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2019 TOP10 Prospects シアトル・マリナーズ
2017 Top 20 Prospect:ニューヨーク・メッツ

本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。
1. ドミニク・スミス:1B
マイナーで常に高打率を残し続けているヒッティングプロスペクト。滑らかなスイングでヒットを量産することができ、アプローチも秀逸なため高出塁率をマークできる。バットに当てることに意識を置いたようなスイングのためHRが少なかったが、今シーズンはHR数を昨シーズンから倍増させた。それでもメジャーで20HR打てるかは微妙なところ。スピードは平均以下だが1B守備は上手い。
2. デズモンド・リンジー:OF
バットスピードの速さは平均以上で強烈な打球を多く飛ばすことができる。現時点でのパワーは平均程度だが、いずれは20HRをマークできるパワーをつけるだろう。アプローチが非常によく、三振数を抑えつつも四球を多く選んでいる。盗塁はあまり仕掛けないが、スピードは平均以上でメジャーでもCFを守ることができるだろう。
3. アメド・ロサリオ:SS
今シーズン、A+のリーグ最優秀選手に選ばれた野球IQの高いハイフロアーなタレント。昨シーズンまでは打撃に課題を抱えていたが、今シーズンはその打撃で好成績を残し一気に評価を上げた。スピードと肩は平均以上で、ハンドリングも上手いため長くSSに残れるだろう。パワーレスな点と盗塁成功率が低い点が懸念材料。
4. ブランドン・ニモ:OF
コンタクトスキルの高さとアプローチのよさが光るソリッドなタレント。三振を少なく抑えつつも、しっかりと四球を選ぶことができる選球眼は本物。パワー不足を解消するために体重を増やし徐々に長打は増えているが、スピードは落ちてしまった。守備ではOFの3ポジションを無難にこなすことができ、使い勝手がいい。子供のようだと言われる笑顔が特徴。
5. トーマス・サプーキ:LHP
昨年のドラフト時の速球の球速は94マイルが最速だったが、今シーズンは97マイルをマーク。大きく曲がり落ちるカーブとの相性は抜群で大量に三振を奪うことができる。投げるボールだけでも素晴らしいが、メカニクスも独特でデセプションに優れており打者は余計に打ちにくくなっている。コントロールはアバウトだが、先発ができないほど四球を出すわけではない。チェンジアップの精度改善が今後の課題。
6. ジャスティン・ダン:RHP
16年ドラフト全体19位指名。90マイル中盤の速球といずれも平均以上のレベルにあるスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーションで三振の山を築く。細かいコマンドはないが、ストライクゾーンに集めるコントロールはある。大学時代は主にリリーフとして投げており、先発の経験が少ないがプロでは先発を主に務めている。ボストン大学時代にヤンキースファンであることを明らかにしている。
7. ギャビン・チェッキーニ:SS
打者のタイプとしてはニモと似ているが、ニモよりも三振が少なくパワーレス。2桁HRをマークするのは厳しいが、ギャップを抜く最低限のパワーはある。守備の評価が高くメジャーでもSSとしてプレーすることはできるレベルだが、年々エラーが増加しており2B転向を勧める声も少なくない。スピードは平均的。
8. アンソニー・ケイ:LHP
16年ドラフト全体31位指名。速球の球速は90マイル前半程度だが、両サイドに投げ分けるコマンドのよさと、どのカウントでも投げることができるクオリティの高いチェンジアップでカバーすることができている。牽制も上手く、大学では1塁走者を刺す場面がしばしばあった。今年の10月にトミー・ジョン手術を受けたため復帰は2018年頃。
9. マルコス・モリーナ:RHP
昨シーズンにトミー・ジョン手術を受けたため、今年のAFLまで登板できなかった。 90マイル前半のよく動く速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーションで三振を大量に奪うことができる。シンプルなデリバリーは力感がなく、コントロールを乱すことは少ない。手術で1年を棒に振ったがそれでもハイシーリングなタレントであることには間違いない。
10. ロベルト・グセルマン:RHP
90マイル前半の沈む速球とスライダー、カーブ、チェンジアップをコントロールよく投げ分けゴロを打たせるグラウンドボーラー。今シーズンはスライダーを習得したことに加え、カーブの精度も上がったことで評価を上げ、メジャーデビューも果たし好成績を収めた。シーリングはローテーション4/5番手だが、チェンジアップがよりよくなれば評価も変わるだろう。耐久性のよさもウリ。
11. フィリップ・エバンス:SS/2B
昨シーズンまで冴えないマイナー生活を過ごしていたが、今年同じ高校出身のミッキー・モニアック(PHI)がドラフト全体1位指名を受けたことで奮起しAAのリーグの首位打者に輝いた。スタンスを変えたことと打つべきボールを待つことができるようになったことが功を奏し、長打も増えた。本職はSSだが、2B/3Bも平均レベルには守ることができる。
12. トーマス・ニド:C
スイングのメカニクスを矯正したことで打率が急上昇した。昨シーズンまでは上半身と下半身を動かすタイミングがズレていたが、今シーズンはスイングをコンパクトにすることで問題を解決した。三振数も昨シーズンから半分以下に減らしており、運がよかっただけではないことの証となっている。守備もそつなくこなすことができている。
13. ピーター・アロンゾ:1B
16年ドラフト2巡目指名。今シーズンからスタンスをよりオープンにしたことで体の使い方がよくなり、空振りが減り打撃が全体的にレベルアップした。強靭な下半身から生み出されるパワーも平均以上で、逆方向にも長打が打てる。スピードと守備は平均以下で1B以外に守るところはない。
14. メランディ・ゴンザレス:RHP
90マイル前半の速球にカーブ、チェンジアップを合わせて緩急をつけ空振りを奪うピッチングスタイル。いずれの球種もある程度コントロールすることができている。メカニクスは不安定でデリバリーには余計な力も入っているため、今後も先発として投げるならこの2点を改善する必要があるだろう。
15. コリー・オズワルト:LHP
6-5/245たる体格から投げられる沈む速球でが最大の武器。威力抜群の速球を低めに集めゴロを打たせて取るピッチングスタイル。昨シーズンまでは三振の少なさが目立っていたが、今シーズンはブレーキングボールの精度が上がり空振りを奪うことができるようになったためK/9=9.3をマーク。元々四球を多く出さないタイプのため、この傾向が続けばメジャーでも先発として投げることができるだろう。
16. リッキー・ナップ:RHP
ソリッドさが光るハイフロアーなタレント。90マイル前半の速球と大きく曲がるカーブ、チェンジアップ、スライダーで打者のタイミングを外し、凡打に打ち取るピッチングスタイル。コマンドがよく、ボールを低めのゾーンに集めることができる。上手くいけば来シーズン中のメジャー昇格も有り得る。
17. パトリック・マジーカ:C
コンタクトスキルの高さと卓越したアプローチがウリの攻撃型C。 スムーズなレベルスイングでラインドライブの打球を量産し、ハイアベレージを残すことができる。滅多に三振せず、今シーズンのBB/K=38/39。守備が最大の懸念材料。肩の強さは平均以下だが、リリースの早さでカバーしているため盗塁阻止はまずまずこなすがそれ以外の部分については疑問符がつく。守備面での成長が今後のバリューを左右するだろう。
18. P.J.コローン:LHP
速球のスピードは常時80マイル後半とかなり遅いが、3つのブレーキングボールで緩急をつけ打者のタイミングを外すピッチングスタイル。ブレーキングボールの中でも特にチェンジアップの評価が高く、どのタイミングでも投げることができるため打者にチェンジアップが来るタイミングを掴ませないようにしている。ダイナミックなデリバリーも打者のタイミングを外すことに一役買っている。北アイルランド出身。
19. T.J.リベラ:IF
ドラフト外入団からメジャーリーガーにまで出世した苦労人。入団時はそれほど評価が高くなかったが、マイナーで打率が.300を下回ったのが1シーズンだけというヒッティングスキルの高さは本物。2桁HRをマークできるパワーはないが、ギャップを抜く程度にはある。守備が上手くなく、IFを転々としているがどこも平均以下。2Bに置くのが無難か。
20. アンドレス・ジメネス:SS
アップサイドが非常に大きいハイシーリングなタレント。ヒッティングスキルが高く、コンスタントにハードヒットを打つことができる。パワーは平均以下だが、まだ18歳と若く体格もまだ大きくなる余地があるため平均程度には長打を打てるようになるかもしれない。アプローチもよく昨シーズンは四球の方が三振より多かった。スピード、守備は共に平均以上。
Text by Ookaya Ryota
写真: https://flic.kr/p/M5Pved
2016 Draft Review:ナショナル・リーグ東地区

◎アトランタ・ブレーブス 2016ドラフトまとめ
◎ マイアミ・マーリンズ 2016ドラフトまとめ
◎ニューヨーク・メッツ 2016ドラフトまとめ
◎フィラデルフィア・フィリーズ 2016ドラフトまとめ
◎ワシントン・ナショナルズ 2016ドラフトまとめ
*順位:選手名:出身校:ポジション:身長/体重
- アトランタ・ブレーブス
3:イアン・アンダーソン:シェネンデホワ高校:RHP:190cm/77kg
ハイシーリングな右腕。現在最速95マイルを誇るストレートは、やがてフィジカル面の成長に伴い90マイル中盤をコンスタントに出せるようになるとみられる。80マイル前半のスライダーはスラーブのようなアクションを見せ、多くの空振りを奪える。チェンジアップの評価も平均以上。コマンドも安定しており、非常に洗練されたタレントである。
40:ジョーイ・ウェンツ:シャウニー・ミッション東高校:LHP:195cm/95kg
投打に高い才能を示す高校生。打者としては昨年シンシナティで行われたジュニアホームランダービーで543フィート弾を放つなど素晴らしいパワーポテンシャルを秘める。投手としては、最速95マイルのストレートにプラスのカーブとチェンジアップを組み合わせる。アームアクションも綺麗で、デリバリーの再現性も高く、コントロールも安定している。将来はローテーション上位クラスになれる素材。
44:カイル・マラー:シーサイット・ダラス高校:LHP:195cm/104kg
その体格からも大きなアップサイドが期待される左腕。昨夏時点での球速はせいぜい86,7マイルどまりだったが、オフシーズンにビルドアップを果たすと終始90マイル前半をマークし、最速は95マイルにも達するようになった。カーブはソリッドなセカンドピッチになりうるが、現時点ではレベルアップが必要な球種であり、チェンジアップも要改善。デリバリーの再現性は高く、制球は悪くない。
2016 Draft Quick Look

メジャーリーグでは現地9日より2016年ドラフトがスタートし、同日には計77人が指名を受けた。以下にはその結果をリスト形式で整理する。選手横の#数字は当サイトのモック順位を表す。
順位 | チーム | 選手名 | ポジション | 出身校 | |
1 | PHI | ミッキー・モニアック #11 | OF | ラコスタキャニオン高 | |
2 | CIN | ニック・センゼル #6 | 3B/2B | テネシー大 | |
3 | ATL | イアン・アンダーソン #20 | RHP | シェネンデホワ高 | |
4 | COL | ライリー・パイント #7 | RHP | セント・トマス・アキナス高 | |
5 | MIL | コリー・レイ #3 | OF | ルイスビル大 | |
6 | OAK | A.J.パク #4 | LHP | マイアミ大 | |
7 | MIA | ブラクストン・ギャレット #24 | LHP | フローレンス高 | |
8 | SD | カル・クオントリル #21 | RHP | スタンフォード大 | |
9 | DET | マット・マニング #27 | RHP | シェルダン高 | |
10 | CHW | ザック・コリンズ #13 | C | フロリダ大 | |
11 | SEA | カイル・ルイス #8 | OF | マーサー大 | |
12 | BOS | ジェイソン・グルーム #1 | LHP | バーニガット高 | |
13 | TB | ジョシュ・ロウ #14 | 3B/RHP | ポープ高 | |
14 | CLE | ウィル・ベンソン | OF | ウェストミンスター高 | |
15 | MIN | アレックス・キリロフ #19 | OF | プラム高 | |
16 | LAA | マット・サイス #40 | C | バージニア大 | |
17 | HOU | フォレスト・ウィットリー #17 | RHP | アラモ・ハイツ高 | |
18 | NYY | ブレイク・ラザフォード #5 | OF | チャミナンデ大付属高 | |
19 | NYM | ジャスティン・ダン | RHP | ボストン大 | |
20 | LAD | ギャビン・ラックス | SS | インディアン・トレイルアカデミー | |
21 | TOR | T.J.ズーク #30 | RHP | ピッツバーグ大 | |
22 | PIT | ウィル・クレイグ #23 | RHP | ウェークフォレスト大 | |
23 | STL | デルビン・ペレス #2 | SS | インターナショナルベースボールアカデミー | |
24 | SD | ハドソン・サンチェス | 3B | キャロル高 | |
25 | SD | エリック・ラウアー #18 | LHP | ケント大 | |
26 | CHW | ザック・バーディ #35 | RHP | ルイスビル大 | |
27 | BAL | コディ・セドロック #33 | RHP | イリノイ大 | |
28 | WSH | カーター・キーブーム | 3B/2B | ウォルトン高 | |
29 | WSH | デーン・ダニング | RHP | フロリダ大 | |
30 | TEX | コール・レーゲンズ | LHP | ノース・フロリダ・クリスチャン高 | |
31 | NYM | アンソニー・ケイ | LHP | コネチカット大 | |
32 | LAD | ウィル・スミス | C | ルイスビル大 | |
33 | STL | ディラン・カールソン | OF | エルクグローブ高 | |
34 | STL | ダコタ・ハドソン #9 | RHP | ミシシッピ州立大 | |
35 | CIN | テイラー・トラメル | OF | マウント・パラン・クリスチャン高 | |
36 | LAD | ジョーダン・シェフィールド | RHP | バンダービルト大 | |
37 | OAK | ドルトン・ジェフェリーズ #16 | RHP | カリフォルニア大 | |
38 | COL | ロバート・タイラー | RHP | ジョージア大 | |
39 | ARI | アンファニー・グリアー | OF | アーバーン大 | |
40 | ATL | ジョーイ・ウェンツ #12 | LHP | ショウニー・ミッション・イースト高 | |
41 | PIT | ニック・ラドロ | LHP | ダミアン高 | |
42 | PHI | ケビン・ゴウディ | RHP | サンタバーバラ高 | |
43 | CIN | クリス・オーキー #26 | C | クレムゾン大 | |
44 | ATL | カイル・マラー #34 | LHP | シーサイット・ダラス高 | |
45 | COL | ベン・ボウデン | LHP | バンダービルト大 | |
46 | MIL | ルーカス・アーシズ | 3B | メンロ大 | |
47 | OAK | ローガン・ショア #15 | RHP | フロリダ大 | |
48 | SD | バディー・リード #22 | OF | フロリダ大 | |
49 | CHW | アレク・ハンセン | RHP | オクラホマ大 | |
50 | SEA | ジョー・リゾー | 3B | オークトン高 | |
51 | BOS | CJ.キャッサム | SS | フロリダ・アトランティック大 | |
52 | ARI | アンディ・ヤージー | C | ヨーク・ミルズ大付属高 | |
53 | TB | ライアン・ボルト | OF | ネブラスカ大 | |
54 | BAL | キーガン・エイケン | LHP | ウェストミシガン大 | |
55 | CLE | ノーラン・ジョーンズ #32 | 3B/SS | ホーリー・ゴースト高 | |
56 | MIN | ベン・ローベット | C | ベローナエリア高 | |
57 | TOR | J.B.ウッドマン | OF | ミシシッピ大 | |
58 | WSH | シェルダン・ノイズ | SS | オクラホマ大 | |
59 | SF | ブライアン・レイノルズ #25 | OF | バンダービルト大 | |
60 | LAA | ブレンダン・マーシュ | OF | バフォード高 | |
61 | HOU | ロニー・ドーソン | OF | オハイオ州立大 | |
62 | NYY | ニック・ソラク | 2B | ルイスビル大 | |
63 | TEX | アレックス・スピース #31 | RHP | マッキーチャン高 | |
64 | NYM | ピート・アロンゾ | 1B | フロリダ大 | |
65 | LAD | ホワイト・ミッチェル | RHP | サンタクララ大 | |
66 | TOR | ボー・ビシェッテ | 2B/3B | レイクウッド高 | |
67 | KC | AJ.パケット | RHP | ペッパーダイン大 | |
68 | PIT | トラビス・マクレガー | RHP | イーストレイク高 | |
69 | BAL | マシアス・ディーツ | RHP | ジョン.A.ローガン大 | |
70 | STL | コナー・ジョーンズ | RHP | バージニア大 | |
71 | SD | レジー・ローソン | RHP | ビクター・バレー・シニア高 | |
72 | CLE | ローガン・アイス | C | オレゴン州立大 | |
73 | MIN | ホセ・ミランダ | SS | リーダーシップ・クリスチャン・アカデミー | |
74 | MIN | アキ・バドゥー | OF | セイラム高 | |
75 | MIL | マリオ・フェリシアーノ | C | カルロス・ベルトラン・ベースボールアカデミー | |
76 | ATL | ブレット・カンバーランド | C | カリフォルニア大 | |
77 | TB | ジェイク・フレリー | OF | ルイジアナ州立大 |
次ページでドラフト1日目の総評を行う。