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2019年 Draft Review:クリーブランド・インディアンス

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 今シーズンも終盤戦を迎え、地区優勝、ワイルドカード争いが激化している。19年シーズンも6月にドラフトを終え、各指名選手がマイナーでデビューを飾っている。そこで、期間は空いたが、各地区から球団を1つ取り上げ、指名を振り返ることにする。今回はアメリカンリーグ中地区からインディアンスの指名を振り返る。

 

1巡目(全体24位)ダニエル・エスピノ:RHP 右投右打

19年ドラフトプロスペクトTOP200の23位にランクイン。パナマ出身の投手で16年に米国に移住した。昨夏、ハンター・グリーン(CIN)がアンダーアーマーオールアメリカゲームでマークした球速を破った。速球は94-97マイル(最速100マイル以上)のレンジで4FBと2FBを投げ分ける。プロ入り後も球速は出ており、彼の生命線と言える。変化球は80マイル前半のスライダーと70マイルのカーブ、80マイル後半のチェンジアップ。体格は大きくなく、リリーバー向きとされているが、その身体を大きく使ったデリバリーが高出力を支えている。

2巡目(全体63位)ヨルディス・バルデス:SS 右投両打

守備力が評価されていた遊撃手。今春までドラフト有望株ではなかったが、打力をつけたことにより上位指名を勝ち得た。但し、バッティングは現状彼のアピールポイントではなくフィールディングに重点が置かれている。守備範囲が広く、捕球から送球までスムーズ。また、アームもプラス評価を受けている。難しい体勢から少ないステップでスローイングが出来る等、フィールディングはフレッシュである。長期的に遊撃手に留まることが出来るとされているが、メジャーの舞台で長期に渡って活躍するためにはバッティングを向上させたい。今季はAZでプレーして.179/.251/.247だった。

3巡目(全体101位)ジョー・ナランホ:1B 左投左打

ルーベン S. アヤラ高校出身。同校出身のドラフト指名選手は2005年まで遡ることが出来る。守備位置は一塁手だが、フィールディングのセンスがあるタイプであり、両翼でプレー可能かもしれない。いずれにせよ、内野の一角として投手の心強い味方になれるだろう。6’0の高身長から力強い打球を生み出す。今季はAZでプレーして177打数1本塁打と快音はあまり聞こえなかったが、.266/.345/.333とアプローチはまずまず。成長に併せて体重を増加させていけば、二桁本塁打を打てるようになるだろう。

4巡目(全体130位)クリスチャン・カイロ:SS 右投右打

ミゲル・カイロの息子であり、野球IQの高さとセンスに期待されている。LSU進学が既定路線だったため、4巡目指名ではあるが契約金はバルデスと大差ない高値となった。目立つ身体能力があるというよりは、センスが評価されているタイプ。体格も5’10/170と小柄であり、二塁手にコンバートされるかもしれない。今季はAZでプレーして.178/.324/.212だった。育成に時間がかかるであろうタイプなだけに、じっくりと育成をしていきたい。尚、今季は主に三塁手としてプレー。遊撃手として97.2イニングで6失策をマークしてしまい、フィールディングのアピールには失敗した。今後は二塁手や三塁手としてスキルを磨いていくことになるかもしれないが、まだ18歳であり伸び代は充分。

5巡目(全体160位)ハンター・ギャディス:RHP 右投右打

17年に、ジョージア州初となる大学生の米国代表に選出。速球は91-93マイルのレンジで沈む速球。変化球は80マイル前半のスライダーと70マイルのカーブ、70マイル前半のチェンジアップ。背中から急にボールが飛び出してくるようなデリバリーはデセプションに秀でるというよりは早すぎるようであり、コントロールの面であまり評価されていない。沈む速球とスライダーのコンビネーションは今後脅威になるはずだが、メイクアップにかかっているところが大きい。ただ、プロ入り後は驚異的なピッチングを披露しており、デリバリーの問題は杞憂に終わるかもしれない。

6巡目(全体190位)ジョーダン・ブラウン:SS 右投右打

6’3と大柄な遊撃手。今季はAZで26試合に出場し、OPS.475とアピールすることは出来なかったが、USA プライム・ベースボール・チームでプレー経験があり、60ヤード7.21秒と平均より足は速い。カイロとは逆に身体能力の高さが評価されているが、打球速度が低い等パワー不足が否めず、身体能力を成績に反映させるためには長い年月を必要とするだろう。

7巡目(全体220位)ザビオン・カリー:RHP 右投右打

カレッジではフライデーナイトスターターとしてプレー。5’10と小柄ながら90マイル前半の速球を投げ込んで三振を量産するピッチング。変化球はスライダーとチェンジアップ。リズミカルなデリバリーをしている。今季はカレッジで故障した影響からか傘下では投げておらず、プロでも投手優位なピッチングが出来るか否か、来季に注目したい。ピッチングスタイルを考えればリリーバー適性の方が高い。

8巡目(全体250位)ウィル・ブレナン:CF 左投左打

今季は9盗塁6盗塁死と制度はまずまずだったものの、214打数4三塁打とスピードが武器。25四球17三振とアプローチが秀でており、出塁機会が多い分盗塁の制度を向上させたい。ややパワーレスではあるものの、6’0/190と体格は悪くなく、コンタクトが良い。リードオフマンとしての適性がある。

9巡目(全体280位)ウィル・バートレット:1B 右投右打

6’3/215と成熟した体格のスラッガー候補。AZでプレーし、153打数1本塁打だったものの、12二塁打をマークしてOPS.765。三振の多いアプローチだが四球も多い。本職は一塁手だが左翼手としてもプレー。また、右翼手としては1イニングプレーしたのみだが、両翼でプレー可能であればバリューが増すだけに、増量は程々に体型を維持したい。

10巡目(全体310位)ザック・ハート:RHP 右投右打

6’4/235と大柄な体格。出身校であるフランクリン・ピアース大学はディビジョンⅡの大学ではあるものの、ハートはそこでスターターとして優秀な成績を収めた。今季は主にリリーバーとしてプレー。25.1回36奪三振と上出来だった一方で、被打率.320と打ち込まれ、防御率6.04。来季修正出来るか否かが今後の鍵になりそうだ。

 

総括

今年もハイスクールの選手を重視した選出となった。速球派のエスピノを筆頭として、素材型に分類することが出来る選手が目立つ。ナランホやバートレット等、長距離砲候補を指名しているが、外野手としてプレー可能な見通しが立っており、ワンツール型であっても潰しが効くようになっている。それ以外の野手は大は小を兼ねるということで遊撃手の指名が多い。高いフィールディングセンスを他のポジションでも活かせることだろう。マッケンジーやハンキンスとエスピノが並ぶことが出来れば、インディアンスの強力なローテーションは今後も安泰だろう。

 

Written by Tsubasa Komiyama

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