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ジョーイ・ギャロが通算100本塁打を達成

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Written by Akiyuki Suzuki and Edited by Tsubasa Komiyama

Photo link https://flic.kr/p/ZNxZC2

 現地時間5月9日、パイレーツの本拠地PNCパークで行われた試合で、レンジャーズのジョーイ・ギャロ(OF)が3回にニック・キンガム(RHP)からツーランホームランを放った。これがギャロのメジャー通算100号ホームランとなった。センター方向に飛んだホームランはスタンドを遥か超えて行く場外ホームランとなり、ギャロらしい飛距離のホームランだった。

 

 しかし、この100号ホームランには飛距離以外にもギャロならではの記録もついてきた。

 まず通算377試合での100号はアメリカン・リーグでは史上最速であり、メジャー全体でも歴代3位の速さでの達成となった。ギャロのホームランを打つ能力に関しては、これまでのメジャーリーガーの中でもトップクラスであることが改めて証明される形となった。

 そしてもう一つギャロが達成した記録は、メジャー史上初となる通算100単打を記録する前の通算100本塁打達成である。100号を達成した時点でギャロは単打93本。次に単打が少なかったラッセル・ブラニアン(元SEA他)は172本である。このことから、いかにギャロがホームランを打つことに特化しているか分かる。

 ちなみにブラニアンの次に少なかったのがライアン・ハワード(元PHI他)の176本で、4番目はクリス・カーター(OF)の179本となっており、ホームランを打つことに特化した他の打者も100号ホームランを放つまでにこれだけの単打を放っていた。さらにはギャロやカーターのような打者の象徴であるアダム・ダン(元CIN他)はもっと多くの単打を放っている。

 日本のプロ野球では先日、オリックス・バファローズの“ラオウ”の愛称で有名な杉本裕太郎(OF)がプロ通算9安打目(それまでの8安打は本塁打が6本、二塁打が2本)で初めて単打を放ったことが話題となっており、日米でホームランに関わる非常に珍しい記録が続けて誕生する結果となった。

 

2017 Top 20 Prospects:ピッツバーグ・パイレーツ

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

1. オースティン・メドウズ:OF
高いヒッティングスキルに高評価を得る。スイングは下半身と上半身のバランスがしっかりと取れており、無駄がなく、ボールまで最短距離でバットが出せている。ストライクゾーンの見極めもよく、三振は非常に少ない。徐々に筋肉をつけてきており、平均以上のパワーを発揮するのではないかという声もある。スピードはあるが、肩が弱いため将来は現在守っているCFからLFに移ることになるだろう。

2. タイラー・グラスノー:RHP
常時90マイル後半の速球を投げ込む剛腕。昨シーズンはAAAでストライクを取るのに苦労し、以前から指摘されていたチェンジアップのクオリティの低さを改善するどころかほとんど使わなかったが、それでも圧倒的な成績を残しメジャーデビューを果たした。メジャーでもAAAと同じ傾向にあり1年間ローテーションを守っていくのなら、この2点の改善は必須だろう。

3. ジョシュ・ベル:1B
打撃ではメドウズと負けず劣らずのものを持っている。ストライクゾーンの見極めに優れ、どの方向にもHRを打てるパワーを有しており、ハイアベレージを残すこともできる。問題は守備でOF守備が下手なので1Bに転向させたが、1Bも満足に守れていない。DHのないナショナル・リーグなので起用方法に頭を悩まされることになるだろう。

4. ケブライン・ヘイズ:3B
ボールに対する反応や、ブレーキングボールへの対応で高い能力を見せる。バットスピードが平均的だが、引っ張った時のパワーは悪くなくシーズン15HR程度ならマークできるだろう。守備では改善の余地がある部分は多いが、肩は非常に強いため将来は平均以上の3Bになれる可能性がある。

5. ウィル・クレイグ:3B
16年ドラフト全体22位指名。コンパクトなスイングでラインドライブを量産できる打撃が最大の武器。ストライクゾーンの見極めに優れており、昨シーズンは三振より四球の数が多かった。プロ入り後長打が減っており、木バットへの対応ができていないのではないかとの声もある。大柄な体格のためスピードは皆無で、守備の動きも悪い。肩は強いが、将来は1Bに回されることになるだろう。

6. ミッチ・ケラー:RHP
コントロールを乱し、四球を連発した一昨年から一転して昨シーズンはほとんど四球を出すことがなかった。最速97マイルの沈む速球とカーブのコンビネーション。カーブは曲がり落ちるアクションを見せ、速球と緩急をつけて空振りを奪うことができる。チェンジアップも投げるが改善の余地あり。マウンドの傾斜を上手く使ったデリバリーは力感がなく先発として投げ続けることができるだろう。

7. ユディ・ガルシア:RHP
90マイル中盤の速球で打者を圧倒することができる。最大の強みは終盤になっても球速が落ちないこと。スライダー、チェンジアップといったブレーキングボールはまだ不安定だが、スライダーは平均以上のボールになるポテンシャルがある。デリバリーは力感がなく、スムーズなので先発向き。今年で24歳だが、まだA以上で投げたことがなく早期昇格が待たれる。

8. テイラー・ハーン:LHP
最速100マイルをマークする速球が武器。この速球とキレのいいスライダーで大量に三振を奪う。デリバリーはモーションが大きいため故障のリスクが高い。また、3塁側へと体が流れるためコントロールを乱す原因となっている。先発として投げ続けられるかは微妙なところだが、リリーフに回ったとしても圧倒的な成績を残せるだろう。

9. スティーブン・ブラルト:LHP
投げるボールはこれといって特徴的なものはないが、優れたコマンドでコーナーを突き打者を打ち取っていく。速球は最速でも93マイルで、スライダー、チェンジアップも平均的なクオリティ。それでもデリバリーを崩さず、試合をしっかりと作る能力を有している。先発4/5番手としては優秀な部類に入るだろう。

10. ルイス・エスコバー:RHP
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球の球速は平凡だが、よく沈みゴロを打たせるには最適。また、今後体重つけていくことによって球速が上がる可能性もある。スライダー、チェンジアップともに速球と同じアームスピードで投げられ、キレもいいためどちらもアウトピッチとして空振りを奪うことができる。デリバリーは力感が強く、無駄な動きが多いためコントロールを乱すことがしばしばある。

11. ケビン・ニューマン:SS
ヒッティングスキル優れ、常にハイアベレージを残すことができる。ストライクゾーンの見極めもいいため出塁率も高い。昨シーズンはBB/K=43/36だった。その一方でパワーは全くと言っていいほどなく、シーズン5HRが関の山だろう。スピードは平均以上だが、レギュラーとしてSSを守れるほどの能力を持ち合わせてはおらず、将来は2Bに移ることになるだろう。

12. ニック・キンガム:RHP
15年にトミー・ジョン手術を受け、昨シーズン途中に復帰した大型投手。速球の球速は常時90マイル前半だが、しっかりとコマンドよく投げることができている。アウトピッチとして使うパワーカーブも打者のタイミングを外すのには有効なボール。チェンジアップのクオリティも悪くない。デリバリーも力感がなく、長い回を投げることができる。今シーズン中にはメジャーに昇格するだろう。

13. トラビス・マクグレガー:RHP
16年ドラフト2巡目指名。速球は常時90マイル前半だが、身長の割りに細身のため今後球速が上昇する可能性は高い。チェンジアップのクオリティは高く、速球と緩急をつけて空振りを奪うことができる。メークアップにも高い評価を得ている。

14. アレン・ハンソン:2B
コンタクトスキルに優れたスイッチヒッター。小柄でスイングもコンタクト重視のためパワーは平均以下。レギュラークラスの打力があるかは微妙なところ。スピードは平均以上だが、マイナーでの盗塁成功率は通算で70%とイマイチ。かつてはSSをメインに守っていたが、肩が弱く今は2Bを中心に内外野をこなしている。 

15. トレバー・ウィリアムズ:RHP
90マイル前半のヘビーシンカーでゴロを量産するグラウンドボーラー。アウトピッチはスライダーで左打者に対して有効な武器。ストライクゾーンに集めるだけのコントロールは有しているが、細かいコマンドはないためメジャーでは甘く入ったボールをHRにされる場面が目立った。実力は先発5番手クラスか。 

16. コール・タッカー:SS
昨シーズンは打撃に進歩がないまま終了となった元1巡目指名選手。A+で主にプレーするも打率は低空飛行を続け、長打もそれほど打たずに肩の故障で少ない出場試合数となった。スピードは平均以上で守備も光るものを見せているが、それだけではメジャーでプレーできるレベルにまで到達するのは難しいだろう。

17. エリアス・ディアズ:C
既にメジャーで試合にも出ている守備型C。ブロッキング、キャッチングなどに優れており、リリースも早いため平均的な肩の強さでもある程度の盗塁阻止能力を備えている。 打撃はコンタクトを重視しているが、引っ張り傾向が強いので打率は平凡。早打ちのため四球も少ない。総合的に見るとCとしては平均的な打力の持ち主。

18. ジョーダン・ラプロウ:OF
パワーポテンシャルとスピードに光るものを見せるタレント。昨シーズンは肩の故障で満足のいく成績を残せなかったが持っている能力は低くない。打率は低いが、ストライクゾーンの見極めは悪くなく三振も少ない。一昨年は3Bも守っていたが、昨シーズンから再びLFに専念している。

19. ブレイデン・オーグル:LHP
16年ドラフト4巡目指名。ハイシーリング&ハイリスクなタレント。速球の最速は96マイルに達し、今後もさらに速くなる可能性はある。大きく曲がるカーブも空振りを奪うには有効な球種。デリバリーは力感が強く、不安定なためコントロールが安定しない原因となっている。上手く育成できれば先発2/3番手クラスになれるかもしれない。

20. ゲイジ・ヒンス:RHP
現在の速球の最速は95マイルだが、今後さらに球速が上がる可能性はある。アウトピッチはカーブでキレがよく空振りを奪うことができる。チェンジアップは発展途上。昨シーズンは終盤に四球を連発し、ボールが高めに浮いてしまうことも多くなりシーズンを通して投げるスタミナが足りないとの声もある。

 

Text by Ookaya Ryota
写真:https://flic.kr/p/wKTmpr

2016 Top 20 Prospects:ピッツバーグ・パイレーツ

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

 

1. タイラー・グラスノー:RHP
粗削りながら傑出した支配力の持ち主。2A&3Aでは109.1回/136K/43BB/防御率2.39と素晴らしい内容。90マイル半ばのストレート&カーブのコンビネーションで打者を捻じ伏せる。課題の制球を安定させていきたい。6-8/225の体格を自在に操れるようになればエース級の投手になり得るだろう。 

2. オースティン・メドウズ:OF
13年ドラフト全体9位。5ツールの才能の持ち主でパワー&アスレチックさを兼ね備えたバッティングはジョシュ・ハミルトン(LAA)と比較される。CF守備ではプラスのスピードを生かしたインスティンクト溢れる動きを見せているが、アームの乏しさがネック。 A+&2AではOPS.781。 

3. ジョシュ・ベル:OF/1B
球宴6度の名選手ボビー・ボニーヤ(元PIT)と比較される万能スイッチヒッター。スムーズなスイング&発達したアプローチに支えられた上質なミドルヒッティングで2A&3Aでは打率.317、本塁打7、OPS.838、65K、65BB。外野陣が飽和していることもあり、1Bコンバート。 

4. ジェームソン・タヤン:RHP
10年ドラフト全体2位指名を受けたエースポテンシャルも、 トミージョン手術から復帰できずに結局2年続けて全休。健康であれば96マイルのストレート&パワーカーブ&チェンジアップのコンビネーションは印象的。コマンドも安定しており、ハイレベルなパフォーマンスが期待される。 

5. アレン・ハンソン:SS/2B
オフェンス面での評価が高く、マイナー通算でOPS.787&ISO.160をマークしている。アグレッシブなアプローチでコンタクトを生み出し、相応なパワーも秘める。35盗塁を決めるなどスピード&走塁技術も上質。守備では肩の弱さからSSよりも2Bの方がフィットすると見られている。

6. ハロルド・ラミレス:OF
コロンビア出身。5-10/210と体格には恵まれていないがアスレチック。クセのないスイングからライナーを打ち分ける。A+では打率.337、出塁率.399、OPS.857と素晴らしいパフォーマンス。スピードは十分もCFとしては肩が弱い。故障の多さもネック。 

7.  リース・マグワイア:C
プレミアクラスと評されるディフェンダーで肩&スローイング&キャッチング&ブロッキングを兼ね備える。フィールド全体を扱ったコンタクトヒッティングを見せているが、OPS.595&本塁打0とパワー不足が顕著。メークアップの評価も高くチームのリーダー的存在。

8. ケブライアン・ヘイズ:3B
15年ドラフト全体32位。父チャーリーは7球団を渡り歩いたメジャー通算144ホーマーの三塁手。ヒッティングセンスに優れており、力みのないスイングから外野の間を破るバッティングは父親と比較される。打球への反応が速く、肩も強いことから平均以上のディフェンダーになれると見られている。 

9. コール・タッカー:SS
14年ドラフト全体24位。アスレチックなSSとして評価が高く、ポジションに残れる才能を示している。スピード&肩&守備範囲はいずれも平均以上。バッティングは未発達でパワーに欠けるが、6-3/185たるフレームから向上の余地を残す。1Aでは打率.293、本塁打2、盗塁25。

10. ニック・キンガム:RHP
今季5月にトミージョン手術。95マイルに達するストレート&マイナー屈指のカーブ&平均以上のチェンジアップを効果的に織り交ぜる。マイナー通算防御率3.35&BB/9=2.6と毎年安定した成績を残しており、ローテーション半ばクラスのイニングイーターになれる存在。 

11. ユーディ・ガルシア:RHP
1Aで12勝5敗、防御率2.10、K/9=8.1とブレーク。常時90マイル中盤を叩き出すストレートは97-98マイルにも達する。カーブはアウトピッチとして有効で、空振り&ゴロを生み出せる。全体的に未洗練だが、チェンジアップ&コマンドが磨かれればローテーションクラス。 

12. エリアス・ディアズ:C
プレミアムクラスのディフェンスを示す。肩は20-80スケールで80評価を受け、キャッチング&ブロッキングも成熟している。打撃の評価は決して高くないが、コンタクト&アプローチが安定しており、3Aで打率.271、本塁打4、OPS.711。

13. ケビン・ニューマン:SS
15年ドラフト全体19位。ヒットツールの評価が高く、大学では木製バットを用いるリーグで2年連続首位打者を獲得。ゾーン理解に支えられたコンタクトヒッティングで広角に打ち分ける。平均的な守備範囲&肩から2B向きとの見方が強い。 

14. スティーブン・タープリー:LHP 
滑らかなフォームから投げ込まれるストレートは97マイルにも達する。沈む速球とカーブのコンビネーションで1Aでは11勝4敗、防御率2.48、K/BB=4.2をマーク。チェンジアップ&スライダーも扱うことができ、コマンドも安定。アップサイドはローテ3番手級。

15. アダム・フレイザー:SS/OF
『プレミア12』ではアメリカ代表としてプレーし、チーム2位の打率.318をマーク。目立ったツールは持っていないが、シャープに打ち分けるバッティングで2Aでは打率.324、本塁打2、OPS.801。42K/34BBとゾーン理解も深い。CFでも29試合プレーしておりユーティリティーとして期待される。 

16. スティーブン・ブラルト:LHP
トラビス・スナイダーとのトレードでBAL→PIT。90マイル前後のストレート&スライダー&チェンジアップのコンビネーション。A+&2Aでは28先発して13勝4敗、防御率2.43、K/BB=3.13をマーク。ゴロアウトも多く、ローテーション下位のイニングイーターとして期待される。

17. ウィリー・ガルシア:OF
マイナーでは4年連続15ホーマーをクリア。目立つパワーポテンシャルの持ち主であり、相応のスピードも示している。123K/23BBとアプローチが粗くコンタクトを生み出すのに苦労している。外野守備では傑出した強肩を披露し、117試合で18補殺を記録。 

18. チャド・クール:RHP
90マイル前半のシンカーを主体にゴロの山を築く。2Aでは26先発して11勝&防御率2.48をマーク。スライダー&チェンジアップの向上が課題となっており、上のレベルでもパフォーマンスを維持するには、シンカーの他に信頼できる変化球が欲しい。 

19. ジョーダン・ルプロウ:3B
1Aでは106試合出場してOPS.830&12ホーマー。パワーと選球眼に秀でており、ISO.200&四球率12.7%と持ち味を十分に発揮。元々大は外野を守っており、3Bを始めたのは今年に入ってからで21失策と粗さが目立つ。将来像はロニー・チゼンホール(CLE)。

20. トレバー・ウィリアムズ:RHP
10月にトレードでMIA→PIT。90マイル前半のツーシームを低めに集めゴロに打たせるクレバーなピッチング。キャリア3年でHR/9=0.4と被本塁打の少なさも特徴。マイナーではフォームの向上に取り組んでおり、コマンドも安定している。 

Plus One Prospect
ケビン・クレイマー:2B
15年ドラフト2巡目指名。バットコントロールに長けており、フィールド全体を扱ったスプレーヒッティングができる。アプローチも素晴らしくA-では46試合で28K/25BB。0ホーマーとパワーは乏しいが打率.305をマーク。大学ではSSも、肩の弱さからプロでは2Bとしてプレーしている。
 

 

 Text by Haruki SAKURAI
写真:https://flic.kr/p/x14rtN