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2016 NLDS Review:CHC vs SF

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NLDS:CHC 3-1 SF

 *Game部のリンクでゲームのRecapをチェック可。

Game1 CHC 1-0 SF
勝:ジョン・レスター(1-0) 負:ジョニー・クエト(0-1) S:アロルディス・チャップマン(1)

Game2 CHC 5-2 SF
勝:トラビス・ウッド(1-0) 負:ジェフ・サマージャ(0-1) S:チャップマン(2)

Game3 CHC 5-6 SF
勝:タイ・ブラック(1-0) 負マイク・:モンゴメリー(0-1)

Game4 CHC 6-5 SF
勝:ヘクター・ロンドン(1-0) 負:ウィル・スミス(0-1) S:チャップマン(3)

 

108年ぶりのワールドチャンピオンを目指すシカゴ・カブスと、2010年以降12年、14年と偶数年には必ずワールドチャンピオンになってきたサンフランシスコ・ジャイアンツとのナショナルリーグ・ディビジョンシリーズ。レギュラーシーズンでシーズン30球団最多のシーズン103勝を挙げたカブスと、短期決戦の戦い方を熟知しワイルドカードを勝ち抜いてきたジャイアンツ。ジョー・マッドンとブルース・ボウチーという稀代の名将対決となったこのシリーズは4試合中3試合が1点差ゲームという緊迫したシリーズとなった。

 

このシリーズの注目点とシリーズを通して活躍した選手をピックアップしていく。

 

注目点→「終盤での得点」と「ブルペンの層の厚さ」

カブスがシリーズを制することができた原因はこの2つが大きかったと言えるだろう。第1戦ではジョン・レスターとジョニー・クエトが壮絶な投手戦を繰り広げ、8回裏のハビアー・バイエズのホームランの1点を守りきったカブスが勝利。終盤での一撃で勝利を決めた。

第2戦ではカブス先発ヘンドリクスが3回途中で打球を右腕に受けるアクシデントで緊急降板したものの、5人の投手リレーでリードを守りきり、ブルペンの層の厚さを見せつけた。

第3戦ではホームに戻ったジャイアンツが勝利。8回裏に3点を取って逆転するも、9回にリードを守りきれずに延長に突入。13回裏にサヨナラ勝利で勝利するも、9回を投げるセルジオ・ロモに不安を抱く勝利となってしまった。この不安が第4戦の勝負を分けたと言っても良いかもしれない。

そしてカブス2勝、ジャイアンツ1勝で迎えた第4戦。カブスはジャイアンツ先発マット・ムーアに苦戦し8回が終わって2-5と3点のビハインド。ジャイアンツが2勝2敗に持ち込むかと思われたが、継投に入った9回、前日に不安を露呈したブルペンにカブス打線が襲いかかった。

昨日の乱調で32球を投げたロモを回の頭から使うのをためらったジャイアンツは調子の良かったルーキーのデレク・ロウがマウンドに上がるも、ブライアントにヒットを浴びる。すかさず左のリゾに対して左投手のハビアー・ロペスを送るもフォアボール。我慢できずにロモを投入するもベン・ゾブリストにツーベースを許し2点差。またも投手交代でこの回4人目となるウィル・スミスが登板するも、代打ウィルソン・コントレラスに同点タイムリーを献上。守備のミスも重なり5人目ハンター・ストリックランドがバイエズに勝ち越しタイムリーヒットを打たれて勝負あり。

9回裏は前日に打たれたカブスの守護神、チャップマンが三者連続三振で締め、カブスが6-5で勝利しNLCSへと駒を進めた。

やはり勝負を分けたのは、9回のジャイアンツリリーフ陣だろう。ワンアウト取るまでに3点を失い、この間に投げた投手は4人。細かい継投も実らず最後までクローザーに泣かされるシーズンとなった。

 


 

 

最後にシリーズで活躍した選手について取り上げる。

カブスでは攻守にわたってラッキーボーイ的な活躍をしたバイエズだろう。初戦の劇的なホームランから始まり、第4戦の9回での決勝点となるタイムリーヒットまで、全試合で安打を記録しカブス打線を引っ張った。守備面でもランナーへのタッチの速さで盗塁阻止に貢献。攻守共に中心となった。

一方のジャイアンツではコナー・ギレスピーとジョー・パニックの二人を推したい。第3戦ではギレスピーが難攻不落と思われたカブスのクローザー、チャップマンから逆転となるスリーベースで2打点をあげれば、パニックは13回裏のサヨナラツーベース含む3安打。第4戦でもギレスピーが4打数4安打、パニックが3打数1安打で共に1打点と、第1戦、第2戦と抑えこまれたジャイアンツ打線の火付け役となった。

 

Text by Kazuki Shirai
写真: https://flic.kr/p/zjGfkL

2016 Playoff Preview:シカゴ・カブス

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レギュラーシーズンは終わりを迎え、熱いポストシーズンが始まろうとしている。今回は108年ぶりの悲願のワールドチャンピオンを目指すシカゴ・カブスの注目すべき点をピックアップしよう。

 

  • 最大の武器…鉄壁の守備と安定した投手陣

今シーズン103勝を挙げナショナル・リーグ中地区を制したシカゴ・カブスだが、それを支えたのは強固な守備陣に支えられた安定した投手陣の存在が大きい。チーム全体でのDRSは+82、UZRは+73.7と30球団で断トツの数字を記録した。その守備に支えられチーム防御率3.15はMLB全30球団で最高で、2位のワシントン・ナショナルズですらチーム防御率3.51と大きく差をつけていることからも今シーズンのカブスの投手陣がいかに強力なものだったかが伺える。

先発投手のみに限って見ると、防御率2.96と更に優秀な数字を残している。これは、ジョン・レスター、カイル・ヘンドリクス、ジェイク・アリエタ、ジョン・ラッキー、ジェイソン・ハメルといった5人の先発投手が大きな離脱もなくローテーションを守ってくれたからだ。

結果的にシーズン162試合中この5人以外が先発した試合はわずか10試合、5人全員が2桁勝利を記録し、5人の勝敗を合計すると81勝39敗という強力な先発陣を形成した。防御率ランキングも両リーグ1位、2位がヘンドリクスとレスターのワンツーフィニッシュを飾った。

一方で先発陣に比べると、リリーフ陣には大きな問題はなくとも多少の不安は残る。シーズン途中で獲得したクローザーのアロルディス・チャップマンに関しては問題ないものの、チャップマンの前を担うセットアッパーであるヘクター・ロンドン、ペドロ・ストロップには不安が残る。

ロンドンは前半戦はクローザーとして絶好調、セーブ機会が少なくセーブ数こそ少なかったもののオールスター前は防御率1点台と抜群の安定感を誇っていた。ところがチャップマンを獲得して役割がセットアッパーへ変更、同じタイミングで怪我により離脱し、復帰後の9月は8試合で防御率8.53と失点する機会が増えてしまった。怪我の影響か、それとも役割変更が合わなかったのか、ポストシーズンでの復調を願うばかりだ。ストロップに関しては怪我により8月10日〜9月23日まで登板がなかったことが不安材料だ。ただし復帰後は4試合に投げ1失点したものの影響は少なそうにも見える。

 

 

  • もうひとつの武器…高い出塁率

今シーズンのカブスは打撃面でも30球団中3位の808得点を記録する高い得点能力を誇った。しかしチーム打率は30球団中14位タイの.256、チーム本塁打数も13位の199本と決して優れたものではなかった。その中で高い得点能力を維持できたのは、高い出塁能力が武器となったのは間違い無いだろう。

チーム全体で選んだ四球の数は656個に上り、全30球団中1位だ。チーム出塁率も.343で強打のレッドソックスに次ぐ2位。ヒットもホームランも決して多いわけでは無いが、じっくりと出塁し得点を積み重ねていく野球が出来た結果だ。

チームトップの出塁率を記録したのがデクスター・ファウラーの出塁率.393。その次にベン・ゾブリストの.386、MVP級の成績を残したクリス・ブライアントとアンソニー・リゾーが揃って.385と高い出塁率を残した。ここで注目したいのが、この4人が主に1番〜4番の上位打線を担っていたことだ。

打力のあるこの4人が警戒され塁を埋めていくという状況が作り出される。そこで重要になるのが、彼らの後を打つ選手だ。今シーズンのカブスではその役割をアディソン・ラッセルが担っていたことは成績を見ると明らかだ。今シーズンのラッセルは.238/.321/.417、OPS.738で21HRとHR数以外は平凡な成績である。

しかし、打点数は95とかなり多い。95打点といえば、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの主砲のポール・ゴールドシュミットが、ラッセルよりも50打席以上多く打席に立って記録した打点数と全く同じ数字なのである。

ラッセルは決して得点圏に強い訳でもなく、得点圏打率は.251、OPSも.786である。それでもこれだけの打点を稼げるのは、前を打つ選手たちがいかに多くのチャンスを作り出しているかを表しているだろう。ポストシーズンでもいかに多く出塁しチャンスを生み出せるかが鍵になりそうだ。