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トレバー・バウアーが絡んだ三角トレード

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 今年のMLBのトレードデッドラインはルールの変更か、それともプロスペクト重視のトレンドを受けてか例年に増して膠着していたが、期限まで24時間を切ったところで大型トレードが発表された。

 

CIN獲得

・トレバー・バウアー(CLEより加入)

 

CLE獲得

・ヤシエル・プイグ(CINより加入)

・スコット・モス(〃)

・フランミル・レイエス(SDより加入)

・ローガン・アレン(〃)

・ビクター・ノバ(〃)

 

SD獲得

・テイラー・トランメル(CINより加入)

 

 CINはバウアー(RHP)1人の獲得となった。今シーズンのPS進出が難しいことには変わりないが、飛躍の1年といえるほど善戦したCINにとって、来年以降にPS争いをするビジョンはもうはっきりと見えているはずだ。そんな中、今年だけでなく本格的にPS進出を見据えた動きをするであろう来年も保有できるバウアーをローテーションに加えることができるのは大きい。また今シーズンは昨年ほどの出来でないバウアーを、球界屈指の投手陣を作り上げたCINコーチ陣がどう指導するのかも楽しみである。

 懸念はバウアーが来年でFAとなってしまうことと、トッププロスペクトのトランメルを放出してしまったことだろうか。CINプロスペクトはグリーン(RHP)のTJ手術を筆頭に今季は伸び悩みの1年となっており、トランメルが抜けることでさらに層が薄くなることは否定できない。ただ、後のトレードで彼と同タイプのOFであるジェイムソン・ハナをOAKから獲得することに成功しており、ダメージを最小限に抑えている。

 

昨年のドラフト2巡目指名。選球眼もよくコンタクトに優れている。ラインドライブ性の打球を放ち、二塁打を量産するタイプ。最大のツールはスピード。

弱点はアームの弱さだが、それを補う打球判断の良さとスピードを持ち合わせているため、センターとしてプレーを続けられそうだ。身体能力に秀でた素材型。

Far East Division Prospect Handbook 2019より引用。(筆者が一部編集)

 

 バウアーについては昨オフからトレードの噂が尽きなかったが、ついに放出が実現することとなった。

 CLEにとっては年俸調停で高額になると見込まれ、ペイロールを圧迫するであろうバウアーを今の内に出来るだけ高く売っておきたいという算段だったと思われるが、レンタルながら後半戦好調のプイグ(OF)、今季不調ながら既にMLBデビュー済みでありトッププロスペクトでもあるアレン(LHP)、打低のペトコパークも何のそのといった強打者レイエス(OF)といったところにとどまらず、ワークホースタイプの投手であるモス(LHP)とR級ながら打棒が魅力のノバ(IF)といった有望株2人まで獲得することができた。レイエスとアレンは現在最低年俸な上、それぞれ2025年以降まで保有可能である。

 年俸のかかるバウアーで安くコントロールできる戦力のレイエス、アレンを手に入れたことで負担を軽減し、なおかつ、長期的な戦力の底上げに成功したといえる。さらに傘下の補充まで同時に行えたのであるから、CLEとしてはしてやったりのトレードではないだろうか。

 

2019年MLBオールスター

Hyun-Jin Ryu

 

 

 

 

 

 

 

 今年のオールスターは節目となる90回目だ。7月9日にクリーブランド・インディアンスの本拠地であるプログレッシブ・フィールドで行われる。クリーブランドでオールスターが開催されるのは史上最多の6回目であり、プログレッシブ・フィールドでは1997年以来2度目、球場開設25周年とこちらも節目である。

  All-Stars Starters
  American League National League
C ゲイリー・サンチェス(NYY) ウィルソン・コントレラス(CHC)
1B カルロス・サンタナ(CLE) フレディー・フリーマン(ATL)
2B DJ ルメイヒュー(NYY) ケーテル・マルテ(ARI)
3B アレックス・ブレグマン(HOU) ノーラン・アレナド(COL)
SS ホルヘ・ポランコ(MIN) ハビアー・バイエス(CHC)
OF マイク・トラウト(LAA) クリスチャン・イエリッチ(MIL)
OF ジョージ・スプリンガー(HOU) コディ・ベリンジャー(LAD)
OF マイケル・ブラントリー(HOU) ロナルド・アクーニャ Jr.(ATL)
DH J.D. マルティネス(BOS)  

 

 本コラムでは、「アメリカン・リーグ」、「ナショナル・リーグ」、「ホームランダービー」、「SiriusXM All-Star Futures Game 要注目選手」について触れている。

Written by Tsubasa Komiyama and Yu Ohkura

Photo link https://flic.kr/p/ecTugh

 

Sleeper Prospects NL West

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 現段階では名の知れていないプロスペクトである『スリーパー』を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。また、選出基準はMLB.comのチームトップ30及びFEDのチームトップ20圏外の選手とした。

  • アリゾナ・ダイアモンドバックス

ケビン・クロン:1B
C.J. クロン(LAA)の弟。15年はA+で27ホーマー&97打点&OPS.808をマーク。兄と同じく大柄なヒッティングプロスペクトで、127試合/131K/28BBとアプローチの粗さも兄譲り。キャリア2年で0盗塁とアスリート性は皆無。 

 

ザック・ゴッドリー:RHP
アウトピッチであるカッターと90マイル前半の速球主体にパワフルなピッチング。A+で防御率2.27&K/9=9.3の好成績を残すとメジャーでも9登板(6先発)して防御率3.11&K/9=8.3とパワフルな内容。 コマンドは平凡で、チーム状況から先発のデプスとしての起用になるだろう。

ホドリゴ・タカハシ:RHP
14年1月に契約するとほとんどのインターナショナル選手がDSLでプレーを始める中、いきなりRで米国デビュー。15年は歳上揃いのRで8勝1敗と好投。年齢以上に発達した投球スキルを披露。 5-11と体格は平凡も3球種をコマンドよく投げ込む。

マット・レイリー:OF
14年ドラフト3巡目。高い打撃センスの持ち主も故障などによりプロ入り2年でわずか32試合の出場のみ。現段階ではラインドライブの打球がほとんどだが、素早いスイングスピードから平均以上のパワーを秘めている。肩の弱さからLF向き。打撃で存在感を示したい。

ダニエル・ギブソン:LHP
15年はA+&2Aでリリーフとして53登板して防御率1.56&K/9=10.0&被打率.191と支配的な投球。92-95マイルのストレート&平均以上のスライダー&平均レベルのカーブ。日によってコマンドのばらつきがあるのが課題。