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Weekly Report : Week-1,2

3つのハイライトで1週間のメジャーリーグを辿る。Week-1,2のキーワードは「開幕」「大谷翔平」「二刀流」だ。
・開幕
いよいよメジャーリーグが開幕した。昨シーズンはヒューストン・アストロズがワールドチャンピョンに輝いたが、今シーズンはどこが頂点に輝くのか今から楽しみが募るばかりだ。ここでは今シーズンの注目ポイントを紹介していく。まずは「補強」だ。ボストン・レッドソックス、ロサンゼルス・エンゼルスなどオフには多くのチームが大補強を行い、今シーズンは勝負をかけるチームと再建を進めるチームがはっきりしている印象を受ける。中でもニューヨーク・ヤンキースは昨シーズンのポストシーズンでアストロズを追い込んだ戦力を保有するチームだが、そこにナリーグ本塁打王のジャンカルロ・スタントン、ナリーグ7位となる37二塁打を記録したブランドン・ドルーリー、14年にはシルバースラッガー賞に輝いたニール・ウォーカーを加え、超強力打線を作り上げた。投手陣もエースのルイス・セベリーノを中心に先発は数が揃っており、リリーフもメジャーNo.1クラスと今シーズンのワールドチャンピョン候補No.1といっても過言ではないだろう。ニューヨークと言えばメッツも忘れてはいけない。オフにはジェイ・ブルース、トッド・フレイジャー、エイドリアン・ゴンザレスなどを加える補強を敢行。マイケル・コンフォートやヨエニス・セスペデスら実力者も多く、アメッド・ロサリオ、ブランドン・ニモといった若手選手もいるなどバランスが良く、更に毎年誰かが故障に苦しみ揃うことのない先発陣が今シーズンは無事に開幕を迎えるなど今シーズンに掛かる期待は大きい。実際に開幕は好スタートを切っており、ワイルドカード、さらには地区優勝の可能性も0とは言えない。
次に「プロスペクト」にも注目して欲しい。次のキーワードでも取り上げる大谷翔平を中心にアトランタ・ブレーブスのロナルド・アクーニャ、ヤンキースのグレイバー・トーレス、ワシントン・ナショナルズのビクター・ロブレスなどトッププロスペクトが今シーズン中のメジャー定着が予想されており、彼らの活躍次第ではチームのシーズン成績にも影響してくるだろう。Far East Divisionでは彼らのようなプロスペクトを各チーム15人ずつ掲載した「Far East Division Prospect Handbook 2018」を発売している。今シーズン以降のメジャーリーグを楽しむための一冊となっているため是非とも手に取って見てみてください。
リンク→https://fedbook2018.thebase.in/items/10563612
2017 Draft Review:アメリカン・リーグ東地区

*順位:選手名:出身校:ポジション:身長/体重
- ボルティモア・オリオールズ
21:D.L.ホール:バルドスタ高校:LHP:182cm/81kg
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。カーブは今ドラフトの高校生投手の中でも有数と言われており、評価は高い。昨夏から投げ始めたチェンジアップはまだまだ発展途上。細身の体格であるためデリバリーが不安定になる時があり、その際に速球のコントロールをつけることができなくなる点は要改善。小柄でもあるため成長がなければ1年間先発として投げ通すことができるのかという点でも不安が残る。
60:アダム・ホール:ルーカス高校:SS:180cm/74kg
小柄な体格ながらも優れたバッティングセンスを持つカナダ人。内角のボールを引っ張り、外角のボールを上手く流すスキルを持ち合わせている。カナダ出身カナダ育ちだが、大学生やマイナーリーガーとの対戦も多く、90マイル後半の速球への対応も心得ている。ただ、やはりパワーは他の選手と比べて見劣りする。スピードは平均以上で、体格もSS向きだが、肩の強さは平凡。
74:ザック・ローザー:ザビアー大学:LHP:187cm/106kg
速球は最速でも93マイルと威力に欠けるが、カーブとチェンジアップを混ぜ合わせることで緩急をつける。スリークォーター気味のデリバリーはデセプションに優れており、速球の遅さをカバーしている。元々それほどコントロール、コマンド共に悪くないが、今年はK/9が急上昇した代わりにBB/9が悪化。これが一時的なものなのか注目していきたい。大柄な体格は先発向きで将来像はイニングイーター。
2017 Draft Quick Look

メジャーリーグでは現地12日より2017年ドラフトがスタートし、同日には計75人が指名を受けた。以下にはその結果をリスト形式で整理する。選手横の#数字は当サイトのモック順位を表す。
順位 | チーム | 選手名 | ポジション | 出身校 |
1 | MIN | ロイス・ルイス #3 | SS | ジェイセラカトリック高校 |
2 |
CIN | ハンター・グリーン #1 | SS/RHP | ノートルダム高校 |
3 | SD | マッケンジー・ゴア #14 | LHP | ホワイトビル高校 |
4 | TB | ブレンダン・マッケイ #2 | 1B/LHP | ルイビル大学 |
5 | ATL | カイル・ライト #9 | RHP | バンダービルト大学 |
6 | OAK | オースティン・ベック #10 | OF | ノースデビッドソン高校 |
7 | ARI | パビン・スミス #15 | 1B | バージニア大学 |
8 | PHI | アダム・ヘイズリー #6 | OF | バージニア大学 |
9 | MIL | キストン・ヒウラ | 2B | カリフォルニア大学アーバイン校 |
10 | LAA | ジョー・アデル #28 | OF | バラード高校 |
11 | CHW | ジェイク・バーガー #11 | 3B | ミズーリ州立大学 |
12 | PIT | シェーン・バズ #5 | RHP | コンコーディアルーザラン高校 |
13 | MIA | トレバー・ロジャーズ | LHP | カールスバッド高校 |
14 | KC | ニック・プラット #17 | 1B/LHP | ハンティントンビーチ高校 |
15 | HOU | J.B.ブカウスカス #7 | RHP | ノースカロライナ大学 |
16 | NYY | クラーク・シュミット | RHP | サウスカロライナ大学 |
17 | SEA | エバン・ホワイト | 1B | ケンタッキー大学 |
18 | DET | アレックス・ファエド #8 | RHP | フロリダ大学 |
19 | SF | ヘリオット・ラモス #31 | OF | リーダーシップクリスチャンアカデミー |
20 | NYM | デビッド・ピーターソン #4 | LHP | オレゴン大学 |
21 | BAL | D.L.ホール #20 | LHP | バルドスタ高校 |
22 | TOR | ローガン・ウォーモース #23 | SS | ノースカロライナ大学 |
23 | LAD | ジェレン・ケンドール #13 | OF | バンダービルト大学 |
24 | BOS | タナー・ホウク #12 | RHP | ミズーリ大学 |
25 | WSH | セス・ロメロ #19 | LHP | ヒューストン大学 |
26 | TEX | ババ・トンプソン #34 | OF | マクギルトゥールン高校 |
27 | CHC | ブレンドン・リトル | LHP | フロリダ州立大学 |
28 | TOR | ネイト・ピアーソン #21 | RHP | セントラルフロリダジュニアカレッジ |
29 | TEX | クリス・サイス | SS | ウェストオレゴン高校 |
30 | CHC | アレックス・ラング #18 | RHP | ルイジアナ州立大学 |
31 | TB | ドリュー・ラスムッセン | RHP | オレゴン州立大学 |
32 | CIN | ジーター・ダウンズ | SS | モンシニョールエドワードペース高校 |
33 | OAK | ケビン・メレル | SS | サウスフロリダ大学 |
34 | MIL | トリスタン・ラッツ | OF | マーティン高校 |
35 | MIN | ブレン・ルーカー #30 | 1B | ミシシッピ州立大学 |
36 | MIA | ブライアン・ミラー | OF | ノースカロライナ大学 |
37 | MIN | ランドン・リーチ | RHP | ピカリング高校 |
38 | CIN | スチュアート・フェアチャイルド | OF | ウェイクフォレスト大学 |
39 | SD | ルイス・キャンプサーノ | C | クロスクリーク高校 |
40 | TB | マイケル・マカド | RHP | ウェストビュー高校 |
41 | ATL | ドリュー・ウォーターズ | OF | エトワ高校 |
42 | PIT | スティーブン・ジェニングス | RHP | デカルブカウンティ高校 |
43 | OAK | グレッグ・ダイクマン | OF | ルイジアナ州立大学 |
44 | ARI | ドリュー・エリス | 3B | ルイビル大学 |
45 | PHI | スペンサー・ハワード | RHP | カリフォルニア・ポリテクニック州立大学 |
46 | MIL | ケイデン・レモンズ | RHP | ベスタビアヒルズ高校 |
47 | LAA | グリフィン・カニング #16 | RHP | UCLA |
48 | COL | ライアン・ビレイダ | 3B | スティルウォーター高校 |
49 | CHW | ギャビン・シーツ | 1B | ウェイクフォレスト大学 |
50 | PIT | カル・ミッチェル | OF | ランチョバーナード高校 |
51 | MIA | ジョー・デュナンド | 3B | ノースカロライナ州立大学 |
52 | KC | MJメレンデス | C | ウェストミンスタークリスチャン高校 |
53 | HOU | ジョー・ペレス | 3B | アークビショップマッカシー高校 |
54 | NYY | マット・サワー | RHP | リゲッティ高校 |
55 | SEA | サム・カールソン #26 | RHP | バーンスビル高校 |
56 | HOU | コービン・マーティン | RHP | テキサスA&M大学 |
57 | DET | レイナルド・リベラ | OF | チポラ大学 |
58 | SF | ジェイコブ・ゴンザレス | 3B | シャパラル高校 |
59 | NYM | マーク・ビエントス #24 | 3B | アメリカンヘリテージ高校 |
60 | BAL | アダム・ホール | SS | ルーカス高校 |
61 | TOR | ヘイゲン・ダナー #27 | C/RHP | ハンティントンビーチ高校 |
62 | LAD | モーガン・クーパー | RHP | テキサス大学 |
63 | BOS | コールマン・ブレネン | OF | ウェストフィールド高校 |
64 | CLE | クエンティン・ホルムズ #35 | OF | モンシニアーマクランシーメモリアル高校 |
65 | WSH | ウィル・クロウ #22 | RHP | サウスカロライナ大学 |
66 | TEX | ハンス・クラウス #32 | RHP | ダナヒルズ高校 |
67 | CHC | コリー・アボット | RHP | ロヨラメリーマウント大学 |
68 | ARI | ドルトン・バショー | C | ウィスコンシンミルウォーキー大学 |
69 | SD | ブレイク・ハント | C | マターデイ高校 |
70 | COL | トミー・ドイル | RHP | バージニア大学 |
71 | CLE | タイラー・フリーマン | SS | エティワンダ高校 |
72 | PIT | コナー・ユスルトン | OF | サウスムーア高校 |
73 | KC | エバン・スティール | LHP | チポラ大学 |
74 | BAL | ザック・ローザー | LHP | ザビアー大学 |
75 | HOU | J.J.マチジェビック | 2B | アリゾナ大学 |
次ページでドラフト1日目の総評を行う。
2017 Mock Draft:1~18

*1~18位は1巡目指名
1.ミネソタ・ツインズ
ハンター・グリーン:RHP/SS ノートルダム高校
ここ数年と範囲を広げてもこれほどのタレントを探すのは難しいといっても過言ではない。投手としては最速101マイルの速球を投げ、打者としては規格外のパワーを有している。弱冠17歳にして既にプロ意識は高く、他の高校生とは色々な意味で一線を画している。変化球のクオリティがそれほど高くなかったり、スピードがなくSSに残れない可能性があったりと不確定要素も多いがそれを差し引いても今全世界のアマチュア選手の中でトップに据えられるべき選手だろう。
2.シンシナティ・レッズ
ブレンダン・マッケイ:LHP/1B ルイビル大学
ハンター・グリーンと双璧を成す今年の目玉タレント。投手としては90マイル前半の速球と今ドラフトで1、2を争うと言われるカーブで大量の三振を奪い、打撃では無駄のないスイングと卓越したアプローチを見せる。フレームも申し分なく、既にメジャーリーガーと並んでも遜色のない体の持ち主である。唯一の弱点はアップサイドに欠けるところだが、フロアーの高さを考えるとそれほど気になる点ではないかもしれない。
3.サンディエゴ・パドレス
ロイス・ルイス:SS/OF ジェイセラカトリック高校
身体能力の高さで言えばグリーンと負けず劣らずのものを持っているハイシーリングなタレント。何でもすんなりとこなすことができ、ずば抜けたスピードを武器にどのポジションでも守ることが可能。ただ、肩がそれほど強くないためSSよりもCF向きか。打撃では振り回すだけでなくしっかりと打つべきボールを待つこともできる。現時点でパワーは平均以下だが、マイナーのクラスが上がるにつれ問題にならなくなるだろう。将来像はトレイ・ターナー(WSH)。