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2019 ALCS Review:NYY vs HOU

Carlos Correa, Jose Altuve

 

 

 

 

 

 

 

 2019年のALCSは、ミネソタ・ツインズをスウィープで下したニューヨーク・ヤンキースと、第5戦でタンパベイ・レイズを下したヒューストン・アストロズの組み合わせとなった。

 シーズンを通しての両球団のポイントとWSへの展望を述べている。

 ・シリーズの概要及びWSの展望

 ここからは各試合終了後に振り返っている。

 ・Game 1 「田中将大」,「グレイバー・トーレス」,「ブルペン運用」

 ・Game 2 「物量戦」,「ファウルチップ」,「カルロス・コレア」

 ・Game 3 「ルイス・セベリーノ」,「ゲリット・コール」,「ハードヒット」

 ・Game 4 「本塁打」,「CC サバシア」,「リリーバー」

 ・Game 5 「DJ ラメイヒュー」,「ホームで消耗させられなかったヤンキース」,「ブルペンデーに繋げたアストロズ」

 ・Game 6 「ブルペンデー」,「低打率を出塁率でカバーしたアストロズ打線」,「窮地を救ったジョシュ・レディック」

 

 シリーズの概要及びWSの展望

 

 両球団共に、DSからCSに進出して打線の打撃成績が低下する中で、ヤンキースよりも少ない三振数で、ヤンキースよりも多く四球数を稼いだアストロズ打線が印象的だった。ルーク・ボイト(1B)やマイク・フォード(1B)、クリント・フレイジャー(OF)、(CSに出場は果たしたが)ジャンカルロ・スタントン(OF)等を欠いているにも拘わらず、ヤンキースが長打力でアピールせざるを得なかったのは痛い。一方、アレックス・ブレグマン(3B)やユリ・グリエル(1B)等に思ったようにヒットが出ない中で、出塁率を高めつつ要所要所で本塁打を打てたアストロズ打線は驚異的だった。下位打線にマーティン・マルドナード(C)やジョシュ・レディック(OF)を起用出来たのも上位打線が得点を重ねやすいようになっていたからだろう。とはいえ、CSのチーム本塁打と打点はヤンキースが上回っており、ヤンキースにも勝算はあったが、ホーム3連戦で2敗を喫したのは痛かった。第6戦、7戦を連勝するのは難しく、第5戦で王手をかけておきたかったが、ハードヒットは出るが安打や得点の伸び悩む打線が苦しむに終わった。

 

 投手陣を見た時、アストロズはバーランダーとコールで3、4勝を見込めるのに対し、ヤンキースはイニングイーターを欠いており、ブルペンの物量戦で乗り切るしかなかった。NLCSを目覚ましい躍進で突破したナショナルズにも言えることだが、やはり長いイニングを投げられる投手がいないとPOは難しい。シーズン中の疲労が蓄積しているブルペンが、POで100%のベストコンディションを発揮するのは難しいからだ。アダム・オッタビーノ(RHP)は、その最たる例だろう。ただ、ヤンキースはDSでスウィープしたアドバンテージがあり、ALCSが始まった段階ではイーブンだったはずだ。アドバンテージが失われたのはヤンキースタジアムに移動してからの3連戦だろう。第6戦のブルペンデーに入るまでにブルペンはかなり疲弊していた筈である。一方のアストロズは、バーランダーとコールのおかげである程度ブルペンの温存が出来ていた。9回裏にアルトゥーベが本塁打を打たなかったとしても、延長戦に入れば分があるのはアストロズに思えたし、第7戦セベリーノの後を継いだブルペンがどこまで粘れたのかは分からない。個人的に、第4戦落としてしまったのがターニングポイントに思える。

 

 守備では外野陣のファインプレーの多いシリーズだった。特に、レディックが第6戦の6回に見せたファインプレーはシリーズ1のプレーだと思う。レディックは本塁打もマークしており、WSで伏兵として貢献しそうだ。そのままWSの展望に入ると、アストロズとナショナルズは共に先発がチームの勝敗を左右するチームだ。バーランダーとコール、シャーザーとストラスバーグという絶対的な二枚看板を有している。ナショナルズは、パトリック・コービン(LHP)アニバル・サンチェス(RHP)も頼もしく、ザック・グレインキー(RHP)がナショナルズ打線に捕まれば分があるのはナショナルズか。ただ、POでのナショナルズの投手起用法は命を削るようなものであり、バーランダーとコールでブルペンを休ませつつ、ブルペンデーをする余裕があるアストロズに分があるとも言える。打線は、明らかにナショナルズ打線の方が好調であり勢いがある。だが、2017年にWSを制したアストロズも負けておらず、クリーンアップに長打が出れば、1番から6番まで恐ろしい打線になる。

 アストロズが4勝3敗で制すると思っている。初戦、シャーザー対コールをアストロズが制し、第2戦、ストラスバーグ対バーランダーもアストロズが制し、拮抗して迎えた第7戦で制覇するというものである。ナショナルズ打線よりもアストロズ打線の方が本塁打が出ており、初戦はシャーザーから大量得点をマークしたい。第2戦は何とも言いがたいが、WSのプレッシャーになれているバーランダーとストラスバーグでバーランダーに分があるという見立て。ナショナルズ投手陣は強力だが、CSやシーズン中のように走者を増やして本塁打で効率よく得点していけば倒せるだろう。また、第7戦までもつれる長期戦になれば、おそらく先にほころぶのはナショナルズだろう。逆に、ナショナルズ打線の勢いに押されて第5戦くらいでナショナルズが制する可能性も想像出来る。何はともあれ、アストロズはWS全7試合を使って4勝する意識で挑んでいけば勝てるだろう。また、そのための場数を踏んでいるチームである。

 

Written by Tsubasa Komiyama

Photo link https://flic.kr/p/2btZKuh

 

Sleeper Prospects AL East

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段階では名の知れていないプロスペクトである『スリーパー』を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。また、選出基準はMLB.comのチームトップ30及びFEDのチームトップ20圏外の選手とした。

  • ボルティモア・オリオールズ
 

ジェイ・ゴンザレス:OF
スピード&選球眼に長けたリードオフ型。マイナー通算192試合で0ホーマーと長打力はないが、昨季は傘下トップの87四球&34盗塁をマークするなど持ち味を発揮。スピードを生かしたCF守備も堅い。忍耐強いアプローチのため三振は多め。『プレミア12』プエルトリコ代表。

グリン・デービス:OF
ゴンザレスと同じく1番センタータイプ。 マイナー5年で8ホーマーも、ギャップを破るバッティングスタイル&マイナー通算125盗塁の俊足を生かした二塁打の多さが特徴。また6-3/170たる体格から増量を経てパワーは向上するとも見られている。14年にはOPS.747&23盗塁を記録。

ジョシュ・ウォーカー:RHP
変則フォームで打者を翻弄するタイプ。15年は1A&A+で19先発して防御率3.57&K/BB=4.06をマーク。球威は平凡なクオリティにとどまるが、コマンド&ピッチングセンスが優秀。上のレベルでもパフォーマンスを維持できるかが課題。

ライアン・メイシンガー:RHP
15年ドラフト11巡目の。90マイル前半の沈む速球&スライダーという典型的なリリーフタイプ。R&A-で18試合登板して防御率1.90、K/9=13.7、BB/9=1.9と好投。6-4/240たる成熟した体格も、まだうまく扱えておらず、ここから飛躍する可能性もある。

オフェルキー・ペラルタ:RHP
13年に$325Kで契約した18歳の素材型。荒削りながら90マイル中盤の力強いストレートを投げ込む。一方でフォーム&コマンドが不安定なのが課題。15年はRで11登板(10先発)してK/9=10.9をマークしたが、BB/9=6.7と課題の制球を克服できなかった。 

 

2015 Top 20 Prospects:ニューヨーク・ヤンキース

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

1. ルイス・セベリーノ:RHP
エースポテンシャル。A-A+&2Aで113IP/127K/27K&2.46ERAと傑出したパフォーマンスを披露した。6-0/195と決して体は大きくないが、90マイル中盤の力強いストレートを主体にプラスのチェンジアップ&ハードなスライダーでゾーンを攻める。

2. アーロン・ジャッジ:OF
ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)2世の呼び声高い大型スラッガー。 6-7/230のフレームから力強いスイングを生み出し傑出したパワーポテンシャルを示す。A~A+でOPS.905&17本塁打。アスレッチクさも兼ね備えておりスピード&アームも相応なレベル。

3. ゲリー・サンチェス:C
将来の大砲候補も2Aで足踏み。13本塁打と自慢のパワーツールもゲームの中で生かしきれなかった。 アプローチ面では87K/41BB→91K/43BBと去年と変わらない水準をキープ。守備面では強いアームに支えられた盗塁阻止力が光るが、ブロッキング&レシービングは発展途上。

4. イアン・クラーキン:LHP
90マイル前半のストレート&上質なアウトピッチに成り得るカーブ&チェンジアップを操る。昨年は足首の故障により、3試合の登板に終わったが、今年は17試合に登板しERA3.12を残すなどシーズンを通して存在感を示した。

5. エリック・ジャギエロ:3B
ヒッティングプロスペクト。打撃センスに優れ、パワー&アベレージを両立したバッターになりうる。 OPS.811&18本塁打とゲームの中でもポテンシャルを発揮。3Bの守備は磨く必要がある。

6. グレッグ・バード:1B
97K/63BBたる熟練したアプローチに支えられたバッティングスタイルで、パワー&アベレージを兼ね備える。 AFLでは最多の6本塁打を放ちMVPに輝いた。大きくなりがちなスイングを改善していく必要がある。

 7. ロブ・レフスナイダー:2B
生まれは韓国も生後3ヶ月でレフスナイダー家の養子に入った。広角に打ち分けるラインドライブヒッターで2A~3Aで打率.318&14本塁打をマーク。アスレッチクな素材で走塁&守備も優秀。

8. ドミンゴ・ヘルマン:RHP
マーティン・プラド&デビッド・フェルプスのトレードでMIA→NYY。94マイルのシンカー&チェンジアップ&スライダーのスリーピッチを操る高いピッチングセンスが光る。抜群のコマンドに支えられAでは4.52K/BBをマーク。 

9. ブレイディ・レイル:RHP
プラスのコマンドを武器にA~A+で4.46K/BBをマーク。90-93マイルのストレート&プラスのカーブ&発達したチェンジアップをコーナーに投げ込む。メカニクスでの評価も高く、20歳と若いことからもアップサイドを期待する声も多い。

10. ルイス・トレンス:C
16歳の時に$1.3Mでヤンキース入り。強肩を武器に盗塁阻止率はここ2年で45%→39%。一方でブロッキングやレシービングは発達段階で磨く必要がある。打撃は未知数も平均レベルのバッターになりうると目される。 

11. ミゲル・アンドゥハル:3B
プラスのパワーポテンシャルを秘めるドミニカン。19歳にして既にAで10本塁打と片鱗を見せ始めている。マイナーの監督であるマリオ・ガーザに「ヒットを打つことに専念すれば.400打てる」と言わしめるヒットセンスをゲームでも生かしていきたい。

12. ジョージ・マテオ:SS
スピード&ディフェンス型のSS。20~80スケールで70評を受けるスピードが最大の武器。センスの塊で、今年1年で攻守に大きく成長を遂げた。さらに19歳と若く、高いアップサイドを期待する声も多い。

13. ジェイコブ・リンドグレン:LHP
リリーフプロスペクト。90マイル前半のストレート&アウトピッチであるスライダーのコンビネーションで17.3K/9&2.13ERAと支配力をアピール。 既にAAまで到達しており、左のリリーフに苦しむチーム状況から早期の昇格が見込まれる。

14. シャセン・シュリーブ:LHP
左のミドルリリーバー。2A-3Aで64IP/87K/12BB/2.67ERAと支配的な内容。80マイル後半のストレートはわずか1年で93マイルに達しK/9は6.2→12.2。殿堂入り左腕トム・グラビンのアドバイスで開花。ブライス・ハーパー(WSH)とは高校時代のチームメイトでバッテリーを組んでいた。

15. マイク・フォード:1B 
ドラフト外のフリーエージェント選手から現れた『掘り出し物』。A~A+で52BB/46Kたる卓越したアプローチに支えられたバッティングで定評を得る。6-0/220たるフレームをパワーに生かしていきたい。

16. ドミンゴ・アセべド:RHP 
6-7/242たるフレームから100マイルにも達するストレートを投げ込む。セカンダリーピッチのチェンジアップも磨かれており、ストレートとのコンビネーションも抜群。まだ20歳と若く、恵まれたフレームと併せてアップサイドに期待が高まる。

17. ホセ・カンポス:RHP
トミージョン手術により全休。エースポテンシャルの持ち主もキャリア6年で90イニング以上投げたシーズンは無く、耐久性への不安が指摘される。万全のコンディションであれば90マイル半ばのストレート&縦のカーブ&チェンジアップを コマンドよく投げ込む。

18. ジャロン・ロング:RHP
ストレートは最速で88マイルと球威に欠けるが傑出したコマンド&上質なカーブを武器に5.55K/BB&2.18ERAたる素晴らしいシーズンを送った。平均以下のチェンジアップを磨いていきたい。 

19. タイラー・オースティン:OF/1B
ファイブツールポテンシャルの持ち主もここ2年は物足りないパフォーマンス。 パワフルなスイングから平均以上のパワーポテンシャルを秘める。アームを生かした守備はRF向き。

20. ジェイク・ケイブ:OF
コンスタントにハードなコンタクトを生み出すスイングで打率.294&7HRをマーク。パワーは未知数も28本の2塁打を放ち ギャップを抜く力を示した。CFに止まれるだけのスピードを備えアームも力強い。
 

Plus One Prospect
 ケイレブ・スミス:LHP
2013年ドラフト14巡目指名も93マイルのツーシーム&上質なチェンジアップのコンビネーションで8.9K/9をマーク。メカニクスに難があり、コマンドは平凡。サードピッチであるスライダーを磨きたい。

 

 

Text by Haruki SAKURAI
写真:https://flic.kr/p/ov1a4Z