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8月のトレード補強を振り返る

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 7月31日は、「トレードデッドライン」である。だが、MLBではウェイバーを通過する、もしくはクレームされることで8月31日までトレードを行うことが出来る。基本的に強豪チームが目当ての選手を獲得することは難しいが、シカゴ・カブスがダニエル・マーフィー(2B)を獲得したように、タイミングさえ良ければPO直前に大きな補強を行うことが出来る。さて、8月はメジャー全体で39件のトレードが行われた。そこでカブスのように、PO直前に補強に成功したチームを振り返りたい。

 

 ニューヨーク・ヤンキース
 7月、投手を重点的に補強していたヤンキースは、アデイニー・エチャバリア(SS)とアンドリュー・マッカッチェン(RF)を獲得。ディディ・グレゴリウス(SS)が復帰間近とは言えDL入りしており、SSの強化に成功した。また、エチャバリアは守備に定評があるため、グレゴリウス復帰後は控えとしてチームに貢献することが出来るだろう。外野手はアーロン・ジャッジ(RF)がDL入りしており、手薄となっていた。ジャッジ復帰後はアーロン・ヒックス(CF)やブレット・ガードナー(LF)と併用すると見られている。クリント・フレイジャー(LF)もリハビリ中であるため、第四の外野手をアップグレードすることが出来たのはPOでは大きな強みである。尚、マッカッチェンは2012年から始まった長期契約の最終年でありオフにFAとなる。おそらく来季はピンストライプではないユニフォームに袖を通していると思われるが、ヤンキースでの活躍に期待したい。

 

 クリーブランド・インディアンス
 ジョシュ・ドナルドソン(3B)を獲得。今季は故障によりシーズンの大半をDLで過ごしているものの、インディアンスの地区優勝は安泰であるため、急いで復帰する必要はなさそうだ。エースのトレバー・バウアー(RHP)等がDL入りしているものの、投手陣には手を付けなかった。7月はブラッド・ハンド(LHP)とアダム・シンバー(RHP)を獲得している。

 

 オークランド・アスレチックス
 ショーン・ケリー(RHP)やフェルナンド・ロドニー(RHP)、コーリー・ギアリン(RHP)、そしてマイク・ファイヤーズ(RHP)を獲得。1人1人はスター級ではないものの、確実にブルペンをアップグレードし、PO進出有力候補になることが出来た。
※アスレチックスのリリーバーの成績()内はAL内の順位
防御率3.29(3位)
勝利数35(2位)
投球回506.1(3位)
(9/2時点)
 ブルペンはALトップクラスであり、今季のアスレチックスの好調を支える鍵と言えるだろう。ファイヤーズは移籍後もスターターとして起用されている。5先発し、27.2回3与四球30奪三振で3勝をマーク。ヒューストン・アストロズと地区優勝争いをしているチームに大きな貢献をしており、トレードは大成功と言えるだろう。尚、ファイヤーズは来季以降も保有することが出来る。地味な補強ながら後半戦も好調をキープしているアスレチックスから目が離せない。尚、、7月は僅か1度しかトレードを行なっておらず、そのトレードではジュウリス・ファミリア(RHP)を獲得している。

Weekly Report:Week-6

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つのハイライトで1週間のメジャーリーグを辿る。Week-6のキーワードは「ヤンキースの背番号2」 「奪三振王」 「ケビン・ピラー」だ。

 

 

・ヤンキースの背番号2

5月14日、ニューヨーク・ヤンキースの背番号2が永久欠番となり、そのセレモニーが試合前にヤンキースタジアムで行われた。チケットは完売、チケット価格も高騰したようだ。ヤンキースの背番号2といえば勿論、デレク・ジーターだ。今更彼について多くを説明する必要もないだろうが、名門ヤンキースのキャプテンであり、野球の成績のみならず抜群のスター性やリーダーシップから多くの野球ファンからリスペクトされたニューヨークの貴公子も2014年に引退してから2年以上が経った。今回の式典には「コア4」としてジーターと共にヤンキースを背負ったアンディ・ペティット、ホルヘ・ポサダ、マリアノ・リベラや、ジョー・トーリ元監督、その他多くの盟友達が出席。親交のあったバスケットボール界の神様とも呼ばれるマイケル・ジョーダンからも手紙を送られるなど、改めてその偉大さを実感させられた。

今回2番が永久欠番になったことによって、ヤンキースの1桁台の背番号は全てが永久欠番となってしまった。ベーブ・ルースの3、ルー・ゲーリッグの4、ジョー・ディマジオの5など、球史に残るスーパースターが在籍し、長い歴史と伝統を誇るヤンキースならではのことではあるが、これからヤンキースでは1桁台の背番号が見れないというのは少し悲しい感じもする。ヤンキースでは1桁台意外にも多くの背番号が永久欠番となっていて、実に21もの背番号が永久欠番となっているのである。勿論MLBで最多だ。

「立場を入れ替えたい人や選手なんていない。なぜなら素晴らしいチームの一員になれて最高のファンの前でプレーできたから。」

相変わらずのキャプテンらしいスピーチは健在だった。

2017 Team Preview:トロント・ブルージェイズ

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*40人ロースターはリンクを参照

 

・本拠地:ロジャース・センター

他の野球場と大きさを比較する→http://yakyujo.com/ml19/

 

広さ
レフト 100.0m
センター 121.9m
ライト 100.0m
フェンス高さ 3.0m
パークファクター平均*100
安打 108.3
ツーベース 130.0
スリーベース 110.0
HR 101.0
得点 115.6

 

・予想オーダー

1.デボン・トラビス 2B
デビューから2年連続で打率3割をマークする安打製造機。しかし、出場試合数は62101と怪我での離脱が多い点が不安材料である。今年も手術明けの右膝の回復が遅れていたが、324日のレッドソックスとの試合でスプリングトレーニング初出場を果たした。元々は、タイガースにドラフト指名されており、アンソニー・ゴーズとのトレードでブルージェイズにやってきた。

2.ラッセル・マーティン C
ブルージェイズ投手陣を好リードする守りの要。昨季、チーム防御率がリーグ最高だったのは、彼の功績によるところが大きいだろう。フレーミングの技術には定評があるが、盗塁阻止率が急激に落ちたこと(38.5%12.9)と打撃成績が下降しつつあることが不安材料である。今季は、ジャロッド・サルタラマッキアが控えにいるので負担が多少なりとも軽減されるはずだ。捕手のほかに二塁や三塁を守ることも。

3.ジョシュ・ドナルドソン 3B
リーグ3位のfWAR7.6を記録したリーグ屈指の三塁手。昨季も夏場まで2年連続のMVPを狙える好成績を残していたが、9月に入ると故障に見舞われ成績を落としたため、MVP投票では4位に終わった。それでも、マニー・マチャド(BAL)やカイル・シーガー(SEA)といった同リーグの三塁手を抑えて2年連続のシルバー・スラッガー賞受賞はさすがの一言に尽きる。

4.ホセ・バティスタ RF
トロントの英雄と言っても過言ではない大砲。昨季は、レンジャーズ戦でルーグネット・オドーアと殴り合いの乱闘を引き起こした。また、オフにFAになるも怪我や打撃不振もあり、買い手がつかず今年に入ってブルージェイズと再契約した。今年のWBCのカナダ戦で特大の3ランを放つなど勝負強さは健在だ。守備力の低下が懸念されており、今季は一塁での出場が増える予定だ。

5.ケンドリス・モラレス DH
ロイヤルズから333Mで加入したスイッチヒッター。2015年にはロイヤルズ30年ぶりの世界一を経験しており、ブルージェイズにも久方ぶりの世界一に貢献したい。昨季は、2009年以来7年ぶりに本塁打を30本台に乗せた。本塁打の出やすい球場に移籍した今季はぜひとも本塁打と打点を増やしてエドウィン・エンカーナシオン(CLE)の穴を埋めたいところ。

6.トロイ・トゥロウィツキー SS
長年、メジャーを代表する遊撃手として君臨し続ける男。故障が多いのがネックで昨年もDL入りし、出場数は131にとどまった。昨季もDRS10と依然として守備の要として十分な成績を残している。しかし、トロント移籍後のOPS.800に達せず、昨季のOPS+は101にとどまるなど自慢の打撃に陰りが見え始めているのが不安材料と言える。

7.スティーブ・ピアース 1B
2014年にオリオールズでブレイクを果たした苦労人。翌年は怪我もありパッとしなかったが、昨季はレイズとオリオールズに所属して85試合で13HROPS.867と好成績を残した。昨年は対左に対してOPS1.028だったこともありジャスティン・スモークやエゼキエル・カレーラとプラトーン起用されることが濃厚だ。守備では一塁と外野の両翼を守れるため自身の調子とチーム状況によっては出場機会が増えるかもしれない。

8.ケビン・ピラー CF
好守が光る中堅手。足の速さを生かした守備範囲と球際の強さがセールスポイントで、幾度となく投手を助けている。昨季、記録したDRS21はメジャーの中堅手で2番目に高いものだった。ケビン・キーマイアー(TB)とのゴールドグラブ賞争いにも注目だ。打撃の方は、フリースインガーであることが特徴。安定して高出塁率を維持することができるのならば、リードオフマンに据えるのも面白いだろう。

9.エゼキエル・カレーラ LF
俊足が売りの外野手。バントヒットが多いのが特徴。主に外野の両翼を守り、広い守備範囲と補殺の多さが持ち味。今季は、右打者のスティーブ・ピアースやメルビン・アップトンJr.と併用されることが濃厚だが、いずれの選手も対左の成績のほうがいい点が気がかりなところである。

2016 ALDS Review:TEXvsTOR

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*Game部のリンクでゲームのRecapをチェック可。

Game1 TEX1-10TOR
勝:マルコ・エストラーダ(1-0) 負: コール・ハメルズ(0-1)

Game2 TEX3-5TOR
勝:J.A.ハップ(1-0) 負:ダルビッシュ有(0-1) S:ロベルト・オスーナ(1)

Game3 TEX6-7TOR
勝:ロベルト・オスーナ(0-1) 負:マット・ブッシュ(0-1)

い。簡単にこの言葉を使うことははばかれるが思わず口に出してしまいたくなる。そんなシリーズだった。ワイルドカードでボルティモア・オリオールズにサヨナラ勝ちを決めたあの勢いがそのままこのシリーズにも入り込んだようであった。リーグ最高勝率を誇ったテキサス・レンジャーズを見事3連勝で撃破したトロント・ ブルージェイズはこれで2年連続のALCS進出となる。昨シーズン果たせなかった24年ぶりのワールドシリーズ進出も夢ではなくなってきた。

ここからはこのシリーズの注目点とシリーズを通して活躍した選手を振り返っていこう。

注目点→中軸

このシーリーズで目についたのはブルージェイズの打撃陣の好調さだろう。まるで昨シーズンのブルージェイズ打線を見ているかのようだった。特にこの3戦固定されていた2~6番がそれぞれ打撃で勝利に貢献していた。一方でレンジャーズもこの3戦は2~6番が固定されていたがブルージェイズ打線とは違い鳴りを潜めていた。

1試合目、ブルージェイズの2~6番までは22打数11安打、二塁打2本、三塁打1本、本塁打1本と大暴れだった。この日のブルージェイズの13安打中11安打が2~6番の5人に集中していたため得点が入りやすかったのだ。さらに長打も多いのでランナーが少ないヒット数でホームに帰ることができた。

これほどヒットが出たのは、この日のレンジャーズの先発が左投手のコール・ハメルズだったからだろう。ハメルズは左投手で、この日は速球のコマンドがよくなく、内へと入って来る甘いボールが多かったのだ。ブルージェイズの中軸はこれを逃さずしっかりと打つことができていた。

一方でレンジャーズの2~6番の中軸は12打数2安打で長打はなし。終始、相手先発のマルコ・エストラーダの緩急をつけたピッチングにタイミングを合わせられずきりきり舞いにさせられていたのではどうしようもなかっただろうか。あわや完封寸前というところで完封を阻止したのも8番のエルビス・アンドラスの三塁打がきっかけ。全く中軸が働けなかった。

2試合目はブルージェイズの2~6番までの中軸はたったの3安打。一方でレンジャーズ打線は中軸が6安打、1番のカルロス・ゴメスも含めると8安打である。一見ブルージェイズの中軸を上回っているかのように見えるが、ブルージェイズの中軸が3得点を生み出したのに対し、レンジャーズの中軸も3得点。

同じ得点数となったのはブルージェイズ打線は本塁打があったからだ。ブルージェイズの中軸の3安打のうちエドウィン・エンカーナシオンとトロイ・トゥロウィツキがそれぞれ1本ずつ本塁打を打っている。レンジャーズは中軸で二塁打2本。いくら単打を集めても得点にはなりづらい。

この試合は中軸でそれほど差がつかなかったが、ブルージェイズが中軸以外からも本塁打が2本出たためレンジャーズの得点を上回ることとなった。1番も含めると中軸が8安打を打ちながらも3得点しか入れられなかったところがレンジャーズにとっては痛手となった。

3試合目も中軸の打撃に差が出た。ブルージェイズの2~6番までが7安打なのに対し、レンジャーズの2~6番は2安打のみ。それでも少ないチャンスを確実にものにし、今シーズン最優秀防御率のタイトルを獲得していたアーロン・サンチェスから6得点を奪いなんとかブルージェイズに食い下がっていた。それでも10回裏には2番のジョシュ・ドナルドソンの二塁打を皮切りにりブルージェイズがサヨナラ勝ちを収めることとなった。

ここで改めてこの3連戦の両チームの中軸の打撃成績を見比べてみよう。ブルージェイズの2~6番の中軸が64打数21安打、二塁打4本、三塁打1本、本塁打5本。レンジャーズの2~6番の中軸は53打数10安打、二塁打3本、本塁打1本と両者の差は明らかだ。

ブルージェイズも3試合とも常に中軸の打者が打っていたわけではない。シリーズ中4番に座っていたホセ・バティスタは1試合目以降ヒットがなく、5番のマーティンも3試合目の1本しかヒットを打っていない。しかし、両者とも1試合目と3試合目の勝利には欠かせないヒット、本塁打を打っており最低限の働きはしていたと言える。

これほどまでに中軸の打撃成績に差がでると得点数でレンジャーズが劣るのも無理はない。1試合目はブルージェイズが圧勝だったためしかたないと割り切れるが2試合目、3試合目は非常に競った展開だった。2試合目は中軸に長打が出なかったため安打数以上に得点が入らず、3試合目は少ない安打数でなんとか6得点をマークしていただけにももう少し中軸が打っていればと思わざるを得ない。

中軸のスター選手が多くのヒット、長打を打ちシリーズ中ずっと盛り上がりを見せていたブルージェイズ打線と、中軸のスター選手に当たりが出ず終わってしまったレンジャーズ打線の差が出たシリーズとなった。

 


 

 

最後にシリーズで活躍した選手について取り上げる。

ブルージェイズ側ではジョシュ・ドナルドソンを挙げたい。2試合目こそ無安打に終わってしまったが、1試合目は5打席全てで出塁し2得点、2打点の活躍。3試合目も5打数3安打、サヨナラを決めることとなった好走塁もあった。シリーズを通して本塁打はなかったが二塁打を4本打っていたことは評価に値する。また、度々守備でも好プレーを見せており、まさしく走攻守でチームのALCS進出に貢献していた。

レンジャーズ側ではマット・ブッシュを挙げたい。3試合目では負け投手になってしまったがそれでもブッシュの力投が色あせることはない。負ければ終わりという試合で、レンジャーズがほとんどのリリーフ投手を使い切ってしまった後に、8回裏のマウンドに登り、99マイルの速球で三者三振に打ち取る。回跨ぎをせざるをえず続投した9回、10回も速球の球速、威力ともに落ちることはなかった。絶望の淵に立たされたレンジャーズファンに希望を抱かせたこの姿は今シリーズのレンジャーズのMVPにふさわしいのではないだろうか。

 

Text by Ookaya Ryota
写真: https://flic.kr/p/M14LC4

2016 ALWC Review

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現地時間10月4日。とうとうプレーオフが始まった。初戦はトロント・ブルージェイズ対ボルティモア・オリオールズの1ゲームワイルドカードだ。両者ともこのレギュラーシーズン最終試合までプレーオフに進出できるかどうかが分からないという状況で戦っていたためモチベーションは十分。逆に言えば、最後まで本気だったので共に最終試合でエースである投手を先発させてしまい、共に負ければ今シーズン終了となる試合で2番手以降の投手を使わなければならないといった状況にあった。同地区のライバル同士の争いにファンのボルテージも最高潮に達する1戦となった。

試合を振り返る前に、この2チームがどんなシーズンを送ったのかを簡潔にまとめてみよう。

 

  • トロント・ブルージェイズ

昨シーズン実に22年ぶりの地区優勝を果たしプレーオフにも進出したブルージェイズは、課題であった投手陣にテコ入れするためオフにはFAでJ.A.ハップをトレードでドリュー・ストーレンなどを獲得。リーグ1位の得点をマークした打撃陣を擁しシーズンへと向かって行った。

トレードで獲得したストーレンを中心にリリーフ投手が試合を台無しにすることが多かったが、先発陣と打撃陣が奮闘し何とか勝ち越して夏場を迎えると、シーズン中のトレードでは昨シーズンのような派手なトレードはしなかったがホアキン・ベノワやジェイソン・グリリなど要所を抑えた選手獲得に成功。夏場以降一時期は首位に立ったもののボストン・レッドソックスの勢いに追いつくことができず最終戦にまでもつれこんだプレーオフ進出をかけた戦いを制しこの日を迎えた。

今シーズンのブルージェイズは先発投手が予想以上の働きを見せた。最優秀防御率のタイトルを獲得した若きエース、アーロン・サンチェスを筆頭にJ.A.ハップ、マルコ・エストラーダ、マーカス・ストローマンらが奮闘しリーグ1位の防御率をマークすることができた。イニング制限のため何試合か先発をスキップしたサンチェスだったが、最速98マイルのツーシームとキレのあるカーブで相手を圧倒する姿はまさしくエースと呼ぶにふさわしく、自慢のゴロを打たせて取るピッチングも健在だった。

シーズン途中で加入した投手も素晴らしい活躍を見せた。ホワキン・ベノワは7月後半からの加入となったが、移籍後は25試合で防御率0.38とブルペンに不安を抱えるブルージェイズの救世主となった。また、8月1日に加入したフランシスコ・リリアーノも8試合に先発し防御率2.66とピッツバーグ・パイレーツでは防御率5点台だった投手とは思えないピッチングを披露した。

打撃陣は昨シーズンよりも成績を落とす選手が多かったがそれでも20本塁打以上が6人を擁し、リーグ5位の得点をマークするなどなかなかの活躍。主砲のホセ・バティスタが不調や故障で離脱し満足に実力を発揮できない中でエドウィン・エンカーナシオンとジョシュ・ドナルドソンの2人が共に35本塁打以上、OPS.880以上と奮闘した。シーズン当初から弱点となっていた2Bも昨シーズンの故障から復帰となったデボン・トラビスが故障前と変わらない打撃を披露し弱点どころか強みとなった。昨シーズンと比べると若干スケールダウンとなったがそれでもどこからでも本塁打が出る恐るべき打線であることには間違いない。

 

ボルティモア・オリオールズ

オリオールズはブルージェイズを上回る本塁打数をマーク。チームの本塁打数はリーグ1位の253本塁打だった。47本塁打を放ち、本塁打王に輝いたマーク・トランボを始めとする打撃陣は圧巻。ブルージェイズと同じく20本塁打以上をマークした選手が6人した。しかし、本塁打数はリーグ1位だったが得点はそれほど伸びず、得点は同7位。

あまりにも本塁打に頼り過ぎた攻撃とリーグ10位の出塁率が響いた結果となった。早打ちな選手が非常に多くそれでハイアベレージを残せていれば問題ないのだが300打席以上をクリアした選手で打率.280をクリアしたのはキム・ヒョンスとマニー・マチャドだけ。出塁率.350以上になるとキム・ヒョンス1人だけだった。本塁打を多く打てるという特徴をイマイチ生かしきれなかった打撃陣と言うことができる。

投手陣は先発投手が防御率リーグワースト3位と崩壊気味な中でリリーフが健闘。リリーフはリーグ1位の防御率をたたき出し、脆弱な先発ローテーションを支えた。クローザーのザック・ブリットンは47SVをマークし失敗は0、防御率0.54と圧倒的な数字をマークし、今シーズンのアメリカン・リーグのサイヤング賞候補にも挙げられている。ブリットンの陰に隠れて名前が出てこないことが多いがブラッド・ブロックも71試合に登板し回跨ぎなどもこなしつつ防御率2.05とブリットンがいなければクローザーを任されていてもおかしくない成績を残した。その他マイケル・ギブンズやダレン・オデイ、ドニー・ハートらも好成績を収め先行逃げ切りという勝利の方程式を形作っていた。