Tag Archives: スティーブン・スーザ

Weekly Report : Week9,10

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2つのハイライトで2週間のメジャーリーグを辿る。weekly-9,10のキーワードは「ポール・ゴールドシュミット」「グレイバー・トーレス」だ。

 

・ポール・ゴールドシュミット

リゾナ・ダイヤモンドバックスのスター選手であるゴールドシュミットは、今季の4月を.297/.396/.549で終えた。しかし5月に長いスランプに陥ることになる。6試合連続無安打で5月のスタートを切ると、その後3度の2試合連続無安打を記録。(4月は2試合連続無安打が1度)5月のスラッシュラインは.144/.252/.278となった。尚且つ、4月15日の本塁打を最後に、5月19日まで本塁打が途絶えることもあった。

その間のチームスタッツも大きく沈み込んでいる。4月のダイヤモンドバックスは、.232/.310/.428という成績でOPSは30球団中11位。(月間成績は18勝7敗)しかしながら、5月は.193/.264/.316でOPSは30球団中30位であった。(月間成績は8勝19敗)そのため、5月はゴールドシュミットもさることながら、チームメートも苦戦していたことが分かる。要因として、A.J.ポロックの離脱や、トレードで獲得したスティーブン・スーザ jrの不調及び故障等を挙げることが出来る。

そして6月である。ゴールドシュミットは先月の不振が嘘のように長打を量産し、6月11日現在、36打数41塁打で本塁打は5本放っている。スラッシュラインは、.500/.571/1.139である。余談であるが、6月5日に記録した1試合4安打は自身通算12度目であり、ルイス・ゴンザレスの持つダイヤモンドバックスの球団記録を更新した。また、6月は7勝2敗とチームも右肩上がりに調子を上げている。

現在、ダイヤモンドバックスは、コロラド・ロッキーズ、ロサンゼルス・ドジャース、そしてサンフランシスコ・ジャイアンツと地区優勝を争っており、首位の座は盤石なものとは言えない。2017年にはワイルドカードによるプレーオフ進出を果たしたが、その際はNLDSにてドジャースにスウィープされている。更に遡ると、最後の地区優勝は2011年であり、その間、ジャイアンツは2012年と2014年に2度のワールドシリーズ優勝を達成している。(ダイヤモンドバックスは2001年の1度のみ)何はともあれ、ゴールドシュミット等の故障によって最下位に沈んだ2014年を振り返れば、地区優勝をするためにゴールドシュミットの活躍は欠かせないと言える。

2016 Team Preview:タンパベイ・レイズ

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*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す

  • 本拠地:トロピカーナ・フィールド

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml02/

 

広さ
レフト 96M
センター 123.1M
ライト 98.1M
フェンス高さ 2.9~3.4M
パークファクター*平均100
安打 93.9
ツーベース 83.2
スリーベース 70.4
HR 96.2
得点

94.0

 

  • 予想オーダー

1.コリー・ディッカーソン:LF
 今オフにトレードでCOLからレイズに加入した。昨シーズンは何度も故障に見舞われ65試合に出場に留まった。しかし、それでも打率.300、2桁本塁打をクリアしており、自慢の打撃は健在。ただ、ロッキーズ打者の例に漏れず打者有利なクアーズ・フィールドの恩恵を受けていたため、ホームでのOPS1.085に対しアウェイではOPS.695。打撃成績がどれほど落ちるか心配だが、本人は新天地でのプレーを楽しみにしている様子。

2.スティーブン・スーザ:RF
チームの得点力アップの鍵を握るスラッガー。 WSHから移籍して1年目だった昨シーズンは新人王の有力候補だったが、度重なるケガで110試合の出場に留まり、16本塁打を放つものの打率.225と確実性に欠けた。かねてから指摘されていた三振の多さを改善する必要があるだろう。身体能力は高いため健康に過ごせば20-20も可能な逸材。

3.エバン・ロンゴリア:3B
 チーム生え抜きのスター選手だが、数年前に比べるとバットが湿りがちになっている。昨シーズンは健康に過ごし160試合に出場。21本塁打をマークしたがOPS.764は主軸の打者としては物足りない。徐々に恐れられなくなっているのか四球も少なくなり、かつては10%台だったBB%が7.6%にまで落ちた。打撃成績がイマイチだったのは、昨シーズンこれまでチームを支えていたジョー・マッドン監督や、ベン・ゾブリストなどのベテラン選手が抜けたことで1人でリーダーシップを取らなければならないというプレッシャーがあったから。今シーズンは多少軽減されるはずなので2009年のような打撃が見れるかもしれない。

4.ローガン・モリソン:DH
 昨オフに続き今オフもトレードされ移籍してきた。昨シーズンは打者不利なセーフコ・フィールドを本拠地にしながら17本塁打をマークし、平均以上の長打力を持っていることを証明したが、打率.225となかなかヒットが出ずOPS.685、fwarはマイナスの数字となった。守備はどこを守っても平均を大きく下回るレベルなのでなんとか打撃でチームに貢献したい。小さいころから父親にメジャーリーガーになると伝えており、それを実現させた。

5.ローガン・フォーサイス:2B
昨シーズン打撃面でブレイクしたユーティリティプレイヤー。昨シーズンにマークした17本塁打はそれまでのキャリア通算本塁打数よりも多い数字。その他の打撃成績も上々でBWAAの記者によって選出されるチーム内のMVPにも選ばれた。本職は2Bだがその他内野3ポジションとLF/RFも平均程度になら守ることができる。オフには2年契約を結んだ。

6.ジェームズ・ローニー:1B
チームのお荷物になりつつあるベテラン。打率は毎シーズン平均以上の数字を残すがそれ以外の成績は年々悪化。本塁打数も減少し、怖がられなくなったことで四球もそれと共に減少。かつては名手だった1B守備も年々衰え2年連続でDRS、UZR共にマイナスとなった。チームはなんとかトレードでの放出をもくろんでいるが、実現には至っていない。今シーズン限りで契約が切れるのでそれを待つしかなさそうである。

7.ケビン・キアマイアー:CF
驚異的な守備範囲を誇る、現在メジャーで最も守備が上手い外野手。前後左右どの打球にも諦めず食らいつき、マークしたDRSは+42。この数字はメジャートップで、2位のエンダー・インシアーテが+29だった。もちろんゴールドグラブを受賞。打撃では2桁の本塁打と三塁打をマーク。足も速いのでリードオフに据えたいが、早打ちで出塁率が低いため下位でランナーを返す方が効率的。昨シーズンの最も素晴らしかったホームランスチールの場面を絵画にしたものを、チームメイトからプレゼントされた。

8.ブラッド・ミラー:SS
 なかなかメジャーで才能を発揮できない身体能力の高い選手。トレードで今オフにTBに移籍した。SSとしては平均以上の打力を持っており2年連続で2桁本塁打をマークしている。SS守備は平均以下。そのため、昨シーズンは同じポジションに守備の上手いプロスペクトが昇格したことでOFに回ったが、SSよりも遥かに下手でコンバートは大失敗に終わった。幸いTBのOFは埋まっているためOF守備につく可能性は低い。素手でバットを持つ。

9.ハンク・コンガー:C
 今オフにHOUから移籍してきた。打撃では低打率ながらも平均以上のパワーを持ち、昨シーズンはキャリアハイとなる11本塁打をマークした。守備ではフレーミングに優れ、投手を助けるが、盗塁を滅多に刺せず、盗塁阻止率は2.3%と壊滅的だった。今シーズンはレネ・リベラやカート・カサリらとレギュラーの座をかけて争う。ホームランを打ったチームメイトを「ゾンビロボットダンス」で出迎える。

 

2015 Rookie Review:アメリカン・リーグ東地区

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2015年のMLBを彩ったルーキーたちをレビューする。今回はア・リーグ東地区だ。
ボルティモア・オリオールズ/ボストン・レッドソックス/ニューヨーク・ヤンキース/タンパベイ・レイズ/トロント・ブルージェイズ

  • ボルティモア・オリオールズ

タイラー・ウィルソン:RHP

イラー・ウィルソンは2011年にオリオールズに指名された右投手。何かに突出したツールの持ち主ではないものの、90~94マイルの速球と平均レベルのスライダー、チェンジアップをコントロールよく投げ分け、打ち取っていくピッチングスタイル。シーリングはローテンション下位かスイングマンとの見立てだが、去年はAA-AAAで28先発、14勝8敗、防御率3.67でオリオールズの最優秀マイナー投手にも選出。11月には40人ロースターにも入っていた。『BA』のトッププロスペクトランキングでもオリオールズ傘下12位にランクインしていた。

 

 メジャーデビューとなったのは今シーズンの5月のシアトル・マリナーズ戦でリリーフとして。奇しくもメジャーで初めて対戦したの、は同じバージニア大学でチームメイトだったクリス・テイラーとだった。元チームメイトとの対戦をショートフライに終わらせると1回を無失点に抑え、メジャー初登板を無事に終えた。その約1週間後にはシカゴ・ホワイトソックス相手にメジャー初先発を果たす。結果は6回を投げきって2失点で初勝利を手にした。

その後、ロースターの都合で何度もメジャーとマイナーを行き来することとなったが最終的には5試合に先発し、36回を投げ防御率3.50とルーキーにしては上出来の結果となった。本人は幾度のマイナーとメジャーの往復について「朝起きると自分が今どこにいるか分からなくなる時があるけど、それは成功への道の一部だし、どこにいようと自分のすべきことをするだけ」と前向き。来シーズンはメジャーワースト6位のチーム防御率の改善の一端を担うことが期待されてる。

 

2015 Top 20 Prospects:タンパベイ・レイズ

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。 

 

 1.  スティーブン・スーザ:OF
マイナーナンバーワンバッターだ。ウィル・マイヤーズのトレードでWSH→TB。3Aでは打率&出塁率&長打率&OPSでリーグトップ。パワー&スピードを両立したプレーヤーになり得る。シーズン最終戦ではジョーダン・ジマーマン(ナショナルズ)のノーヒッターをアシストするスーパーキャッチを披露。 

2. ダニエル・ロバートソン:SS
オフェンシブなSSとしてブレーク。2Aで132試合に出場し.310/.402/.471/.873/15本塁打。シャープなストロークでアプローチにも優れ94K/72BB。ディフェンスでは、スピードに乏しくレンジに欠けるが、SSにとどまれるだけのアーム&ハンドリングを示す。

3. ケーシー・ギレスピー:1B
マーク・ティシェラ(ヤンキース)やランス・バークマン(元レンジャース)と比較される強打のスイッチヒッター。2014年ドラフトクラスではカレッジナンバーワン打者と呼ばれ、ヒッティングツールとパワーポテンシャルを兼ね備える。 アプローチも優れA‐で65K/42BB。

4. ウィリー・アダムス:SS
デビット・プライス(タイガース)とのトレードでDET→TB。Aでは125試合に出場し.271/.353/.429&8本塁打とポテンシャル評に見合った活躍。 平均以上のバットスピードを示し、年齢に比したアプローチも備える。SSでは力強いアームを披露。

5. ライン・スタネック:RHP
プラスのアームスピードから繰り出される98マイルのストレート&プラスのスライダーのコンビネーション。 コマンドが平凡で、より高いレベルを目指すためにメカニクスを改善していく必要がある。

6. テイラー・グリエリ:RHP
トミージョン手術によりわずか9.1IPのピッチング。90マイル前半から中盤のストレート&ハイクオリティなカーブ。チェンジアップも含めスリーピッチを操るスターターになりうる。キャリアでは1.47ERA&5.58K/BB。 

7. アレクサンダー・コロメ:RHP
薬物使用により50試合の出場停止処分も、メジャーで23.2IP/2.66ERAと実力を発揮。 97マイルの動くストレート&カッター&カーブ&チェンジアップのコンビネーション。リリーフに適性があるという見方も。

8. ライアン・ブレット:2B
 5-9/180と小柄な体格ながらコンパクトなスイングでコンタクトを生み出し打率.303&8本塁打。ベストツールであるスピードを武器にマイナー通算134盗塁。守備でも目立ったレンジと平均レベルのアームを披露。

9. アンドリュー・バラスケス:SS
62BBを選び、発達したアプローチとストライクゾーンへの理解を示した一方で、136Kを喫しコンタクトに不安を示した。 5-8/175と小柄でパワーに欠けるが、50盗塁をマークしたプラスのスピードを生かしていきたい。

10. マイキー・マトック:OF
3Aで132試合出場し.292/.362/.458&12本塁打&18盗塁とメジャーでも通じ得る実力を示した。 走攻守とツールを備え、特にスピードは平均以上で、CF守備でもレンジを発揮。

11. ジャスティン・ウィリアムズ:OF
6-2/215たるフレームの持ち主で傑出したパワーポテンシャルを秘める。74試合で4本塁打とゲームの中では持ち前のパワーを生かしきれてないが打率.351とハイアベレージを残した。守備走塁は平均以下でバットが命運を握る。

12. ジャスティン・オコナー:C
マイナー屈指のアームの持ち主で今年の盗塁阻止率は55%。まだまだ磨くべき点も多いがエリートなCになり得る。打撃ではフリースインガーながら相応のパワーを示しており、12本塁打&2塁打35本。

13. ブレーク・スネル:LHP
ハイシーリングなアーム。94マイルに届くストレートはよく沈み平均以上の評価を受ける。プラスのスライダーは左バッターに有効でチェンジアップもアウトピッチになり得る。キャリアで4.9BB/9たる不安定なコマンドを磨く必要がある。

14.  エニー・ロメロ:LHP
 左のパワーアーム。コンスタントに90マイル半ばを計時するストレートは最速で97マイル。平凡なコマンドを露呈し、キャリアで初めてイニング以上の安打を喫した。変化球のクオリティも平凡。

15. バーチ・スミス:RHP
ストレート主体のパワフルなピッチング。故障によりシーズンを棒に振ったが、アグレッシブなピッチングでマイナーでは傑出した内容。カーブ&チェンジアップはポテンシャルを秘める一方で不安定。来季は復活となるか。

16. ブレント・オニーウェル:RHP
右投手としては珍しい傑出したスクリューボールの使い手で、セカンダリーピッチとして平均以上の評価。速球は沈みながら89-93マイルのレンジで投げ込まれ、95マイルにも届く。Rkでは33.2IP投げて6.67K/BBたるパフォーマンス。

17. ニック・シウフォ:C
 攻守で平均以上の存在に成り得る。ショーケースで2塁送球1.83秒をマークした平均以上のアームに加え、レシービング技術も向上。打撃ではOPS.622もアプローチ面では40K/9BB→45K/17BBと成長。

18. キャメロン・バルガ:RHP
もともとSSでプレーしていたアスレチックなアーム。95マイルのストレート&パワーカーブのコンビネーションで打者をねじ伏せる。サードピッチとしてチェンジアップも扱えるセンスを示している。耐久性に不安。 

19. ホセ・ドミンゲス:RHP
ジョエル・ペラルタらとのトレードでLAD→TB。最速102マイルを計時したストレートは打者の手元でホップの軌道を描く。マイナーで34IP/41Kと支配力を示したが、変化球&コマンドに不安を抱える。 

20. ディラン・フローロ:RHP
コマンドに優れキャリア3年でBB/9は1.3も、90マイル前後のパワーに欠けるストレート&独特なメカニクスで評価が分かれる。スライダーを有効に織り交ぜるピッチングでゴロを多く打たせHR/9は0.2。

 

Plus One Prospect
ライリー・アンロー:SS
ヒッティングセンスに優れ、バットスピード&コンタクトを兼ね備える。またアプローチも47K/29BBと良好で出塁マシーンになる可能性を秘める。プラスのスピードを生かしたSS守備では広大なレンジを示し平均以上のディフェンダーになり得る。 

Text by Haruki SAKURAI
写真:https://flic.kr/p/pv7G8v