Tag Archives: ローガン・アレン

トレバー・バウアーが絡んだ三角トレード

47793882681_7bb3cdd093_z

 

 

 

 

 

 

 今年のMLBのトレードデッドラインはルールの変更か、それともプロスペクト重視のトレンドを受けてか例年に増して膠着していたが、期限まで24時間を切ったところで大型トレードが発表された。

 

CIN獲得

・トレバー・バウアー(CLEより加入)

 

CLE獲得

・ヤシエル・プイグ(CINより加入)

・スコット・モス(〃)

・フランミル・レイエス(SDより加入)

・ローガン・アレン(〃)

・ビクター・ノバ(〃)

 

SD獲得

・テイラー・トランメル(CINより加入)

 

 CINはバウアー(RHP)1人の獲得となった。今シーズンのPS進出が難しいことには変わりないが、飛躍の1年といえるほど善戦したCINにとって、来年以降にPS争いをするビジョンはもうはっきりと見えているはずだ。そんな中、今年だけでなく本格的にPS進出を見据えた動きをするであろう来年も保有できるバウアーをローテーションに加えることができるのは大きい。また今シーズンは昨年ほどの出来でないバウアーを、球界屈指の投手陣を作り上げたCINコーチ陣がどう指導するのかも楽しみである。

 懸念はバウアーが来年でFAとなってしまうことと、トッププロスペクトのトランメルを放出してしまったことだろうか。CINプロスペクトはグリーン(RHP)のTJ手術を筆頭に今季は伸び悩みの1年となっており、トランメルが抜けることでさらに層が薄くなることは否定できない。ただ、後のトレードで彼と同タイプのOFであるジェイムソン・ハナをOAKから獲得することに成功しており、ダメージを最小限に抑えている。

 

昨年のドラフト2巡目指名。選球眼もよくコンタクトに優れている。ラインドライブ性の打球を放ち、二塁打を量産するタイプ。最大のツールはスピード。

弱点はアームの弱さだが、それを補う打球判断の良さとスピードを持ち合わせているため、センターとしてプレーを続けられそうだ。身体能力に秀でた素材型。

Far East Division Prospect Handbook 2019より引用。(筆者が一部編集)

 

 バウアーについては昨オフからトレードの噂が尽きなかったが、ついに放出が実現することとなった。

 CLEにとっては年俸調停で高額になると見込まれ、ペイロールを圧迫するであろうバウアーを今の内に出来るだけ高く売っておきたいという算段だったと思われるが、レンタルながら後半戦好調のプイグ(OF)、今季不調ながら既にMLBデビュー済みでありトッププロスペクトでもあるアレン(LHP)、打低のペトコパークも何のそのといった強打者レイエス(OF)といったところにとどまらず、ワークホースタイプの投手であるモス(LHP)とR級ながら打棒が魅力のノバ(IF)といった有望株2人まで獲得することができた。レイエスとアレンは現在最低年俸な上、それぞれ2025年以降まで保有可能である。

 年俸のかかるバウアーで安くコントロールできる戦力のレイエス、アレンを手に入れたことで負担を軽減し、なおかつ、長期的な戦力の底上げに成功したといえる。さらに傘下の補充まで同時に行えたのであるから、CLEとしてはしてやったりのトレードではないだろうか。

 

2019 TOP10 Prospects サンディエゴ・パドレス

2906601539_781713f7f0_z

 

 

 

 

 

 

 書籍販売に先駆けて、シカゴ・ホワイトソックス、シアトル・マリナーズ、サンディエゴ・パドレスの3球団のTOP10 Prospectsのスカウティング・レポートを公開する。(書籍では先行公開分にくわえ11位から20位まで掲載)

 第3回はフェルナンド・タティス Jr.要するサンディエゴ・パドレスだ。尚、各選手名をクリックするとBaseball Referenceで各種成績を確認することが出来る。

2017 Top 20 Prospects:サンディエゴ・パドレス

26451757741_9e5d20f863_z

 

 

 

 

 

 

 

本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

1. ハンター・レンフロー:OF
既にメジャーでも有数のパワーツールを持っていると言っても過言ではないスラッガー。昨シーズンはAAAで30HRをマークした勢いそのままにメジャー昇格後も11試合で4HRをマークした。アプローチは雑で四球が少ない割に三振が多く、高打率を残し続けるのは難しいかもしれない。スピードは平凡だが、強肩を活かしたRF守備はまずまず。

2. アンダーソン・エスピノーザ:RHP
90マイル中盤の動く速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。カーブは大きく曲がり空振りを奪うのに有効なボール。チェンジアップもよく沈んでおり速球と緩急をつけることができる。変化球はいずれも不安定な部分も多いがそれでも平均以上のクオリティだろう。デリバリーはスムーズだが、コントロールはまだ未熟。小柄なため耐久性に疑問を持つ声もある。

3. カル・クオントリル:RHP
16年ドラフト全体8位指名。15年にトミー・ジョン手術を受けていたため昨シーズン大学では登板機会はなかったが、プロ入り後は1年半のブランクを感じさせないピッチングを妓楼した。90マイル前半の速球と打者の左右関係なく投じるチェンジアップのコンビネーション。スライダーもまずまずのボール。真上から投げおろすデリバリーは無駄が少ないが、力感が強いのは気になる点。ストライクゾーンにボールを集めることを難なくこなす。

4. マニュエル・マーゴット:OF
スピードを生かした守備が最大の魅力。広いレンジをカバーし、HRをもぎ取る守備は見ていてほれぼれする。肩も強く将来はGG賞の常連となるだろう。盗塁はそれほど上手くなく昨シーズンの成功率は73%。打撃ではコンタクトスキルの高さが光る一方で、コンタクトを意識しすぎたアプローチのためパワーは平均以下。アプローチは悪くなく、ある程度の出塁率を期待できる。 

5. エリック・ラウアー:LHP
16年ドラフト全体25位指名。90マイル前半の速球とカーブ、スライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球はムーブメントに欠けるが、低めに集めることでカバーしている。カーブ、スライダー、チェンジアップはいずれも平均かそれ以上のクオリティ。デリバリーはデセプションに優れた力感のないスリークォーター 。コントロールも悪くない。

6. フェルナンド・タティスJr:SS
粗さが目立つがそれを凌ぐほどのアップサイドを有するハイシーリングなタレント。スイングは無駄な動きが多いがバットスピードは非常に速く、パワーポテンシャルは平均以上。コンタクトスキルや何でも打ちに行くアプローチは改善の余地がある。スピードは平凡なためレンジが限られており、将来は強肩を活かすため3Bに転向することになるだろう。

7. ジェイコブ・ニックス:RHP
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は内外に投げ分ける程度のコマンドを有してり、カーブ、チェンジアップもストライクゾーンに投げこむことができる。デリバリーはシンプルだが、変化球を投げるとき明らかにアームスピードが緩む点は改善の余地あり。体格は大柄で先発向き。 

8. マイケル・ゲティス:OF
スピード&パワーに優れたアスリート。CF守備ではスピードを活かし広いレンジをカバーすることができる。ルート取りなどで未熟なところを見せるが全体的に見れば平均以上のCFになれるだろう。肩も非常に強く守備では問題は少ない。打撃ではパワーポテンシャルの高さが光るが、ブレーキングボールに対応できておらず空振りが多い。 

9. クリス・パダック:RHP
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。チェンジアップの評価は非常に高く、コマンドも素晴らしかったため昨シーズンはAで圧倒的な成績を残すことができた。8月にトミー・ジョン手術を受けることになり、復帰までの道のりは長い。

10. ディネルソン・ラメット:RHP
長身から投げおろされる最速96マイルの速球が魅力。この速球にキレのいいスライダーを組み合わせて三振を奪う。問題はスライダー以外のブレーキングボールがイマイチな点とコントロールの悪さ。どちらかが改善されないとブルペン転向も有り得るだろう。 

11. エイドリアン・モレホン:LHP
昨年のインターナショナルFAの投手の中では最も評価が高かった。 90マイル中盤の速球にいずれも平均以上との評価を受けるチェンジアップとスライダーのコンビネーション。デリバリーは若干3塁側に流れる時がありコントロールを乱す要因となっている。小柄な身長のため先発として投げられるか不安視する声も多い。

12. ジョシュ・ネイラー:1B
パワーポテンシャルだけならレンフローに負けず劣らずのものを持つスラッガー。しかし、試合では何でも打ちに行くアプローチのため満足に発揮できていない。巨漢であるためスピードは全くなく、 守備も上手くはない。また、精神面も未熟でプロとしての自覚が足りていない。

13. ルイス・ウリアス:2B
スイングはシンプルでコンタクトスキルが非常に高い。フィールド全体を使った打撃ができるため容易くヒットを打つことができる。小柄であることとコンタクトを意識したスイングであることが相まってパワーは平均を大きく下回る。スピード、肩の強さともに平凡なため2Bを主に守ることになるだろう。

14. メイソン・トンプソン:RHP
16年ドラフト3巡目指名。非常に大きなフレームをもつハイシーリングなタレント。 90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。アウトピッチはチェンジアップ。速球と同じアームスピードで投げられており、打者の左右を問わず投げることができる。カーブは改善の余地あり。デセプションに優れた投げおろすデリバリーは崩れることが少ない。

15. ホルヘ・オナ:OF
昨年のインターナショナルFAで加入。筋肉質な体型と素晴らしいバットスピードを誇るスイングから生み出されるパワーが魅力。パヒッティングセンスも低くなく、ストライクゾーンの見極めも悪くない。スピードは平凡で守備はRFを守る。

16. カルロス・アスアヘ:2B
コンタクトスキルに優れたユーティリティプレイヤー。コンパクトなスイングでフィールド全体を使った打撃ができる。パワーはなく、シーズン2桁HRは難しいだろう。スピード、守備は平凡でウリアスと選手としてのタイプが被る。 

17 エニエル・デロスサントス;RHP
最速97マイルの動く速球が最大の武器。コマンドに優れており、速球を低めに集めることができる。カーブ、チェンジアップといったブレーキングボールのクオリティが低く、奪三振が少ない要因となっている。 

18. ハドソン・ポッツ:3B
16年ドラフト全体24位指名。反対方向に長打が打つことができる打撃が魅力。パワーツールは平均程度で将来はアベレージとパワーのバランスが取れた打者になるだろう。守備では肩の強さが光るがハンドリングなど細かい部分は未熟。3Bに留まれるかは微妙なところでOF転向も有り得る。

19. ローガン・アレン:LHP
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。昨シーズンは肘の故障に悩まされながらもまずまずのピッチングを披露した。速球はよく動いており、捉えづらいボール。ブレーキングボールは改善の余地あり。デセプションに優れたデリバリーはシンプルでコントロールも悪くない。大柄な体格で先発向き。

20. レジー・ローソン:SS
16年ドラフト2巡目指名。速球は90マイル前半程度だが、大柄な体格の持ち主でまだ球速が上がる可能性がある。アウトピッチは70マイル前半のスローカーブで速球と組み合わせ緩急をつけて空振りを奪う。コントロールの悪さ、プロ入り後の球速低下、チェンジアップのクオリティの低さなど改善点は多くメジャーへの道のりは長い。

 

Text by Ookaya Ryota
写真:https://flic.kr/p/Gisb1D

2016 Top 20 Prospects:サンディエゴ・パドレス

11684721354_204e4eb756_z

 

 

 

 

 

 

 

本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

  

1. マニュエル・マーゴ:OF
クレイグ・キンブレルとのトレードでBOS→SD。理想の1番CFタイプ。並外れたコンタクトセンスの持ち主でめったに三振を喫しない。A+&2Aでは打率.276、OPS.743、盗塁39の成績を残しフューチャーズゲームにも出場。20-80スケールで70評価を得るスピードを生かしたCF守備も魅力。

2. ハビアー・ゲラ:SS
ホゼ・イグレシアス(DET)と比較されるSSディフェンダー。未来のゴールドグラブ候補だ。打撃は粗削りながら1Aで打率.279、本塁打15、OPS.778。長打率.449はリーグ5位の好成績。K%=23.5%と三振が多いのが課題。

3. ハンター・レンフロー:OF
上質なパワー&強肩を兼ね備えたアスリート。大学ではスター選手としての地位を確立しドラフト全体13位指名。三振率23.7%とコンタクトに荒さを残すが、2A&3Aで20ホーマー&OPS.783。守備では平均以上のスピード&16補殺を記録した強肩を持ち併せる。ランドール・グリチャック(STL)タイプ。 

4. マイケル・ゲティズ:OF
マイク・トラウト(LAA)と比較されるアップサイドの持ち主。規格外のパワー&スピード&スローイングを示し、外野からの送球は100マイルを計測。1Aでは打率.231&三振率30.6%と対応に苦しんだが、スイングの形はアディソン・ラッセル(CHC)やクリント・フレイザー(CLE)と比較されるほど。 

5. ルディ・ギロン:SS
A.J.プレラーGMに才能を見出され18歳ながら1Aデビュー。すると初陣でいきなり6打数6安打の大活躍。96試合プレーして打率.285、本塁打9、OPS.742、盗塁15とGMの期待に応えてみせた。攻守にズバ抜けた潜在能力を示しており、グレイバー・トーレス(CHC)と比較される。

6. ホセ・ロンドン:SS
ヒューストン・ストリートのトレードでLAA→SD。堅実なグラブ捌きと正確な送球を習得しており、SSとしての守備力は少なくとも平均以上と見られている。一方のオフェンス面は平凡なパワー&スピードから物足りなさが残るが、コンパクトが取り柄の打撃は手首の強化にともない力強さを増している。

7. トラビス・ジャンコウスキー:OF
20-80スケールで70評価を得るスピードを攻守で発揮する。13年には71盗塁をマークし、今季は打率.335&OPS.838と打撃面でも向上を見せた。マイナー通算3ホーマーとパワーレスだが、メジャーでは34試合で2ホーマー。スピードに支えられたCF守備は広大なカバー範囲を誇る。

8. コリン・リア:RHP
2A&3Aで18先発して防御率1.95、K/9=7.1、BB/9=2.0とブレーク。メジャーでも6先発を任された。クセのないリラックスしたフォームから92-94マイルの沈む速球&カッター&カーブ。球威はやや物足りないがコマンドは安定しており、将来像はドリュー・ハッチソン(TOR)タイプのイニングイーターか。

9. オースティン・スミス:RHP
15年ドラフト2巡目指名。力みのない滑らかなフォームから放たれる90マイル前半の速球は、6-4/220たる体格から90マイル中盤をコンスタントに叩き出すようになると目される。カーブ&チェンジアップも落差に恵まれている。アスリート性の高さから制球も安定している。 

10. ローガン・アレン:LHP
当初は2~3巡目での指名が予想されていた逸材。大学進学の意志が強いことから8巡目までスリップも、$0.7MでBOS入り。80マイル中盤だったストレートは1年で94マイルまで成長。カーブ&スライダーも相応のクオリティ。尊敬する選手はジョン・レスター(CHC)。

11. ルイス・ペルドモ:RHP
『ルール5ドラフト』でSTLから加入。10年に契約時に86-88マイルだった速球は最速97マイルにまで成長。決め球のスライダーも鋭く切れる。1A&A+では126.2回/118K/37BB/防御率3.98。将来的には先発を任せたいところだが、ロースター編成上来季はリリーフを務めることになるだろう。 

12. エネル・デロサントス:RHP
ホワキン・ベノワとのトレードでSEAから移籍。14年7月に契約し、今季プロデビュー。90マイル前半の速球を武器にR&A-で13先発して防御率3.47、K/9=10.2、BB/9=2.6。6-3/170たる細身の体格からアップサイドを期待される。コマンドの安定が課題。 

13. ジャバリ・ブラッシュ:OF
『ルール5ドラフト』でOAKから指名されたのち、ヨンダー・アロンソのトレードの後日指名選手としてSD入り。パワーポテンシャル。2A&3Aで116試合プレーして32ホーマー&OPS.946。特に3Aでは56試合/22ホーマーとよく打った。三振の多さが目につくが、キャリア6年での四球率は13.3%と高水準。

14. ディネルソン・ラメット:RHP
22歳だが14年7月に契約したばかり。6-4/187たる体格はポテンシャルを秘めており、ストレートはすでに90マイル中盤まで達している。スライダーはセカンドピッチとして及第点もチェンジアップ&コマンドが不完全で、リリーフ向きとも。1Aでは105.1回/120K/44BB/防御率2.99。 

15.  アレックス・デッカーソン:OF/1B
傑出したツールは持たないもバランスのとれたミドルヒッター。スムーズなスイングからフィールド全体に打ち分け、3Aで打率.307、本塁打12、OPS.877をマーク。外野と1Bをこなすことができ、クリント・ロビンソン(WSH)のようなベンチバットになるだろう。

16. ジェーコブ・ニックス:RHP
14年ドラフトでアストロズと契約合意も、ブレイディ・エイケン(現CLE)の契約不成立の煽りを受けて契約破綻に。6-4/220たる投手として理想的な体格から最速95マイルのパワフルな速球を投げ込む。一方で変化球&コマンドに課題を抱える。リリースポイントが安定しない。

17. フェルナンド・ペレス:2B
ヒッティングセンスに富んでおり、パワーとアベレージを両立したバッターになり得る。スムーズなスイングの持ち主もA+で10ホーマー&OPS.643と足踏み。守備では俊敏性に欠け、肩も強いことから3B向きとの声も多い。打席でのアプローチ改善に取り組みたい。

18. コリー・マゾーニ:RHP
マイナー通算K/BB=3.52と毎年安定したパフォーマンスを続ける26歳。今季はリリーフ転向を経て球速は常時94-95マイルを叩き出すようになり、最速で97マイルをマーク。3AではK/9=12.2&被打率.197とパワフルさが増した。 スライダー&スプリットを扱うことができ、コマンドもリリーフ投手としては優秀。

19. ホゼ・トーレス:LHP
ドリュー・ポメランツとのトレードでOAK→SD。最速96マイルのストレートを武器とする救援左腕。昨季A+で残した防御率2.56、K/9=9.8、BB/9=2.8、K/BB=3.50はいずれもキャリアハイ。コマンドの向上がブレークに繋がった。

20. カルロス・アサへ:2B/3B
クレイグ・キンブレルのトレードでBOS→SD。小柄ながらヒットセンス&選球眼に優れる。昨季は2AでOPS.708&本塁打8&四球率9.8%。対左OPS.596と左投手の対応に課題を残す。2B守備は平均以下の評価に止まる。
 

Plus One Prospect
カイル・ロイド:RHP
伝家の宝刀スプリットを武器にマイナー通算307イニングでK/9=10.2をマーク。球速は90マイル前半で安定しており、スプリットはコマンドを含めて精度が高い。今季はA+で137.1回/139K/41BB/防御率4.72と昨季より成績を落としたが、リリーフ時はK/BB=6.0と支配力が増していた。

 

Text by Haruki SAKURAI
写真:https://flic.kr/p/iNxfz1

 

 

2016 Top 20 Prospects:ボストン・レッドソックス

13973185238_f08a2a5f0c_z

 

 

 

 

 

 

 

本ランキングのベースは、現在の活躍と今後のアップサイドによる総合的な評価である。傘下トップ20の素材を簡易のレポートと共に示している。選手名のリンクで表示されるマイナーでのスタッツと併せて参考にして頂ければ幸いだ。

 

 1. ヨアン・モンカダ:2B/3B
インターナショナルアマチュア史上最高額となる$31Mでサイン。ロビンソン・カノー(SEA)の再来とされ、走攻守全てがプレミアム級だ。1Aでは81試合に出場し打率.278、本塁打8、OPS.817、盗塁49と順調なプロデビュー。

2. アンドリュー・べニンテンディ:OF
15年ドラフト全体7位。過去にはブライス・ハーパー(WSH)やクリス・ブライアント(CHC)も受賞した大学野球界のMVPにあたる『ゴールデンスパイク賞』受賞者。大学最高のオールラウンダーの名を引っ提げ、SS&1Aでも11ホーマー&OPS.972と大暴れ。

3. アンダーソン・エスピノーザ:RHP
契約金$1.8MでBOS入りした17歳右腕。6月にプロデビューするとR&1Aで15試合先発して防御率1.23、K/BB=4.64と衝撃的なパフォーマンス。 90マイル後半のストレート&カーブのコンビネーションは支配的の一言に尽きる。6-0/160と小柄な体格がネック。

4. ラファエル・ディバース:3B
彼のスイングをひとたび見たスカウトは心を奪われてしまうという魅惑のスラッガー。 抜群のパワーポテンシャルに加え、ヒッティングセンスやゾーンへの理解も卓越。3B守備は評価が分かれ、最終的に1BやOFに移ることになるだろうという見方が強い。

5. マイケル・コペック:RHP
14年ドラフト全体33位。高校時に最速97マイルだった球速は、今年に入り100マイルを連発。一躍スカウトたちから注目を集めた。ところが7月に薬物使用が発覚し50試合の出場停止に。フルシーズン1年目は16登板(15先発)して防御率2.63、K/9=9.69。

6. ブライアン・ジョンソン:LHP
メジャーで投げる準備は整っている。3Aでは18先発して防御率2.53をマークし、9月にはメジャーデビューも果たした。 ストレート&カーブ&カッター&チェンジアップを自在に操り、コマンドも優秀。ローテーション3番手クラスの実力派だ。

7. サム・トラビス:1B
ヒッティングセンスに優れ、パワーとアベレージを両立できる中距離ヒッター。特にバットコントロールと選球眼がピカイチでA+&2Aで131試合に出場し、打率.307、本塁打9、OPS.833、77K/59BBたる安定した打撃内容。

8. マイケル・チャビス:3B
 アレックス・ジャクソン(SEA)らを下しパーフェクトゲームのホームランダービーで優勝した2014ドラフト随一のヒッティングプロスペクト。1Aでは109試合に出場して16ホーマーも、打率.223&144K/29BBとコンタクト面に課題。

9. タイ・バッテリー:RHP 
6-6/235の長身から投げ下ろされる96マイルの速球は角度があり、打者に自分のスイングを許さない。セカンドピッチのナックルカーブも空振りを奪うのに有効だ。今季は制球面で向上を辿り、1A&A+で25先発して防御率3.92。ブレーク目前だ。 

10. デビン・マレーロ:SS/2B
ドラフト時は「最もメジャーに近い大学No.1SS」たる評価もプロでは伸び悩み。入団4年目にしてメジャーデビューもOPS.551と物足りないシーズンに終わった。優れたディフェンダーで、平均以上の守備範囲に素晴らしいハンドリングと強肩を備える。 

11. ルイス・アレクサンダー・バサベ:OF
ファイブツール候補。16歳の時にBOSと契約。3年目の今季は初めてフルシーズンをアメリカ国内で過ごした。A-では56試合で打率.243、本塁打7、OPS.741、盗塁15とまずまずの成績。パワー&スピード&肩はいずれも平均以上。

12. マルコ・ヘルナンデス:SS
17歳の時にCHCと契約、その後フェリックス・ドゥブロント(現OAK)とのトレードでBOS入り。SSとして十分な守備範囲と肩を持ち併せており、2B&3Bもこなすユーティリティー性も披露。2A&3Aで四球率3.5%とフリースインガーながら打率.305&OPS.783をマーク。 

13. ウェンデル・リホ:2B
20歳たる年齢に比して非常に磨かれたプレーヤー。 2桁ホームランを放ちうるパワーを秘め、アプローチも優秀。2Bの守備ではインスティンクトに優れるが、アームの弱さがネックに。

14. マウリシオ・ドゥボン:SS/2B
ピュアヒッター。ヒットセンスに優れ、高校時代から高く才能を買われていた素材。今年はアプローチ面で向上を辿りBB%は3.2%→7.7%に上昇。SSの守備でも平均レベルの動きを見せている。将来像は攻撃型のユーティリティープレーヤーか。

15. トレイ・ボール:LHP
アスレチック&6-6/185のフレームから 先発ローテーション2~3番手級の高いアップサイドを秘める。 90マイル前半のストレート&アウトピッチになりうるカーブのコンビネーションに加え、チェンジアップも向上を辿った。A+では25先発して防御率4.73。

16. ニック・ロンギ:OF/1B
13年ドラフト30巡目指名も割高な契約金で合意。 ヒットツールの評価が高く、広角に打ち分ける技術も併せ持つ。パワーもじきに伸びると見られている。1Aで115試合出場して打率.281、本塁打7。足が遅く守備は平凡。

17. ヨアン・アイバー:OF
18歳ながらその美しいスイングはスカウト達から絶賛の嵐。RではOPS.635も、高い身体能力と6-2/165たる体格から将来を有望視されている。スピード&肩はいずれもプラス評価を得ており、平均以上のRFになれるだろう。BOS契約前は投手としても高い評価を得ていた。

18. パット・ライト:RHP
今季よりリリーフ転向。97マイルのストレート&スプリッターが武器の豪腕。2A&3Aでは47試合に登板し防御率3.88、K/9=9.6。コマンド&セカンドピッチを磨くことができればメジャーデビューも近い。

19. オースティン・ライ:C
2015年ドラフトクラス有数の好捕手で上質なディフェンス面で高い評価を受ける。平均的な捕手よりも高い打撃&走塁センスを示しており、レギュラー捕手として将来有望だ。大学3年時に打撃開花も、プロ1年目は打率.179と不発。  

20. ウィリアムズ・ヘレズ:LHP 
ドラフトから3年はCFとしてプレーも、14年から投手転向。転向2年目の今季は、開幕から好投を続け1A&A+&2Aで41試合リリーフ登板。防御率3.35、K/9=8.7をマーク。すでにストレートは最速97マイルまで計測。 

Plus One Prospect
オースティン・グロリウス:RHP
15年ドラフト外でBOS入り。フロリダ州の大学リーグのオールスターゲームでは98マイルを計測。A-ではコンスタントに92-96マイルを計測。26.2回投げて防御率2.70、K/9=12.2、BB/9=4.4。

 

Text by Haruki SAKURAI
写真: https://flic.kr/p/nhLe9S