Tag Archives: ジェイソン・グルーム
2016 Draft Quick Look

メジャーリーグでは現地9日より2016年ドラフトがスタートし、同日には計77人が指名を受けた。以下にはその結果をリスト形式で整理する。選手横の#数字は当サイトのモック順位を表す。
順位 | チーム | 選手名 | ポジション | 出身校 | |
1 | PHI | ミッキー・モニアック #11 | OF | ラコスタキャニオン高 | |
2 | CIN | ニック・センゼル #6 | 3B/2B | テネシー大 | |
3 | ATL | イアン・アンダーソン #20 | RHP | シェネンデホワ高 | |
4 | COL | ライリー・パイント #7 | RHP | セント・トマス・アキナス高 | |
5 | MIL | コリー・レイ #3 | OF | ルイスビル大 | |
6 | OAK | A.J.パク #4 | LHP | マイアミ大 | |
7 | MIA | ブラクストン・ギャレット #24 | LHP | フローレンス高 | |
8 | SD | カル・クオントリル #21 | RHP | スタンフォード大 | |
9 | DET | マット・マニング #27 | RHP | シェルダン高 | |
10 | CHW | ザック・コリンズ #13 | C | フロリダ大 | |
11 | SEA | カイル・ルイス #8 | OF | マーサー大 | |
12 | BOS | ジェイソン・グルーム #1 | LHP | バーニガット高 | |
13 | TB | ジョシュ・ロウ #14 | 3B/RHP | ポープ高 | |
14 | CLE | ウィル・ベンソン | OF | ウェストミンスター高 | |
15 | MIN | アレックス・キリロフ #19 | OF | プラム高 | |
16 | LAA | マット・サイス #40 | C | バージニア大 | |
17 | HOU | フォレスト・ウィットリー #17 | RHP | アラモ・ハイツ高 | |
18 | NYY | ブレイク・ラザフォード #5 | OF | チャミナンデ大付属高 | |
19 | NYM | ジャスティン・ダン | RHP | ボストン大 | |
20 | LAD | ギャビン・ラックス | SS | インディアン・トレイルアカデミー | |
21 | TOR | T.J.ズーク #30 | RHP | ピッツバーグ大 | |
22 | PIT | ウィル・クレイグ #23 | RHP | ウェークフォレスト大 | |
23 | STL | デルビン・ペレス #2 | SS | インターナショナルベースボールアカデミー | |
24 | SD | ハドソン・サンチェス | 3B | キャロル高 | |
25 | SD | エリック・ラウアー #18 | LHP | ケント大 | |
26 | CHW | ザック・バーディ #35 | RHP | ルイスビル大 | |
27 | BAL | コディ・セドロック #33 | RHP | イリノイ大 | |
28 | WSH | カーター・キーブーム | 3B/2B | ウォルトン高 | |
29 | WSH | デーン・ダニング | RHP | フロリダ大 | |
30 | TEX | コール・レーゲンズ | LHP | ノース・フロリダ・クリスチャン高 | |
31 | NYM | アンソニー・ケイ | LHP | コネチカット大 | |
32 | LAD | ウィル・スミス | C | ルイスビル大 | |
33 | STL | ディラン・カールソン | OF | エルクグローブ高 | |
34 | STL | ダコタ・ハドソン #9 | RHP | ミシシッピ州立大 | |
35 | CIN | テイラー・トラメル | OF | マウント・パラン・クリスチャン高 | |
36 | LAD | ジョーダン・シェフィールド | RHP | バンダービルト大 | |
37 | OAK | ドルトン・ジェフェリーズ #16 | RHP | カリフォルニア大 | |
38 | COL | ロバート・タイラー | RHP | ジョージア大 | |
39 | ARI | アンファニー・グリアー | OF | アーバーン大 | |
40 | ATL | ジョーイ・ウェンツ #12 | LHP | ショウニー・ミッション・イースト高 | |
41 | PIT | ニック・ラドロ | LHP | ダミアン高 | |
42 | PHI | ケビン・ゴウディ | RHP | サンタバーバラ高 | |
43 | CIN | クリス・オーキー #26 | C | クレムゾン大 | |
44 | ATL | カイル・マラー #34 | LHP | シーサイット・ダラス高 | |
45 | COL | ベン・ボウデン | LHP | バンダービルト大 | |
46 | MIL | ルーカス・アーシズ | 3B | メンロ大 | |
47 | OAK | ローガン・ショア #15 | RHP | フロリダ大 | |
48 | SD | バディー・リード #22 | OF | フロリダ大 | |
49 | CHW | アレク・ハンセン | RHP | オクラホマ大 | |
50 | SEA | ジョー・リゾー | 3B | オークトン高 | |
51 | BOS | CJ.キャッサム | SS | フロリダ・アトランティック大 | |
52 | ARI | アンディ・ヤージー | C | ヨーク・ミルズ大付属高 | |
53 | TB | ライアン・ボルト | OF | ネブラスカ大 | |
54 | BAL | キーガン・エイケン | LHP | ウェストミシガン大 | |
55 | CLE | ノーラン・ジョーンズ #32 | 3B/SS | ホーリー・ゴースト高 | |
56 | MIN | ベン・ローベット | C | ベローナエリア高 | |
57 | TOR | J.B.ウッドマン | OF | ミシシッピ大 | |
58 | WSH | シェルダン・ノイズ | SS | オクラホマ大 | |
59 | SF | ブライアン・レイノルズ #25 | OF | バンダービルト大 | |
60 | LAA | ブレンダン・マーシュ | OF | バフォード高 | |
61 | HOU | ロニー・ドーソン | OF | オハイオ州立大 | |
62 | NYY | ニック・ソラク | 2B | ルイスビル大 | |
63 | TEX | アレックス・スピース #31 | RHP | マッキーチャン高 | |
64 | NYM | ピート・アロンゾ | 1B | フロリダ大 | |
65 | LAD | ホワイト・ミッチェル | RHP | サンタクララ大 | |
66 | TOR | ボー・ビシェッテ | 2B/3B | レイクウッド高 | |
67 | KC | AJ.パケット | RHP | ペッパーダイン大 | |
68 | PIT | トラビス・マクレガー | RHP | イーストレイク高 | |
69 | BAL | マシアス・ディーツ | RHP | ジョン.A.ローガン大 | |
70 | STL | コナー・ジョーンズ | RHP | バージニア大 | |
71 | SD | レジー・ローソン | RHP | ビクター・バレー・シニア高 | |
72 | CLE | ローガン・アイス | C | オレゴン州立大 | |
73 | MIN | ホセ・ミランダ | SS | リーダーシップ・クリスチャン・アカデミー | |
74 | MIN | アキ・バドゥー | OF | セイラム高 | |
75 | MIL | マリオ・フェリシアーノ | C | カルロス・ベルトラン・ベースボールアカデミー | |
76 | ATL | ブレット・カンバーランド | C | カリフォルニア大 | |
77 | TB | ジェイク・フレリー | OF | ルイジアナ州立大 |
次ページでドラフト1日目の総評を行う。
2016 Mock Draft:1~20

*1~20位は1巡目指名
1.フィラデルフィア・フィリーズ
ジェイソン・グルーム:LHP バーニガット高校
全体1位指名が予想される高校生左腕。6フィート6(198cm)の恵まれた体格から90マイル中盤のストレート、カーブ、チェンジアップを繰り出す、カーショウ(LAD)とも比較される逸材。フロリダのIMGアカデミーに入学するも、ホームシックになってしまった過去がある。 今シーズン、4月には打者21人に対し19個の三振を奪いノーヒッターを達成するなど、圧巻のピッチングを見せた。地元から近いフィリーズからの1位指名が有力か。
2.シンシナティ・レッズ
デルビン・ペレス:SS インターナショナル・ベースボール・アカデミー
今ドラフト最高クラスのディフェンダーとも言われるプエルトリカン。並外れたスピード、打球反応から守備範囲は非常に広く、93マイルを計測したこともある強肩も持ち合わせており、長くショートに留まることができると言われている。打撃面では、パワーツールが乏しいが、それは6フィート3(193cm)ながら165ポンド(75kg)の細身によるもの。速いバットスピードと優れたコンタクト能力から、ポテンシャルは十分にある。
3.アトランタ・ブレーブス
コリー・レイ:OF ルイスビル大学
今ドラフトナンバーワンの5ツール外野手。今シーズンはここまで49試合に出場し、.325/.395/.593のスラッシュラインを記録。着実にレベルアップを果たしており、ホームランもすでに昨年の11本を抜く13本を放っている。スピードツールも素晴らしく、ここまで35盗塁を決め成功率は100%。大学では主にライトを守っているが、センターを守れる能力も十分ある。
2016 MLB Draft Pre-Ranking 1~10

2016年度のMLBドラフト候補生を評価することが、本ランキングの目的である。計50名のドラフト候補生を簡易なレポートと共に読み解いていこう。
1~10/11~30/31~50
1. ジェイソン・グルーム:LHP バーネガット高校 コミットメント:バンダービルト大学
今夏のショーケースから一気に評価を上げたサウスポー。6フィート6、220ポンドたるフレームの持ち主。非常にスムーズで安定したスリークォーター気味のアングルから投げる90マイル中盤の速球と70マイル中盤のカーブ、チェンジアップはいずれも高評価。コントロールも平均以上。来年6月のドラフト時にはまだ17歳と若く、アップサイドを考えるとメジャーでも有数の投手になれる可能性を秘めている。
2. コリー・レイ:OF ルイスビル大学
5フィート11と小柄ながらも5ツール揃った外野手。去年まではスピードとバッティングが取り柄のリードオフマンタイプと見られていたが、今年から長打を意識して去年8本だった長打を31本に増やした。一方でアプローチが雑になったところはウィークポイント。守備でもCFを守れる能力を兼ね備えている。コンパクトになったカーク・ギブソンと評する声も。
3. A.J.パク:LHP フロリダ大学
最速98マイルの速球が武器の大学No.1投手。力のある速球で打者を攻めていくタイプで変化球は多投しないが、スラーブのようなスライダーも威力があり、空振りを奪えるクオリティにある。球の出どころが見にくいフォームだが、力が入りすぎている感も否めない。コントロールに難を改善すれば全米1位指名も夢ではない。
4. カイル・ルイス:OF マーサー大学
無名大学の選手ながらもずば抜けたパワーとバッティングで高評価を得るスラッガー。非常に安定したスイングとバットスピードでいとも簡単に打球をスタンドまで持っていくことが出来る。スイングが大きすぎるため、三振の数も多い。肩は平均より強いが、CFでの動きはそれほどよくないのでRF向きと言われている。足は平均レベル。
5. デルビン・ペレス:SS インターナショナル・ベースボール・アカデミー
スピードツールは今ドラフトで最高クラスとの呼び声も高いプエルトリカン。このスピードと93マイルを計測した肩を生かした守備は圧巻の一言に尽きる。キャリアを通じて長くSSに留まることが出来る逸材。打撃はパワーツールが乏しいが、6フィート3ながら165ポンドと非常に細身なことが理由なので、今後の体格面での成長を考慮すれば最低でも平均レベルには達するだろう。
6. ライリー・ピント:RHP セント・トーマス・アキナス高校 コミットメント:ルイジアナ州立大学
最速99マイルの直球と80マイル前後のスライダー、チェンジアップで緩急をつけるピッチングスタイル。6フィート4ながら195ポンドと細身で、アップサイドは十分。スリークォーターのアングルから突如ボールが現れるようなフォームで、ただでさえ速球のスピードについていけない打者をさらに惑わすことに成功している。ただ、安定してこのフォームで投げられないためにコントロールが乱れることが多い。大学進学に意欲的で指名されても契約しない可能性がある。
7. ブレイク・ラザフォード:OF チャミネード・カレッジ・プレパトリー高校 コミットメント:カリフォルニア大学
U-18アメリカ代表にも選ばれていた5ツールを備えるプロスペクト。守備では現在のCFからRF/LFに回る可能性もあるが、それでもバリューが落ちないほどの打撃の持ち主で、アプローチも優秀。最も評価の高いツールはスピード。力みなくあらゆる場面で最大限のスピードを出すことができる。ソリッドな成績を残すレギュラークラスの素材。
8. アレク・ハンセン:RHP オクラホマ大学
最速99マイルの速球が最大の武器で、これに3つのブレーキングボールを組み合わせる。スタミナは十分で、終盤になっても球速が落ちることはない。ボールの質は非常に高いが、それを安定してストライクゾーンにいれるコントロールが備わっていない。また、ケガも多いのも心配な点。
9. バディー・リード:OF フロリダ大学
外野守備では今ドラフトで最高と言っても過言ではない。20-80のスケールで70の評価を受けるスピードからなる広いレンジは、捕球が不可能に思える打球をもアウトにすることができる。しかし、盗塁技術は高くないために失敗も多い。打撃ではヒッティングに優れるもののアプローチは雑。6-4ながら185ポンドと細身であることから、パワーは後々ついてくるとの見方が多い。
10. カル・クオントリル:RHP スタンフォード大学
元メジャーリーガー、ポール・クオントリルの息子。90マイル中盤の速球とカーブ、チェンジアップ、スライダーを交えるピッチング。コントロールもよくメジャーに上がるまで時間がかからないタイプ。トミー・ジョン手術で今年はほとんど投げていないが実力は折り紙つき。順調にリハビリが進めば来春から投げ始めることができるかもしれない。
Text by Ryota OOKAYA
写真: https://flic.kr/p/dGAss