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後半戦展望: アトランタ・ブレーブス

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デッドラインを経ての各チームの変化についてまとめる。今回はアトランタ・ブレーブスだ。

前半戦を52勝42敗と大方の予想に反して、地区2位という好成績を残したブレーブス。デッドラインにかけても動きを見せ、投手を中心に補強を行った。

ブラッド・ブラック(BAL)↔インターナショナルボーナスプール

 

ジョニー・ベンタース(TB)↔インターナショナルボーナスプール

 

アダム・デュバル(CIN)↔マット・ウィスラー、ルーカス・シムズ、プレストン・タッカー

 

ケビン・ゴーズマン、ダレン・オデイ(BAL)

↔エバン・フィリップス、ブレッド・カンバーランド、ブルース・ジマーマン、ジーン・カルロス・エンカルナシオン

この4件のトレードをデッドラインまでに成立させた。今シーズンだけでなく、来シーズン以降を見越した選手の獲得が特徴でデュバルは21年、ゴーズマンは20年、オデイは19年まで保有が可能となる。これだけの保有期間の長い選手をチーム内15位以内のプロスペクトの放出なしに獲得できたことからデッドラインの勝者に挙げる声も多い。

ブラックとベンタースは今オフにFAとなるが、課題であるリリーフを補強できた。期待のプロスペクトであるコルビー・アラードの昇格、現在故障者リストにいるアロルディス・ビスカイーノ、マイク・ソローカらが復帰できれば、まだまだ地区優勝のチャンスは残っている。今オフには今シーズン13年目にして初のオールスターに選出されたニック・マーケイキス、捕手のタイラー・フラワーズ、カート・スズキの2人がFAとなる。再建期を支えたベテラン達がFAとなる今シーズン。優勝した13年以来となる悲願のプレーオフ進出へ、後半戦のブレーブスからも目が離せない。

 

Text by Akinari Miyazaki

Photo by https://www.flickr.com/photos/petercirophotography/39030597702/

アトランタ・ブレーブスの中間報告 /2017 Team Interim Report

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MLBが開幕してから早くも3か月が経とうとしている。シーズンも折り返しが見えてきた中での今回の企画は、FEDライター達による注目球団の中間報告だ。今回はアトランタ・ブレーブス。新球場で盛り上がるアトランタの現状を見ていこう。

 

  • 新球場と共に迎える新たなシーズン。新生アトランタ・ブレーブス。

2017年はブレーブスにとって特別なシーズンとなる。1997年から使用してきたターナーフィールドを離れ、新球場となるサントラストパークが完成し、今シーズンから本拠地を移したのである。ここでサントラストパークについて簡単に記載しておく。大きさはターナーフィールドと比べ大差はないが、右中間が若干小さくなっている(119→114m)。これにより、右方向への本塁打の増加が予想される。話を戻すが、ブレーブスは新球場初年度ということでオフには積極的な動きを見せた。課題であった先発投手にはベテランのバートロ・コロン、R.A.ディッキー、更にこちらも実績十分のハイメ・ガルシアを加え、手薄な捕手にはカート・スズキ、さらにはレッズからブランドン・フィリップスを獲得するなど勝負の姿勢を見せた。 

 

ここからは開幕後に話を移すが、6月24日現在、35勝38敗で同地区の他チームの不調も重なり2位と奮闘している。しかし、まだまだ課題は多く苦しいシーズンとなりそうだ。ここからはいくつかのテーマに分け今シーズンのブレーブスを分析していく。 

2017 Top 20 Prospects:アトランタ・ブレーブス

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本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

1. ダンズビー・スワンソン:SS
全てにおいて平均かそれ以上のツールを持つ15年ドラフト全体1位指名選手。今シーズンはドラフトで指名されてから、わずか1年2ヶ月でメジャー昇格を果たした。昇格後もコンスタントにヒットを放ち、すぐにメジャーに適応。不安視されていたパワーも平均レベルはあると見ていい。守備、走塁も一流で近い将来オールスターの常連になるだろう。

2. コルビー・アラード:LHP
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。縦に割れるカーブはキレがよく変化量も多いため空振りを奪うには最適なボール。チェンジアップも徐々に改善されてきており、右打者対策に苦労することは少ないだろう。クリーンで無駄のないデリバリーのためコントロールを乱すことも滅多になく、19歳にして完成度は非常に高い。

3. ショーン・ニューカム:LHP
力感のないデリバリーから90マイル後半の速球を投げるハイシーリングなタレント。この速球にスピンの利いたカーブを組み合わせ三振を奪う。チェンジアップも平均レベル。コントロールが非常に悪く、マイナー通算のBB/9=4.7。右打者の内角をつけないという欠点も抱えている。先発としてならジョン・レスター(CHC)のような、リリーフとしてならアンドリュー・ミラー(CLE)のような投手になれるだろう。

4. オースティン・ライリー:3B
素晴らしい成績を残したプロ1年目の昨シーズンに引き続き、今シーズンも好成績を残した。上のレベルでも通用するように、上体が回りすぎるスイングのメカニクスを矯正し逆方向にもヒットを打てるように改善した。それでもHRが出にくいAの球場で20HRをマークしたのは立派。高校時代に投手としてもプレーしていたため肩は非常に強いが、3B守備では今シーズン30エラーをマーク。それでもコーチはレギュラー3Bとして守れるようになると話している。

5. オジー・アルビース:2B/SS
若干19歳にして抜群のヒッティングスキルを持つ。今シーズンまでマイナーで1シーズンの打率が.300を下回ったことがなく、今シーズンもAAAで不調に陥らなければ打率.300以上をマークしていただろう。何でも打ちに行くというわけではなく、しっかりと見極めができている点も評価に値する。スイングのタメが少なく、パワーが発揮できないところが玉に瑕。スピードも平均以上で、守備もSS、2Bどちらでも素晴らしい動きを見せている。

6. マイク・ソローカ:RHP
90マイル前半の沈む速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。鋭く曲がるカーブは打者が手を出せないほどのボール。チェンジアップもコマンドよく投げることができる。コンスタントにストライクゾーンに投げこめるコントロールを有している。19歳ながらも既に食事の管理やコンディションの調整などに熱心でプロ意識が高い。 

7. ケビン・マイタン:SS
今年の7月にインターナショナルFAで加入。柔軟なスイングはヒットを量産することが可能で、パワーも申し分なく、同郷のミゲル・カブレラ(DET)と比較する声もある。守備では肩の強さは問題ないが、大柄な体格のためSSに残れないと見るスカウトもいる。劇的に太らない限り、身体能力が高いためSSに残ることも不可能ではないだろう。16歳にして周りの人間を惹きつけるカリスマ性を持っている。

8. トラビス・デメリ:2B
ルーカス・ハレル(現FA)のトレードで加入。6/180と細身ながらも、平均以上のバットスピードで長打を量産するスラッガー。スイングが大きいからか三振が非常に多い。今シーズンは28HRをマークしたが、そのほとんどが打者有利なリーグで打ったもののため、もう1シーズンしっかりと成績を残さないと信頼することはできない。昨シーズンは禁止薬物の使用で80試合の出場停止処分を科されていた。

9. ルイス・ゴハラ:LHP
よく動く速球は90マイル後半をマークすることもあり、威力抜群。アウトピッチのスライダーも低めに集めることができるため空振りを奪うことができる。昨シーズン、コントロールが劇的に改善され、今後もこの傾向が続けばローテーションの2/3番手クラスの投手になれるだろう。肩に不安を抱えているのが最大の懸念材料。

10. ジョーイ・ウェンツ:LHP
16年ドラフト全体40位。6-5/210たる体格のハイシーリングなタレント。冬の間に体作りに励み、80マイル後半から90マイル中盤にまで球速を上げた。今後も球速が上がる可能性は大いにある。カーブ、チェンジアップといった変化球も平均以上のクオリティ。元々それほどコントロールは悪くないが、プロ入り後は四球を連発したため、今後も注意して見ていく必要があるだろう。打者としての能力も高く、パワーツールは野手顔負けのものがある。

11. アレックス・ジャクソン:OF
ロブ・ウェイラン、マックス・ポーブス(共に現SEA)のトレードで加入。14年ドラフト全体6位指名だったが、故障に苦しみなかなか本来の力を発揮できずにいる。強烈なバットスピードを誇るスイングで長打を量産するスラッガー。打率の低さを改善するため左足を上げる動作を抑え目にしたことが功を奏し始めている。元々Cだったため肩は強いが、スピードはなく、守備もレンジが限られているため平均以下。 

12. パトリック・ワイゲル:RHP
最速99マイルの速球が最大の武器。大学時代は不安定なコントロールが目立っていたが、プロ入り後はリリースを安定させることで大幅に改善された。大きく鋭く曲がるスライダーと、タイミングを外すのに有効なカーブで空振りを奪う。チェンジアップも投げるが、こちらは試合で使うには少し厳しいレベル。今シーズン改善されたコントロールが今後も安定し続ければさらに評価をあげるだろう。

13. カイル・マラー:LHP
16年ドラフト2巡目指名。ウェンツ以上の体格を持つハイシーリングなタレント。真上から投げ下ろすようなデリバリーから90マイル前半の速球を投げる。カーブ、チェンジアップといった変化球は発展途上。ストライクゾーンに集めることができるコントロールは有している。ウェンツと同じく打者としても優秀で、素晴らしいパワーツールの持ち主である。

14. リオ・ルイス:3B
無駄のないスムーズなスイングでヒットを量産する。好不調の波が激しいという欠点があるが、今シーズンは絶不調の時期を5月の1ヶ月だけに抑え昨シーズンのような失態を犯すことはなかった。懸念されていたパワーも2桁HRをマークできるほどにはついてきており、致命的な弱点ではなくなった。3B守備でも年々エラーを減らしており平均程度には守れる。来シーズンはアドニス・ガルシアと3Bのレギュラー争いをすることになるだろう。

15. イアン・アンダーソン:RHP
16年ドラフト全体3位指名。90マイル中盤の沈む速球にカーブとチェンジアップを組み合わせて緩急をつけるピッチングスタイル。真っすぐホームに向かって投げ下ろすデリバリーは、コントロールを乱すことがない要因となっている。アップサイドは大きいが、ウェンツ、マラーに比べると若干劣るか。

16. ロナルド・アクニャ:OF
18歳ながらも成熟したアプローチとコンタクトスキルを兼ね備えるベネズエラン。パワーツールの伸びしろが今後アクニャのバリューを左右することになるだろう。スピードは平均以上で、CF守備も問題なくこなすことができる。 

17. マックス・フライド:LHP
トミー・ジョン手術から復帰した今シーズンはまずまずのピッチングを見せた。速球は常時90マイル前半だが、必要に応じてより速くなげることもできる。大きく曲がり落ちるカーブも打者のタイミングを外すのに有効なボール。チェンジアップも投げるがこちらは発展途上。デリバリーを崩すことがあり、コントロールを乱すことが多い。今シーズン22歳でAと手術があったとはいえ出遅れている感は否めず、スピード昇格が待たれる。

18. トゥキ・トゥサント:RHP
投げるボールは素晴らしいがそれをコントロールできずに3年が経っている。90マイル中盤の威力のある速球と縦に割れるカーブはATLのマイナーの投手の中でもトップクラス。6月以降は絶好調だったが、コントロールの悪さは変わっておらず、改善されなければブルペン転向も有り得るだろう。メカニクスを安定させることができれば少しは改善されるだろう。

19. ルーカス・シムズ:RHP
昨シーズンから異常に多く四球を出すようになり、今シーズンもBB/9=5.9をマークしてしまった。 1塁側に流れるメカニクスを改善したことでカーブは以前よりもクオリティは上がったが肝心のコントロールは直らなかった。せめて14年並のコントロールさえあれば、97マイルの速球とカーブのコンビネーションで打者を圧倒できる。ほとんど故障をしない頑丈さはプロ入り後全く変わっていない。

20. ダスティン・ピーターソン:OF
不甲斐ない成績だった過去2年から今シーズンは盛り返すことに成功した。打撃では打率を上げることに成功。激減していた二塁打を倍増させた。特別優れたパワーの持ち主ではないが、2桁HRをマークすることはできる。元々3Bだったが、あまりにもエラーを連発するためLFに移された。兄はD.J.ピーターソン(SEA)。

 

Text by Ookaya Ryota
写真:https://flic.kr/p/ssjPB4