Tag Archives: トレバー・メイ

後半戦展望:ミネソタ・ツインズ

33677358598_c735df831c_z

 

 

 

 

 

 

 シーズンの大半を首位で過ごし続けたツインズ。トレード戦線ではリリーフ投手を中心に補強を展開した。マイアミ・マーリンズからセルジオ・ロモ(RHP)とサンフランシスコジャイアンツからサム・ダイソン(RHP)を獲得した。ツインズはブルペンに若干の不安を残していて特にクローザーはシーズン前に補強したブレイク・パーカ(RHP)期待外れに終わったこともあり、的確な補強と言えるのではないか。

 ブルペンは4年目のテイラー・ロジャーズ(LHP)、トレバー・メイ(RHP)、タイラー・ダフィー(RHP)、無名の新人ライン・ハーパー(RHP)が充実のシーズンを送っていて、獲得した両投手もプレーオフ経験があり厚みは増した。しかしダイソンは加入早々プレーオフとは無縁のマーリンズ相手に打ち込まれ、直後にIL入りと不安な船出。10月の戦いを考慮するとブルペンの怪我人続出はなんとしてでも避けたいところだ。

 ツインズは今回のトレードはブルペンがメインで先発投手や野手の目立った補強には動かなかった。野手は歴史的ハイペースでホームランを量産していて特に生え抜きの若手マックス・ケプラー(RF)、ホルヘ・ポランコ(SS)等と新加入組のネルソン・クルーズ(DH)、CJ・クロン等が見事にマッチしている。先発投手はホセ・ベリオス(RHP)とジェイク・オドリッジ(RHP)を中心に奮闘している。

 地区優勝さらにその先のプレーオフを勝ち抜くためにツインズはブルペン投手2人を獲得したが、先発陣の層の薄さは否めない。もちろん若く才能に溢れた選手がメジャーにもマイナーにも多くいるので長期的な視野を持ってでの補強は理解できる。だがマディソン・バムガーナーなどのエース級(LHP)は無理でもマーカス・ストローマン(RHP)やザック・ウィーラー(RHP)などの先発2〜3番手クラスの投手ならツインズのファーム組織を考慮しても獲得は不可能ではなかったはずだ。

 地区優勝筆頭候補ではあるがプレーオフではアストロズやヤンキースなどの重量級打線は避けて通れない。課題も散見する

1 層が薄いだけに先発投手がどれだけ試合を作れるか

2 また今季のツインズのオフェンスは長打力はあるが機動力が全くと言っていいほど使わないのもネックなところ。

3 そして最大の懸念はやはり選手のコンディションであろう。本来中心となって活躍してなければならないミゲル・サノー(3B)やバイロン・バクストン(CF)は怪我が多く、ネルソン・クルーズ(DH)も年齢を考えるといつ成績が落ちても不思議ではない。

 これらのいくつかのハードルを乗り越えた先に28年振りのワールドチャンピオンが待っている。

 

※9月3日に執筆された記事です。

 

Text by Eiji Kato

Photo link https://flic.kr/p/TiXgpL

2016 Team Preview:ミネソタ・ツインズ

20181871904_52528496d7_z

 

 

 

 

 

 

 

*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す。

  • 本拠地:ターゲット・フィールド
 

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml25/

 

広さ
レフト 103.3M
センター 123.1M
ライト 100M
フェンス高さ 2.4~7M
パークファクター平均*100
安打 103.9
ツーベース 97.9
スリーベース 81.6
HR 105.8
得点 99.4
  • 予想オーダー

1.ブライアン・ドージャー:2B
2Bとして両リーグ最多、自己最多の28HRをマークしたスラッガー。MLBでは4年間で打率.230〜.240台と確実性には欠けるものの、年々本塁打は増加傾向にある。14年に89四球/129三振だったのが、15年に61四球/148三振と悪化してしまったのが懸念される。

 

2.ジョー・マウアー:1B
ミネソタ出身、ツインズ一筋、MVP1度、首位打者3度、ゴールドグラブ賞3度、シルバースラッガー賞3度と輝かしい実績を残したフランテャイズプレーヤーだが、現在は大型契約を結んだ当初の「球界屈指の打てる捕手」の面影は全くなく、今や平均以下の1Bとなってしまった。度重なる怪我と脳震盪の影響で打撃に影響が出ているとされる。15年は自己最低の打率.265、出塁率.338に自己最多の112三振と不振に歯止めがきかず、18年まで年平均23Mの契約はチームにとって悩みの種となっている。

3.ミゲル・サノー:RF
パワーが魅力のドミニカ出身22歳。昨シーズンにメジャーデビューを果たすと、80試合で.269/.385/.530&18HRと爆発。ルーキーながら打席では威圧感が漂っていた。課題は三振の多さで、279打席で119三振とかなりのハイペースで三振を喫していた。また、パク・ビョンホの加入に伴いマイナーでも未経験のRFへコンバート。守備での不安が打撃にも影響することは避けたい。

4.トレバー・プルーフ:3B
12年以来の20HR以上となる22HRをマーク。.244/.307/.435とスラッシュラインは例年通りだった。3B守備は14年と比べるとDRS+6から-1、UZRは6.7から1.7と悪化してしまった。29歳と年齢的にもピークを迎える頃で、もう一段階上の存在になりたい。

5.エディー・ロザリオ:LF
昨シーズンはルーキーながら.267/.289/.459&13HR&11盗塁と結果を残した。初打席初本塁打、メジャー最多の15三塁打などインパクトも強かった。DRS+11、 UZR+7.4と守備でも貢献した。課題は積極的なアプローチのため四球が少なく、15四球/118三振に終わったことだ。まだ24歳、1つずつ改善していきたい。

6.パク・ビョンホ:DH
ポスティングに12.85Mを費やし、4年12Mの契約でKBOのネクセン・ヒーローズから加入した韓国の大砲。KBO史上初の2年連続50HR、歴代史上最多のシーズン146打点、4年連続本塁打&打点の二冠王ともはやKBOでは敵なしの状態だった。昨シーズンは.343/.436/.714&53HR&146打点。有望株のミゲル・サノーを外野にコンバートさせてまで起用することから期待がうかがえる。問題視されているのは三振の多さ。

7.エデュアルド・エスコバー:SS
シーズン途中からSSに定着。.262/.309/.445&12HRと初の2桁本塁打を記録するなど好調だった。DRS+2、UZR+2.6と、どちらもプラスを記録。両打ちという利点も生かしてチームに貢献したい。

8.カート・スズキ:C
ハワイ出身の日系3世。昨シーズンは131試合に出場したもののOPS.610&5HR、DRS-9と打撃でも守備でも低調な成績に終わってしまった。左腕には漢字で「鈴木」のタトゥーが入っている。

9.バイロン・バクストン:CF
昨シーズンにメジャーデビューしたルーキー。走攻守そろったトッププロスペクトとして期待され、スピードと守備ではメジャーでも十分通用することは証明済み。課題は打撃で、.209/.250/.326&2HRと苦しんだ。特に左投手に対してOPS.318とさっぱり打てなかった。打撃さえ改善させれば新人王の有力候補であることは間違いない。

 

2015 Rookie Review:アメリカン・リーグ中地区

19195094655_20b89f3c02_z

 

 

 

 

 

 

 

2015年のMLBを彩ったルーキーたちをレビューする。今回はア・リーグ中地区だ。
シカゴ・ホワイトソックス/クリーブランド・インディアンス/デトロイト・タイガース/カンザスシティ・ロイヤルズ/ミネソタ・ツインズ 

  • シカゴ・ホワイトソックス

トレイス・トンプソン:OF

ンプソンは2009年にホワイトソックスに指名された外野手。元NBAプレイヤーの父と、現役のNBAプレイヤーの兄を持ち、2人と同様に非常に高い身体能力を持つ。この身体能力は守備に最も生かされており、足も速く非常に広いレンジを誇っている。

比較対象としてはアレックス・リオス(KC)と比較されていた。しかし、引っ張った時のパワーは目を見張るものがあるが、そのパワーは常時発揮できず、ポップフライの多さやアベレージを残せるタイプでもない点から、リオスより打撃面で劣ると評価されていた。将来像としては試合終盤に出てくる4番手外野手があげられていた。

 

 

トンプソンは今シーズンAAAで開幕を迎えていた。不調だったここ3年の成績よ比べるといい方に転じており、それが認められて、8月の初めにメジャー昇格となる。初出場時は代打で三振を喫するものの初スタメンとなった試合では2打数2安打1二塁打をマークした。その後は懸念されていた打撃が好調で8月は35打席に立ち.469/.514/.844たる成績をマーク。9月以降は完全にレギュラーとして定着した。最終的なスタッツは.295/.363/.533、5本塁打だった。

出場機会が限られていたため新人王争いには顔を出せなかったものの、OPS、wOBA、wRC+などの指標では全てアメリカン・リーグ2位と打撃の不安さを示唆していた前評判を覆す結果となった。無理に逆方向を意識せず、得意の引っ張りを意識した打撃で引っ張った打球の割合は全打球の50%を占めており、その影響か打球のラインドライブ率が29.2%とメジャー平均よりも9%ほど高かった。

自慢の足では1盗塁しかマークできなかったが、もう1つのセールスポイントである守備ではDRS+3だった。本来はCFだがアダム・イートンがいたためRFやLFを守る機会が多かった。しかし、今年のイートンのDRSは-14でメジャーワースト3位となっているため来シーズン以降はトンプソンがCFを守る可能性が高い。