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2019 ALDS Review:NYY vs MIN

Aroldis Chapman

 

 

 

 

 

 

 

 ヤンキースが3連勝でツインズを下し、アメリカンリーグ優勝決定シリーズへ進出した。

GAME1 MIN 4-10 NYY

勝:トミー・ケインリー(RHP)

負:ザック・リッテル(RHP)

 

試合は初回にホルヘ・ポランコ(SS)のソロホームランでツインズが先制。さらに3回ネルソン・クルーズ(DH)のソロホームランで追加点を上げるも、その裏ヤンキースがエドウィン・エンカーナシオン(DH)のタイムリーとツインズのエラーの間に逆転。5回にポランコのタイムリーで追いつくもまたもやその裏すぐにヤンキースがグレイバー・トーレス(2B)のタイムリーで2点を勝ち越し。ツインズもその後1点は返したもののヤンキースは大量5点を追加し、ザック・ブリットン(LHP)ら強力ブルペン陣がツインズ打線を抑え込み、最後は守護神アロルディス・チャップマン(LHP)が締めヤンキースが勝利した。

 

GAME2 MIN 2-8 NYY

勝:田中将大(RHP)

負:ランディー・ドブナック(RHP)

 

試合は初回にエドウィン・エンカーナシオンのタイムリーでヤンキースが先制。そして3回にジャンカルロ・スタントン(OF)の犠牲フライに始まり、グレイバー・トーレスのタイムリー、そしてディディ・グレゴリウス(SS)の満塁ホームランが飛び出し、さらにブレット・ガードナー(OF)がダメ押しのタイムリーを放ち一挙7点を上げ試合を決めた。田中は5回1失点の好投を見せ、プレーオフでの強さを示した。

 

 

GAME1 NYY 5-1 MIN

勝:チャド・グリーン(RHP)

負:ジェイク・オドリッジ(RHP)

セーブ:アロルディス・チャップマン

 

試合は2回にグレイバー・トーレスのソロホームランでヤンキースが先制。続く3回にもブレット・ガードナーのタイムリーで2点目を上げる。しかしその後6回まで両チーム無得点で試合は硬直状態となるも7回ヤンキースがディディ・グレゴリウスのタイムリーで3点目を上げる。8回裏にツインズはエディ・ロサリオ(OF)のソロホームランで1点を返すも、ヤンキースが9回表にキャメロン・メイビン(OF)のソロホームランとグレゴリウスのタイムリーで2点を追加し、8回途中からマウンドに上がった守護神チャップマンが9回も締めヤンキースが勝利し、3連勝でリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。

 

 

シリーズの考察

 レギュラーシーズンのチーム本塁打数が307本で1位のツインズと僅か1本差の306本で2位のヤンキースとお互いホームランを売りとするチーム同士の対決となったこのシリーズは、ヤンキースの3連勝という結果で幕を閉じた。ヤンキースもツインズもレギュラーシーズンは100勝を超えチーム成績もほぼ同じであった2チームにここまでの明暗が分かれた原因は、ブルペンの質とプレーオフの経験の2つと考えられる。

 一つ目の大きな原因と考えられるブルペンの質について、ヤンキースのブルペンは絶対的なクローザーでありプレーオフ経験も豊富なアロルディス・チャップマンに加え、オリオールズのクローザーとして長く活躍していたザック・ブリットンと圧倒的に打者有利なクアーズフィールドを本拠地とするロッキーズで長く活躍していたアダム・オッタビーノ(RHP)の2人がセットアップを務めていた。一方ツインズはクローザーはメジャー4年目で毎年安定した成績を残してはいたもののクローザーは今年からで経験はまだ浅いテイラー・ロジャース(LHP)が努め、セットアップはセルジオ・ロモ(RHP)はプレーオフでの経験も豊富ではあるがやや落ち目であり、タイラー・ダフィー(RHP)やトレバー・メイ(RHP)といった投手はリリーフの経験も浅く今回がプレーオフ初登板という投手が努めていた。このようにブルペンの中心となる投手がヤンキースに比べツインズは特に経験といった面で劣っており、他のリリーフ登板した投手も含めてだが3試合とも先発投手が降板した後の失点が多くなってしまった原因はここにあると考えられる。

2つ目の大きな原因と考えられるプレーオフの経験は主に野手に言え、ヤンキースはブレット・ガードナーやエドウィン・エンカーナシオンといったプレーオフ経験豊富なベテランに加え、主力のほとんどが2017年と2018年のプレーオフに出場しており、プレーオフの戦い方を知ったチームであった。一方ツインズは今季マーウィン・ゴンザレス(UT)とネルソン・クルーズといったベテランを獲得したものの、ほとんどの野手は昨年のワイルドカードゲームしか経験しておらず、プレーオフの戦い方をチーム全体としてあまり知らなかった部分が大きな差になったと考えられる。

 

 ヤンキースはアストロズに惜しくも敗れたが、戦力整っており経験も豊富なチームであるため来季以降もワールドシリーズ進出を十分目指せるだろう。一方ツインズも今年の経験を活かし、来季以降さらなるステップアップは見込めるだろう。

 

Written by Akiyuki Suzuki

Photo link https://flic.kr/p/REvtn4

2019 ALCS Review:NYY vs HOU

Carlos Correa, Jose Altuve

 

 

 

 

 

 

 

 2019年のALCSは、ミネソタ・ツインズをスウィープで下したニューヨーク・ヤンキースと、第5戦でタンパベイ・レイズを下したヒューストン・アストロズの組み合わせとなった。

 シーズンを通しての両球団のポイントとWSへの展望を述べている。

 ・シリーズの概要及びWSの展望

 ここからは各試合終了後に振り返っている。

 ・Game 1 「田中将大」,「グレイバー・トーレス」,「ブルペン運用」

 ・Game 2 「物量戦」,「ファウルチップ」,「カルロス・コレア」

 ・Game 3 「ルイス・セベリーノ」,「ゲリット・コール」,「ハードヒット」

 ・Game 4 「本塁打」,「CC サバシア」,「リリーバー」

 ・Game 5 「DJ ラメイヒュー」,「ホームで消耗させられなかったヤンキース」,「ブルペンデーに繋げたアストロズ」

 ・Game 6 「ブルペンデー」,「低打率を出塁率でカバーしたアストロズ打線」,「窮地を救ったジョシュ・レディック」

 

 シリーズの概要及びWSの展望

 

 両球団共に、DSからCSに進出して打線の打撃成績が低下する中で、ヤンキースよりも少ない三振数で、ヤンキースよりも多く四球数を稼いだアストロズ打線が印象的だった。ルーク・ボイト(1B)やマイク・フォード(1B)、クリント・フレイジャー(OF)、(CSに出場は果たしたが)ジャンカルロ・スタントン(OF)等を欠いているにも拘わらず、ヤンキースが長打力でアピールせざるを得なかったのは痛い。一方、アレックス・ブレグマン(3B)やユリ・グリエル(1B)等に思ったようにヒットが出ない中で、出塁率を高めつつ要所要所で本塁打を打てたアストロズ打線は驚異的だった。下位打線にマーティン・マルドナード(C)やジョシュ・レディック(OF)を起用出来たのも上位打線が得点を重ねやすいようになっていたからだろう。とはいえ、CSのチーム本塁打と打点はヤンキースが上回っており、ヤンキースにも勝算はあったが、ホーム3連戦で2敗を喫したのは痛かった。第6戦、7戦を連勝するのは難しく、第5戦で王手をかけておきたかったが、ハードヒットは出るが安打や得点の伸び悩む打線が苦しむに終わった。

 

 投手陣を見た時、アストロズはバーランダーとコールで3、4勝を見込めるのに対し、ヤンキースはイニングイーターを欠いており、ブルペンの物量戦で乗り切るしかなかった。NLCSを目覚ましい躍進で突破したナショナルズにも言えることだが、やはり長いイニングを投げられる投手がいないとPOは難しい。シーズン中の疲労が蓄積しているブルペンが、POで100%のベストコンディションを発揮するのは難しいからだ。アダム・オッタビーノ(RHP)は、その最たる例だろう。ただ、ヤンキースはDSでスウィープしたアドバンテージがあり、ALCSが始まった段階ではイーブンだったはずだ。アドバンテージが失われたのはヤンキースタジアムに移動してからの3連戦だろう。第6戦のブルペンデーに入るまでにブルペンはかなり疲弊していた筈である。一方のアストロズは、バーランダーとコールのおかげである程度ブルペンの温存が出来ていた。9回裏にアルトゥーベが本塁打を打たなかったとしても、延長戦に入れば分があるのはアストロズに思えたし、第7戦セベリーノの後を継いだブルペンがどこまで粘れたのかは分からない。個人的に、第4戦落としてしまったのがターニングポイントに思える。

 

 守備では外野陣のファインプレーの多いシリーズだった。特に、レディックが第6戦の6回に見せたファインプレーはシリーズ1のプレーだと思う。レディックは本塁打もマークしており、WSで伏兵として貢献しそうだ。そのままWSの展望に入ると、アストロズとナショナルズは共に先発がチームの勝敗を左右するチームだ。バーランダーとコール、シャーザーとストラスバーグという絶対的な二枚看板を有している。ナショナルズは、パトリック・コービン(LHP)アニバル・サンチェス(RHP)も頼もしく、ザック・グレインキー(RHP)がナショナルズ打線に捕まれば分があるのはナショナルズか。ただ、POでのナショナルズの投手起用法は命を削るようなものであり、バーランダーとコールでブルペンを休ませつつ、ブルペンデーをする余裕があるアストロズに分があるとも言える。打線は、明らかにナショナルズ打線の方が好調であり勢いがある。だが、2017年にWSを制したアストロズも負けておらず、クリーンアップに長打が出れば、1番から6番まで恐ろしい打線になる。

 アストロズが4勝3敗で制すると思っている。初戦、シャーザー対コールをアストロズが制し、第2戦、ストラスバーグ対バーランダーもアストロズが制し、拮抗して迎えた第7戦で制覇するというものである。ナショナルズ打線よりもアストロズ打線の方が本塁打が出ており、初戦はシャーザーから大量得点をマークしたい。第2戦は何とも言いがたいが、WSのプレッシャーになれているバーランダーとストラスバーグでバーランダーに分があるという見立て。ナショナルズ投手陣は強力だが、CSやシーズン中のように走者を増やして本塁打で効率よく得点していけば倒せるだろう。また、第7戦までもつれる長期戦になれば、おそらく先にほころぶのはナショナルズだろう。逆に、ナショナルズ打線の勢いに押されて第5戦くらいでナショナルズが制する可能性も想像出来る。何はともあれ、アストロズはWS全7試合を使って4勝する意識で挑んでいけば勝てるだろう。また、そのための場数を踏んでいるチームである。

 

Written by Tsubasa Komiyama

Photo link https://flic.kr/p/2btZKuh

 

Weekly Report : Week-1,2

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3つのハイライトで1週間のメジャーリーグを辿る。Week-1,2のキーワードは「開幕」「大谷翔平」「二刀流」だ。

開幕

よいよメジャーリーグが開幕した。昨シーズンはヒューストン・アストロズがワールドチャンピョンに輝いたが、今シーズンはどこが頂点に輝くのか今から楽しみが募るばかりだ。ここでは今シーズンの注目ポイントを紹介していく。まずは「補強」だ。ボストン・レッドソックス、ロサンゼルス・エンゼルスなどオフには多くのチームが大補強を行い、今シーズンは勝負をかけるチームと再建を進めるチームがはっきりしている印象を受ける。中でもニューヨーク・ヤンキースは昨シーズンのポストシーズンでアストロズを追い込んだ戦力を保有するチームだが、そこにナリーグ本塁打王のジャンカルロ・スタントン、ナリーグ7位となる37二塁打を記録したブランドン・ドルーリー、14年にはシルバースラッガー賞に輝いたニール・ウォーカーを加え、超強力打線を作り上げた。投手陣もエースのルイス・セベリーノを中心に先発は数が揃っており、リリーフもメジャーNo.1クラスと今シーズンのワールドチャンピョン候補No.1といっても過言ではないだろう。ニューヨークと言えばメッツも忘れてはいけない。オフにはジェイ・ブルース、トッド・フレイジャー、エイドリアン・ゴンザレスなどを加える補強を敢行。マイケル・コンフォートやヨエニス・セスペデスら実力者も多く、アメッド・ロサリオ、ブランドン・ニモといった若手選手もいるなどバランスが良く、更に毎年誰かが故障に苦しみ揃うことのない先発陣が今シーズンは無事に開幕を迎えるなど今シーズンに掛かる期待は大きい。実際に開幕は好スタートを切っており、ワイルドカード、さらには地区優勝の可能性も0とは言えない。

次に「プロスペクト」にも注目して欲しい。次のキーワードでも取り上げる大谷翔平を中心にアトランタ・ブレーブスのロナルド・アクーニャ、ヤンキースのグレイバー・トーレス、ワシントン・ナショナルズのビクター・ロブレスなどトッププロスペクトが今シーズン中のメジャー定着が予想されており、彼らの活躍次第ではチームのシーズン成績にも影響してくるだろう。Far East Divisionでは彼らのようなプロスペクトを各チーム15人ずつ掲載した「Far East Division Prospect Handbook 2018」を発売している。今シーズン以降のメジャーリーグを楽しむための一冊となっているため是非とも手に取って見てみてください。

リンク→https://fedbook2018.thebase.in/items/10563612

2017 Top 20 Prospects:ニューヨーク・ヤンキース

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

1. クリント・フレイジャー:OF
アンドリュー・ミラー(LHP)とのトレードで加入。スピード&パワーの評価が高いハイシーリングなタレント。バットスピードの速さは20-80のスケールで80の評価を受けるほど。スピードも平均以上だがそれほど盗塁は上手くなく、守備でも主にRFを守っている。引っ張りにいくことが多く、打率が上がらない原因となっている。 

2. アーロン・ジャッジ:OF
今シーズン、満を持してメジャーデビューを果たした大砲候補。ジャンカルロ・スタントン級と言われるパワーツールをメジャーでも発揮し、27試合で4本塁打を放った。 その一方でブレーキングボールに対応できず、42三振を喫してしまった。オフにマイナーのコーチと改善に取り組んでいるが、本人はそれほど気にしていない様子。肩は強いが、スピードや守備は平凡なためRF/LFしか守れない。

3. ブレイク・ラザフォード:OF
16年ドラフト全体18位指名。 ラインドライブの打球を放つ滑らかなスイングでヒットを量産する。パワーも平均以上で将来は15~20本塁打をマークすることができるだろう。スピードもあり、特に走塁センスの高さは19歳という年齢に見合わないほど成熟している。ポジションは肩の強さやこれから体重をつけていくことを考えるとCFからRF/LFに移ることになるだろう。

4. グレイバー・トーレス:SS
アロルディス・チャプマン(LHP)とのトレードで加入。19歳ながら既にA+でプレーし、それなりの成績を残している。下半身を上手く使ったスイングでラインドライブの打球を量産する。流し打ちで長打を打つことができるパワーも有している。スピードもあり、積極的に盗塁をしかけるが成功率は61.7%と低水準。守備では肩の強さが光るがハンドリングがあまりにも拙く、3B/OF転向も視野に入れるべきだろう。 

5. ドミンゴ・アセベド:RHP
最速103マイルの速球が武器。チェンジアップ、スライダーのブレーキングボールも向上の一途を辿っており、速球だけが頼りの投手ではなくってきている。6-7/190たる体を目いっぱい使ったダイナミックなデリバリーは先発として投げるには無駄が多すぎるため、リリーフ転向を勧める声もある。リリーフに専念すれば優秀なクローザーとなれるだろう。コントロールはよく四球で自滅するといったことはない。

6. ジェイムズ・キャプリエリアン:RHP
右肘の故障もあって3試合の登板に留まったが、少ない試合数ながらも高い実力を見せた。90マイル前半の沈む速球と、いずれもクオリティの高いカーブ、スライダー、チェンジアップをコントロールよく投げ分ける。コマンドもよく、狙ったところに投げることができる。4月以降登板がなかったが、AFLで復帰している。

7. ジャスタス・シェフィールド:LHP
アンドリュー・ミラー(CLE)のトレードで加入。5-10と小柄ながらも最速96マイルの速球を投げる。カーブを主にアウトピッチとして使っていたが、今シーズンはスライダーも追い込んでから投げるようになっている。どちらも空振りが奪えるクオリティの高いボール。コントロールが悪く、四球を多く出すと点と、たまに速球の軌道がフラットになる点は改善の余地あり。

8. ディロン・テイト:RHP
カルロス・ベルトラン(現FA)のトレードで加入。15年ドラフト全体4位指名だったが、故障もあり思うような成績が残せていない。本調子ならば90マイル後半の速球と鋭く曲がるスライダーのコンビネーションで大量に三振を奪うピッチングを見せる。NYY移籍後はリリーフとして投げ、防御率はよくなったが投球内容からするとまだ本調子ではないだろう。

9. チャンス・アダムス:RHP
今シーズンから先発に転向し、ブレイクを果たした。 90マイル中盤の速球とコンスタントに空振りを奪えるスライダー、チェンジアップのコンビネーションで三振の山を築く。ボールの出所が見づらいメカニクスのおかげもあってか今シーズンの被打率はマイナー全体で最低だった。細かいコマンドはないが、ストライクゾーンに集めるコントロールは有している。

10. ダスティン・ファウラー:OF
13年ドラフト全体554位という下位指名ながらも着実に成績を残し、今シーズンにブレークを果たした。 無駄の少ないスイングでヒットを量産する。課題だったパワーも今シーズン12HR、13三塁打をマークし、パワーレスというイメージを覆した。早打ちのため三振は少ないがマイナー通算4.3%のBB%は要改善。スピードを生かしたCF守備は平均以上だが、盗塁は上手くない。

11. ジョーダン・モンゴメリー:LHP
90マイル前半の沈む速球と、カーブ、カッター、チェンジアップをコントロールよく投げ分ける。オーバーハンドのきれいなデリバリーは試合終盤でも崩れることはなく、コマンドのよさにも繋がっている。今シーズン球速が3マイルほど上がっている。既にAAAでも好投しているため、来シーズンにはメジャーデビューを果たすだろう。

12. アルベルト・アブレイユ:RHP
ブライアン・マッキャン(HOU)のトレードで加入。最速98マイルの速球に70マイル後半のカーブを組み合わせる。現在はこのカーブに頼りすぎているところもあるが、スライダーとチェンジアップが徐々によくなりつつあるので時間が経つにつれカーブ偏重の組み立ても改善されるだろう。コントロールの悪さから、ブルペン転向を勧める声もある。下半身がしっかりしているため体格は先発向き。

13. ミゲル・アンデュハル:3B
豪快なスイングが魅力のヒッティングプロスペクト。スイングは大きいが、持前のコンタクトスキルと積極的に打ちにいくアプローチのため三振は少ないが、打率はそれほど高くない。平均以上のパワーツールは将来20HRを打つことも可能。肩は投手として投げさせてみたいと思うほど強いが、グラブ捌きは上手くなく、3年連続20エラー以上。

14. ホルヘ・マテオ:2B/SS
20-80のスケールで80の評価を得るスピードが一番の持ち味だが、 昨シーズンから盗塁数が82→36、成功率も82%→70%と大幅に下がった。打撃成績もHR数以外は低調に終わった。また、チームポリシーに反する行動をとったとして2週間の出場停止処分も科され散々な年となった。守備ではSSから2Bに移ったことでエラーが急減。バリューは若干下がるがこれからも2Bでプレーする方が無難だろう。

15. チャド・グリーン:RHP
力感のないスムーズなデリバリーの持ち主。90マイル中盤の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーションで三振を奪う。 三振の多くを速球で奪っており、高めにノビのあるフォーシームを投げて空振りを誘ったり、外角いっぱいに投げて見逃し三振に打ち取ったりと投球の幅は広い。速球がフラットな軌道になりHRを打たれやくなる点は改善の余地あり。今シーズンメジャーデビューを果たした。 

16. ドリュー・フィンリー:RHP
LADのスカウティング部長のデビッドを父に持ち英才教育を受けてきた。ジェームズ・アンドリュー医師の教えにより12~16歳の間は投球をしていなかったにも関わらず、能力は非常に高い。速球の球速は90マイル前半程度だが、ムービングとボールの出所が見づらいメカニクスで球速の遅さをカバーしている。落差の大きいキレのあるカーブはアウトピッチとしては十分なボール。シーズン中に肘を痛めたが、既に投げられるようになっている。

17. ディートリッシュ・インス:LHP
速球は90マイル前半程度だがクオリティの高いチェンジアップとスライダー、カーブを合わせて打者を惑わす。ゆったりとした動きから、速いアームスピードで投げこむため打者はタイミングをとりづらくなっている。コントロールはそれほど悪くないが、コーナーを狙いすぎて四球を出すことが多い。

18. イアン・クラーキン:LHP
肩の故障でシーズンアウトとなった昨シーズンからの復活が期待されたが、今シーズンも膝の故障でシーズン途中でシーズンアウトとなった。それでもプロ入り後最多となる98イニングを投げており、成績も悪くはなかった。健康ならば90マイル前半の沈む速球とチェンジアップ、カーブ、スライダーをコントロールよく投げ分け、ゴロを打たせて取るピッチングができる。

19. ベン・ヘラー:RHP
低いアングルから最速100マイルの速球を投げるリリーバー。この速球によく曲がるスライダーを組み合わせ大量に三振を奪うピッチングスタイル。プロ入り直後はコントロールの悪さが目立っていたが、徐々に洗練されていき今ではストライクを取ることに苦労しなくなった。マイナーではクローザーを務めており、メジャーでもセットアッパー/クローザー級の投手になれるだろう。

20. ニック・ソラク:2B
コンパクトなスイングでラインドライブの打球を飛ばすヒットメーカー。2桁本塁打を打つパワーはないが、アプローチのよさでカバーする。守備では目立つようなプレーはしないが、しっかりとルーティンプレーをこなすため長く2Bに留まることができるだろう。

 

Text by Ookaya Ryota
写真:https://flic.kr/p/LYMEcu

2016 Top 20 Prospects:デトロイト・タイガース

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

1. マイケル・フルマー:RHP
ヨエニス・セスペデスとのデットライントレードでNYM→DET。11年ドラフト全体44位右腕が遂にブレーク。自己最多の22先発し、124.2回投げて防御率2.24、K/9=9.0、K/BB=4.17はいずれもキャリアハイ。90マイル中盤のストレート&スライダーのパワフルな投球。

2. ボー・バロウズ:RHP
15年ドラフト全体22位指名。コンスタントに90マイル中盤を叩き出すストレートは最速99マイルに達する。カーブの精度も高く、Rでは防御率1.61&K/9=10.5をマーク。チェンジアップ&コマンドが磨かれればローテーション上位クラス。 

3. スティーブン・モーヤ:OF
ホームランアーチスト。攻守に粗削りながら6-7/260たる体格に豪快なパワーポテンシャルを秘める。3A&A+で計135試合プレーして175Kを喫するも、23ホーマーをマーク。守備では強肩の持ち主も、センスのなさが露呈している。メジャー定着を果たしたい。 

4. ジョー・ヒメネス:RHP
クローザーポテンシャル。プロ入り後に急成長し、今季は1Aで40試合登板して防御率1.47、K/9=12.8、BB/9=2.3の好成績を収め、フューチャーズゲームにも選出された。重くずっしりと沈む速球は最速100マイルを計時し、スライダーも切れ味抜群。 

5. ハイロ・ラボート:LHP
フランシスコ・リリアーノ(PIT) と比較される暴れ馬。デビッド・プライスのパッケージの1人としてTOR→DET。ツーシーム&スライダーのコンビネーションは荒々しく、そしてパワフルだ。フューチャーズゲームでも印象的な投球を披露しスカウトを唸らせた。BB/9=4.58とコマンドが課題。

6. スペンサー・ターンブル:RHP
97-98マイルを叩き出す角度のある速球を武器に1Aで11勝3敗、防御率3.01、GB%=53%をマーク。セカンドピッチのスライダーは向上を辿り、チェンジアップも平均レベルまでの向上が見込まれる。ローテーションに残れるかはコマンドの発達次第。 

7. ケビン・ジオメック:LHP
独特なアームアクションで打者を欺く技巧派左腕。90マイル前半のツーシーム&左バッターに有効なスライダー&プラスピッチになり得るチェンジアップのコンビネーションで、A+では防御率3.43、K/BB=4.21、GB%54%をマーク。全体的にまとまっており、早期昇格が見込めるだろう。

8. ジャコビー・ジョーンズ:SS
ホワキン・ソリアとのトレードでPIT→DET。粗削りながら魅力的なパワー&スピードを備えるアスリート。A+&2Aで16ホーマーを放ったが、165三振を喫したアプローチは改善する必要がある。AFLで薬物の使用が発覚し、来季は50試合の出場停止が決定。

9. クリスチャン・スチュワート:OF
15年ドラフト全体34位指名。 大学ではUSA代表としてもプレーした実力派で、スイングスピードに優れるバッティングが武器。現段階ではホームランヒッターというよりも、ラインドライブヒッターに近いが、R&A-&Aで本塁打10、OPS.880と結果を出した。守備走塁は平均以下。

10. マイケル・ガーバー:OF
プロ入りから2年続けてソリッドなシーズンを送る。じっくりとボールを見極め、外野の間を抜くバッティングスタイルで今季は1Aで135試合出場して打率.292、OPS.811、本塁打13。盗塁16&三塁打10と相応のスピードも備える。大学時はCFも、マイナーではRFがメイン。将来的にはLFに回ると見られている。

11. デレク・ヒル:OF
2014年ドラフト全体23位指名。アスレチックでベストツールは60ヤードを6秒4で駆け抜けるプラスプラスのスピード。CF守備でも広大なレンジを披露し高い評価を得る。バッティングではOPS.619&本塁打0とパワーを付ける必要がある。

12. ディクソン・マチャド:SS
プラスプラスの守備を買われ、メジャーでも24試合に出場。平均を大きく下回る打撃がネックとなっていたが、肉体改造の成果もあり、昨14年から飛躍的な向上を見せている。まだ23歳と若く、これからもう少し筋肉がつけば打撃面もさらなるレベルアップが見込めるだろう。

13. オースティン・クビッツァ:RHP
6-5の長身から角度のある90マイル前半のシンカー&プラスピッチであるスライダーをゾーンの低めに集めゴロを打たせる。コマンドも安定しており、ローテーションに食い込めるだけの実力の持ち主だが、クロスファイアー気味のメカニクスから耐久性を不安視する声も。

14. アーティ・ルイキー:RHP
大学時代にはバージニア大のカレッジ・ワールドシリーズ進出に貢献。精度の高いストレート&スライダー&チェンジアップの3球種をコマンドよくゾーンに集める。 1Aでは15試合先発して防御率3.52、K/9=8.7、BB/9=2.8と安定した内容。

15. グレイソン・グライナー:C
6-6/215たるキャッチャーとしては極めて大柄な体格の持ち主だが、機敏に動き、オフェンスよりもディフェンスで高い評価を得る。打撃ではパワー面の評価が高かったが、打率.183、本塁打3、OPS.504と全く打てなかった。

16. ドリュー・バーヘイゲン:RHP
6-6の長身から投げ下ろすグランドボーラー。 最速96マイルのシンカー&縦に割れるカーブのコンビネーションで、メジャーでは26.1イニング投げてGB%=74.7%をマークした。しかし13K/14BBとコマンドの乏しさを露呈。

17. エンドリス・ブリセノ:RHP
09年に契約したが、その後は伸び悩んでおり、14年にはトミージョン手術も経験。ストレート&カーブはメジャー級のクオリティも、チェンジアップの出来が平凡で、コマンドも乏しい。今季はRで5試合登板した後、A+で8試合に登板したがK/BB=1.14とゾーンをパワフルに攻めることができなかった。

18.  アービセント・ペレス:C
マイナー通算盗塁阻止率40%の強肩と正確なスローイングが武器。ブロッキング&レシービング技術は年齢に比して発達しており、将来的にプラスのCディフェンダーになり得る。打撃はコンタクトに優れるも、フリースインガー。マイナー通算161試合で選んだ四球はわずか18個。

19. ドリュー・スミス:RHP
15年ドラフト3巡目。傘下No.1のハードボーラーとされる。常時90マイル中盤を叩き出すストレートは最速99マイルに達する。カーブもアウトピッチになり得るボール。大学ではコマンドに苦しんでいたが、R&A-&1Aでは31回/38K/5BB/防御率0.29と支配的な内容。  

20. ワイトン・バーナード:OF
14年には傘下トップの打率.323&盗塁45を記録し1AリーグのMVP受賞。今季もプラスプラスのスピードを武器に傘下トップの43盗塁を決めた。すでに24たる年齢はネックだが、2Aで打率.301をマークした実力は評価するべきだろう。守備では外野3ポジションをこなすことができる。 

Plus One Prospect
ジョシュ・ターリー:LHP
コマンドに優れるトム・ミローン(MIN)型の左腕。速球は80マイル台と打者を捻じ伏せるパワーは皆無だが、カッター&スライダー&チェンジアップ&ナックルを器用に織り交ぜる。特にチェンジアップは上質なベストピッチとされる。2Aでは13勝8敗、防御率3.29、BB/9=2.1。 

 

Text by Haruki SAKURAI
写真:https://flic.kr/p/bBtmcf