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2017 Top 20 Prospects:マイアミ・マーリンズ

本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。
1. ブラクストン・ギャレット:LHP
16年ドラフト全体7位指名。90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。カーブのクオリティは非常に高く、容易に空振りを奪うことができる。チェンジアップも悪くなく、右打者に対して有効なボール。球速はそれほどでもないが、デセプションに優れたデリバリーとブレーキングボールでカバーでき、今後身長に見合った体重がつけていけば球速も上がるだろう。
2. ブライアン・アンダーソン:3B
アプローチに優れたミドルヒッター。コンタクスキルに優れており、空振りが少ない。パワーは平均レベルでシーズン2桁本塁打をマークすることもできるだろう。プロ入り直後は2Bも守っていたが、肩が強いため3Bに転向。平均程度には守れる。
3. ストーン・ギャレット:OF
素晴らしいパワーポテンシャルを持つハイシーリングなタレント。昨シーズンは好成績を収めたが、今シーズンは何でも打ちに行くアプローチの粗さが仇となって自慢のパワーを発揮できなかった。スピードは平均以上だが肩が弱いため守備はLFが適任か。ジョシュ・ネイラー(SD)にナイフで手を切られてDL入りする不運もあった。
4. トーマス・ジョーンズ:OF
アメフトでもトッププレイヤーだったアスリート。20-80のスケールで70の評価を受けるスピードが最大の武器だが、盗塁を含めた走塁の技術については今後、より洗練されていく必要があるだろう。レンジの広さはCFを守るには十分。打撃では現時点では非力さが目立つが、バットスピードの速さは平均以上なので身長に見合った体重がつけばパワーも自ずとついてくるだろう。
5. イサエル・ソト:OF
平均以上のパワーツールが魅力のタレント。何でも手を出すアプローチを改善し、今シーズンは四球数が増えた。ただ、三振の多さは変わらなかった。左打者だが、左投手をそれほど苦にしていない点は評価できる。スピードと肩は平均レベルで、主にRFを守っている。
6. ハーリン・ガルシア:LHP
90マイル中盤の動く速球と3つのブレーキングボールのコンビネーション。コントロールがよく、マイナー通算のBB/9=2.2。変化球のクオリティが高くなく、空振りを奪えないため奪三振数が増えない。肩に負担のかかりそうなデリバリーは不安のタネ。将来はローテーション4/5番手か。
7. オースティン・ディーン:OF
パワーレスなところが欠点だったが、今シーズンは自身最多の11HRをマーク。その分、徐々に打率が下がっているのは気になる点。アプローチは可もなく不可もなくで高出塁率には期待できない。現在のパワーを保ったまま、打率を再び上げられるかがカギ。守備では肩が弱く、LF専門となっている。
8 タイロン・ゲレーロ:RHP
アンドリュー・キャッシュナー(現TEX)とのトレードで加入。長い手足を使ったデリバリーで容易に90マイル後半の速球を投げるリリーバー。速球の威力は抜群だが軌道がフラットになることが多い。この速球にスライダーを交える。SD時代はコントロールの悪さが目立っていたが、MIA移籍後はAAで12試合のみだがBB/9=1.9。この傾向が続けばクローザーを任される可能性もあるだろう。
9. コディ・ポティート:RHP
90マイル前半の速球とカーブ、スライダーのコンビネーション。70マイル後半のカーブで緩急をつけて速球のスピードを見た目以上に速くしている。安定したデリバリーで、ストライクゾーンにボールを集めるコントロールを有している。アップサイドには欠ける分ソリッドさが光る。メジャーでも先発として投げることができるだろう。
10. ディロン・ピーターズ:LHP
5-9と小柄な体格で速球のスピードも90マイル前半程度。それでもプレートの内外に投げ分けるコマンドのよさと、70マイル後半のカーブと速球と同じアームスピードで投げるチェンジアップで緩急をつけて勝負する。
11. タイラー・コレック:RHP
14年全体2位指名ながらも、この3年間全くいいところがない。6-5/260たる体格から投げる最速100マイルを計測する威力ある速球が武器だが、コントロールの悪さと変化球のクオリティの低さが足を引っ張り過去2年間の成績は散々。自慢の速球も回が進むごとにスピードが急激に落ち80マイル後半しか出ないということもしばしば。今シーズントミー・ジョン手術を受け全休。素材のよさだけは誰もが認めるところなので回復後のピッチングに期待がかかる。
12. ジョーダン・ホロウェイ:RHP
投げているボールだけならクリス・パダック(SD)よりも上と言われるハイシーリングなタレント。速球は常時90マイル前半だが、プロ入り後徐々にスピードが上がっており、今後も伸び打づける可能性がある。タイミングを外すカーブは落差が大きくアウトピッチとして有効。デリバリーに力が入りすぎてコントロールを乱す点と、チェンジアップの精度改善が今後のカギ。
13. ジャレット・リンドフライシュ:C
16年ドラフト9巡目指名。がっしりとした体格で、平均以上のパワーポテンシャルを秘めている。大学では毎年.300以上の打率を残すなどヒッティングスキルも高い。アプローチもよく高出塁率も期待できる。大きくバットを後ろに引くスイングのため、今後速球に差し込まれる場面が増えそうなところが懸念材料。Cをしっかりとこなせるほどの守備力があり、肩も強い。
14. ジョン・ノーウッド:OF
14年カレッジワールドシリーズMVP。ドラフト外での入団となったが、昨シーズンは16HRを放ち存在感を示すと、今シーズンはOPS.744をマーク。打撃ではヒッティングスキルに定評があり、アプローチもまずまず。パワーレスさが心配されていたが全く長打が打てないわけでない。スピードは平均以上だが盗塁は上手くなく、今シーズンの成功率は53.8%。肩が強く主にRFを守る。
15. サム・ペレス:RHP
16年ドラフト5巡目指名。 先発もリリーフもしっかりとこなすハイフロアーなタレント。大学では全てリリーフとしての登板だったが、回跨ぎをすることも多くスタミナはある。速球は常時90マイル前半だが、よく沈み、低めに集めるコマンドもあるため球速以上に打ちづらいボール。カーブ、チェンジアップといった変化球は平均レベルのクオリティだが、打者の目線を変えるには十分。
16. トーマス・テリス:C
高いヒッティングスキルを持っておりマイナーでも常に高打率を残しているが、パワーレスな点と守備がそれほど上手くない点がネック。既にメジャーデビューから3年経っているが、定着はできていない。 1Bも守るがそうなると余計にパワーレスさが目立ってしまう。将来像はバックアップC。
17. ジェイク・エシュ:RHP
クリーンなデリバリーから投げられる、90マイル中盤の速球とカーブ、チェンジアップ、スライダーのコンビネーション。 どの球種もこれといって突出したものはないが、ストライクゾーンに集めて余計なランナーを出さないようにするピッチングができる。速球の軌道がフラットになりがちで、細かいコマンドがないためメジャーでは被本塁打が増える可能性もあるだろう。
18. ドリュー・ステッケンライダー:RHP
最速98マイルの速球と80マイル中盤のキレのいいスライダーで三振を大量に奪うリリーフプロスペクト。トミー・ジョン手術を受けた後、復帰に時間がかかったが実質2シーズンでAAAにまで昇格を果たした。コントロールはアバウトだが、リリーフとしてなら許容範囲だろう。来シーズンからメジャーで投げることになる見込み。
19. アンディ・ベルトレ:RHP
最速100マイルの速球が武器のリリーフプロスペクト。この速球にスライダーを組み合わせて三振を大量に奪う。コントロールはよくないが、リリーフとしてなら許容範囲のもの。早期昇格が見込まれ、今シーズン中にもメジャーに昇格するかもしれない。
20. エドワード・カブレラ:RHP
現在の速球の球速は90マイル前半程度だが、まだ18歳と若く、 体格の割りには細身なため今後球速が上昇する可能性が高い。既にストライクゾーンに集めるだけのコントロールを有しており、先発として投げるための素質はある。チェンジアップの精度改善が今後の課題。
Text by Ookaya Ryota
写真: https://flic.kr/p/vAdeqC
Sleeper Prospects NL East

現段階では名の知れていないプロスペクトである『スリーパー』を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。また、選出基準はMLB.comのチームトップ30及びFEDのチームトップ20圏外の選手とした。
- アトランタ・ブレーブス
カルロス・フランコ:3B
打率.254&本塁打11とパワー&アベレージいずれも発展途上だが、A+で放った二塁打30本は傘下トップで、四球率も12.5%と高水準。6-3/208と体格にも恵まれており、アップサイドは高い。選手としての完成型はトレバー・プルーフ(MIN)と比較されている。
コナー・リエン:OF
全体的に粗削りも魅力的なパワー&スピードのパッケージ。A+では9ホーマー&34盗塁をマーク。一方で128試合/129K/33BBとアプローチが粗く、良くも悪くもスターリング・マーテ(PIT)と共通点が多い。守備ではルート取りが拙く、両翼向きと見られている。
スティーブ・ジェイナス:RHP
6フィート5の長身から90マイル前半のカッター&シンカーをコマンドよく集める軟投派で、ダグ・フィスター(HOU)と比較される。チェンジアップ&カーブで緩急を生み出すことができ、投球の幅も広い。15年はA+&2Aで105.1回投げて被本塁打はわずか1本。
カルロス・サラザー:RHP
コンスタントに90マイル中盤から後半を叩き出すパワフルなストレートが武器。20歳ながら1A&A+でリリーフとして56.2回投げて防御率2.73&被打率.155&K/9=9.5と支配的な内容。一方でBB/9=7.9とコマンドが壊滅的。
セス・ウェブスター:RHP
独立リーグ出身の26歳。15年は1A&A+で135.2回投げて防御率3.12&K/BB=10.3をマーク。球威には欠けるが、上質なコマンドで低めに集めてゴロを打たせる投球が身上。ダン・ヘイレン(元LAA他)と比較する声も。