のウォーカーと同じくスイッチヒッターのベネズエラ出身SS。昨季はNYM1年目だったが自己最高クラスの打撃成績を残した。左右どちらも苦にはしないが、左打席はパワー、右打席は確実性を重視したスタイル。

 

7. ルーカス・デューダ:1B

パワーと、打率より1割ほど高い数値を記録する出塁率が売りの長距離砲。昨季は怪我に苦しみ満足にプレーできなかった。ドラフト時からNYM一筋。怪我に気をつけ、ホームランの量産を求められる。

 

8. トラビス・ダーノー:C

正捕手の素質は十分ながら、正捕手の座を掴みかけるたびに故障に邪魔される。MLBで4年を過ごすがフルシーズンで出場したことはない。もう28歳と若くはなく、そろそろ1年健康に出場して実力があることを示したい。ルックスも性格も良く、信頼される選手であるという点では、同じく常に故障に悩むNYMの顔デビット・ライトと被る。

 

9. 投手

 

Weekly Report:Week-24

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3つのハイライトで1週間のメジャーリーグを辿る。Week-24のキーワードは「T.J.リベラ」「A.J.プレラーGM」「シーズンアウト」だ。

  • リベラ

地時間13日、ナショナルズパークで行われたニューヨーク・メッツ対ワシントン・ナショナルズの試合は9回までメッツがリードしていたが、クローザーのジェリース・ファミリア(RHP)がホゼ・レイエス(3B)のエラーななどで同点に追いつかれ延長へと入った。

延長10回1アウト、ランナーなしの場面で打席に入ったのはルーキーのT.J.リベラ(2B)。マウンドにはナショナルズのクローザーのマーク・メランコン(RHP)。0-2と追い込まれた後に投げられた3球目のカットボールをリベラが振りぬくと打球はぐんぐんと伸びていきレフトスタンドへと。メランコンがナショナルズ移籍後初めて打たれた本塁打は、リベラにとってはメジャー初本塁打であり、メッツにとっては試合を決める本塁打であった。

リベラは今年で27歳とかなり遅咲きである。幼い頃から打つことが好きで、テニスボールを壁に向かってバットで打つという遊びもよくやっていた。2011年、大学在籍時、ドラフトクラスだったにも関わらずリベラはどこからもドラフトで指名されず、ドラフト外でメッツと契約した。全く期待されていない0からのスタートとなった。

それでも持ち前のヒッティングスキルでマイナーではほとんどのクラスで打率.300以上をマークしていた。コンパクトなスイングとボールに対する反応の速さは本物だったのだ。

そして苦節5年、今シーズンの8月10日に念願のメジャー昇格を果たす。同日にメジャー初出場となると、早速メジャー初ヒットをマークした。その後、AAAとメジャーを行ったり来たりとなっていたが、試合に出ればヒットを打ち、しっかりと結果を残していた。

そして13日の試合を決めるメジャー初本塁打へと繋がっていった。この日のリベラはこの本塁打も含め3安打を放ち3打点をマークしていた。本当ならこの日はリベラは先発で試合に出るはずではなかった。ウィルマー・フローレス(IF)を故障で欠き、相手の先発はRHPのA.J.コールだったため普通は左打者のケリー・ジョンソンを2Bで先発させるところだったが、テリー・コリンズ監督はリベラの打撃を買ってリベラを2Bで先発させたのだった。

結果的にこの采配は大成功だった。先発を外されたケリー・ジョンソンでさえリベラについて「本当によくヒットを打てる奴だ」と別の試合の後に語っていたほどなので当然といえば当然だったのかもしれない。

メッツはこの試合でナショナルズの勝ったとはいえゲーム差は大きく地区優勝はかなり厳しい。それでもワイルドカードでのプレーオフ進出の可能性はあるので毎試合負けられない戦いが続く。リベラは故障者が相次ぐメッツの内野陣の救世主となれるかもしれない。幼い頃に打っていたテニスボールは硬球へと変わり、打った先にあるものは壁ではなくスタンドへと変わったのだ。