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Weekly Report : Week-7

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- 今週のプロスペクト―ウラディミール・ゲレーロ Jr.だけではない。メジャーの若手選手たち―
- 明暗を分けるベテラン―プホルスとカブレラ―
- オドーア対バティスタの乱闘から3年
今週のプロスペクト
―ウラディミール・ゲレーロ Jr.だけではない。メジャーの若手選手たち―
Written by Kazuki Sugihara
先日、ウラディミール・ゲレーロ Jr.(TOR)が2ホーマーの活躍を見せたが、ほかにも数多くのプロスペクトたちがメジャーデビューを果たした。今回は、そんなプロスペクトたちの活躍をダイジェスト形式で紹介していく。
05/12デビュー コービン・マーティン(HOU) MLB公式球団ランキング4位
コービン・マーティンがレンジャース戦で先発デビューした。この日は速球、変化球、コントロールのどれも安定しており、中でも速球は冴えわたっていた。平均95.7mph、最速97.7mphを記録し、その日投じた80球中50球を速球が占めていた。そこにキレキレのチェンジアップ、カーブも混ぜることで打者を翻弄し圧倒した。5回1/3を投げ2失点9奪三振の好投でメジャー初先発初勝利を飾った。
05/14デビュー ニッキー・ロペス(KC) MLB公式球団ランキング8位
今週デビューしたプロスペクトの中では間違いなくニッキー・ロペスが一番注目を浴びただろう。レンジャース戦を2番ショートでスタメンデビューを果たすと、7回の第4打席でレフト前タイムリーヒットを放ち、初ヒット初打点を記録した。しかしそれだけではない。その後の3試合もヒットを放ち、デビューから計4試合で、16打数6安打3四球、打率.375、OPS1.036と絶好調。ロペスは、コンタクトスキルの高さとアプローチの良さに定評のある選手で四球を多く選べる。ちなみにこの日、ゲレーロ Jr.が一試合2本塁打を記録した。
05/15デビュー ショーン・アンダーソン(SF) MLB公式球団ランキング4位
この日ブルージェイズ戦で先発デビューしたショーン・アンダーソンは予想を上回る活躍をした。投手としては、武器であるスライダーが冴えわたり、5回2失点5奪三振の活躍をみせた。一方、打者としては2回にプロ初打席に立つと、いきなり右中間を破るツーベースヒット、次の打席でもヒットを放ち2安打を記録した。アンダーソンは、打撃に定評のあるマディソン・バムガーナーとスプリングトレーニングで一緒に打撃練習を行ったのが良かったのかも、とインタビューで振り返っている。
05/17デビュー ブレンダン・ロジャース(COL) MLB公式球団ランキング1位(全体10位)
全体10位のプロスペクト、ブレンダン・ロジャースが遂にメジャーデビューを果たした。フィリーズ戦に7番セカンドでスタメンデビューするも、この日はノーヒット。しかし第4打席で内野手のフィルダースチョイスで初打点を記録した。なかなか二塁手の穴が埋まらないロッキーズにとってはロジャースの今後の活躍を切に願っているだろう。
※動画は翌日のもの。
2016 Team Preview:テキサス・レンジャーズ

*40人ロースターはリンクより参照
*SP横*マークはローテーション候補の意味を示す
レフト | 101.2m |
センター | 121.9m |
ライト | 99.1m |
フェンス高さ | 2.4〜4.3m |
安打 | 110.7 |
ツーベース | 110.2 |
スリーベース | 94.6 |
本塁打 | 106.6 |
得点 | 114.1 |
- 予想オーダー
1. デライノ・デシールズ:CF
元は2010年のドラフト全体8位で指名されたアストロズのプロスペクト。昨オフルール5ファイブドラフトでレンジャーズに移籍すると、121試合でAVG.261&25SBと新人王投票でも票を得る活躍を見せ、チャンスを与えたチームの期待に応えた。12年に101SBをマークしたスピードが一番の武器。守備面ではDRS-10&UZR-5.7と俊足を活かし切れず。
2. 秋信守:RF
昨季は22HR&OPS.838と成績が大きく落ち込んだ2014年から復調。安定して塁に出ることができる選手で、BB%は10%を下回ったことが一度もない。打撃は衰えていないが、20回以上を4度記録したSBは僅か4つに留まり、DRSとUZRは4年連続で大きくマイナスとなっている。7年$130Mの契約の3年目で、2016年は年俸が$14M→$20Mと上昇。
3. プリンス・フィルダー:DH
23HR&OPS.841と秋信守と共にクリーンナップとしての仕事を全うし、首のヘルニアの手術のため42試合のみの出場、僅か3HRに終わった2014年から復活を果たした。5フィート11(約180センチ)の身長に対して275ポンド(約125キロ)の巨漢で、守備走塁での貢献は全く期待できない。父親は2年連続でALホームラン王のタイトルを獲得し、阪神タイガースでもプレーしたセシル・フィルダー。20年まで毎年$24Mの契約が残るが、16~20年にかけては前所属球団のデトロイト・タイガースが毎年$6Mを負担する。
4. エイドリアン・ベルトレー:3B
メジャー19年目を迎える大ベテラン。2010~13年にかけては毎年平均33HRを放っていたが、ここ2年は19HR、18HRと伸び悩み、ISOも低下傾向にあるなどパワー面には若干の衰えも。一方でDRS+18&UZR+11.8と、36歳となっても守備の名手は健在だった。シーズン終了後にFAとなるが、通算3000安打まであと233本に迫っており、「レンジャーズのメンバーとして引退したい」という過去の発言も含めて去就が注目される。
5. ミッチ・モアランド:1B
怪我に悩まされた2014年から復活し、23HR&85RBI&OPS.812をマークする自己ベストのシーズン。23HRの内18HRを右投手から放っており、キャリアでもvsRHPOPS.797に対してvsLHPでは.650に留まる。数字上に影響は出ていなかったが、昨季最後の2ヶ月は左足の疲労骨折を抱えながらプレーしていたことを、既に完治してあることともに今年2月に公表した。オフにFA。
6. イアン・デズモンド:LF
2014年秋の7年$107M契約延長オファー、$15.8MのQOを拒否し、結局1年$8Mでレンジャーズに加入。本職のSSではなくマイナー時代にもプレーしたことのないLFとして起用される見込みで、ジョン・ダニエルズGMもそれを確言。HRは一定以上記録しているが、ここ2年は三振が増え、打率が大きく下がった。打者有利のグローブライフ・パーク・イン・アーリントンで評価を立て直してFA市場に打って出ることができるか。
7. エルビス・アンドラス:SS
2013年開幕直後に8年$118Mの契約延長に合意して以降成績が下降。OPSは6割台半ば、守備も直近2年は平均を下回るなど年俸に見合う活躍を見せることはできていない。デビューから7年連続で21SB以上をマークしているスピードは安定感がある。2016年からは10チームへのトレード拒否条項が付加される。また18年、19年にプレーヤーオプトアウトが付いているが、行使されない可能性が高いだろう。
8. ルーグネッド・オドア:2B
昨季はHR&ISOが9&.142→16&.204とパワー面で大きく躍進。特に後半戦は68試合で12HRとよく打った。早打ちのため、四球も三振も少ない。2013年に32SBをマークするなどスピードも平均以上の物を持っているが、メジャーでは10SB/14CS。マイナー時代に良い評価を受けていた守備は、DRS、UZRともにマイナス。 2月に22歳の誕生日を迎えたばかりで非常に若く、まだまだ成長が期待できる。
9. ロビンソン・チリノス:C
パワフルな打撃が売り。昨季はキャリアで初めてレギュラーとして開幕を迎えたが、左肩を痛めて一ヶ月以上の離脱を余儀なくされた。打球に占めるフライボールの割合が高く、打率は低くなりがちだが打者有利本拠地チームに所属している限りはある程度のHR数を見込むことができる。チリノスの離脱中に短期間ながら目覚ましい活躍を見せたクリス・ジメネスと出場機会を分け合うと見られている。