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2017 Team Preview:トロント・ブルージェイズ

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*40人ロースターはリンクを参照

 

・本拠地:ロジャース・センター

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml19/

 

広さ
レフト 100.0m
センター 121.9m
ライト 100.0m
フェンス高さ 3.0m
パークファクター平均*100
安打 108.3
ツーベース 130.0
スリーベース 110.0
HR 101.0
得点 115.6

 

・予想オーダー

1.デボン・トラビス 2B
デビューから2年連続で打率3割をマークする安打製造機。しかし、出場試合数は62101と怪我での離脱が多い点が不安材料である。今年も手術明けの右膝の回復が遅れていたが、324日のレッドソックスとの試合でスプリングトレーニング初出場を果たした。元々は、タイガースにドラフト指名されており、アンソニー・ゴーズとのトレードでブルージェイズにやってきた。

2.ラッセル・マーティン C
ブルージェイズ投手陣を好リードする守りの要。昨季、チーム防御率がリーグ最高だったのは、彼の功績によるところが大きいだろう。フレーミングの技術には定評があるが、盗塁阻止率が急激に落ちたこと(38.5%12.9)と打撃成績が下降しつつあることが不安材料である。今季は、ジャロッド・サルタラマッキアが控えにいるので負担が多少なりとも軽減されるはずだ。捕手のほかに二塁や三塁を守ることも。

3.ジョシュ・ドナルドソン 3B
リーグ3位のfWAR7.6を記録したリーグ屈指の三塁手。昨季も夏場まで2年連続のMVPを狙える好成績を残していたが、9月に入ると故障に見舞われ成績を落としたため、MVP投票では4位に終わった。それでも、マニー・マチャド(BAL)やカイル・シーガー(SEA)といった同リーグの三塁手を抑えて2年連続のシルバー・スラッガー賞受賞はさすがの一言に尽きる。

4.ホセ・バティスタ RF
トロントの英雄と言っても過言ではない大砲。昨季は、レンジャーズ戦でルーグネット・オドーアと殴り合いの乱闘を引き起こした。また、オフにFAになるも怪我や打撃不振もあり、買い手がつかず今年に入ってブルージェイズと再契約した。今年のWBCのカナダ戦で特大の3ランを放つなど勝負強さは健在だ。守備力の低下が懸念されており、今季は一塁での出場が増える予定だ。

5.ケンドリス・モラレス DH
ロイヤルズから333Mで加入したスイッチヒッター。2015年にはロイヤルズ30年ぶりの世界一を経験しており、ブルージェイズにも久方ぶりの世界一に貢献したい。昨季は、2009年以来7年ぶりに本塁打を30本台に乗せた。本塁打の出やすい球場に移籍した今季はぜひとも本塁打と打点を増やしてエドウィン・エンカーナシオン(CLE)の穴を埋めたいところ。

6.トロイ・トゥロウィツキー SS
長年、メジャーを代表する遊撃手として君臨し続ける男。故障が多いのがネックで昨年もDL入りし、出場数は131にとどまった。昨季もDRS10と依然として守備の要として十分な成績を残している。しかし、トロント移籍後のOPS.800に達せず、昨季のOPS+は101にとどまるなど自慢の打撃に陰りが見え始めているのが不安材料と言える。

7.スティーブ・ピアース 1B
2014年にオリオールズでブレイクを果たした苦労人。翌年は怪我もありパッとしなかったが、昨季はレイズとオリオールズに所属して85試合で13HROPS.867と好成績を残した。昨年は対左に対してOPS1.028だったこともありジャスティン・スモークやエゼキエル・カレーラとプラトーン起用されることが濃厚だ。守備では一塁と外野の両翼を守れるため自身の調子とチーム状況によっては出場機会が増えるかもしれない。

8.ケビン・ピラー CF
好守が光る中堅手。足の速さを生かした守備範囲と球際の強さがセールスポイントで、幾度となく投手を助けている。昨季、記録したDRS21はメジャーの中堅手で2番目に高いものだった。ケビン・キーマイアー(TB)とのゴールドグラブ賞争いにも注目だ。打撃の方は、フリースインガーであることが特徴。安定して高出塁率を維持することができるのならば、リードオフマンに据えるのも面白いだろう。

9.エゼキエル・カレーラ LF
俊足が売りの外野手。バントヒットが多いのが特徴。主に外野の両翼を守り、広い守備範囲と補殺の多さが持ち味。今季は、右打者のスティーブ・ピアースやメルビン・アップトンJr.と併用されることが濃厚だが、いずれの選手も対左の成績のほうがいい点が気がかりなところである。

2016 ALDS Review:TEXvsTOR

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ALSD:TEX0-3TOR

*Game部のリンクでゲームのRecapをチェック可。

Game1 TEX1-10TOR
勝:マルコ・エストラーダ(1-0) 負: コール・ハメルズ(0-1)

Game2 TEX3-5TOR
勝:J.A.ハップ(1-0) 負:ダルビッシュ有(0-1) S:ロベルト・オスーナ(1)

Game3 TEX6-7TOR
勝:ロベルト・オスーナ(0-1) 負:マット・ブッシュ(0-1)

い。簡単にこの言葉を使うことははばかれるが思わず口に出してしまいたくなる。そんなシリーズだった。ワイルドカードでボルティモア・オリオールズにサヨナラ勝ちを決めたあの勢いがそのままこのシリーズにも入り込んだようであった。リーグ最高勝率を誇ったテキサス・レンジャーズを見事3連勝で撃破したトロント・ ブルージェイズはこれで2年連続のALCS進出となる。昨シーズン果たせなかった24年ぶりのワールドシリーズ進出も夢ではなくなってきた。

ここからはこのシリーズの注目点とシリーズを通して活躍した選手を振り返っていこう。

注目点→中軸

このシーリーズで目についたのはブルージェイズの打撃陣の好調さだろう。まるで昨シーズンのブルージェイズ打線を見ているかのようだった。特にこの3戦固定されていた2~6番がそれぞれ打撃で勝利に貢献していた。一方でレンジャーズもこの3戦は2~6番が固定されていたがブルージェイズ打線とは違い鳴りを潜めていた。

1試合目、ブルージェイズの2~6番までは22打数11安打、二塁打2本、三塁打1本、本塁打1本と大暴れだった。この日のブルージェイズの13安打中11安打が2~6番の5人に集中していたため得点が入りやすかったのだ。さらに長打も多いのでランナーが少ないヒット数でホームに帰ることができた。

これほどヒットが出たのは、この日のレンジャーズの先発が左投手のコール・ハメルズだったからだろう。ハメルズは左投手で、この日は速球のコマンドがよくなく、内へと入って来る甘いボールが多かったのだ。ブルージェイズの中軸はこれを逃さずしっかりと打つことができていた。

一方でレンジャーズの2~6番の中軸は12打数2安打で長打はなし。終始、相手先発のマルコ・エストラーダの緩急をつけたピッチングにタイミングを合わせられずきりきり舞いにさせられていたのではどうしようもなかっただろうか。あわや完封寸前というところで完封を阻止したのも8番のエルビス・アンドラスの三塁打がきっかけ。全く中軸が働けなかった。

2試合目はブルージェイズの2~6番までの中軸はたったの3安打。一方でレンジャーズ打線は中軸が6安打、1番のカルロス・ゴメスも含めると8安打である。一見ブルージェイズの中軸を上回っているかのように見えるが、ブルージェイズの中軸が3得点を生み出したのに対し、レンジャーズの中軸も3得点。

同じ得点数となったのはブルージェイズ打線は本塁打があったからだ。ブルージェイズの中軸の3安打のうちエドウィン・エンカーナシオンとトロイ・トゥロウィツキがそれぞれ1本ずつ本塁打を打っている。レンジャーズは中軸で二塁打2本。いくら単打を集めても得点にはなりづらい。

この試合は中軸でそれほど差がつかなかったが、ブルージェイズが中軸以外からも本塁打が2本出たためレンジャーズの得点を上回ることとなった。1番も含めると中軸が8安打を打ちながらも3得点しか入れられなかったところがレンジャーズにとっては痛手となった。

3試合目も中軸の打撃に差が出た。ブルージェイズの2~6番までが7安打なのに対し、レンジャーズの2~6番は2安打のみ。それでも少ないチャンスを確実にものにし、今シーズン最優秀防御率のタイトルを獲得していたアーロン・サンチェスから6得点を奪いなんとかブルージェイズに食い下がっていた。それでも10回裏には2番のジョシュ・ドナルドソンの二塁打を皮切りにりブルージェイズがサヨナラ勝ちを収めることとなった。

ここで改めてこの3連戦の両チームの中軸の打撃成績を見比べてみよう。ブルージェイズの2~6番の中軸が64打数21安打、二塁打4本、三塁打1本、本塁打5本。レンジャーズの2~6番の中軸は53打数10安打、二塁打3本、本塁打1本と両者の差は明らかだ。

ブルージェイズも3試合とも常に中軸の打者が打っていたわけではない。シリーズ中4番に座っていたホセ・バティスタは1試合目以降ヒットがなく、5番のマーティンも3試合目の1本しかヒットを打っていない。しかし、両者とも1試合目と3試合目の勝利には欠かせないヒット、本塁打を打っており最低限の働きはしていたと言える。

これほどまでに中軸の打撃成績に差がでると得点数でレンジャーズが劣るのも無理はない。1試合目はブルージェイズが圧勝だったためしかたないと割り切れるが2試合目、3試合目は非常に競った展開だった。2試合目は中軸に長打が出なかったため安打数以上に得点が入らず、3試合目は少ない安打数でなんとか6得点をマークしていただけにももう少し中軸が打っていればと思わざるを得ない。

中軸のスター選手が多くのヒット、長打を打ちシリーズ中ずっと盛り上がりを見せていたブルージェイズ打線と、中軸のスター選手に当たりが出ず終わってしまったレンジャーズ打線の差が出たシリーズとなった。

 


 

 

最後にシリーズで活躍した選手について取り上げる。

ブルージェイズ側ではジョシュ・ドナルドソンを挙げたい。2試合目こそ無安打に終わってしまったが、1試合目は5打席全てで出塁し2得点、2打点の活躍。3試合目も5打数3安打、サヨナラを決めることとなった好走塁もあった。シリーズを通して本塁打はなかったが二塁打を4本打っていたことは評価に値する。また、度々守備でも好プレーを見せており、まさしく走攻守でチームのALCS進出に貢献していた。

レンジャーズ側ではマット・ブッシュを挙げたい。3試合目では負け投手になってしまったがそれでもブッシュの力投が色あせることはない。負ければ終わりという試合で、レンジャーズがほとんどのリリーフ投手を使い切ってしまった後に、8回裏のマウンドに登り、99マイルの速球で三者三振に打ち取る。回跨ぎをせざるをえず続投した9回、10回も速球の球速、威力ともに落ちることはなかった。絶望の淵に立たされたレンジャーズファンに希望を抱かせたこの姿は今シリーズのレンジャーズのMVPにふさわしいのではないだろうか。

 

Text by Ookaya Ryota
写真: https://flic.kr/p/M14LC4

2016 Team Preview:トロント・ブルージェイズ

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*40人ロースターはリンクより参照 
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す

  • 本拠地:ロジャース・センター

他の野球場と比較する→http://yakyujo.com/ml19/

 

広さ
レフト 100M
センター 121.9M
ライト 100M
フェンス高さ 3M
パークファクター*平均100
安打 92.6 
ツーベース 107.6
スリーベース 95.8
HR 100.5
得点 90.6

 

  • 予想オーダー

1.マイケル・ソーンダース:LF
昨シーズン、トレードで地元カナダのチームに移籍し外野の一角として期待されたが、開幕前にスプリンクラーを踏んで膝を故障するアクシデントに見舞われシーズンのほとんどを棒に振った。健康ならパワーとスピードを兼ね備えた優秀な選手。四球をよく選ぶので出塁率も高くリードオフ向き。オフには三角トレードで放出がほぼ決まったかのように思われたが成立せずに終わった。今シーズンはケビン・ピラーとのリードオフマンの座を争う。

2.ジョシュ・ドナルドソン:3B
現在メジャーで最も価値のある選手の1人。移籍1年目となった昨シーズンは球場が打者有利になったことに加え、マークが自分1人に集中しなくなったこともあり打撃成績が軒並み上昇。出塁率を除く全ての打撃成績でキャリアハイをマークした。 守備でもDRS、UZRでともにプラスの成績を残し、MVPに輝いた。クラブハウス内ではチームリーダーとしてまとめ役となっている。5ツールと同程度に大事なツールの1つとして毎日試合に出ることをあげている。最もタフな対戦相手はウェイド・デービス(KC)とのこと。

3.ホゼ・バティスタ:RF
4年ぶりに40本塁打をマークした主砲。 昨シーズンはコンスタントにホームランを打ち続け、月間本塁打が5本を下回ったのは5月の1回だけだった。打率は.250とイマイチだったが、K%=15.9%とそれほど高くなく、BABIP.237と低かったため今シーズンは平均以上の打率を残せる可能性が高い。オフには契約延長の金額については交渉の余地はないと発言し、5年150M以上の契約を求めているとの報道もあった。スプリングトレーニングでは打撃練習中に左打席に入り柵越えの打球を放っている。

4.エドウィン・エンカーナシオン:DH
ドナルドソン、バティスタと共にチームのメジャー最多得点に貢献にしたスラッガー。生粋のプルヒッターで打球の半分は引っ張り方向。39本塁打中逆方向への本塁打は3本だけだった。守備につく機会が年々減っているがどこを守らせても平均以下なので仕方がない。今シーズン終了後にFAとなり、本人はブルージェイズでキャリアを終えたいと語っている。しかし、ペイロールに余裕がないブルージェイズが今年で34歳になる自分と契約する可能性は低いと悟ったようなコメントもしている。

5.トロイ・トゥロウィツキ:SS
昨シーズンのトレードデッドラインで移籍してきたスター選手。故障が多い選手として知られているが昨シーズンはなんとかDL入りせずシーズンを終えることができた。SSとしてはパワーに優れており、100試合近く出場できれば18~20本塁打は計算できる。ブルージェイズ移籍後は不振に陥ったが、長年在籍したコロラド・ロッキーズから放出されたことによるショックが影響していた可能性もあり、その影響がなくなった今シーズンは以前のような打撃が見れるかもしれない。トレードされたことについてまだ恨みを持っており、二度とCOLのフロントとは口を利かないと堂々と発言している。

6.クリス・コラベロ:1B
 昨シーズン32歳にしてブレイクを果たした長距離砲。ウェーバーでTORに拾われ1Bデプスの最後方に位置していたが、AAAでの好調が認められ昇格。昇格後も好調を維持し、101試合の出場で.321/.367/.520、15本塁打をマーク。それまで1Bのレギュラーだったジャスティン・スモークをベンチへと追いやった。アプローチが雑でBB%=6.1%に対しK%=26.7%。高打率だったのは.411だったBABIPによるところも多く今シーズンは打率が下がることが予測される。守備は驚くほど下手で、特に外野を守らせると普通のフライでも捕れるかハラハラさせられる。

7.ラッセル・マーティン:C
 5年82Mの契約1年目の昨シーズンはレギュラー捕手としてチームをプレーオフに導き、期待に応えることができた。守備ではア・リーグワーストのパスボールを出したが、ナックルボーラーのR.A.ディッキーと組むことが多かったのでしかたないことだろう。盗塁阻止率では44.4%をマークし、こちらはア・リーグベストの数字。打撃では低打率ながらもキャリアハイとなる23本塁打をマーク。地元カナダで素晴らしいシーズンを過ごした。投手とのコミュニケーションを何よりも大事にしており、今オフに新加入した投手に多くの時間を割いている。

8.ライアン・ゴインズ:2B
昨シーズン、レギュラーに定着したディフェンシブな選手。デボン・トラビスが故障で離脱する前はSS、離脱後トゥロウィツキが加入すると2Bに回ったがどちらでも平均以上の守備を見せた。打撃では5本塁打と4三塁打をマークするなど決して非力ではなく、BB%=9%と四球も選べるが打率が上がらず、全体としては平均以下。スプリングトレーニングでは打撃改善に取り組み、7箇所ほどスイングのメカニクスを変えたとコメントし自分は.250の打率で終わる打者ではないと意気込みは十分。トラビス復帰後の処遇は打撃次第となる。

9.ケビン・ピラー:CF 
メジャー定着となった昨シーズンは走攻守で大活躍だった。特に守備では、ロジャース・センターの高いレフトの壁をよじ登ってのホームランスティールをはじめとするスーパープレーを連発しDRSでは+22をマーク。ゴールドグラブを受賞できなかったのが不思議なほどだった。打撃でもOPS.713、12本塁打をマーク。走塁では25盗塁を決め失敗は4個のみだった。長打力もあり、コンタクトに優れ、盗塁も上手いためリードオフ向きに見えるが出塁率が悪いためソーンダースがいる限りは下位に置くのが無難か。ただ、ソーンダースは故障が多いため夏場にはリードオフマンの役割を与えられる可能性が高い。